琵琶湖の湖底から
(2008/12)

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08/12/30

■交通渋滞予想:大規模渋滞は緩和 年始の交通量、県警見通し(毎日jp滋賀)
 県警交通規制課は年始の交通渋滞予想をまとめた。
 新名神高速道路の開通などに伴い、交通量が分散されるため、例年に比べて大規模な渋滞は緩和される見通し。一方、一般道路では、買い物や初詣で客による渋滞が見込まれる。降雪などの影響で交通状況の変動が予測されることから、同課では「天候の変化には十分注意してほしい」としている。交通渋滞情報は日本道路交通情報センター(077・522・1141)で提供している。【豊田将志】
 渋滞予想は次の通り。
◆名神高速(5キロ以上)【下り】京都東インターチェンジ(IC)−瀬田西IC=2日9〜13時・5キロ
◆新名神高速(5キロ以上)【上り】甲賀土山IC−亀山ジャンクション=2〜4日17〜20時・5キロ
◆一般道路(3キロ以上)【国道1号・京都方面】大津市逢坂1−同市別保3=2日11〜15時・5キロ【国道1号・三重方面】大津市大江4−同市竜が丘=3〜4日13〜19時・4キロ【国道161号・高島方面】大津市柳が崎−同市におの浜=1〜4日15〜17時・4キロ【西大津バイパス・京都方面】長等トンネル−大津市高砂町=2〜4日14〜19時・4キロ【国道306号・多賀大社方面】多賀町多賀−愛荘町斧磨=2〜3日13〜17時・6キロ【県道下鴨大津線・近江神宮方面】大津市神宮町−同市柳が崎=1〜3日13〜16時・4キロ

■琵琶湖ヨシ帯 戦後半減 米軍航空写真 県センター分析(京都新聞電子版)
 琵琶湖岸のヨシ帯面積が終戦直後に比べて半減していることが、米軍撮影の航空写真を分析した滋賀県琵琶湖環境科学研究センター(大津市)の調査で分かった。特に東岸では6割が消失していた。センターは「戦後行われてきた東岸の開発が、在来魚の繁殖に影響している」と指摘している。
在来魚繁殖に影響
 終戦直後の1947−48年に米軍が撮影した航空写真約50枚を分析、2000年の調査結果と比較した。
 その結果、終戦直後に29・3ヘクタールあったヨシ帯は、53%減の13・6ヘクタールに縮小した。米軍写真では南湖西岸の一部は判別できず、実際はさらに減少幅が大きい可能性もある。
 このうち、東岸は計21・3ヘクタールが8・5ヘクタールと60%減少した。とりわけ北湖では7割近く減っている。西岸は7・9ヘクタールから36%の減少だった。
 また、センターと近畿大が共同研究で得た湖岸延長に占める形態別の分類では、南湖の西岸は、コンクリート護岸に次いでヨシ帯比率が高かったが、東岸では人工の石積み護岸の比率が高かった。東岸は一般的に在来魚の産卵に適した緩やかな傾斜が多く、特に南湖東岸はかつてホンモロコの主要な産卵場だったが、今ではほとんど確認されていない。
 センターは、戦後行われた湖岸道路や人工護岸の整備が湖岸の姿を大きく変えたとみており、西野麻知子部門長は「可能な限り湖岸をなだらかな形状に変えるなど、生態系の観点から湖岸修復を考える基礎データにしたい」と話している。

■水質の改善「重要」最多 琵琶湖保全県民アンケート(京都新聞電子版)
 滋賀県はこのほど、琵琶湖保全に関する県民アンケートの結果をまとめた。力を入れるべき保全対策に「水質改善」が「非常に重要」と答えた県民が6割超と最も高く、外来魚など生態系の問題や水草の異常繁茂など、現在緊急の対策が進められている課題を上回り、琵琶湖保全は依然、水質に関心が集まっていることが分かった。
外来魚や水草対策上回る
 「水質改善が重要」と回答した93%のうち、「非常に重要」と位置づけたのは62%で、「森林の保水能力向上」の39%、「水草管理」の32%を大きく上回った。
 また、琵琶湖が持つ価値についても「水資源」を「非常に重要」と回答した県民が69%と最多で、次いで「生態系」の47%、「景観」40%だった。
 アンケートは、琵琶湖総合保全整備計画「マザーレイク21計画」のT期(1999−2010年度)終了で、U期計画(11−20年度)に向けた見直し作業の一環として6月に実施。複数回答で尋ね、約1700人が回答した。

 

■一日だけの陽気 寒い年越し予想(Chunichi Web滋賀)
 南から暖かい空気が流れ込んだ影響で二十九日の県内は、各地で気温が上がり三月中旬並みの陽気となった。彦根地方気象台によると、午後二時すぎに大津市で平年を三度ほど上回る十一・六度、彦根市でも十・七度を記録。三日前の寒波で近年にない大雪に見舞われた東近江市でも十・一度となった。
 彦根城中濠(なかぼり)の水辺では、カモやサギたちが気持ちよさそうに日なたぼっこしていた。
 三十日夜からは再び冬型の気圧配置が強まり、北部を中心に雪となり、南部でも三十一日から新年二日ごろまで雪の降る所がある。(大橋聡美)

08/12/29

■お堀で釣り 罰則へ 彦根城 市教委が条例検討(京都新聞電子版)
 国の特別史跡「彦根城」(滋賀県彦根市)の堀で釣り客が増え、関係者が頭を痛めている。堀には「釣り禁止」の看板が立っているが効果は乏しい。市教委は「釣り針が鳥や観光客を傷つける恐れもある」として、罰則を盛り込んだ条例の制定を検討している。
コクチョウ被害
 彦根城の堀は近くの旧港湾から湖水をポンプでくみ入れ、循環させている。水と一緒にブラックバスやブルーギルなどの稚魚や卵が運び込まれて繁殖。「穴場」とまで言われるようになった。
 釣り客は県外からが多く、いろは松の中堀や彦根東高前の内堀など彦根城中心部の堀でもみられたという。今春には、堀で飼育しているコクチョウ1羽に釣り糸がからまった。
 堀の端には、釣りを禁じる看板も立っているが、法的根拠がなく「見かけ倒し」(市教委)。5月から7月にかけ、市教委は早朝パトロールを実施したが、現時点で可能な対策は「口頭での注意ぐらいしかない」という。
 そこで「最終手段」として市教委は、堀での釣りを禁止する条例を制定することにした。条例素案によると、彦根城の内堀と中堀、玄宮園の池での釣り行為を禁じ、違反者には1万円以下の過料を規定している。堀を見回る「釣り禁止指導員」も置く。来春の施行を目指して3月定例市議会に提案する考え。
 素案に対する市民意見を1月6日まで受け付ける。市教委文化財課は「放置された釣り針や糸、ルアーは、城の景観も傷つける。今後は、外来魚対策も必要だ」と話す。

