琵琶湖の湖底から
(2008/11)

←Before          スクラップブックバックナンバー          Next→

08/11/30

■滋賀の魅力 びわ湖検定で再発見 草津、1800人挑む(京都新聞電子版)
 琵琶湖を始め、滋賀の文化や歴史にまつわる知識を問う第1回「びわ湖検定」が30日、草津市の立命館大びわこ・くさつキャンパスであり、県内外から集まった1872人が挑んだ。
 県や経済団体、淡海環境保全財団が実行委を結成し、検定を通して滋賀の魅力を再発見し、地域振興につなげる狙いで実施。当初想定の1200人を超える受験者が集まった。
 初めてとなる今回は正答率80%以上の2級と70%以上の3級の試験があった。2級合格者が対象の1級試験は次回から行う。
 試験は午前10時にスタート。「滋賀県の鳥はどれか」「琵琶湖の集水域は面積の()%である」などの問題が出され、受験者は四択式のマークシート欄を埋めていった。合否結果は来年1月15日に各受検者に発送される。

08/11/29

■里なび研修:化女沼の保全目指し、生き物の姿を知る−−大崎で自然環境調査(毎日jp宮城)
 ラムサール条約湿地に新規登録された大崎市古川の化女沼で28日、「里なび研修in化女沼」が行われた。沼と周辺の自然環境を調査し、一体的な自然保全や賢明な利用を図るための基礎資料を作る目的。生き物調査では、沼周辺の農業用水路などにかなりの密度でメダカが生息する一方、沼本体は食害魚のブルーギルの幼魚しか捕れず、本来の淡水生態系が崩れつつあるとの懸念が浮上した。
 同研修は市内の環境NPO法人「田んぼ」が環境省や同市などと共同開催。地元集落の人々や県内の自然活動家を含め約50人が参加した。
 用水路で捕れた水生生物は100匹余りのメダカのほかギバチ、ドジョウなどの小魚10種、コオイムシ、マツモムシの水生昆虫2種、マシジミ、カワニナ、イシガイなど淡水貝類5種。メダカやギバチ、コオイムシは環境省、県双方で絶滅危惧(きぐ)種に分類する希少生物だ。
 沼で捕れたブルーギルは体長4センチほどの幼魚2匹。他の魚はいくら網を入れても捕れず、魚種の単相化をうかがわせた。調査後のまとめでは「沼の水を干して食害魚を駆除し淡水生態系の復活を図る必要がある」との意見が出た。
 調査結果は、化女沼湿地保全活用検討委員会などで、保全策や活用策を具体化する基本資料として生かすことにしている。29日は同委など主催で渡り鳥観察会がある。【小原博人】

■人権擁護大会:近弁連が提言「琵琶湖版IPCC創設を」−−大津(毎日jp滋賀)
◇総合開発は生物多様性損なう
 近畿弁護士会連合会は28日、大津市の琵琶湖ホテルで第25回人権擁護大会を開催。地球温暖化について現状分析や予測を行う専門機関「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」をモデルに、琵琶湖の環境変化と人間活動の影響などを分析・評価する「琵琶湖版IPCC」創設を訴える提言をまとめた。【服部正法】
 IPCCは、専門家らが温暖化に関する最新の知見を用いて評価報告をまとめる国際機関で、各国の温暖化政策に大きな影響力を持つ。
 提言では、琵琶湖総合開発(72〜97年)によって自然景観が破壊され、生物多様性を損なったなどと批判し、新たな課題として温暖化や外来種の問題を指摘。特別法で「(仮称)持続可能な琵琶湖のための評価機関(琵琶湖版IPCC)」を設置し、琵琶湖の環境や開発との関係などを評価することを目指す。
 この日の分科会では▽熊谷道夫・県琵琶湖環境科学研究センター環境情報統括員▽宮本博司・淀川水系流域委前委員長▽赤津加奈美・日弁連公害対策・環境保全委委員−−によるパネル討論があった。熊谷さんは、温暖化の影響と指摘される琵琶湖の湖底付近での低酸素化を説明し、宮本さんは、大戸川ダム(大津市)を巡る流域委と国土交通省の議論経過などを述べた。
 琵琶湖版IPCCについて熊谷さんは「期待感を持つ。予防原則や若者が入る仕組みも取り入れてほしい」。宮本さんは「生データや計算手法をチェックできる第三者機関が必要。(役所の)諮問機関でなく独立し、ガラス張りにすべきだ」と述べた。赤津さんは「科学的知見を行政だけでなく、社会で共有していくことが必要だ」と力説した。

■琵琶湖底の低酸素化、イサザへの影響は? 滋賀県、調査に着手(京都新聞電子版)
 地球温暖化の影響とみられる琵琶湖・北湖湖底の低酸素化が、琵琶湖固有種の魚、イサザに及ぼす影響を調べる3年間の調査研究に、滋賀県水産試験場(彦根市)が着手した。昨年12月に低酸素が原因とみられるイサザの大量死が確認されており、同試験場はイサザが生存可能な酸素濃度など、生態から見た温暖化との関係解明を目指す。
 北湖に異なる水深ごとに設けた17定点で、イサザの生息域や水温、酸素濃度を調査。イサザ分布と、湖底を移動するとみられる低酸素の水塊との関係も、県琵琶湖環境科学研究センター(大津市)の水塊分布結果と照合して調べる。酸素濃度の異なる水槽で飼育して、生存できる下限の濃度を調べる耐性試験にも着手する。
 生物は一般に、酸素濃度が2ミリグラム以上ないと生存できないとされるが、調査研究では魚種で異なる適応力を測る。低酸素の水塊に対して、イサザがどんな逃避行動を取るのかなども調べる。
 同試験場は「温暖化による漁業資源への影響という観点で、調査手法も試行しながらデータを積み重ねたい」としている。
 北湖の低酸素化をめぐっては、酸素を含む表層の水が湖底に対流する「全循環」が暖冬の影響で不十分なためとされる。昨年の大量死ではイサザが酸素濃度の低い水塊に巻き込まれたとの見方が出ている。湖底の酸素濃度は今月17日にも、最深部で1リットルあたり0・5ミリグラムと調査開始以来の最低値を記録した。

■近畿弁護士連合会がシンポジウム 滋賀・琵琶湖ホテル(msn産経ニュース)
 琵琶湖の環境保全を考えるシンポジウム「みんなの知恵を集めよう−琵琶湖の未来に向けて」が28日、大津市浜町の琵琶湖ホテルで開かれた。近畿弁護士会連合会の「第25回人権擁護大会」の一環。地球温暖化問題で国際的に大きな役割を果たしたICPP(気候変動に関する政府間パネル)の琵琶湖版の創設が提唱された。
 シンポジウムでは、昭和47年から平成9年までの25年間、琵琶湖の利水を主な目的に実施された琵琶湖総合開発を総括。「琵琶湖をめぐる地球温暖化問題と治水問題」と題して、琵琶湖環境科学研究センターの熊谷道夫研究情報統括員や淀川水系流域委員会の宮本博司・前委員長らによるパネルディスカッションが行われた。
 人権擁護大会ではこのほか、「罪を犯した人の更生保護と弁護士会の役割」と題したシンポジウムも開かれた。

08/11/28

■万葉集の歌碑、設置進む 大津 田辺聖子さんら揮毫(京都新聞電子版)
 古代の大津を舞台にした万葉集の歌碑を来春までに、大津市内に10基設置する計画を市民団体が進めている。額田王(ぬかたのおおきみ)や柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)らの歌を、文化勲章受章者の小説家田辺聖子さんや歌人の俵万智さんらに揮毫(きごう)してもらい、30日に4基の除幕式が行われる。
 万葉集と漢詩集「懐風藻」の歌を刻んだ歌碑で、古代大津の歴史と文化を再認識してもらおうと、大津市民らでつくる「淡海万葉の会」が寄付金を募って設置を進めている。
 揮毫は、田辺さん、俵さんのほか、早稲田大教授の歌人佐々木幸綱さん、万葉学者の国際日本文化研究センター名誉教授中西進さんら、万葉集にゆかりのある10人に引き受けてもらった。
 大津宮の一部があったとされる大津京シンボル緑地(錦織2丁目)には、高さ約1・9メートル、幅約0・7メートルの石に田辺さんが揮毫した額田王の「君待つと我が恋ひ居れば我が宿のすだれ動かし秋の風吹く」の歌碑を設置した。
 このほか、近江大津宮錦織遺跡(錦織2丁目)、近江神宮境内(神宮町)、JR大津京駅前、湖岸緑地唐崎苑内(唐崎1丁目)、びわ湖大津館近くの湖岸(柳が崎)、長等公園(小関町)に置く。
 淡海万葉の会会長の鈴木靖将さん(64)は「大津を訪れた人に歌碑を巡ってもらえれば、悠久の大津京のイメージを提供できる。万葉スポットができるのはうれしい」と話す。
 30日の除幕式は、大津京シンボル緑地、近江神宮、JR大津京駅前であり、12月6日にも、唐崎苑などで行う。

■マンガ「釣りキチ三平」実写映画化(asahi.com)
 矢口高雄の人気マンガ「釣りキチ三平」が実写で映画化される。「思いのままにならない大自然の中で、人間の生き方をシンプルに描いたところに魅力を感じた」と滝田洋二郎監督。来春の公開に向けて制作が進む現場を訪ねた。(高橋昌宏)
 撮影は秋田県の山間部を中心に1カ月半余りにわたった。天才釣り少年、三平を演じるのは「ALWAYS 三丁目の夕日」で小学生を演じた須賀健太。訪れた日は落差約57メートルの「法体(ほったい)の滝」(由利本荘市)で、幻の大魚に挑むシーンの撮影があった。滝の音が大きいため、監督はスピーカーを使って指示を出す。
 「三平と釣りが一体化し、釣り人として、きちんと存在感を出すことが必要だった」と滝田監督。須賀も「半年間、釣りのベテランと練習して結構上達しました」と話すように、確かに、さおを構える姿は様になっている。
 原作は73年から10年間、週刊マンガ誌に連載された。実写映画化の構想は何度も練られたものの、迫力のある釣り場面が多く、実現されずに来た。だが、「現在の技術なら違和感なくできる」(滝田監督)と引き受けた。
 さらに、釣り中心の展開はドラマになりにくいとの指摘もあったが、「徹底的にやれば、人間とドラマが絡み合っていくはず」とこだわった。「野球だって納棺師だって一緒」と、「おくりびと」や「バッテリー」といった過去の経験が自信につながった。
 技術的に貢献したのは、アニマトロニクスという約1.5メートルの魚形ロボット。水中に入れ、遠隔操作すると、釣り糸に抵抗し、もがく様子は本物と見間違えるぐらい。さらに「ALWAYS〜」で昭和30年代を再現した映像制作会社「白組」によるVFX(視覚効果)が細部を支える。
 魚や水しぶきの一部もCGで制作する。「難易度の高い作業。本物、ロボットの2種類の魚と合わせ、自然の風景と、いかになじませていくかが課題」と話すのは白組の小池賢太郎プロデューサー。出来上がった映像に期待がふくらんでいく。
 出演は他に、塚本高史、香椎由宇、渡瀬恒彦ら。

■柳が崎湖畔公園駐車場を有料化 大津市、来園外の利用抑制へ(京都新聞電子版)
 大津市は柳が崎湖畔公園(同市柳が崎)の来園者用無料駐車場を、来年度から有料化する。ドライバーが休憩に使ったり、近くの競輪場の客が利用するなど「目的外」の利用が目立っているためだ。近隣にはマンション建設も進んでおり、目的外利用の増加も懸念される。市は「適正な利用と、受益者負担に理解を求めたい」と話している。
 駐車場は2002年にオープン。170台が収容できる。昨年8−9月の調査では、日中で平均95台が利用するなど、利用率は高い。
 しかし、来園者以外の利用が多く、平日の日中は、企業の営業車や建設関係のドライバーが休憩している。大型トラックなども目立つ。国道161号を挟んで西側にある大津びわこ競輪場への来場客が利用することもあり、国道を横断する来場客が問題になったこともある。
 市は、入り口に「公園利用者以外の駐車はご遠慮ください」と看板を掲げているが、効果はないという。市公園緑地課は「周辺で進むマンションが完成すれば、来訪者などによる利用が、さらに増える恐れがある」として、有料化に踏み切ることにした。
 市は12月2日開会の定例市議会に、普通車は最初の1時間200円、その後1時間ごとに100円ずつ徴収するなどを内容とする条例改正案を提案する。同課は「びわ湖大津館など園内の施設利用者には、料金無料のサービスも検討する」としている。

08/11/27

■不法係留:「空白地域」解消に 船撤去の権限なく、大津市が条例提案へ(毎日jp滋賀)
 大津市は管理する琵琶湖の法定外港湾への船舶の不法係留が県条例の対象外になっているため、12月議会に港湾管理条例を提案することを決めた。可決されれば、来年度から警告に応じない船舶に強制力のある撤去命令を出せるようになり、誰も許可・命令の権限がない「空白地域」がようやく解消される。
 琵琶湖の不法係留を巡っては、県は06年7月から、プレジャーボート不法係留の禁止条例を施行。条例の対象外である県内40カ所の法定外港湾(漁港を含む)は市町に管理が任されたが、これまで同市など5市町は管理条例を制定していないため、強制力のない行政指導しかできず、誰も船舶を撤去できない状態が続いていた。
 大津市河川課と農林水産課が管轄する8カ所には20隻以上の不法係留船がある。南小松港では06年末に河川課が警告を出しても、連絡すらしてこない持ち主不明のボートが残る。そのほかも「大半は目をつぶっている」状態という。一方、農林水産課は漁港4カ所を漁協に管理委託しているが、「本来、権限のない誰かが許可したらしい」船もある。
 両課は「県条例から2年半もかかった。現場としては、ようやく、という感じ」と胸をなで下ろしている。【稲生陽】

■琵琶湖:酸素不足の層拡大か 湖底上の水質水深80メートルと接近(京都新聞電子版)
◇温暖化の影響?
 琵琶湖北湖(琵琶湖大橋以北)の水深80メートル付近の約30年分の溶存酸素濃度などを調べたところ、湖底(同約90メートル)付近の水質に近づいている可能性が県琵琶湖環境科学研究センター(大津市)の分析で浮かび上がった。80メートル付近は従来、より浅い層と似た数値だったが、酸素不足の湖底付近の水の層が上部に拡大した可能性もある。同センターの石川俊之研究員は「湖底付近の詳細な調査が必要だ」としている。【服部正法】
 北湖では、春から秋にかけて約20メートル付近にできる「水温躍層」を境に、表層と深層の水が分離。深層では有機物の分解で酸素消費が進み、酸素濃度が低下する。毎年1、2月ごろ、酸素を多く含んで冷えた表層の水が沈み込むなどして湖水が循環し、深層も酸素濃度を回復する「琵琶湖の深呼吸」と呼ばれる現象が起きる。しかし、近年は温暖化の影響による循環の鈍化で、湖底付近の酸素濃度の低下が指摘される。
 石川研究員らは79年以降のデータで湖底付近の酸素濃度が低かった85〜87年を分析し、80メートル付近の濃度は湖底と比べて高く、水温差も0・5度程度高いことを確認。これを踏まえ、湖底や60メートル付近のデータの経年変化と比べると、80メートルの酸素濃度や全リン、ケイ酸の濃度は80年代は60メートルに近かったものの、90年代後半以降は90メートルに近づく傾向があった。80メートルの水温は90メートルとの差が縮まった。
 また、石川研究員らは、過去30年の秋の気温上昇に合わせるように、約20メートル付近の表層と深層を分ける水温躍層が秋に崩れる時期が半月程度遅くなっていることを突き止めた。このため、深層で水がより混ざりにくくなって酸素消費が進み、湖底付近の水の層の拡大につながった可能性も指摘し、「酸素低下の場所が厚くなったり、横に広がった可能性が考えられる」としている。

■琵琶湖人気の底力? 検定に予想超す2000人応募(msn産経ニュース)
 30日に実施される「びわ湖検定」に、実行委員会の予想を大きく上回る約2000人の申し込みがあり、実行委が作業に追われている。公式問題解説集は初版の3000部を売り切り、増刷されたほど。県民の関心も高く、実行委は「申し込みが多く、うれしい。ミスのないように対応していきたい」としている。
 びわ湖検定は、観光客の増加や県の知名度アップを狙ったご当地検定で、今回が初めての開催。実行委は当初、参加人数を最大で1200人と予想して事務作業を進めてきた。
 9月10日から始まった申し込み受け付けは、滑り出しが低調で実行委をやきもきさせたが、10月20日の締め切り間際になって駆け込みでの申し込みが急増。最終的に約2000人が申し込んだ。
 駆け込みが多かったのは、検定の申し込みと並行して実施した県内約100カ所をめぐるスタンプラリーの影響ではないかと実行委は分析。集めたスタンプ数が検定の得点に加算される仕組みとなっていたことから、「スタンプラリーに参加してから申し込んだ人が多かったのではないか」とみている。
 それにしても、「ここまで多くなるとは思わなかった」というのが実行委の本音のようで、予想外の人気を生かそうと気合十分。先行している各地のご当地検定では2回目以降に申込者が減少する傾向があることから、「1回目をきちんとミスなく乗り切りたい」と張り切っている。

08/11/26

■途中トンネル:無料実験開始−−大津、30日まで(毎日jp滋賀)
 大津市が無料化を目指す途中トンネル有料道路の無料化実験が25日、始まった。30日まで。県は実験結果を受け、3年以内に無料化を含む結論を出す方針。
 実験では、28日までは大型車のみ通行無料とし、29、30日は全車両無料に。並走する市道は大型車による渋滞がほぼ解消されており、市は「結果はかなりいい。住民への聞き取りもして、県に無料化を迫りたい」と話している。【稲生陽】

■琵琶湖リゾート:ネックレス構想、廃止へ 「初期の目標達成は困難」(毎日jp滋賀)
 リゾート法に基づき、琵琶湖を中心にネックレス状にリゾート地を設ける「琵琶湖リゾートネックレス構想」について、県は「構想を抜本的に見直しても初期の目標の達成は困難」などとして廃止する方針を固めた。25日の県議会総務・政策委員会で報告した。
 構想はバブル期の90年に策定。15市町(当時)の重点整備地区(約1万4000ヘクタール)に247の特定施設を整備する計画で、同法で税制上の優遇や政府系金融機関の無利子・低利融資があったが、バブル崩壊で頓挫した。
 県によると、供用中の施設は県立琵琶湖博物館や奥琵琶湖マキノプリンスホテルなど42施設(17%)。今後、構想廃止を国と協議する。【服部正法】

■絶滅の危機、アユモドキ救え 亀岡市 研究会設立へ(京都新聞電子版)
 外来魚の増加で絶滅の危機に直面している国の天然記念物・アユモドキの保護に向け、京都府の亀岡市は淡水魚や河川工学などの専門家による研究会を近く立ち上げる。外来魚駆除や産卵に適した環境の整備など、アユモドキの増殖に必要な緊急対策を本年度中にまとめる。
 淡水魚保護に取り組むNPO法人(特定非営利活動法人)などの調査によると、市内の保津川水系に住むアユモドキは今年9月時点で約200匹と推測され、昨年同期に比べて約4分の1に減少している。特に調査では、今年生まれの稚魚が1匹も確認できず「将来、子孫が残せなくなる危機的な状況」(市環境政策課)という。
 稚魚の多くは、水系に不法に持ち込まれたブラックバスなどの外来魚が食べたとみられ、市や市民グループがため池や川で外来魚駆除に取り組んでいる。地道な駆除作戦と併せ、研究会では、来年の産卵期に向けて緊急に取り組むべき保護・増殖策を考える。
 淡水魚や河川工学、水質などの専門家5人でつくる予定で、本年度中に報告書をまとめる。市環境政策課は「今、対策を打たなければ希少な生物が無くなってしまう。専門家の報告を基に、市民グループや関係機関と連携して保護に取り組む」としている。

■清流・宮川を守ろう 30人が清掃奉仕活動(Chunichi Web三重)
 日本一の清流・宮川の豊かな自然を守ろうと、宮川上流漁業協同組合と大台町の森と水を守る会などが、同町下真手の宮川と周辺で清掃奉仕などに汗を流した。
 大台町産の天然水を販売する名古屋市の食品会社の社員らも協力し、30人が参加。宮川上流部の三瀬谷ダム湖や川沿いの道路などで、約2時間にわたって取り組んだ。
 ダム湖ではボートで湖面を回り、ペットボトルや発泡スチロールなどのごみを回収。休憩所のいすを取り換えたり、ブラックバスを放流しないよう訴える看板も設置した。(伊藤智英)

08/11/25

■世界学生湖沼会議:パネル討論 気候変動の湖沼への影響を報告−−大津(毎日jp滋賀)
◇提言まとめ閉幕
◇温暖化防止、自分の問題に−−知事「生活者の視点も大切」
 滋賀県の提唱で84年から世界各地で開かれている世界湖沼会議の学生版とも言える「世界学生湖沼会議」は24日、大津市のピアザ淡海で、パネル討論「気候変動と湖沼環境」を開き、一般参加も含めた約230人が聴き入った。湖水の循環の鈍化やアオコ発生の増加など各国の地球温暖化の影響を報告。湖沼環境の改善のために市民や研究者、政府などが相互理解を深める場を設けることなどを訴える提言書を発表し、閉会した。【服部正法】
 世界学生湖沼会議は、世界湖沼会議と同じ財団法人・国際湖沼環境委員会(ILEC)=草津市=の主催で初開催。今月21日に開会し、日本を含む主要8カ国と中国、インドの学生が参加し、事例報告と交流を行った。
 最終日のパネル討論には、学生15人が登壇。独シュツットガルト大のマグダリーナ・イーダーさんは、コンスタンツ湖(独など)で湖水の循環が鈍くなっている例を挙げ、今後も鈍化が進んで水質にも影響が出る可能性を説明。カナダ・ラバル大の学生は水温上昇に伴い、高温で増殖しやすいアオコの発生が目立つことを報告し、アオコ毒の飲料水への影響も懸念した。
 英リバプール大のレベッカ・モランさんは実験を踏まえ、リンや窒素などの栄養塩の湖への流入で温暖化の悪影響がさらに強まるとし、「富栄養化の対策も併せて考えるべきだ」と提言した。京都大生態学研究センターの酒井陽一郎さんは、琵琶湖の固有種イサザについて発表。気温が高いとイサザの漁獲量が減る傾向にあることを示し、将来的にイサザの生息へのリスクが増える可能性に言及した。
 コーディネーターの県琵琶湖環境科学研究センターの熊谷道夫・環境情報統括員は、温暖化の湖沼への影響をまとめ、「知識や経験を継承しないと、状況は良くならない」と若い世代が関心を持つ重要性を指摘した。
 討論には嘉田由紀子知事も途中参加。学生の質問に、「琵琶湖では富栄養化の問題について住民、行政一体となって運動してきた。温暖化の問題は自分の問題に、なかなか、ならない。問題を『自分化』することが大事」と回答。「科学データがないと、政策はできないが、それだけでなく生活者の視点も大事だ」などと答えた。嘉田知事はその後、環境社会学者としての研究を基にした講演も行った。

08/11/24

■湖沼との共生や環境教育訴える 大津 世界学生会議閉幕(びわ湖大津経済新聞)
 国内外の学生が湖沼をめぐる環境保全のあり方を話し合う世界学生湖沼会議2008が24日、大津市のピアザ淡海で最終日を迎え、4日間の協議でまとめた湖沼との共生の方法や環境教育の重要性を訴える提言を発表し、閉幕した。
 会議は国際湖沼環境委員会が初めて開催し、滋賀大や京都大、同志社大など京滋の6大学25人が運営を担った。世界9カ国の学生も交え、これから湖沼の将来にかかわっていく世代として発信しようと、21日から協議を続けていた。
 提言は、湖沼との共生に向けて、管理の方法について改善の状況を検証しながら、実効性のある方法に見直していく手法を提示した。国レベルで取り組みに差のある環境教育も、国際協力と科学的な知識に基づく訴えで広め、環境保護を促すべきとした。
 実行委員長の安部雅宏さん(22)=立命館大3年=が宣言し、UNEP(国連環境計画)職員に手渡した。
 この日は国内外の学生15人と嘉田由紀子滋賀県知事らが「気候変動と湖沼環境」をテーマに話し合うパネル討論も開かれ、約100人が参加した。