08/12/28

■炭素繊維の新工場、操業を4月に延期 東レ石川工場 ボーイング社の計画遅れで(北國新聞ネット版)
 東レは、能美市の石川工場敷地内に新設した炭素繊維複合材(プリプレグ)の生産工場の操業時期を、来年四月に延期した。当初、一月操業を予定していたが、主な供給先となる米ボーイング社の新型旅客機「787」の計画などが遅れているため。石川工場ではその間、航空機以外の新たな用途開発を強化する。
 石川工場内の新工場は、東レにとって愛媛工場(愛媛県松前町)に次ぐ国内二番目の炭素繊維関連の生産拠点となる。航空機用が主流となるが、釣りざおやゴルフクラブのシャフト向けも生産する。
 新工場ではフル稼働時で百人新規雇用する予定で、現在既に七十人を採用した。愛媛工場で技術実習を重ね、十月からは新工場の試運転に入っている。
 ボーイング社は当初、二〇〇八年からの航空会社への引き渡しを予定していたが、計画を延期し、二〇一〇年以降になる見通しとなっている。操業時期が延びることについて東レでは「現時点では、業績に与える影響は少ない」(広報)とみている。

08/12/27

■初雪:湖国、銀世界 甲賀・土山で48センチ(毎日jp滋賀)
 県内の広い範囲で26日朝、今季初の大雪注意報が発令され、未明から降り始めた雪で各地に銀世界が広がった。彦根地方気象台によると、日本付近に大陸からマイナス27度の今冬一番の寒気が流れ込んだという。
 県の観測によると、同日午後4時現在、▽甲賀市土山町で48センチ▽長浜市高山町で7センチ▽米原市甲津原で14センチ−−の積雪。
 初雪を観測した彦根市の彦根城では、観光客らが満開の3本の「二季咲桜(にきざきざくら)」の前で立ち止まり、雪で濡れた淡いピンクの花に見とれていた。同市の初雪は平年より17日遅く、昨年より6日早い。
 長浜市中心部もこの冬初めての雪化粧。肩をすぼめ、雪道に足もとを気にしながら行き交う人々や、ガソリンスタンドでタイヤ交換のため車が列をなす様子が見られた。湖北地方の山間部の県道には除雪車も初出動した。【後藤由耶、野々口義信、松井圀夫】

■ふぶく 各地で初雪(asahi.com滋賀)
 冬型の気圧配置が強まった26日、大津市や彦根市など県内各地で初雪が降った。未明から雪が降り出したところもあり、午後8時現在、高島市今津町で13センチ、余呉町柳ケ瀬で12センチの積雪も確認された。大津市では、雪が舞う中、足早に駅に向かう通勤客の姿が見られた=写真。
 彦根地方気象台によると、この日の彦根市の最高気温は平年と比べ4度低い4.4度。大津市も平年より3・6度低い5.5度だった。彦根市の初雪としては、元日だった昨冬より6日早く、平年よりは17日遅かった。

■5台が衝突、1人死亡 大津・湖西道路 路面凍結、4人けが(京都新聞電子版)
 27日午前4時ごろ、大津市仰木町の湖西道路で、ワゴン車やトラックなど5台が関係する事故が発生した。ワゴン車を運転していた滋賀県竜王町須恵、自営業☆園昌実(はなぞの・まさみ)さん(47)が約20メートル下の畑に転落、死亡。男性4人が軽傷を負った。
 大津北署によると、ワゴン車が左側壁に衝突、後続の乗用車と軽乗用車の2台が追突した。うち1台が弾みで対向車線に止まっていたトラックに衝突。さらに別の乗用車がワゴン車に追突した。
 事故当時、現場は凍結していたといい、同署はスリップしたとみて調べるとともに、☆園さんの転落原因を詳しく調べている。
 現場は大破した乗用車などが道路をふさぎ、路上には車内の荷物が散乱。厳しく冷え込む中、同署員らが関係者らが事情を聴いていた。
 この事故で真野−仰木雄琴間の上下線が約5時間、通行止めになった。
 【注】☆は草冠に“卒”の文字の“なべぶた”の点がなく、十の部分の“一”が2本つく文字です。

■天守にも白いベール 県内平野部で雪(京都新聞電子版)
 冬型の気圧配置で厳しい冷え込みとなった26日、滋賀県内各地の平野部も降雪に見舞われ、長浜市公園町の豊公園では園内の木々や長浜城歴史博物館がうっすらと雪化粧した。市民や観光客らは、白い息を吐きながら犬と散歩したり、博物館の瓦屋根や周囲の松に積もった雪の情緒を楽しんでいた。
 彦根地方気象台によると、午後4時までの最低気温は米原市で氷点下0・6度、彦根市で0・6度、虎姫町で0・3度。最高気温は3・5−4・4度までしか上がらず、平年を約4度下回った。27日は冷え込みが緩むが、北部を中心に引き続き雪が降る見込みという。

■年末年始、荒天に注意 冬型で寒くなりそう(asahi.com滋賀)
 気象庁は26日、年末年始(27日〜1月2日)の天気予報を発表した。おおむね冬型の気圧配置で、気温は平年並みか平年より低い見込み。日本海側では雪や雨の日が多く、太平洋側では晴れる日が多いという。
 北海道から九州にかけての日本海側では風や波が高い状態が続くので、車の運転や登山には注意が必要だ。好天の太平洋側でも29日には雨が降るところがある。
 初日の出は、関東や四国、九州南部などでは見られそうだが、日本海側は難しいとみられる。

■ブラックバス「うまい」 “琵琶湖の嫌われ者”味は好評(Chunichi Web滋賀)
 琵琶湖の嫌われ者のブラックバスを食材として有効活用し、特産品化につなげようと研究しているグループが二十六日、高島市内の料理店で試食会を開催。参加者からは「臭みがないし、あっさりしてうまい」などと驚きの声が上がった。
 企画したのは、県内外の企業や学識研究者、市などでつくる「ブラックバスの加工と料理の可能性についての検討会」。県内の調理師や漁業関係者など三十人ほどが参加した。
 この日のメニューは、西京漬けやもろみ漬けといった焼き物をはじめ、昆布で巻いた竜皮(りゅうひ)巻き、すり身を加えたみそをのせたふろふきダイコンなど計八品。特に刺し身は臭みがなく、皮と身の間のぷりっとした食感も特徴的で、参加者もびっくり。同会によると、ブラックバスは十月から二月が旬で、身に脂が乗って臭みが少ないからだという。
 発起人の一人で、京都市の食品コンサルタントの河野武平さんは「まずは地元の人たちがおいしいものだと認識する必要がある。味が良く、湖産の安心な食材でもあるわけだし、どんどん利用していかないと」と話していた。(多園尚樹)