■【森文俊の写・生】オオクチバス(msn産経ニュース)
 1925年に日本へ移入された米国原産の肉食性淡水魚で、常に在来種との関係が懸念されてきた。自分はこの魚の水中観察に最も長い時間をかけた。湖岸環境が悪化するなか、在来種を食って増えた−といわれる彼らの本当の姿を見たかったからである。
 彼らの生活は、米国の生態系で生き抜くため身についたもので、雄が卵や稚魚を守ることによって生存競争に打ち勝ち、子孫を残してきた。日本でも懸命に生きているだけなのに、悪く言われてしまうのだ。

■イベント:育ったホンモロコ放流 マキノ東小の児童を招き−−高島(毎日jp滋賀)
◇「場所とやる気あれば」元ホームレスら養殖
 路上生活を経験した人々が今春、高島市内で始めた琵琶湖の固有種ホンモロコの養殖事業が無事成功を収め、同市マキノ町海津で地元の小学生を招いた放流イベントが23日、行われた。初年度の取り組みとしては“合格点”といい、関係者には喜びと安堵(あんど)の笑顔が広がっていた。【豊田将志】
 ホームレス支援を手がける京都府南丹市のNPO法人「グローバルヒューマン」(高橋英夫理事長)が「再チャレンジ夢工房」と名付けて始めた事業。地元の海津漁協から格安で借りた養殖池や休耕田を利用し、約6万匹の稚魚を育てた。同工房の所長も務める岩上正弘さん(61)ら漁協組合員の漁師の助言を受けながら、大津市内の20〜60代の元ホームレスの男性数人が通いや泊まり込みをしながら定期的に世話を続けた。大方が8〜12センチ程度まで育ったといい、同漁協の辻久一組合長(73)は「大量死もなく、初年度にしては成功したと言える。毎年続けることで、少しずつ我々にも還元してもらえるでしょう」と目を細めていた。
 この日は市立マキノ東小学校の児童や保護者約50人を招き、育った43キロのうち一部を放流。勢い良く跳ねる小魚に子どもたちは大喜びで、「大きくなれよ」などと声をかけ、湖岸から放した。
 呉服店の経営行き詰まりなどから、過去に路上生活を余儀なくされたという坪倉隆男さん(62)は「地域の方々のおかげでここまで来られた。皆さんの力があって、今の私たちがいられる」と感謝の気持ちを語り、別の男性(52)は「毎週通って世話をしてきた分、達成感を感じています。まともな生活を送るために、決してあきらめない」と社会復帰への強い意欲を語った。
 事業は来年度以降も継続を決めており、既に休耕田10カ所を追加購入。高橋理事長は「場所と技術があり、やる気があれば誰でもできることが示せた。来年は彼らに事業を主導してもらい、将来は地域活性化を手がける人材になってほしい」と期待を語った。

■外来魚をおいしく試食 リリース防止が狙い(下野新聞SOON)
【茂木】ブラックバスなど外来魚の調理法を知ってもらい、リリースによるアユやウグイなどへの被害を防止しようと、県漁業協同組合は二十三日、「道の駅もてぎ」でブラックバス(コクチバス)を使った料理の実演と試食会を初めて開いた。
 「食べたらおいしいと確認してもらう」(大島佑一同組合専務理事)ことで、リリース防止につなげることが狙い。同組合によると、町内から茨城県内へかけての那珂川は、上流部に比べ川幅が広く流れも緩やかなため、十年ほど前から被害が目立ち始めたという。
 外来魚を生きたまま移動することは法律で禁止されているが、食べ方を知らず川に放してしまう例が多い。スズキの仲間に属するバスは淡泊な白身魚で、びわ湖周辺の飲食店ではメニュー化されているという。
 試食会には町漁協(遠藤B郎組合長)の協力を得て町内で捕獲したコクチバス四十匹を用意。三枚におろす様子を実演したほか、空揚げやフライに調理した。珍しさも手伝ってか、多くの人が列をつくった。
 町内の鷺谷いゑ子さん(71)は「悪さをする魚というイメージが強かったが、食べたらふわっとしていておいしかった。茂木の名物になったら面白いですね」と話していた。

■琵琶湖で釣り中、ボートから転落 1人不明1人救助(Chunichi Web)
 23日午後4時半ごろ、大津市荒川の琵琶湖沖170メートルで、バス釣り用のボート(全長5・5メートル)を操船していた愛知県一宮市今伊勢町、建築会社役員浅岡滋樹さん(36)が、ほかの船の横波を受けてバランスを崩し、乗っていた浅岡さんと大阪府枚方市の友人男性(41)が湖に投げ出された。
 友人男性が携帯電話で所属するバス釣りクラブに助けを求め救助されたが、浅岡さんの行方が分からず県警大津北署に届けた。警備艇などによる捜索は同7時半に打ち切られ、24日朝から再開する。

08/11/23

■釣り船から男性2人転落 琵琶湖、1人不明(京都新聞電子版)
 23日午後4時20分ごろ、大津市荒川の大谷川河口沖約170メートルの琵琶湖で、バス釣りボートに乗船中の2人が湖に落ちた。1人が携帯電話でマリーナを通じて110番通報し、滋賀県警などの捜索で救助されたが、残る1人は行方不明となっている。県警などは午後8時で捜索を打ち切り、24日朝から再開する予定。
 大津北署によると、救助された男性は、大阪府枚方市招提南町1丁目、会社員岡田優さん(41)で、不明男性は、愛知県一宮市今伊勢町、会社役員浅岡滋樹さん(36)。浅岡さんは黒色ジャンパーにジーパン、スニーカー姿だった。2人は釣り仲間で、この日午前からバス釣りに出ており、帰りに横波を受けて体勢を崩し、落水したという。ボートは浅岡さんの所有で、2人ともライフジャケットを着用していた、という。

■オオワシ飛来 湖北で今秋初…滋賀(Yomiuri On Line関西発)
 滋賀県湖北町の琵琶湖岸に22日、国の天然記念物オオワシ1羽が今秋初めて飛来した=写真=。昨年より2日遅い。
 タカ科で体長約1メートル。環境省のレッドリストで、絶滅危惧2類(絶滅の危険が増大)に分類されている。ロシアのオホーツク海沿岸から渡ってくるが、本州まで南下するのは珍しい。
 正午頃、湖北野鳥センターの職員が確認した。湖岸のほか、近辺の山の中腹で木の枝に止まり、羽を休める姿が見られた。センターによると、1992年から毎秋、1羽が飛んできており、約3か月間、ブラックバスや小さな水鳥を食べて過ごすという。

08/11/22

■「夢の素材」追い風待つ 炭素繊維、東レなど増産延期(Fuji Sankei Business i.)
 鉄の10倍の強度があり、重さはその4分の1と、強くて軽い炭素繊維。「夢の素材」として航空機の機体など幅広い分野に採用され、市場は急拡大しているが、ここにきて旺盛な需要に陰りが見え始めた。炭素繊維が使われる新型航空機開発の大幅な遅れに加え、景気後退によるゴルフシャフトなど汎用品の需要も落ち込んでいるからだ。これまでの追い風ムードから一転、東レなど世界シェアの7割を握る国内の炭素繊維メーカー3社は増産の先送りや減産の検討に入った。
≪新型機もゴルフも≫
 「需要が本格的に落ち込めば、これまで続けてきた設備投資の償却費用が相当な重荷となる」
 帝人の子会社で世界シェア2割の東邦テナックスの三嶋孝司社長は、表情を曇らせる。
 国内大手3社の2008年9月中間期の炭素繊維事業は軒並み大幅な減益に見舞われた。利益圧迫要因として、各社に重くのしかかるのが設備投資の負担だ。
 世界的な景気減速で需要がさらに先細る可能性がある09年3月期はその影響をもろに受けそうだ。
 世界で3割のトップシェアを誇る東レは、08年9月中間決算で炭素繊維事業の売上高が前年同期比4.5%減の381億円、営業利益は31.7%減の56億円の減収減益となった。通期の見通しでは、売上高が前期比7.7%増の900億円と増収ながら、営業利益は22.6%減の140億円を予想。炭素繊維事業の個別収益を公開した02年度以来、初の減益となる見通しだ。
 これは、東レが単独供給契約を結ぶ米ボーイングの新中型機「787」の生産が当初計画から遅れていることや、原燃料高や増産のための工場建設費がかさんだため。榊原定征社長は、「減益要因となった787型機の生産は、いまだ計画の見通しが立たない」と嘆く。
 炭素繊維の中でも特に需要の落ち込みが激しいのが、ゴルフシャフトや釣りざおなどレジャー用途に使われる汎用品。この分野を主力にする三菱レイヨンは、09年3月期の炭素繊維事業の売上高が前期比3.8%減の450億円、営業利益は71.0%減の32億円となる見通しだ。「景気後退による消費意欲減退の直撃を受けた」(姥貝卓美専務)ためで、来年度以降に減産に踏み切る可能性もある。
≪設備投資裏目に≫
 レジャー用途ばかりではなく、建築材料や機械部品など産業向け汎用品にも陰りが出ている。
 東レは10年度以降、年産4000トンの産業向け汎用品の生産設備を検討していた。しかし、需要の減少を受け、「増産は1、2年先に延ばす」(榊原社長)。この結果、10年をめどとした年産2万5000トン体制の目標実現は難しくなっている。
 東邦テナックスの9月中間決算は、炭素繊維事業の売上高が前年同期比5.7%増の202億円となったが、営業利益は50.3%減の16億円と半減した。通期の売上高は前期比18.1%増の447億円を見込むが、営業利益は45.4%減の34億円と収益面での苦戦は免れない見通し。「今年度中に減産に踏み切ることもあり得る」(三嶋社長)という。
 大型の設備投資を急いできた各社にとって、「刈り入れ時」にさしかかった矢先の急激な景気後退は、まさに予想外の事態。積極的な設備投資が裏目に出た格好だ。
 各社が10年度以降、本格化すると見込んでいた自動車向け需要も、自動車業界の深刻な不況を前に見通しすら立たない。今後は需要動向を慎重に見極めながらの生産体制づくりを迫られそうだ。(山田泰弘)

08/11/21

■今季の営業、早めに終了 伊吹山ドライブウェイ 降雪続き(京都新聞電子版)
 伊吹山ドライブウェイは21日、降雪や路面凍結の危険性を考慮し、岐阜県関ケ原町−滋賀県米原市間全線17キロの今季営業を終えた。終了決定は昨年より6日早く、平成に入ってから最も早い。
 管理、運営する伊吹山ドライブウェイ(本社・東京都)は当初、12月7日の営業終了を予定したが、伊吹山初冠雪の19日以後も降雪が続き、路面や道路沿いで最大70センチ以上の積雪を確認し、通行止めにしていた。
 4月12日の営業開始から11月21日まで約7万6000台が利用した。昨年より約2000台少なかったという。来年の営業開始は4月11日の予定。