08/12/26

■農水省がため池「百選」を募集 役割再認識へ来年4月から(Chunichi Web滋賀)
 農林水産省は26日、優れた景観を持ち、地域住民に親しまれている各地のため池を「百選」として選ぶと発表した。農業用水にとどまらないため池の多様な役割を再認識してもらい、保全につなげるのが狙い。
 来年1月に発足する選定委員会で選定方法を決め、4−7月に募集。2010年2月ごろ百選を公表する予定。

 ため池は西日本を中心に全国に21万あり、田畑への水源のほか、豊かな自然環境と触れ合う環境教育の場や住民の安らぎの場として重要な役割を担ってきた。しかし最近は農家の減少や高齢化に伴い、維持管理が困難になっており、防災上の問題も懸念されている。(共同)

■滋賀で大雪警報 交通機関に影響も(asahi.com関西)
 冬型の気圧配置となった26日、滋賀県の東近江と近江西部に大雪警報、石川県に波浪警報が発令され、交通機関に影響が出た。
 滋賀県東近江市のJR琵琶湖線能登川―稲枝間で午後5時10分ごろ、雪の重みで竹が線路側に傾き、同線の新快速など18本が運休するなど約1万5千人に影響が出た。また、積雪の影響で26日深夜から名神高速道路上り線の栗東―八日市インター間(滋賀県)が通行止めとなった。

■滋賀ほぼ全域で降雪 彦根で初雪観測(京都新聞電子版)
 冬型の気圧配置が強まった影響で滋賀県ほぼ全域は26日朝、雪に見舞われた。彦根地方気象台(彦根市)は初雪を観測した。平年より17日遅く、昨年より6日早い。
 JR彦根駅前では時折ふぶく中、乗降客らが肩をすぼめて通り、同市南部の工場では、うっすら積もった雪を踏みしめて従業員らが仕事に向かった。雪は県北部では、あす昼前後まで降る見込みという。
 各地の積雪(午前10時現在)は次の通り。
 余呉町柳ケ瀬12センチ、米原市5センチ、高島市今津町2センチ、彦根なし。

08/12/25

■ハシビロガモ:クチバシに釣り糸絡まる ふじみ野の新河岸川で越冬(毎日jp埼玉)
 ふじみ野市の新河岸川一帯で越冬している渡り鳥のハシビロガモ(カモ科)のメスのクチバシに、釣り糸が絡まっている。県生態系保護協会ふじみ野支部の会員が今月初旬に確認した。網で捕獲して糸をほどこうと試みたが、近づくと飛び立ち保護できないという。同支部は「十分にエサを食べられず、このままでは衰弱して来春に北へ帰れなくなる」と心配している。
 同支部によると、へら状のクチバシにブラックバスなどの魚に使う疑似餌の針が鼻の穴に引っかかり、釣り糸が絡まり大きく口を開けない。好物の水草の実や根が十分にのみ込めないという。日報連会員の菊地久二さん(64)=川越市藤間=も20日午後1時ごろに同市中福岡の新河岸川の放水路で見つけ、撮影した。
 ハシビロガモは毎年、シベリア方面から飛来し越冬する。同支部長の野沢裕司さん(61)によると、今年も新河岸川に約20羽が越冬している。支部の会員が毎日観察を続け、保護の機会をうかがっているといい、野沢さんは「渡り鳥は、北へ帰れないと衰弱して死んでしまう。釣り人は、釣り具や糸を決して川岸などに放置しないでほしい」と話している。【藤川敏久】

08/12/24

■琵琶湖と生きる 08年冬(asahi.com滋賀)
【「骨も柔らか味も格別」子持ちホンモロコ】
 ホンモロコは琵琶湖にいるコイ科の魚だ。体長は約10センチ。12月から2月にかけて捕れる「子持ちホンモロコ」の味は格別という。高島市マキノ町海津の料亭「湖里庵(こりあん)」を訪ねた。
 小さなコンロがテーブルに置かれ、皿に乗せたホンモロコが運ばれてきた。丸く太っていたので子持ちとわかった。若女将(おかみ)の左嵜奈緒子(さざきなおこ)さん(31)が、コンロの網に乗せ、炭火であぶってくれた。ショウガ醤油(じょうゆ)で食べると、香ばしい。骨が軟らかだが、歯ごたえもあった。
 ホンモロコは刺し網や底びき網で捕る。漁師歴52年という今津漁業協同組合の岡本和夫組合長(68)は「今の時期は、深い湖底で過ごすので、背は白く、骨も軟らかで味は最高」という。
 だが、漁獲量は年々減少。県の統計では20年前に約300トンあったが、一昨年は6トンまで減った。ブラックバスやブルーギルに食べられることが多いという。(河村司郎)

■水位高いと飛来減少 琵琶湖のコハクチョウ 愛鳥家ら調査(京都新聞電子版)
 滋賀県草津市や守山市の琵琶湖岸でコハクチョウの観察を続けている愛鳥家グループが、琵琶湖の水位の変化と、コハクチョウの飛来数の相関関係について調査を続けている。水位が一定数値より高いと飛来数が減る傾向が現れていた。
 「草津湖岸コハクチョウを愛する会」が2002年から、飛来する11月ごろから北に帰る翌年3月中旬まで、毎日飛来数と水位を記録している。
 調査によると、03年度は飛来期間中の水位はおおむねマイナス20−30センチで、飛来数は20羽程度だった。反対に、1時マイナス100センチを記録するなど、低水位の02年度は約60羽が飛来しており、同60センチ付近を境に飛来数が変動する傾向があった。
 また、2月下旬から3月にマイナス30センチより上昇すると、繁殖地の北へ帰り始める行動がみられた、という。
 コハクチョウは首を水中に伸ばして湖底の水草などを餌にするという。同会の吉岡美佐子事務局長は、水草の繁茂や繁殖地の状況とともに「水位がマイナス60センチ程度まで下がらないと、水草がとりにくく、飛来数に影響するのでは」と推測している。会では今後も調査を続ける。

■琵琶湖にエコ観光船 クルーズも環境に優しく(Chunichi Web滋賀)
 てんぷら油を再利用したバイオ燃料で航行するエコ観光船が来年1月から琵琶湖で就航する。太陽光発電装置を備え、湖の水質を計測する機器も設置。船会社は小中学生らの環境学習や修学旅行での利用を見込んでいる。
 観光船は110トンで、琵琶湖汽船(大津市)が約2億円かけて新造した。1階部分は側面がすべてガラス張りで、開放感たっぷり。デッキから湖面までは約1メートルで、間近に見ることができる。
 処理したてんぷら油の廃油と軽油を混ぜた燃料を使用。太陽光発電のパネルと風力発電の風車を船の両側に設置し、照明の補助電源として使うなど環境に配慮した。
 水深約90メートルの湖水を採取して水質をチェックするほか、水の透明度も測定できる。水中の微生物を調べるため、顕微鏡も用意する。
 結婚式や花見などでのチャーターも可能。同汽船船舶営業部の川元博敬さん(43)は「琵琶湖の景色を楽しんでもらうのはもちろんだが、どんな生き物が生息しているのか知ってもらい、湖との共生も考えてほしい」と話している。(共同)

08/12/23

■花粉:来春は多め!? 環境省が飛散量予測 暖冬予想で開始日も早め(毎日jp)
 環境省は22日、来春のスギ・ヒノキの花粉の飛散量予測(速報)を発表した。全国的に平年(過去10年平均)並みから多めの飛散となる見通しで、開始日も今春より1〜2週間早いとみられる。マスク装着など早めの予防と対策が求められる。
 多めになるのは、飛散量を左右する今夏の日射量が多いのが理由で、青森県で平年に比べ1・6倍、香川県と高知県で1・5倍−−などとなっている。また、来年1月が暖冬と予想されているために、飛散も早くなる。
 一方、今春飛散量が比較的少なかった東海地方以西だが、来春は徳島県と高知県で今春と比べると3倍を超えそうで、西日本の患者にはつらい春になりそうだ。地域別の平年比の予測は次の通り。
 北海道=約20〜30%減▽東北=平年並み〜60%増▽関東=平年並み〜約20%増▽北陸・甲信越=平年並み〜約20%増▽東海=約20%減〜40%増▽近畿=平年並み〜約20%増▽中国・四国=平年並み〜約50%増▽九州=平年並み〜約20%増【江口一】

■伊豆沼・内沼:復元活動継続が重要 栗原で自然再生シンポ(毎日jp宮城)
 ラムサール条約登録湿地の伊豆沼・内沼の自然再生を目指すシンポジウムが21、22両日、栗原市で開かれた。県内外から100人余りの環境・生物研究者や学生らが参加。水質悪化や浅底化、外来種の進入で劣化した両沼の自然を、1980年の大洪水以前の状態に復元するとの目標を共有し、活動に取り組むことを改めて確認した。研究者からは、これまでの活動を踏まえ、生態系の復元に言及する発表があった。
 今秋発足した全県的な組織の伊豆沼・内沼自然再生協議会長で、東北大大学院の西村修教授が基調講演。「自然再生は長い時間をかけ少しずつ取り組むべき課題」と、継続の重要性を強調した。
 シンポを主催した県伊豆沼・内沼環境保全財団研究員の進東健太郎さん、藤本泰文さんは、ポスターセッションで両沼の食害魚オオクチバスの駆除について発表した。
 それによると、人工産卵床▽三角網▽刺網を組合わせた「伊豆沼方式」の駆除を市民らの手で04年春から実施。卵、稚魚、成魚の各段階で繁殖阻止につながる捕獲実績を上げ、生息数が減少していたモツゴ、タモロコ、ワカサギの増加を確認した。
 「魚類増は、バスの卵や稚魚を駆除したことで、捕食圧が減ったためと考えられる。生態系が復元する過程にあると思われる」と指摘。一方で、ゼニタナゴ、ジュズカケハゼは全く確認されず、生態系全体の再生を図る必要があると総括している。
 環境保全団体「ナマズのがっこう」代表の三塚牧夫さんは▽小規模水田魚道の開発で田んぼ周りの魚が増加▽ため池での希少魚シナイモツゴの発見▽ふゆみずたんぼ実施によるニホンアカガエルの生息増――など5年間の活動を説明した。
 自然再生協議会は今年度中に再生に向けた全体構想をまとめることにしている。【小原博人】

08/12/22

■琵琶湖汽船、エコ対応新船就航へ−びわ湖一望のパノラマデッキ目玉に(びわ湖大津経済新聞)
 琵琶湖汽船(大津市浜大津5)は来年1月から、親水性と景観性を重視した新船となる中型クルーズ船「megumi」の運航を開始する。
 1989年に誕生した「ビアンカ」以来、約20年ぶりとなる新船は、使用済みてんぷら油などの植物性廃食油を再資源化したバイオ燃料と軽油を混合した燃料で運航する。太陽光と風力による発電ユニットを船体前部に設けるほか、環境学習用にびわ湖の水質を測る採水器や透明板などの機器も設置。全長約35.7 メートル、幅約8メートル、速力約16ノットで、定員は200人(座席120人・立席80人)。2階建て。
 側面をガラス張りにし後部に円形デッキのある1階に加え、2階にも360度展望できるパノラマデッキを設け、「常にびわ湖を一望できる構造が特徴」(同社船舶営業部の川元さん)。「座席はすべて取り外し可能で、子どもたちの環境学習や修学旅行のほか、船上ウエディングなどさままな用途に応じて船内をレイアウトできる。
 名称の「megumi」は、「未来に向けて企業理念を推進し、同船が『環境=観光』のシンボル船となるよう命名した」と川元さんは「琵琶湖を満喫できる船になってほしい」と期待を寄せる。
 同船は貸し切りで、今後大津港発着で沖島や竹生島(ちくぶしま)をめぐる定期航路の運航を予定する。
 進水式は1月16日、竣工式は1月23日。

■北湖 朱のベール(asahi.com滋賀)
【マキノ沖で蒸発霧】
 厳しい冷え込みとなった20日早朝、高島市マキノ町沖の琵琶湖で蒸発霧が発生し、湖面から立ち上がった霧が朝日に照らされ朱色に染まる幻想的な光景が広がった=写真、河村司郎撮影。
 彦根地方気象台によると、蒸発霧は日が差して暖められた水面から立ち上がる水蒸気が冷たい外気で急激に冷やされて起きる現象で、よく晴れて冷え込んだ冬に見られるという。
 この日の最低気温は同市今津町で零下0.7度、大津市で同0.4度だった。マキノ町海津では霜が降り、午前8時ごろまで湖岸一帯は真っ白だった。