■湖国に大型店続々開業 「イオンモール」は京滋最大(京都新聞電子版)
 滋賀、京都で店舗面積最大の商業施設「イオンモール草津」(店舗面積6万平方メートル)が21日、草津市で地元向けに仮オープンした。隣接する大津市でも同日、商業施設「フォレオ大津一里山」(同3万平方メートル)が正式に開店した。既存店も大型改装で対抗策を打ち出しており、寒さの増した初冬に湖国流通戦争が幕開けした。
 イオンモールは核店舗が総合スーパー「サティ」で、約180店の専門店を組み合わせた複合商業施設。26日の正式開店を前に、地元の家族連れらでにぎわった。
 フォレオもこの日、開発運営する大和ハウス工業の関係者が式典を催して正式に開店した。スーパー「ユーストア」や、県内最大面積となる書籍チェーン「大垣書店」など中核店のほか、専門店約100店を備える。仮オープンの20日は約2万1000人を集めたという。
 県内では、守山市で「ピエリ守山」(同3万6000平方メートル)が9月に開業。既存店も対抗策に動き、店舗面積県内2位のJR草津駅前の「エイスクエア」(同5万5000平方メートル)が専門店街を改築増床して11月14日にオープン。地場大手スーパーの平和堂も大津市でアル・プラザ堅田(同2万平方メートル)を同28日に建て替えオープンし、アル・プラザ瀬田の改装も予定しており、大型店同士の競争が激化しそうだ。

■下北山村:来春、岐阜のIT企業と共同出資で新会社(毎日jp奈良)
 下北山村とIT企業「サイエンスネット」(岐阜県大垣市)が来年4月、共同出資で、ソフトの設計などをするIT関連会社「下北山情報ネットサービス(仮称)」を発足させる。
 村定住が条件の社員3人の募集に関西の都市部から11人の応募があった。書類審査で残った8人は21日、大阪で面接を受ける。
 下北山村は約50年前の村民4000人が1263人(今月1日現在)に減少。65歳以上が4割以上。ネット社は社員約20人、年商約1億5000万円。深井隆司社長(46)は「ITの仕事は厳しく、自然の中で休息できるのはメリット。仕事が多い時は中国に依頼している。下北山村が遠いとは感じない」と言う。ケーブルテレビを通して村にいながら仕事ができる。
 村は募集案内に「ブラックバス、アユ釣りができる」「水と空気がきれい」と売り込んだ。社員には家族で住める村営住宅を用意。事務所も空いた村施設を使う予定。【栗栖健】

■町並みも息も白く 今冬一番の冷え込み(Chunichi Web滋賀)
 大陸から強い寒気が流れ込んだ二十日早朝、県内のほぼ全域で今シーズン一番の冷え込みとなった。伊香郡では平野部でも五センチ前後の積雪を記録。木之本町のJR木ノ本駅では、足元を慎重に確認しながら学校に向かう高校生の姿が目立った。
 この日の最低気温は、氷点下四・二度の甲賀市信楽町をはじめ、大津一・二度、彦根一・九度と、軒並み十二月中旬から一月中旬並の寒さだった。
 県湖北地域振興局木之本建設管理部によると、木之本町と岐阜県にまたがる国道303号八草トンネル付近では積雪四〇センチを記録。また、余呉町から福井県南越前町へと続く国道365号の福井県側では二十日から、雪のため冬期通行止めが始まった。
 彦根地方気象台によると、二十一日以降は徐々に寒気が弱まるという。(多園尚樹)

08/11/20

■白雪と紅葉の競演(asahi.com滋賀)
【県内最高峰・伊吹山が初冠雪】
 上空に強い寒気が流れ込んだ影響で、19日は県内各地で冬の訪れを感じさせる寒い一日となった。彦根地方気象台によると、甲賀市信楽町で最低気温が零下2.3度を記録したのを始め、高島市今津町で1.5度、大津市で2.9度まで下がり、県内最高峰の伊吹山(1377メートル)は初冠雪した。初冠雪は昨年と同日で、平年よりは4日遅れという。
 米原市夫馬の元県職員布施国夫さん(77)は、同市池下の三島池から雪化粧した伊吹山をカメラに収めた=写真。布施さんによると、撮影したのは午前6時半ごろ。山頂は雲に覆われていて、シャッターチャンスが巡ってきたのはわずかな間だったという。伊吹山のふもと、岐阜県関ケ原町から山頂近くへ続く伊吹山ドライブウェイは7合目以上で1〜2センチの積雪となり、見ごろの紅葉と鮮やかなコントラストを描き出した。

■初冠雪:伊吹山で確認 今冬一番の冷え込み(毎日jp滋賀)
 彦根地方気象台は19日、滋賀・岐阜県境の伊吹山(標高1377メートル)の初冠雪を確認したと発表した。昨年と同じで平年より4日遅いという。
 同気象台によると、雲がとぎれた午前6時過ぎの観測で山頂付近が雪で白くなっているのを確認した。彦根市のこの朝の最低気温は3・3度(平年6・5度)で、今冬一番の冷え込みだった。
 同気象台は「18日深夜から冬型の気圧配置が強まり、伊吹山で雪が降った」としている。【松井圀夫】

■JR西日本:湖西線・比良−近江舞子駅間、防風さくが完成(毎日jp滋賀)
 JR西日本は19日、湖西線の比良−近江舞子駅間で工事を進めていた防風さくが完成したため、来月1日から強風による運転規制を見直すと発表した。「比良おろし」による運休や遅れが大幅に減る見通し。
 さくは鋼製で高さ約2メートル。両駅間2・9キロの山側(北西側)に連続して設置。さくの表面には多数の穴があり、線路に吹きつける風の6割をさえぎり、4割を通す仕組み。
 現在、両駅間では風速25メートルで運転を見合わせているが、さくが風を弱めるため、来月からは基準を「同30メートル」に引き上げる。これにより、湖西線の運転見合わせ時間の合計は、年間約50時間から同約20時間に大幅に短縮できるという。
 一方、同社は同日、湖西線の強風を利用し、試行的に風力発電を行うと発表した。近江舞子駅ホームの端に風力発電機1基(発電能力最大約1キロワット)を設置し、12月1日から運用を始める。同社が風力発電を試みるのは初めてという。同駅のホームの照明や駅事務所内の電力の補完として使う予定。【小林祥晃、服部正法】

■湖西線の防風柵が間もなく完成 運転見合わせ基準緩和へ(Chunichi Web滋賀)
 比良山系からの強風で運転見合わせが頻発していたJR湖西線に今月末、防風柵が完成する。JR西日本は完成を受け、12月1日から運転見合わせの風速基準を緩和。見合わせ時間が6割短縮すると期待している。
 防風柵が設置されるのは湖西線比良−近江舞子駅間の2・9キロ。高さ2メートルで、鉄とコンクリートを組み合わせた。比良山系からの風を防ぐため線路の北西側に設置し、風の6割を遮る。
 これにより現在は風速20メートルで徐行、25メートルで運転見合わせだった強風規制値を、同駅間に限り25メートルで徐行、30メートルで運転見合わせに引き上げる。
 比良−近江舞子駅間の2006年度の運転見合わせは28日、延べ50時間。JR西日本の路線内で最も多く、解消が課題となっていた。ほとんどが同駅間の強風によるもので、防風柵の設置により運転見合わせを年間20時間まで抑えることができるという。
 JR西日本京都支社は「近隣だけでなく、強風の際に迂回(うかい)していた北陸方面への特急にも効果がある」と話している。 (小西数紀)
◆逆手に取って…近江舞子駅はホームに風力発電機 
 JR西日本は、湖西線近江舞子駅のホームに風力発電機を設置、12月1日から発電を開始する。これまで悩まされた比良山系からの強風を逆手に取り、ホームの照明や事務所の補助電力として使う。
 ホームの北端に1基を設置。高さは5・7メートルで、縦長の羽根4枚で風を受けて回る。発電能力は最大1キロワット。駅利用者に発電量を知らせるパネルも取り付ける。
 社員からのアイデアをもとに実現し、JR西日本では初の試み。設置は試行的なもので、発電機による実績を見てから今後の展開を考えるという。(小西数紀)

■アユモドキを守ろう 亀岡の池 ブラックバス駆除 市とNPO(京都新聞電子版)
 外来魚による捕食で個体数の減少が懸念されている国天然記念物の淡水魚アユモドキを守ろうと、京都府亀岡市安町の安町大池でブラックバスの捕獲がこのほど行われた。同池は、アユモドキの生息する河川へのバスの流入源とみられ、参加者が地引き網などを使って557匹を駆除した。
 アユモドキが生息する桂川支流では、バスの増加による生態系の変化が懸念され、市や地元住民らがこれまでに3500匹以上のバスを駆除してきた。
 今回は、メダカなども含め河川の在来の生態系を守ろうと、同市のNPO法人(特定非営利活動法人)「亀岡 人と自然のネットワーク」と市が主催した。同法人のメンバーや地元農家の人など45人が参加。池の水位を約1・5メートルまで下げ、地引き網や刺し網を入れてバスを捕獲した。中には40センチを超す大物もいた。
 同法人事務局長の増田浩さん(46)は「バスの増加は河川の淡水魚全体の危機。ほかのため池も含め最低でも3年は駆除を続ける」と話し、市も駆除を続ける。

08/11/19

■琵琶湖の湖面に不思議な模様、寒さで水蒸気が帯状に(asahi.com関西発)
 近畿各地でこの秋一番の冷え込みとなった19日、滋賀県西浅井町の琵琶湖では、立ち上った水蒸気が風に吹かれて帯状となり、湖面を漂った。彦根地方気象台によると、水温がそれほど下がっていない琵琶湖の上空に寒気が流れ込み、気温と水温との差が大きくなって水蒸気が発生したとみられる。本格的な冬の訪れとともに起こる現象という。
 大津市の最低気温は平年を3.7度下回る2.9度だった。

■若い視点で地球救え 21日 大津で世界学生湖沼会議開幕(京都新聞電子版)
 国内外の学生が湖沼の抱える問題について話し合う「世界学生湖沼会議2008」が21日から4日間の日程で大津市で開催される。研究者らによる湖沼会議は隔年で開かれているが、学生の会議は初めて。深刻化する地球温暖化問題などについて意見を交わす。

 若い世代の視点や価値観を生かし、気候変動など新たな問題に対処するねらい。主催は世界湖沼会議を開いている国際湖沼環境委員会だが、滋賀大や京都大、立命館大など京滋の6大学の学生らが実行委員会を作り、6月から運営やプログラムの準備を主体的に進めてきた。

 会議には日本側から25人、海外は米国やドイツ、中国、インドなど9カ国から13人が参加、「湖沼と共生」「湖沼と教育」をテーマに事例発表や討論をする。最終日の24日には、学生のパネル討論「気候変動と湖沼環境」を行い、提言をまとめる。会議の成果は来年に中国・武漢で開かれる第13回世界湖沼会議でも発信する予定だ。

■ガソリン全国平均132円 15週連続値下がり(asahi.com滋賀)
 石油情報センターの調査によると、17日時点のレギュラーガソリン1リットルの店頭価格は全国平均で132.0円だった。前週(10日)より4.6円安く、15週連続で値下がりした。灯油も4.7円安い87.0円で、軽油も3.8円下がって124.0円だった。

■琵琶湖:定期観測地点の酸素濃度0.5ミリグラム 79年以降最低に(毎日jp滋賀)
 県琵琶湖環境科学研究センターは18日、琵琶湖北湖(琵琶湖大橋以北)の17日の調査で、高島市今津町沖の水深約90メートルの溶存酸素濃度が1リットル当たり0・5ミリグラムとなり、定期観測地点としては79年以降で最低となったと発表した。これまでは87年10月と02年10月の同0・9ミリグラムが最低だった。定期観測地点以外では昨年10月22日、北湖の水深約90メートルで、同0・3ミリグラムを計測している。
 北湖では例年10〜11月ごろ、最も湖底付近の酸素濃度が下がる。この定期観測点では先月以降、同2ミリグラムを切る低いレベルだった。昨年に同0・3ミリグラムを記録した場所でも今月10日に0・5ミリグラムを計測した。
 同センターは水深60、70メートル台の濃度は例年並みで、著しい低下の水域は限定的とし、「低酸素化のメカニズムは様々な要因について検討が必要」としている。【服部正法】