■来春の花粉「西高北低」 近畿地方は「非常に多い」(asahi.com)
 来春の花粉は、今年に比べて東日本や西日本で多く、北日本で少ない。気象情報会社が日照時間や花芽の成長から、飛散予測をまとめた。
 日本気象協会は、この夏の平均気温や降水量などと過去の飛散状況を基に予測。平均気温の低かった東北や北海道は今年に比べると少ない。平均気温が高く、降水量が少なかった南関東から西日本は今年より多いという。近畿地方では、スギやヒノキの花芽の成長が早く、「非常に多い」とみる。
 ウェザーニューズ社は、6〜9月の日照時間を重視しながら最高気温や降水量と合わせて予測した。北日本で少なく、東日本―西日本で多いという。これまでの分析で、花粉は晴れた日に多く飛ぶ傾向があるが、「高気圧に覆われた晴れ」の日の方が、「西高東低の冬型の気圧配置の日の晴れ」よりも深夜まで飛んでいる傾向があるという。
 同社は毎春、携帯電話サイトの利用者らに花粉観測機「ポールンロボ」を貸し出している。軒下などに設置して、花粉の飛散数とともに気温、湿度、気圧を観測。全国各地の観測データとその日の症状をインターネット経由で送ってもらっている。来春はこれまでの2.5倍の500台を使って観測し、気象条件と花粉症の関係を分析する。

08/12/21

■セタシジミ、湖底漁場再生へ 水産庁、予算原案に6500万円(京都新聞電子版)
 全国の湖沼の環境悪化でシジミなど貝類の漁獲量が減少するなか、水産庁が来年度から本格的な漁場再生事業に乗り出す。琵琶湖などで試験的に取り組んできた成果を基に、湖底を専用機具で掘り返し生育の妨げとなる水草を除去して湖底の環境を回復させる。2009年度予算の財務省原案で事業費6500万円が盛り込まれた。
 水産庁や滋賀県によると、貝類の漁獲量は琵琶湖の南湖など全国の湖沼で減少している。水草の異常繁殖や泥の堆積(たいせき)で湖底の低酸素化が進んでいるのが原因だという。
 水産庁は06年度から3年間、琵琶湖と宍道湖(島根)小川原湖(青森)の3カ所で、湖底の環境を改善し、漁場を再生させる委託モデル事業を行ってきた。琵琶湖では草津市沖で、田んぼを耕す鍬のような機具を使い、掘り返す回数や機具の形状を変えて、セタシジミの稚貝の生育状況や湖底の状況を調査した。作業の回数が多いほど藻が生えにくくなり、セタシジミの生育が良くなったという。
 モデル事業の成果を基に、公募で選んだ漁連に対し、使用する船や機具に必要な経費を補助する。水産庁は「全国に普及させて漁獲量の増加につなげたい」という。
 滋賀県水産課は「県内の漁連に積極的に活用してもらい、県も協力して漁場の再生を目指したい」と話している。

08/12/20

■「私のしごと館」に運営交付金 09年度財務省原案内示(京都新聞電子版)
 2009年度政府予算の財務省原案が20日内示された。京都や滋賀でも継続事業を中心に事業費などが盛り込まれた。
 売却方針が示された職業体験施設「私のしごと館」(京都府精華町、木津川市)の運営交付金7億8200万円は厚生労働省の要求通り認められた。
 9月から運営の民間委託が始まったが、甘利明行政改革担当相と舛添要一厚労相は廃止後の売却方針で合意している。財務省は「正式決定はしておらず、2年間の委託契約期間が残っている」として来年度も引き続き運営交付金が計上された。
 ほかの主な事業は次の通り。
◇京都◇
【京都国立博物館】07年度から始まった平常展示館の緊急建て替え工事に35億2700万円が盛り込まれた。既存建物の取り壊し工事と本体工事を予定する。
【学研都市】国立国会図書館関西館は施設費で求めていた1億7300万円より減額され8200万円がついた。運営経費は15億4000万円が計上。
【農業農村整備】亀岡地区の農地再編整備事業に3億円が盛り込まれた。南丹地区では森林総合研究所の営農用地総合整備事業に16億円がついた。
【ダム】天ケ瀬ダム(宇治市)は1億3500万円、畑川ダム(京丹波町)は2億6000万円で、どちらも要求通り認められた。
◇滋賀◇
【琵琶湖保全】気候変動の湖沼や海への影響調査は要求額5000万円より少ない1200万円が計上。カワウ捕獲や外来魚駆除への支援事業は3億3700万円が予算化された。
【農業農村整備】長浜市と周辺5町で進む地域用水路の改修工事は7億5000万円。野洲川沿岸での総合農地防災事業は21億2000万円が盛り込まれた。いずれも来年度に完了する予定。
【ダム】国直轄の丹生ダム(余呉町)は要求通りの6億2000万円が計上。県営の芹谷治水ダム(多賀町)は県が中止を表明し国に予算要望をしなかったため事業費はゼロとなった。北川治水ダム(高島市)はクマタカの営巣調査が続き工事用道路の整備を中断しているため本年度当初の2億500万円から7300万円に減額された。

■途中トンネル:無料化実験 並走の市道、大型車9割減も…新たな悩み−−大津(毎日jp滋賀)
◇渋滞消えたが…突っ走る普通車、新たな悩みも
◇「効果証明された永久無料化を」県や道路公社に要求へ
 大津市などが先月実施した途中トンネル有料道路(同市伊香立途中町)の無料化実験。問題化していた、並走する市道を走る大型車は、全車両対象の無料化期間に9割減の大きな効果があった。だが渋滞が消えた代わりに、住民の生活道路を猛スピードで走り抜ける車も。市は結果を元に県や県道路公社に永久無料化を迫る考えだが、住民が願う静かで安全な生活はまだ遠いようだ。【稲生陽】
 トンネルのある国道367号は幹線道路で、土砂などを積んだ大型車が昼夜行き交う。トンネルは市道の渋滞緩和に88年に建設されたが、有料のためう回する車が多く、市道は今も常に渋滞している。
 「洗たく物は表には干せない。幸い交通事故は無いが、子供の通学も本当に危険」と、途中自治会の林省一会長(55)。狭い道路には、対向する大型車の通過を待つ車が並び、排気ガスやほこりが巻き上がる。住民や市は無料化を要望してきたが、県は建設費の償還を終えていないことから認めなかった。
 無料化実験は大型車のみの期間と、全車対象の期間に分けて実施。大型車のみの期間中、全体の8割を占める普通車に変化はなかったが、市道を使う大型車は実験前より6割減の1日99台となり、渋滞が緩和された。また全車を無料化すると、トンネル交通量が同約7000台に倍増し、市道が4分の1の同約1000台に。うち大型車は29台と実験前の1割に減ったが、市道を減速せず走り抜ける普通車が多く見られた。
 市は「改めて無料化の効果が証明された。騒音調査や住民への聞き取りの結果と共に、無料化を迫る材料にしたい」と意気込む。3年以内に結論を出す県も「大きな効果があることは認める」と前向きだが、林会長は「無料化はして欲しいが、猛スピードの車を規制しないと安全は確保できない。住民第一で考えてほしい」と話している。