■屋外広告:県と大津市、来春規制へ 湖岸で禁止、駅前で高さ制限(毎日jp滋賀)
 商業施設の屋上などの屋外広告の規制を県と大津市が来春から始める。県が来年3月に施行する景観計画に湖岸区域での広告設置禁止を盛り込んだほか、中核市移行に伴い権限移譲される大津市も、眺望確保の観点から駅前での屋上広告の高さを規制する。
 県や同市の調査では、琵琶湖周辺の大型屋外広告の8割、市内の繁華街でも半数が県条例に抵触。大きさや場所などの違反のほか、設置許可を得ていないものもあった。
 県は、景観法に基づく景観計画で、湖岸地域に限り、建物の高さや色彩を規制。同地域では屋上への広告や看板の設置も禁止する。
 一方、来年度から屋外広告物条例を施行する同市も、JR大津駅と中央大通りの繁華街で、建物の屋上の広告を規制する方針。
 これまでは建物の高さに対する屋上広告の割合の規制はあったものの、広告を含めた全体の高さ規制はなく、眺望を妨害する場合もあった。同市は今後、規制地域を他の繁華街にも広げる方針。
 屋外広告の規制は県や中核市のほか、景観計画を策定した自治体でも可能になる。県内では大津市を含む7市が計画を策定しているが、長浜市などが独自条例の制定を検討している。【稲生陽】

■イノシシ:餌場求めて イノかきで琵琶湖“横断”−−湖北(毎日jp滋賀)
 琵琶湖を泳いで渡るイノシシの姿を大阪府内水面漁業管理委員の中出隆文さん(70)=大阪府枚方市三栗=が撮影した。
 中出さんはラムサール条約やカワウ被害の視察のため、今月6日午前9時半、沖島から竹生島にチャーター船で向かう途中、湖北町の沖合5キロ付近の湖面を泳ぐイノシシと遭遇し、カメラに収めた。
 中出さんは「イノシシが川を渡るのは聞いたことがあるが、まさか湖を泳ぐとは。犬かきのようでした」と話していた。【村瀬達男】

 

■強風で湖西線遅れ 1万2000人に影響(京都新聞電子版)
 18日午後4時20分ごろ、大津市南小松のJR湖西線で、風速計が規制値の秒速20メートルを記録し、約3時間後に近江舞子駅でも秒速20メートルを記録した。JR西日本は比良−北小松間で電車を徐行運転にした。このため、上下4本が部分運休し、特急電車など約50本が遅れて、約1万2000人に影響が出た。

08/11/18

■2年続け琵琶湖が酸素不足 生物に影響も(Chunichi Web)
 滋賀県琵琶湖環境科学研究センターは18日、定点観測している琵琶湖北部の湖底の酸素量が1リットル当たり0・5ミリグラムとなり、この地点の過去最低を記録したと発表した。昨年は別の場所で0・3ミリグラムが観測され、2年連続で酸素不足になっていることが分かった。
 センターは「2ミリグラム以下では生物が生息しにくい。低酸素の範囲が広がれば、固有種の住む場所が狭まるかもしれない」と話している。
 センターによると、原因として、気温が平年より高かったため、湖面近くの水温の高い層と、湖底に近い水温の低い層が分かれ、混ざりにくかったことなどが考えられる。酸素不足が続くと、湖底の泥からリンや窒素が放出され、水質が悪化する恐れがあるという。
 17日に滋賀県高島市の湖岸から約7キロ離れた水深約90メートルの場所で調査した。1979年以降、月2回調査し、この地点のこれまでの最低は0・9ミリグラムだった。(共同)

■湖底の酸素濃度が最低値 琵琶湖・北湖 生物に影響も(京都新聞電子版)
 琵琶湖・北湖の湖底の酸素濃度が1リットルあたり0・5ミリグラムと、1979年の調査開始以来の最低値を記録した、と滋賀県が18日発表した。北湖では、昨年も低酸素が原因とみられるイサザの大量死が確認されており、県は生態系や水質への影響を調べるとしている。
 県琵琶湖環境科学研究センター(大津市)によると、月2回の定点調査で、17日に高島市沖約7キロの水深約90メートル地点を観測したところ、酸素濃度がこれまでの最低値だった2002年の0・9ミリグラムを下回った。
 北湖では昨年10月、定点観測でない地点で0・3ミリグラムと今回よりも低い酸素濃度を記録しており、今年も9月以降、昨年並みの低水準で推移していたという。
 昨年は、酸素を含む表層の水が湖底へと対流する「全循環」が暖冬の影響で不十分だったのが要因とされた。しかし、今回の低酸素状態について、センターは「今年の冬は、低酸素が懸念される状況はなかった」と話しており、全循環も平年通り行われたという。
 このため、センターは▽昨年の低酸素状態で失われた土壌の酸素が回復しきれなかった▽現時点の気温が高く、冷え込みがずれ込んでいる−などの可能性を指摘している。

■21日から「世界学生湖沼会議2008」開催 滋賀(msn産経ニュース)
 世界各国から学生が集まり、湖沼の環境問題について議論する「世界学生湖沼会議2008」が21日から4日間、大津市におの浜のピアザ淡海を主会場に開かれる。排水による汚染や外来種による生態系の破壊など、深刻な問題を抱えている湖沼環境。解決に向けた機運を高めるため、次世代を担う学生らに問題に向き合ってもらおうと、国際湖沼環境委員会(ILEC)が企画した。意見の発表だけでなく、運営も学生の手でという会議。県内の大学を中心に約25人で組織した実行委員会が、成功を目指して奮闘している。
 「会議に参加する学生たちは、国ごとに文化や習慣が違う。それぞれの意見を生かしながらひとつの提言に集約するのは、かなり大変」。参加者から事前に集めた意見が記されたリポートの束を前に、実行委員長の安部雅宏さん(22)=立命館大理工学部3回生=は、さすがにやや疲れた表情を見せた。
 実行委には、環境問題や国際協力などに興味を持つ県立大や滋賀大、立命館大など6大学の学生約25人が参加した。日本以外からの参加者は、英語の書類で選考。100人以上の応募者から、湖沼環境などを専攻する学生13人が、G8参加国と中国、インドの計9カ国から選ばれた。
 ホストとなる実行委のメンバーは、授業の合間を縫って集まっては、会議の最終日に発表する提言書の素案をまとめてきた。
 提言書と並び、会議の目玉となるのが3日目のディスカッションでまとめる行動案。「湖沼と共生」「湖沼と教育」の2テーマで、議論の最後に各国の学生が“私達にできること”を示し、実行を約束する。
 「内容は国ごとに別々でかまわない。それぞれの国の事情に合わせて、実現可能な目標を設定することが重要。そこに向かって議論をどうまとめていくか」。実行委にとって、智恵の絞りどころでもある。
 会議は、21日に開会式、22日は県教委の研修船「うみのこ」での湖上視察、23日は「湖沼と共生」「湖沼と教育」をテーマにディスカッションを開く。
 その結果を素案に加え、最終日に発表される提言書。これから2年ごとに開かれる会議の「第1回」を成功させるため、実行委の学生らは最後の追い込みに入っている。
 また、最終日の24日午前9時半〜午後1時にピアザ淡海で開かれるパネルディスカッション「気候変動と湖沼環境」は、先着250人に公開される。嘉田由紀子知事の記念講演も行われる。問い合わせは、同会議実行委事務局((電)077・568・4573)。

08/11/17

■フナコイ交流祭:晩秋恒例、大崎のため池で(毎日jp宮城)
 大崎市田尻大貫の「水辺の原風景を守る会」(千葉富男会長)は23日、地元のため池「古館堤」で、「フナコイ交流祭」を行う=写真はチラシ。ため池を暮らしに生かしてきた昔ながらの晩秋の集落行事。湿地・水辺の賢明な利用(ワイズユース)のため池版でもある。
 あらかじめ水を落とした池に参加者総出で入り、網を使って捕まえる。ブラックバスの駆除も兼ねている。魚はカラ揚げやつみれ汁にして無料で振る舞う。余ったコイやフナは格安即売する。飛び入り参加歓迎。連絡は同会事務局の「めだかの郷」(電話0229・39・2857)。【小原博人】

■アユモドキの池「天敵」一網打尽(asahi.com滋賀)
亀岡市民ら557匹を駆除
 国の天然記念物「アユモドキ」をブラックバスなど外来種の魚から守ろうと16日、NPO法人などが亀岡市内のため池でバスの駆除作業をした。同市は9月に周辺河川を調査したが、今年生まれたアユモドキは確認されておらず、人為的に放流されたバスなどの影響が指摘されている。
 アユモドキはドジョウ科で、泳ぐ姿がアユに似ていることから名前がついた。全国的にも岡山県や亀岡市などの一部の川にしか生息せず、国内希少野生動植物種に指定されている。
 この日は、NPO法人「亀岡 人と自然のネットワーク」会員、京都学園大生、地元農家、府や亀岡市職員ら約40人が集合。午前9時半から安町大池で、バス退治を始めた。
 普段は水深約5メートルほどある池の水を約1メートルまで抜き、地引き網を張った。網からは、コイなどに混じり、バスが次々に姿を現し、1回目の網で約200匹かかった。その後も刺し網などで計557匹を捕まえた。
 参加者はバスの生育状況を調べるため、一匹ずつ体長を計測。中には40センチを超える大物もあり、驚きの声が上がっていた。
 アユモドキが減った原因については、河川開発による生育環境の変化や密漁の横行などがあるが、外来種がアユモドキを食べる影響も大きいといわれ、このままでは2、3年で絶滅する恐れも懸念されている。
 作業を指導した京都大大学院の岩田明久准教授(魚類生態学)によると、安町大池で生まれて、周辺河川に出て行ったバスの稚魚がアユモドキの稚魚を食べて成長、さらに親も食べるようになっているという。
 岩田さんは「せっかくバスを駆除しても、誰かが再び池に放せば同じことが起こる。アユモドキが生息できるかどうかには、人間のモラルもかかっている」と話していた。

■西の湖産ヨシ船、堂々6メートル 近江八幡市役所玄関横に展示(京都新聞電子版)
 西の湖のヨシの新たな活用法を探ろうと、環境保全活動に取り組む市民グループ「琵琶湖お魚探検隊」は16日、ヨシを素材にした長さ約6メートルの船を、近江八幡市桜宮町の市役所駐車場で造った。
 市の農林水産まつりで実施。探検隊の15人が朝から作業し、西の湖のヨシ約40束を重ね合わせた。竹をくぎのように打ち込んで船の形に整え、4時間ほどで完成させた。
 重さは約300キロで、5人ほどが乗船できる。メンバーはヨシ船を持ち上げ、市役所玄関横に展示した。年末まで飾られるといい、探検隊長の丹波喜徳さん(64)は「ヨシ船を見て、自然の保全について考えるきっかけにしてほしい」と話していた。

■ホンモロコ「この時期」釣果上々 高島・今津総合運動公園(京都新聞電子版)
 滋賀県高島市今津町の今津総合運動公園の釣り池でホンモロコが良く釣れている。年間を通じて利用できるが、秋から冬のこの時期、一番の釣果が期待できる。
 公園を運営する財団法人「ひばり」が初心者や子ども連れに手軽に楽しんでもらおうと昨年8月に開業した。園内のグラウンドゴルフ場に隣接する調整池を利用し、広さは幅50メートル、長さ150メートルほど。昨年6月にホンモロコの稚魚2万匹を放流、池で繁殖している。良く釣れるのは5−8センチで、12センチの大物もいる。2時間で10数匹は釣れ、50匹釣る人もいる、という。20センチほどのニゴロブナも釣れる。
 料金は、貸しさお(代え針1本付き)、バケツ、餌付きで2000円。2人分のファミリーセットは3000円。月曜休み。同公園内、体験交流センター「ゆめの」TEL0740(22)5556。

08/11/16

■新鮮ホンモロコ、買い物客が列 道の駅草津で初出荷(京都新聞電子版)
 休耕田で養殖したホンモロコの初出荷が16日、滋賀県草津市下物町の道の駅草津で行われ、大勢の買い物客が水揚げされたばかりの新鮮なホンモロコを買い求めた。
 市内の生産者でつくる「草津ホンモロコ生産組合」が約100キロ分を用意し、銀色に輝く体長7、8センチの生きのいいモロコを、パックに詰めていった。
 価格が500グラム1500円と天然物の半値ほどとあって直売開始の午前9時には、買い物客70人が行列をつくり30分ほどですべて売り切れた。手に入れた買い物客は「さっそくあめ煮や塩焼きにして味わいたい」と喜んでいた。
 直売は22、23日と29、30日(いずれも午前9時から)に行う。

■ニゴロブナ100匹盗難 小学校の池から 近江八幡(Chunichi Web滋賀)
 近江八幡市本町、市立八幡小学校の池で十四日、ニゴロブナ約百匹(二万円相当)が盗まれているのを同校教員が見つけた。
 近江八幡署の調べでは、池は「ビオトープ」(生物の生息空間)と呼ばれる人工池。ニゴロブナは全長二〇センチ。ホンモロコ、セタシジミなど六種類の湖魚とともに近江八幡ロータリークラブが環境学習のために寄贈したもので、十日にこの池に放流した。教員が魚影が少ないことから調べたところ、ニゴロブナだけがいなくなっており、署に届けた。ニゴロブナは県特産品の「鮒(ふな)ずし」の原材料となる高級品。署は、フナずし製造業者への販売目的で盗まれたとみて捜査している。

08/11/15

■非武装地帯で55年ぶり生態系調査(下)(朝鮮日報ネット版)
(4)DMZは在来種の魚類の「安全地帯」
 韓国自生魚種研究協会のイ・ハクヨン会長は、「DMZの中の河川や貯水池で、大人の前腕ほどの大きさのオルムチ(天然記念物259号)をはじめ、短い調査期間で約20種もの在来種の魚類を発見したが、(ブラックバスやブルーギルなどの)外来魚はまったくいなかった」と述べた。事実上、外来種に占領された状態にあり、在来種の魚類の生存が脅かされているほかの地域とは違い、 DMZは「安全地帯」になっているというわけだ。
 一方、外来種の植物はDMZにもすでに浸透していた。金貴坤調査団長は「ブタクサ、イタチハギ、ヨメナといった外来種の植物はDMZでも珍しくなかった。DMZの生態系に影響を与えるほどではないが、一部で悪影響を与えかねない」と語った。これらの植物は主に捜索用通路の周りで発見された。国立山林科学院の辛俊煥(シン・ジュンファン)山林環境部長は「主にDMZの外側から、軍靴や軍服に付着することで種子が持ち込まれた可能性がある」と話している。
(5)DMZの西側一帯では哺乳類は希少
 哺乳動物はカワウソ、ヤマネコのほか、キバノロ、イノシシ、タヌキなどが発見された。だが、その個体数はDMZの外側よりもかなり少ない。国立生物資源館のハン・サンフン課長は「農耕地がないDMZでは、動物がえさを探すのが難しいため、個体数が少なくならざるを得ない。特にDMZの西側一帯では平野が広がっているため、主に森林に住んでいる哺乳動物が相対的に少ないようだ」と語った。また、かつては漣川郡一帯にトラが生息しているとされていたが、今回の調査では、トラやツキノワグマのような大型哺乳類が生息している痕跡は見つからなかった、と調査団は話している。

■琵琶湖周辺の屋外広告、8割が条例違反(Chunichi Web滋賀)
 琵琶湖周辺の屋外広告物のうち、条例違反が8割に上ることが、県の実態調査で分かった。県は排除に向けた行動計画を策定。2011年度までに半減を目指す。
 調査は琵琶湖周辺の道路沿いなど延長300キロで実施した。屋外広告物475件のうち、違反が369件(77・7%)あった。広告物の大きさや高さ、設置場所が基準を違反しているケースが173件、無許可で設置した手続き違反が196件だった。
 県は広告主や広告業者に是正を求めて指導したり、違反広告に警告ステッカーを添付する。指導に従わない広告主の氏名を公表し、悪質な広告業者に対して県の登録を取り消すなど、監督を強化する。取り組みの効果を検討した上で、必要と判断すれば、行政処分や行政代執行による撤去も検討する。
 違反広告物が増えた理由として、県都市計画課は「これまで県の取り締まりが不十分だったこともあり、無許可で設置するケースが横行した」と説明する。
 同課は対策を琵琶湖周辺から始め、県内全域に広げる方針だ。景観保全区域や観光地で優先して取り組む。(林勝)

■ニゴロブナ100匹盗まれる…近江八幡の小学校(Yomiuri On Line関西発)
 14日午前10時頃、滋賀県近江八幡市本町の市立八幡小で、ビオトープ(生物生息空間)に放流されていた琵琶湖の固有種・ニゴロブナ約100匹(体長約20センチ)が盗まれているのを教員が見つけた。近江八幡署が窃盗事件で捜査している。
 発表では、ニゴロブナは10日午後3時半頃、地元のロータリークラブが児童の環境学習に役立ててもらおうと、ホンモロコやセタシジミなどの固有種5種類とともに寄贈した。魚の数が減っているのを不審に思った教員が14日に調べたところ、ニゴロブナだけいなくなっていたという。
 ニゴロブナは県特産「ふなずし」の材料。近年、外来魚の繁殖で漁獲量が減少傾向にあり、捜査関係者は「ふなずしをつくるために盗んだ可能性がある。夜間に校内に侵入し、網ですくってニゴロブナ以外は返したのではないか」と話している。

■固有種ニゴロブナ:小学校の人工池で盗難か 滋賀(毎日jp)
 14日午前10時ごろ、滋賀県近江八幡市本町の市立八幡小学校のビオトープ(生き物の生育空間)の人工池(長さ約30メートル、幅数メートル)から、琵琶湖の固有種で、体長約20センチのニゴロブナ約100匹(約2万円相当)がいなくなっているのに教員が気付き、県警近江八幡署に被害届を提出した。同署が窃盗容疑で捜査している。
 調べでは、同校は地元団体からニゴロブナなど6種類の魚介類の寄付を受け、10日に池に放流した。しかし教員から「魚の数が少ないのでは」との声が上がり、14日に確認したところ、ニゴロブナだけがほとんどいなくなっていた。
 ニゴロブナは同県の特産品「ふなずし」の材料で、近年は漁獲の減少が懸念されている。【服部正法】

08/11/14

■ニゴロブナ100匹盗まれる 近江八幡の八幡小(京都新聞電子版)
 滋賀県近江八幡市本町の市立八幡小学校(八耳哲也校長)で、校内のビオトープ(人工池)に放流したニゴロブナ約100匹(2万円相当)がいなくなっているのが分かり、同小が14日、近江八幡署に届けた。ニゴロブナはフナズシの材料になるが、近年漁獲量が減少しており、同署は窃盗事件として捜査している。
 同署などによると、ニゴロブナは体長20センチほど。近江八幡ロータリークラブが環境学習用に同小に贈り、ホンモロコやセタジジミなどほかの琵琶湖固有種とともに、10日に児童が放流した。その後、教員が徐々に魚が少なくなっていることに気付き、14日に調べたところ、ニゴロブナだけがいなくなっていた、という。

08/11/13

■コンパス:半年前から、近江八幡市内で…(毎日jp滋賀)
 半年前から、近江八幡市内で、ガソリンを給油するたびに使用量と単価を記録している。4月は安くて123円、5月は値上げで157円、6月は170円、7月は181円、8月に184円の超高値を記録。しかし、9月から下がり始めて167円に。10月は143円、11月は130円(11日現在)となった。なじみのスタンドの店員は「まだ、安くなりますよ」と言う。
 ガソリンの乱高下の始まりは暫定税率だったが、その後は原油高と言われた。原油価格が下がり、ガソリン代が安くなったのは分かる。ところが、合わせて値上げされた電気、ガスや食料品代などは下がる気配がない。
 電気、ガスは数カ月後に料金が改定されるのかもしれないが、食料品を含め、原油高を理由に値上げした企業は、原油価格が下がったら、できるだけ早く元の価格に戻してほしい。【斎藤和夫】

■県:琵琶湖保全で採択事業を発表 1億3400万円拠出(毎日jp滋賀)
 琵琶湖面の市町境界設定で増額した地方交付税の半額を、県と関係10市4町が琵琶湖保全に使う事業について、県はこのほど、住民団体や各市町が応募した事業のうち、採択事業を発表した。
 拠出するのは約1億3400万円。主な事業は▽ヨシ刈りや山林保全などNPO、住民団体など計13団体への助成計500万円▽県内26市町が行う住民との協働事業・環境学習事業計7800万円▽台風時の湖岸漂着物の回収など特別の財政需要に備える基金など約4500万円−−など。【服部正法】

■大阪港の釣り禁止規制…安全かレジャーか、市悩む(Yomiuri On Line関西発)
 大阪港を管理する大阪市が、防波堤や護岸の立ち入り禁止規制を強化する方針を打ち出したことが波紋を広げている。市は「事故防止のため」と説明するが、チヌやスズキを目当てにさおを並べる釣り人たちは「市民の楽しみを奪うのか」と激しく反発する。さて、どう決着するのか。
黙認
 市によると、国際船舶が入港する岸壁など28か所は米同時テロを機に改正された海上人命安全条約の関連法で、関係者以外の立ち入りは禁止になっている。
 問題はそれ以外の防波堤や護岸(延べ約30キロ)。市所有の港湾施設であることに変わりないが、立ち入り制限が明確に規定されていないグレーゾーンで、事実上、釣りを黙認していた。
 新たな規制案は、市港湾施設条例に基づき、これら防波堤や護岸を立ち入り禁止区域に指定し、違反者から5万円以下の過料を徴収する内容。埋め立てが進んだ大阪港に自然護岸は残っておらず、規制されると、釣りができるのは、南港魚つり園だけとなる。
事故
 市が規制強化に傾いたきっかけは、昨年夏、人工島・夢洲で起きた釣り人の転落死亡事故。遺族から安全管理の不備があったとして提訴され係争中だ。
 そもそも、設計上、市民の立ち入りを想定していない防波堤や護岸に柵などの転落防止策は施されていないため、「はっきり規制を打ち出さないと、今後も市の責任を問われかねない」(港湾局)というわけだ。
 実際、全国の港で、釣り人の転落事故は後を絶たない。10月25日には、立ち入り禁止の看板を設けた新潟・柏崎港の防波堤で釣りをしていた男女11人が、高波にのまれて転落する事故があったばかりだ。
反発
 大阪市は当初、10月中の規制開始を検討。だが、市内在住の釣り愛好家は推定15万人に上り、影響は大きい。事前に意見公募したところ、寄せられた約1300件の大半は「行政の過剰反応」「画一的な規制は納得できない」など、規制に反対する声だった。
 このため、平松邦夫市長は同月26日、人工島・舞洲で試験的に開かれた釣り大会を視察した際、規制実施の当面延期と、禁止区域の範囲を再検討する意向を表明した。
 安全優先か、レジャー利用を認めるか。各自治体も頭を悩ませる。神戸港は「釣り人の安全確保」(神戸市みなと総局)を理由に、護岸などでの釣り行為を条例で禁止。一方、鳥取港は「危険な場所に入られるよりはまし」(県鳥取港湾事務所)とし、荷役作業のない岸壁に限り、釣りを黙認しているという。
 漫画「釣りバカ日誌」の作画者、北見けんいちさん(67)は「釣りをするのに、迷惑をかけないのは当然だが、各地の海岸で釣りがしづらくなっており、全部ダメだと言われるのはつらい。行政と愛好家が歩み寄り、きちんとルールを決めるべきじゃないか」と話す。(社会部 辻阪光平)

08/11/12

■ガソリン、1年4カ月ぶり全国平均130円台に(asahi.com滋賀)
 石油情報センターの石油製品価格調査によると、10日時点のレギュラーガソリン1リットルあたりの店頭価格は全国平均で136.6円。前週(4日)より4.4円下がった。130円台に下がったのは、ガソリン税の暫定税率が切れた今年4月を除くと、07年7月以来1年4カ月ぶり。灯油は4.8円下げて91.7円に、軽油も3.4円安い127.8円になった。