■水中探査ロボット:がんばれ「淡探」 観察会に60人−−高島・今津港(毎日jp滋賀)
◇「びわ湖トラスト」企画
 高島市今津町の今津港で19日、琵琶湖の調査を再開した水中探査ロボット「淡探(たんたん)」が活動する様子を見学する観察会が開かれた。琵琶湖の研究を支援するため、市民らが立ち上げたNPO法人「びわ湖トラスト」が企画。会員や研究者ら約60人が淡探の活動を船上から見守った。また、水中の様子をモニター中継する小型ロボットも一緒に水中に投入し、画面で湖底の様子も観察した。
 淡探は、今年度の県琵琶湖環境科学研究センター(大津市)の研究予算が大幅に削減されたため、運用が休止されていたが、環境省予算とトラストで集めた資金計約350万円を用い、17日から5日間の予定で湖底の環境などを調査している。
 参加者は同センターの熊谷道夫・環境情報統括員から淡探の説明を受け、ゆっくりと着水する様子を見学。船に乗り、船内のモニターで湖底の様子も約2時間、見つめた。
 トラストの山内陽子事務局長は「淡探を使った琵琶湖の環境研究の必要性を今後も訴えていきたい」と話した。【近藤修史】

08/12/19

■琵琶湖と生きる 08年冬(asahi.com滋賀)
【西の湖の漁師/湯に手浸しフナたぐる】
 午前3時。琵琶湖最大の内湖、近江八幡市白王町の西の湖畔から、この日も1隻の漁船が沖へ出た。前方の水鳥たちは、あわてて飛び立っていく。暗闇でも、その様子は羽音で分かった。
 船を操るのは、西の湖を漁場にする同市長命寺町の漁師、東春夫さん(70)。この時期は、需要の増える刺し身用のフナを、刺し網で捕る。
 もやの立つ水面を投光器で照らし、網をたぐり寄せると、30センチ級のフナが光った。冬の漁は体が冷える。電気湯沸かし器を用意し、お湯に手をつけながらの作業だ。
 船はヨシの生え際へと移動した。沈めたカゴを次々引き上げるが、中は外来魚ブルーギルばかり。こちらは駆除のための捕獲だ。漁は6時前に終えたが、他の舟と出合うことはなかった。
 東さんは昼間、水郷めぐりの船頭さんをする。網を仕掛けに行く夕方までの間、客があれば櫓こぎ舟を操る。西の湖と暮らす生活サイクルは、15年ほど続いている。(中村憲一)
     ◇
 琵琶湖にかかわる人たちのこの冬を紹介していきます。

■エコな客船、琵琶湖に(asahi.com滋賀)
【太陽光・風力発電設備 来月就航へ】
 琵琶湖汽船(大津市)は来年1月下旬にも、中型クルーズ船「megumi(めぐみ)」(約110トン、定員200人)を新たに就航させる。二酸化炭素の排出量を少しでも減らそうと、バイオ燃料を混合した燃料を使うほか、ソーラーパネルや風力発電設備を初めて搭載した。
 同社によると、新船の登場は90年の「ビアンカ」以来、約20年ぶり。琵琶湖の豊かな恵みに感謝するとの思いを名前に込め、同社の創業120年を記念し、約2億円かけて建造。定期航路「ぐるっとびわ湖一周クルーズ」(大津―長浜―大津)に使うほか、遠足・修学旅行など各種イベントへの貸し切りもできる。

08/12/18

■駐車場案内システムを本年度で廃止 大津市 老朽化、カーナビ普及で(京都新聞電子版)
 大津市は、市中心部周辺に設置している「駐車場案内システム」を本年度末で廃止する。機器の老朽化や維持費負担が大きいことに加え、駐車場情報の発信を代替できるカーナビゲーションシステムの普及もあり、「一定の役割を終えた」と判断した。
 案内システムは、商業施設や公共の16駐車場の混雑状況を電光掲示式の案内板でリアルタイムで表示する。浜大津やなぎさ公園周辺の幹線道路に24基を設置している。1998年から99年にかけ、総事業費6億3000万円で市と県、国が整備した。
 市は年間1000万円をかけ、システムを維持、管理しているが、設置から10年を迎え、機器が老朽化し、故障も続発。修理に必要な部品調達にも事欠く状態になった。新しいシステムに更新するには1億円が必要という。
 さらに、この10年で自家用車へのカーナビ搭載が爆発的に広がった。市は、専用の設備を設置しなくても駐車場情報を発信できるようになったとして、来年度からシステムの運用停止を決めた。
 市道路管理課は「電光式案内板は撤去せず、駐車場の位置を示す標識として、そのまま活用したい」としている。

水中探査ロボット:「淡探」1年ぶり調査再開 北湖の湖底環境探査(毎日jp滋賀)
◇環境省予算で臨時運用
 県の財政難で県琵琶湖環境科学研究センター(大津市)の今年度の研究予算が大幅カットされ、運用が困難になっていた水中探査ロボット「淡探(たんたん)」による琵琶湖調査が17日、1年ぶりに再開した。環境省予算を用いた臨時運用で、21日まで北湖(琵琶湖大橋以北)の湖底環境などを調査する。【服部正法】
 淡探は世界的にも珍しい湖沼定期観測用の自律型ロボットで、長さ約2メートル、重さ約180キロ。同センターの前身である県琵琶湖研究所(当時)と東京大などが共同開発し、00年に建造した。水質測定やビデオカメラによる撮影などが可能。これまで淡水赤潮の原因となるプランクトンの分布を3次元画像で明らかにするなどの成果を挙げ、昨年12月には、湖底付近で水中の酸素濃度の低下が原因と疑われる魚の大量死の様子を撮影した。
 しかし、県はセンターの研究予算を07年度の約2億2000万円(当初)から今年度は約9000万円(同)に大幅削減。このため淡探の稼働は凍結され、運用継続を望む声が住民からも上がっていた。
 一方、同センターや東京大などの研究者が、温暖化が琵琶湖の水質や生態系に及ぼす影響を調べる影響調査(3年間)が今年度、始まった。この調査に環境省の地球環境研究総合推進費が適用されたため、今回の運用が可能になった。ただ、来年度以降も運用するかどうかは未定だ。
 淡探の調査を率いてきた同センターの熊谷道夫・環境情報統括員は「再稼働まで長かった。今年も湖底付近の酸素は少なく、魚の死がいも見られる。酸素低下による影響が湖底でどの程度広がっているか調べたい」と話している。