■養殖ホンモロコ 水揚げ量倍増へ 草津の組合 技術も向上(京都新聞電子版)
 滋賀県草津市内で養殖が広がっている琵琶湖の固有魚ホンモロコの水揚げ量が、今年は昨年の2倍以上になる見込みで、生産組合では今年から直売の回数を増やすことにしている。
 養殖は特産品作りや休耕田活用を狙いに草津市が2005年度から実験を始め、昨年は市内の農家が生産組合を立ち上げた。
 市農林水産課によると、養殖に取り組む農家は昨年度の7軒から13軒に増え、昨年度、約500キロだった総水揚げ量も今年は1−2トンに増えるとみられる。同課は「各農家の養殖技術が向上したことも増える要因」と話す。
 組合は、500グラムあたり1500円で16日から道の駅草津(同市下物町)で直売を始める。昨年の直売は1回だったが、今年は収穫量が増えたため、11月中の土曜、日曜日も直売する。

08/11/11

■世界学生湖沼会議:パネル討論「湖沼環境」の入場者募集 大津で21日から(毎日jp滋賀)
 世界湖沼会議の学生版ともいえる「世界学生湖沼会議」が21〜24日、大津市のピアザ淡海で初開催される。日本を含む主要8カ国と中国、インドの各国の大学生が琵琶湖に集結し、湖沼環境の問題について、各事例を報告し、意見交換する。24日のパネル討論の入場者を募集している。
 草津市の財団法人・国際湖沼環境委員会(ILEC)の主催。スローガンは「未来を担う私たちにできること〜MISSION FOR THE NEXT AGE」。国内からは県立大▽滋賀大▽立命館大▽龍谷大▽京都大▽同志社大−−が参加。海外は▽カリフォルニア大デービス校(米)▽リバプール大(英)▽パレルモ大(伊)▽ブリヤート国立大(ロシア)▽武漢大(中国)−−などが加わる。
 開催中は各国の事例発表のほか、パネル討論「気候変動と湖沼環境」、嘉田由紀子知事の講演などがある。
 パネル討論は先着250人。入場無料で、同時通訳あり。申し込みは▽氏名▽連絡先▽学生の場合は学校名−−を記入し、ILEC内の実行委へファクス(077・568・4568)か電子メール(wlsc@ilec.or.jp)で送る。締め切りは17日。問い合わせは実行委(077・568・4573)。【服部正法】

■【生きもの異変 温暖化の足音】(15)琵琶湖の深呼吸が止まる(msn産経ニュース)
 水深約90メートル。どす黒く変じた泥底に薄ぼんやりと白いものが散在している−。
 昨年12月、調査用自律型潜水ロボット「淡探(たんたん)」が琵琶湖北部の湖底で撮影した画像に、滋賀県琵琶湖環境科学研究センターの研究者たちは目をみはった。
「大変なことになっている」
 半ば泥に埋もれるようにして湖底に落ちていたのは、ハゼ科の小魚で、琵琶湖の固有種イサザの死骸(しがい)。周囲に落ちていたスジエビと合わせ、画像から判別できただけでも2000匹近くに上った。
 周囲の溶存酸素濃度は、低い所でわずか0・6ppm。水生生物がストレスを受けるとされる2・0ppmを大きく下回る数値だ。「低酸素化によって死んだ可能性がある。ほかに要因は考えられない」。同センターの熊谷道夫研究情報統括員は、厳しい表情でつぶやいた。
 約275億立方メートルの容積を擁し、関西圏の水がめとして知られる琵琶湖が、温暖化の影響とみられる「酸欠」にあえいでいる。

 広い範囲で90メートル以上の深さを持つ琵琶湖では、太陽光が届きにくいこと、沈殿した水生生物の死骸が分解される際に酸素を消費することなどから、湖底は表層面に比べて酸素濃度が低い。
 それでも豊富な生物が暮らせるのは、毎年1−2月に、1年分の酸素を蓄える「全循環」を行っているからだ。
 「琵琶湖の深呼吸」とも呼ばれる全循環は、冬場に冷却されて重くなった湖水面の水や、雪解け水が比重差によって湖底に沈み込むことで、琵琶湖全体の水が混ざり合う作用。この深呼吸で湖底のすみずみまで酸素が行き渡る。
 しかし、昨年は3月上旬まで湖底の溶存酸素濃度が回復しなかった。温暖化により、湖水の冷却が不十分で、全循環が起こらなかった可能性が指摘されている。
 昨年10月末には観測史上最低の0・3ppmを記録。今年は1月に全循環が確認されたものの、低酸素状態は、昨年12月まで続いた。

 低酸素は生物への直接的影響だけにとどまらない。熊谷さんは黒くなった湖底の写真を見せてくれた。酸素を十分に含んだ泥は明るい茶色で、色から酸素含有量を判断できる。この黒さは、湖底の深刻な酸素不足を訴えている。
 泥中の酸素が減少すれば、アンモニアや硫化水素など、水中で毒性を発揮する成分が作り出されるだけでなく、温暖化を促進するメタンガスも放出される。
 水中の循環が弱まれば、リン酸や硝酸態窒素などの栄養塩が湖底にたまり、プランクトンの大量発生などを促す富栄養化につながる可能性も考えられる。
 「この状態では、琵琶湖で『レジームシフト』(生態系の変化)が起こる可能性もある。100年後に琵琶湖の水温が7度上がれば、今いる魚はほとんど生きていないでしょうね」(熊谷さん)
 琵琶湖にはコアユ、ビワコオオナマズ、ビワマス、ニゴロブナ、ハスなど50種以上の魚がいる。イサザの死骸が突きつけるのは、待ったなしの現状だ。(滝口亜希)

08/11/10

■カワウ生息数が過去最多に 竹生島・伊崎半島 前年比倍増(京都新聞電子版)
 カワウの2大繁殖地の竹生島(長浜市)と伊崎半島(近江八幡市)で、今秋のカワウの生息数が前年に比べて倍増し、過去最多の約7万4000羽になったことが10日、滋賀県の調査で分かった。県が「効果が薄い」として銃器駆除を止めたのが要因とみられ、漁業や樹木の被害がさらに広がるおそれも出ている。
 生息数の内訳は、竹生島が約5万8000羽、伊崎半島が約1万6000羽といずれも前年の調査に比べ倍増した。
 県は2004年度から春秋2回、両地域の生息数調査を行っており、毎回計4万羽前後が続いている。繁殖前の今春調査では約3万7000羽だったが、繁殖後の今秋の調査では倍増した形になった。
 増加要因について、県は「銃器駆除を昨年から止めたことも背景にある」としている。
 県はカワウによる漁業被害を約20億円と見積もり、昨年度、2012年度までに県内で約4000羽にまで減らすなどの目標を盛り込んだ総合対策計画を策定した。しかし、財政難に加え「広域で活動する鳥のため効果が薄い」として、銃器駆除を中止していた。
 県自然環境保全課は「被害を考えると危機的な生息状況だ。銃器駆除の復活も含めて個体数調整の対策を検討したい」としている。

08/11/09

■賃貸工場に21社目入居/県特自貿/釣り具製造「ジャッカル」(沖縄タイムス電子版)
 県は七日、県特別自由貿易地域(うるま市)の賃貸工場に、釣り具の設計や製造、販売を手掛けるジャッカル(滋賀県、小野俊郎社長)の関連会社の入居が内定したと発表した。二十三区画中二十一社目の入居となる。
 小野社長は「税制などの優遇措置や若い労働力の確保が容易ということで、沖縄への立地を決めた」と説明した。県内から十五人の雇用を予定している。
 内定したのは同社と同社の加藤誠司会長が出資する「ジャッカルEX」(仮称)で、資本金は一千万円。ジャッカル社ベトナム工場製造の疑似餌(ルアー)半製品の成型と塗装処理などのほか、ソフトルアーを製造する。製品は沖縄から北米やヨーロッパ、オセアニアなどに輸出される。

■「実験、達成感あった」 県学生科学賞(Yomiuri On Line愛知)
知事賞の雁が音中など表彰
刈谷市立雁が音中科学部の5人
 第52回県学生科学賞(名古屋市科学館、読売新聞社主催、県教委など後援、旭化成協賛)の表彰式が8日、名古屋市科学館で行われ、最優秀賞、優秀賞に選ばれた中学、高校生ら約90人が出席した。
 読売新聞中部支社の松崎恵三・事業課長が、「愛知県からはノーベル賞受賞者も数多く出ています。皆さんが将来、偉大な先輩に続いてくれるよう期待しています」とあいさつし、最優秀賞の受賞者が壇上で表彰された。
 県知事賞に選ばれた刈谷市立雁が音中学校科学部つり糸班の「釣り人のロマン〜糸鳴りの研究〜」は、釣りで大物が掛かった時に「ビューン」と音が鳴る現象を解明した。5人のメンバーの代表、後藤修平君(3年)は、「実験して糸が鳴ったときは達成感があった。受賞できてうれしい」と笑顔で話した。
 最優秀賞の11点は、15日に東京で行われる中央審査会に県代表として出品される。

08/11/08

■貴重 天然記念物アユモドキ泳ぐ 亀岡で特別展(京都新聞電子版) 
 亀岡市文化資料館の特別展「国の天然記念物アユモドキと保津川水系のサカナたち」が、同市古世町の同館で開かれている。普段は歴史民俗資料が陳列されている展示室に水槽が並び、貴重なアユモドキをはじめ、保津川水系に暮らす魚の泳ぐ姿が楽しめる。
 アユモドキは、外来魚の増加など環境の変化で数が激減しており、現在は亀岡市や岡山県内の一部にしか生息していない。亀岡でも生きたアユモドキを見る機会はほとんどなく、「資料館を期間限定の水族館にして生態系保護の機運を盛り上げよう」(同館)と、特別展を企画した。
 展示室には、タモロコやオイカワなど保津川水系にすむ魚25種の水槽を並べた。天然記念物のアユモドキは国の許可を得て、琵琶湖博物館(草津市)から10匹を借りて展示。実物の魚と合わせ、保津川の伝統漁具などの資料約70点も紹介している。
 特別展は12月7日まで(月曜休館)。大人360円、小中学生210円。亀岡市内在住の小中学生は無料。15、16の両日は全館無料開放する。問い合わせは同館TEL0771(22)0599。

■イノシシす〜いすい/琵琶湖(asahi.com滋賀)
 竹生島(長浜市)でのカワウ被害を調べるため、船で高島市沖の琵琶湖を航行していた大阪府内水面漁場管理委員会メンバーの中出隆文さん(70)らが、湖面を泳いでいるイノシシを目撃した=写真、中出さん撮影。
 中出さんによると、6日午前9時半ごろ、沖島(近江八幡市)から竹生島に船で北上中、北湖のほぼ真ん中で泳いでいるのを見つけた。「最初は流木に藻が絡まっているのかと思ったが、近づいて見るとイノシシだった」という。そのまま高島市方面に泳いでいき、見えなくなったという。
 神奈川県立「生命の星・地球博物館」の大島光春学芸員(古生物学)は「中国大陸と距離が近かった古代には、イノシシが大陸から泳いで日本列島に渡って来たと言われている。対岸が見えるくらいの距離なら、泳ぐことはあり得る」と話している。

08/11/07

■おうみ経済:お茶で美しく 伊藤園、琵琶湖環境保全キャンペーン(毎日jp滋賀)
◇ロゴ入り、売り上げの一部は寄付
 飲料メーカー「伊藤園」(東京)は、今月から来年1月までの3カ月間、環境保全キャンペーン「お茶で琵琶湖を美しく。」を近畿2府4県で実施すると発表した。期間中、同社の日本茶飲料「お〜いお茶」製品のパッケージや営業車両に「マザーレイク」のロゴマークを入れ、テレビコマーシャルも放映して琵琶湖保全をPR。「お〜いお茶」の売り上げの一部を県のヨシ保全活動に寄付する。
 地域貢献として、近畿に広く水を供給し、生活や産業を支える琵琶湖に着目した。
 緑茶など3種類7品目にマザーレイクのほか「お茶で琵琶湖を美しく。」のロゴを入れる。コマーシャルは今月5日から放映中。琵琶湖周辺の作品で著名な写真家の今森光彦さんの写真を使い、落語家の笑福亭鶴瓶さんがナレーターを務める。【服部正法】

08/11/06

■琵琶湖:外来魚回収量、上半期で過去最高 ノーリリース呼びかけなど奏功(毎日jp滋賀)
 県琵琶湖レジャー対策室はこのほど、今年度上半期(4〜9月)の回収いけすなどでの外来魚回収量が約12・3トンで同時期の回収量として過去最高となったと発表した。過去最高だった昨年同期を3トン上回った。県は、夏休みに小学生に外来魚のノーリリース(再放流禁止)への協力を呼びかけた「びわこルールキッズ」の試みなどが奏功したと推測している。
 回収施設は、県内40カ所の回収ボックスと30カ所の回収いけす。回収ボックスの釣り人の多い場所への移設や夏に臨時ボックスを増設したことも影響しているとみられるという。同室は今年度の年間回収量について、過去最高の昨年(約15・1トン)を大きく上回り、20トン程度になることを期待している。【服部正法】

■途中トンネル:無料化で大津市長「償還の半額程度、市も負担する」(毎日jp滋賀)
 無料化の社会実験が25日に始まる「途中トンネル有料道路」(大津市)について、目片信市長は5日、「(償還までの)負担金の半額程度は市も負担する」と語った。この日の定例会見で述べたもので、合併特例債を利用し、無料化を急ぐ意向を示した。
 88年に開通した同トンネルの残りの建設費3億7500万円は、現在の通行料金なら10年後に償還が完了する見通し。目片市長は「10年待てば自動的に無料になるが、湖西道路の渋滞緩和や京都への利便性も高まる。市民に歓迎されるはず」と理解を求めた。【稲生陽】

■途中トンネル 無料化へ交通実験(asahi.com滋賀)
【大津市・県など25日から6日間/測道の“迂回渋滞”解消狙う】
 県道路公社が建設・管理し、大津市北部と京都・大原を結ぶ同市伊香立途中町の途中トンネル有料道路(全長0.5キロ)について、県と市などは25日から6日間、通行料を無料にして交通量の変化を調べる。有料区間を迂回(うかい)する車で側道の市道が渋滞。地元住民の生活に影響が出ており、大津市の目片信市長は5日の定例記者会見で、未償還金の半額程度を負担してでも早期無料化を県に求めていく方針を改めて示した。(日比野容子)
 今月初め、現地を走った。途中トンネル入り口付近には、地元自治会が立てた「大型車は途中トンネルのご利用を」という看板。しかし、車は次々と狭い市道に向かっていく。大型車が来ると、退避のためバックする車で、またたく間に渋滞した。
 帰り道。今度は通行料(150円)を払ってトンネルを通る。車両はまばらだ。「側道があると知っている人は、まずトンネルは使わない。かかる時間もさして変わらないのに、もったいないでしょ」と地元のタクシー運転手。
 県道路課などによると、途中トンネルは県道路公社が総事業費15億円で建設し、88年に供用を開始。通行料(午前6時〜午後10時、軽車両20円〜大型車570円)収入で建設費を償還し、償還を終える2018年春には無料開放する計画だ。
 償還は順調に進んでいるが、07年度末現在、県が同公社に出資した3億7500万円が未償還のまま。計画より早く無料化する場合、この未償還金を誰がどう負担するかが課題となる。
 渋滞や騒音に悩む地元自治会の声を受けて、目片市長は昨年3月の市議会で、合併特例債での未償還金の肩代わりも検討すると表明。財政難に苦しむ県も「大津市が負担してくれるなら、いただきたいというのが本音」(道路課)だ。だが、途中トンネルは無料化後は県管理の国道367号の一部となるため、その償還金を事業主体ではない市が負担することは地方財政法に触れる恐れもあり、法的な問題点をクリアする必要があるという。
 25日からの無料化実験中の通行料は、大津市が今年度当初予算案に盛り込んだ約500万円の中から支出する。市側は「生活道路の混雑を一刻も早く解消するための一歩」と期待。県も実験の結果をもとに、3年以内には無料化も含めた交通対策をまとめる方針だ。

08/11/05

■ナラ枯れ山林、琵琶湖に影響 滋賀県立大調査 土中から窒素流出(京都新聞電子版)
 コナラやミズナラなどが枯死する「ナラ枯れ」が広がった山林からは、土中からの窒素分の流出が急増することが、滋賀県立大の國松孝男教授(環境水質化学)の調査で分かった。県内でもナラ枯れの被害が広がっており、琵琶湖の富栄養化につながる恐れがあるという。
 國松教授は1991年から高島市朽木麻生に実験林で、森林の伐採が渓流水の水質に及ぼす影響を調査している。この実験林に2004年からナラ枯れが侵入し、コナラやクリが枯れ始めた。同じころから渓流水の窒素分の濃度が上がり始め、ナラ枯れが水質に及ぼす影響が偶然明らかになった。
 これまでのまとめでは、90−03年の窒素濃度は年平均で1リットル中0・139ミリグラムだったのに対し、ナラ枯れ侵入以降の05−07年の平均は0・302ミリグラムと2倍以上に増えた。
 一般に、地表に光が当たると地面が温められ、土中の有機物の分解が活発になって窒素分が生成されるという。國松教授は「ナラ枯れで枝や葉が落ちたり、木が倒れたことで、地表に光が当たるようになったことが窒素流出が増えた原因ではないか」としている。
 県森林保全課によると、ナラ枯れは90年に県北部で確認されて以降、毎年被害が広がっており、昨年は過去最大の11・2ヘクタールに達した。窒素は琵琶湖に入るとアオコなどの原因となるため、琵琶湖保全ためにもナラ枯れ対策が求められそうだ。

■途中トンネル:無料化実験実施へ−−今月25日から(毎日jp滋賀)
 有料のトンネルを迂回(うかい)する車で、並走する市道の生活道路が混雑している「途中(とちゅう)トンネル有料道路」(大津市)について、市などで作る社会実験協議会は4日、今月25〜30日に全車両の無料化を含む実験を実施すると発表した。市は期間中の市道の騒音や交通量を調べ、無料化の効果を訴えたい考え。
 市は混雑解消のため、今年度に実験費用として460万円を計上。これを受けて、県も3年以内をめどに無料化を含む結論を出す考えを示している。
 実験では、平日の25〜28日は大型車のみ無料とし、週末の29〜30日は全車両を無料にする。市は「結果はハッキリ出ると自信を持っている。実験後には地元の聞き取りも実施したい」と話している。【稲生陽】

■プレコ:琵琶湖に南米の熱帯魚、和邇で捕獲 飼い主に捨てられた?(毎日jp滋賀)
 県水産試験場はこのほど、大津市和邇中浜の和邇漁港の琵琶湖で、南米原産の外来魚「プレコ」の一種が1尾捕獲されたと発表した。県内での捕獲は94年以降、9例目。
 同試験場によると、プレコ類は南米大陸のアマゾン川などに生息する熱帯魚で、体に黒い斑点があり、吸盤状の口を持つのが特徴。日本では観賞魚として流通している。
 10月21日朝、和邇漁港で男性が釣り上げ、志賀町漁協を通じて同試験場が回収した。体長31センチ、体重500グラムで成魚とみられる。琵琶湖で越冬する可能性は低いため、同試験場は「観賞用に飼っていたものを捨てたのでは」とみている。【近藤希実】

08/11/04

■ニゴロブナ稚魚、2500匹放流 草津・山田小 総合学習で(京都新聞電子版)
 滋賀県草津市の山田小4年生約80人が4日、同市の北山田漁港沖の琵琶湖で、滋賀県特産のふなずしの材料になるニゴロブナの稚魚約2500匹を放流した。
 琵琶湖の水環境などを学ぶ総合学習の一環で、地元の山田漁業協同組合などと協力して毎年放流している。稚魚は体長約10センチで、人工的にふ化させた後、漁港内のいけすで育てられてきた。
 児童たちは漁船3隻に2回に分かれて乗り込み、沖合約300メートルの湖上でバケツに入った稚魚を放流した。児童たちは、勢いよく泳ぎだす稚魚を見て「他の魚に食べられないように大きく育って」と目を輝かせていた。
 県によると、ニゴロブナはかつてと比べ激減したが、近年は放流などにより増加が確認されているという。

■在来種確認できず 外来魚一掃へため池を池干し(西日本新聞ネット版)
 外来魚駆除を目的とした、農業用ため池の池干し作業が二日、鳥取市玉津の本谷池で行われた。外来生物法で特定外来生物になっているブラックバス千匹以上を捕獲した一方、フナなどの在来魚はゼロ。問題の深刻さがあらためて浮き彫りになった。
 ため池は、下流にある河川などへの外来魚の供給源となっている可能性があることから、県が主体となり、水を抜き、池干しをして外来魚駆除を試みた。
 県職員と地区住民らボランティア約五十人が参加。約三時間でため池の水を抜き、ブラックバス約千百匹、ミシシッピアカガメ四匹などを捕った。在来種はほとんど確認できず、タニシが少しいただけだった。
 作業方法や効果を検証するため、捕った魚をすべて計量し、データ化。池干しによる外来魚駆除を普及させるために活用するという。
 県公園自然課の前田浩行副主幹は「来年もこの取り組みを続け、ゆくゆくは『ブラックバスバスターズ』を結成したい」と話していた。

08/11/03

■湖岸の違法広告対策本腰 滋賀県が行動計画、3年後半減へ(京都新聞電子版)
 滋賀県は2日までに、琵琶湖岸の景観保全に向けて、屋外広告を適正化する初の行動計画「違反広告物是正アクションプラン」の内容を固めた。違反広告物を3年後にも半減させることを目標に、広告主らへの違反事実通知徹底や是正勧告を行い、悪質なケースは社名公表などにも踏み切るとしている。
 アクションプランは2008年5月に策定した県景観計画に基づき新設する。琵琶湖周辺の違反広告物は約400件で対象エリア内の7割超を占めている。プランでは、08年度末に10%削減、2011年度末に半減させることを目指す。
 具体的には、国道161号や湖岸道路沿いなど違反広告物の多いエリアを中心に、違反広告物の広告主や業者を特定。関連市町の協力も得て、指導や是正勧告を電話や文書で3回ほど行い、広告主らに違反事実を知らせたり、自主的な改善や撤去を求める。従わない場合は社名を県ホームページなどで公表し、行政代執行による撤去や刑事告発なども検討する。
 県は屋外広告物について、琵琶湖岸の規制範囲を従来の湖岸から10−20メートルを200メートルへと拡大を検討するなど景観形成の規制強化に乗り出している。
 都市計画課は「まずは県民の資産である琵琶湖から景観保全を具体化したい。伝統的建造物群保存地区など歴史的な町並みなどにも適用を広げたい」としている。

08/11/01

■生物の豊かさ測る指標策定へ 環境省、年度内に報告書(京都新聞電子版)
 国内の生物多様性の現状や変化を評価する指標をつくるため、環境省は1日までに、有識者による「生物多様性総合評価検討委員会」の設置を決めた。4日に初会合を開催、本年度内に報告書をまとめる。
 2050年までに現存する種の25%が絶滅すると推定されるなど、世界的に生物多様性の喪失が深刻化。国内でも、開発や外来種の侵入、里地や里山の荒廃などで状況の悪化が続くが、評価の指標は定まっていない。
 10年には名古屋市での生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)開催も控えており、環境省は、指標に基づいて多様性の現状を分かりやすく示し、それを基に対策を進める意向だ。
 10年は「生物多様性が失われる速度を顕著に減少させる」とした目標年に当たり、目標の達成状況の評価のため、各国は多様性の現状などの報告を求められている。環境省は、新たにつくる指標を用いて国内の状況をまとめる。
 過去に同条約事務局が評価に使った指標には、絶滅危惧種の現状の変化や、特定の種の個体数や分布の推移などが含まれており、検討委は、こうした指標などを参考に検討を進める。(共同通信)

←Before          スクラップブックバックナンバー          Next→