■外来魚問題 野尻湖でリリース可能に 長野(msn産経ニュース)
 ブラックバスなど外来魚の再放流(リリース)禁止問題で、県の内水面漁場管理委員会は野尻湖漁業協同組合(信濃町)から提出されていた同湖でのリリース解除申請を承認した。来春のバス釣りシーズンからリリースが可能となる。
 同県では今年6月から漁協が管理する湖沼でブラックバスやブルーギルのリリースが禁止されていたが、野尻湖については漁協が同委員会に対して解除申請を提出。設置された外部河川などへの流出防止策を委員が視察したうえで、解除が認められた。
 解除スタートは来年4月1日だが、同湖ではすでにバス釣りが禁漁となっており、来シーズンは4月25日から始まる。

 

■彦根城のお堀「禁漁」 市が素案、意見募集(Chunichi Web滋賀)
 彦根市は、国の特別史跡に指定されている彦根城跡内の堀で釣りを禁止する条例の素案を作成した。ブラックバスやブルーギルを狙う釣り人が後を絶たず、堀周辺の木に釣り針やルアーが放置されるケースが出ているためだ。市は意見を募った上で正式な案を三月定例議会に提出する。
 釣り禁止区域は城の内堀、外堀と玄宮園内の池。市職員らが監視し、違反者には一万円以下の罰金を科す
 市職員が今年の五−七月にかけて実態調査したところ、計二十一日間のうち十日間で釣り人を確認。県外の人が多かったという。今年春には堀で管理するコクチョウのくちばしや首に釣り糸が絡む被害もあった。
 意見募集は一月六日まで。素案は市のホームページや窓口で公表している。(伊藤弘喜)

08/12/17

■ガソリン4円安く 19週連続で値下がり(asahi.com)
 石油情報センターが15日に調べたレギュラーガソリン1リットルあたりの小売価格は全国平均で先週(8日)より4.4円安い114.7円だった。19週連続で値下がりし、4年4カ月ぶりの安値となった。灯油も2.5円安い74円、軽油も3.9円値下がりして109.3円だった。

■ボールに入って水上歩行−びわ湖で「ウォーターボール」体験イベント(びわ湖大津経済新聞)
 環境体験学習施設などを運営するオーパルオプテックス(大津市雄琴)で12月14日、透明で大きなボールに入って水上を歩くイベント「ウォーターボール deまほまほ環境体験学習」が行われた。主催は、まほまほプロジェクト実行委員会(木の岡)。
 ウォーターボールはイタリア生まれの新しい遊びで、球体の中に人が入って水上を歩く感覚を楽しむもの。外部から水が入らない構造になっているため、水の苦手な人でも楽しむことができ、透明である特性を生かし水中を観察するなど、普段見ることのできない角度から自然を体感することで楽しく自然環境を学習することができる。
 今回のイベントは、来年春から予定する全国初となるウォーターボールを使用した環境体験学習と、湖上鑑賞体験プログラムの常設に向けたデモストレーションも兼ねたもの。
 同委員会の御舩野泰秀会長は「独自性を出すために『ウォーターボール』を商標登録した。これからはびわ湖からの名物エコイベントとしてPRしていきたい。観光客の誘致などで地域の活性化にもつながれば」と期待を寄せる。

■琵琶湖の湖底 船上から映像観察 公募保全基金 県の調査に助成(京都新聞電子版)
 民間資金による琵琶湖保全を目指して今春設立したNPO法人(特定非営利活動法人)「びわ湖トラスト」が、集めた保全基金で県の湖底調査に助成する。調査期間中の19日には、船上から湖底の映像を観察する一般参加の催しを開く。財政難の県に湖底調査の継続を求める運動から生まれたトラストは、「市民の関心を琵琶湖へと橋渡ししたい」と期待を込めている。
 助成するのは約200万円で、市民のバザー収益の寄付や企業の協賛金でつくった「びわ湖環境あしなが基金」から拠出する。一部は湖底観察の催しの費用にも充てる。
 湖底調査は、自律型潜水ロボット「淡探」を使い、昨年12月にイサザの大量死が確認された高島市沖で、地球温暖化の影響とみられる湖底の低酸素化を調べる。
 財政難から実施主体の県琵琶湖環境科学研究センターが「淡探」の稼働を凍結したため、今回は環境省の外部資金で行う。
 湖底観察の催しは調査に同行し、別の水中撮影ロボットからの映像を船上に映して観察。センター研究員から説明を受けながら、水深別に、生物や泥の状態などの湖底の状態を比較する。
 山内陽子事務局長は「琵琶湖保全への関心が一つになった結果。幅広い分野の人たちがつながってきている」と活動に手応えを感じている。
 催しは午前10時半から約2時間半で、高島市の今津港発着。定員30人。昼食付き3000円。申し込みは18日午前中までにびわ湖トラストTEL0740(22)1033。

08/12/16

■「近江牛専門店が極めたカレー」販売好調−売り上げの一部をびわ湖保全へ(びわ湖大津経済新聞)
 近江牛専門店のサカエヤ(草津市追分町)は11月26日より、近江牛1頭を丸ごと使ったレトルトカレー「近江牛専門店が極めたカレー」の売り上げの一部をびわ湖環境保全への寄付を始めた。
 同社は11月7日から、近江牛一頭丸ごとを使いヒレ、サーロイン、カルビ、ロース、すね肉に至るまで全ての部位を使用する同商品の販売を開始。開発した新保吉伸社長は「近江牛1頭から2,400個の商品ができるが、当初は1年くらいかけゆっくりと思っていた。これまで予想を上回るペースで注文が入り1カ月で完売した」とその反響に驚く。
 同月、自然循環による農家との取り組みが評価され「SOHO AWARDS 2008 SOHOエコスタイル賞」の銀賞を受賞した同社。「受賞したことでさらに意識が高まった。うちのような小さな会社ほど行動することに意味がある」と新保社長。
 今回の取り組みでは、商品のパッケージに滋賀県のシンボルマーク「Mother Lake」を表示し、びわ湖環境保全の必要性を訴求。同商品の売り上げの一部を「琵琶湖総合保全」など滋賀県が推進する環境保全活動に寄付する。
 新保社長は「近江牛の良さはびわ湖の水にあることが注目されている。今回の取り組みにより少しでも循環型の環境保全につなげたい」と話し、「こうした活動が活性化につながれば、さらに効果が上がる」と期待を寄せる。

■琵琶湖で新種発見=カイミジンコ11種−滋賀(時事ドットコム)
 滋賀県は16日、琵琶湖の湖底から新種のカイミジンコ11種類を発見したと発表した。同湖にしか生息しない固有種の可能性があり、400万年前に形成された琵琶湖の生物多様性や環境特性を探る手掛かりとして注目される。
 県立琵琶湖博物館によると、1997年から2007年にかけて調査を実施。湖底の堆積(たいせき)物から見つけた。

■琵琶湖で新種のミジンコ 固有種の可能性(Chunichi Web)
 滋賀県立琵琶湖博物館は16日、湖底で新種のミジンコ11種が見つかったと発表した。いずれも二枚貝に似た殻に包まれた体長1ミリ前後の「カイミジンコ」の仲間で、生息場所などから固有種の可能性があるという。
 同博物館は「ミジンコは湖の環境変化を知るための指標としても有用。今後の環境調査に役立てたい」としている。
 1997−2007年、ドイツの研究者らと湖底97カ所を調査。採取した堆積物を電子顕微鏡で調べたところ、見つかったカイミジンコ18種のうち、11種が新種と分かった。体長は0・7−1・5ミリ。今月発行の英学術誌に発表した。(共同)

08/12/14

■電光案内板:大規模駐車場の混雑状況表示、今年度限り 老朽化などで−−大津(毎日jp滋賀)
◇カーナビ普及やシステム老朽化
 大津市内の国道などに設置され、大規模駐車場の混雑状況を表示している電光案内板24基について、同市は発色の悪化や故障続出などシステム老朽化を理由に、今年度限りで廃止する方針を決めた。設置からわずか10年。来年度以降は、電光を用いず駐車場の位置を知らせるだけの通常の案内板となる見通しだ。【稲生陽】
 電光案内板の導入は88年度、群馬県高崎市が最初。04年度の長野県松本市まで全国約60カ所ほどで設置されたが、近年は廃止が相次いでいる。「カーナビ」が普及したほか、地方の財政悪化で運用費捻出(ねんしゅつ)が難しくなったためだ。
 99年度に運用開始の大津市では、毎日午前10時〜午後8時に、中心街の駐車場16カ所(4884台)の混雑状況を表示している。だがLED(発光ダイオード)電球が色あせて表示が見にくくなっているほか制御する中枢コンピューターが老朽化で今年度も2回、急に止まってしまった。
 市によると、電光以外の31基も含めた案内板の設置事業費は6億3000万円。うち電光板が7、8割程度の事業費を占めたとみられるが、国と県の補助で賄われたという。しかし毎年約1000万円かかる電光板全体の運用費は市の負担。システム更新に必要な約1億円も市が持つことになるため、市は廃止の方針を決めた。
 同市道路管理課は「カーナビの普及で、案内板は今やほとんど役に立っていない。10年でやめることになるとは設置当時は思ってもみなかった」と話している。

08/12/13

■琵琶湖:05年アユ不漁、前年の台風のせい?水濁り、卵や稚魚が死んだ可能性(毎日jp滋賀)
◇県水産試験場調査
 台風で琵琶湖のアユ激減?−−。05年に琵琶湖のアユ(コアユ)が不漁となったのは、前年の04年秋に台風が2回も県を通過し、産卵場所の川が増水したり琵琶湖の水が濁った影響で、卵や稚魚が死んだことが原因である可能性があることが、県水産試験場の調査で分かった。
 アユは琵琶湖漁業の主要漁種の一つ。琵琶湖で過ごし、秋に川に上って産卵する。近畿農政局のまとめでは、05年の漁獲量は390トンで、前年の910トンから大幅に下回り、1966年以来39年ぶりに500トンを切る不漁だった。
 同試験場の酒井明久・主任主査らは93〜05年のデータを分析。その結果、04年の産卵数は、増水で調査が十分できなかった98年を除くと最も少なく、網で捕らえた稚魚の数で見た稚魚密度数も2番目の低さで、産卵数や稚魚数が少なかったことが翌05年の不漁につながったと推測された。
 産卵の最盛期は9月ころ。産卵直後の川が増水すると、卵が流されたり、泥で埋まるなどして死ぬが、04年は9月29日に台風21号が県を通過しており、台風による増水で産卵直後の多くの卵が死んだと考えられるという。
 さらに、10月20日には台風23号が通過。直後の21日から8日間、琵琶湖の表層で普段の1・5倍以上の強い濁りが観測された。アユの稚魚が住む水深20メートル付近は一層濁っていたと考えられ、生まれたばかりの稚魚が通常にはない強い濁りに長期間さらされ、死んだ可能性も指摘した。
 酒井主任主査は「台風が県を2回通過するのは珍しいこと。9月は増水が卵に、10月は濁りが稚魚に、それぞれ大きく影響したと推測される」と話している。【服部正法】

08/12/12

■珍鳥 サカツラガン飛来 湖北・琵琶湖畔 今冬初(京都新聞電子版)
 滋賀県湖北町今西の琵琶湖畔に珍鳥のサカツラガン1羽がこのほど飛来した。湖北野鳥センター(同町今西)の職員が撮影した。全国的にも確認例が少なく、県内で飛来が確認されたのは今冬が初めて。
 サカツラガンはガンの仲間で、体長約90センチと大型。背中や翼は明るめの茶色で、首は白っぽい。北東アジアやモンゴルで繁殖し、中国東北部などで越冬する。国内では冬鳥としてまれに西日本に渡って来るという。
 同センターによると、11月28日に1羽が初めて飛来したが、3時間ほどで飛び立ってしまった。今月9日、再び1羽が姿を現し、湖畔の中州でオオヒシクイやマガンに交じって草をついばんだり、羽を休めたりしている。
 野鳥センターは「コクガンも3年ぶりに飛来し、珍しいガンの仲間が4種もそろった。このまま越冬してくれれば」と期待している。

08/12/11

■沖縄 外来魚の楽園(asahi.com沖縄)
 世界中からやってきた外来魚が、沖縄本島の川や湖を席巻している。那覇市近郊のダム湖では、東南アジアや北・中・南米、アフリカ原産の様々な魚が在来魚のいない新しい生態系をつくった。純淡水魚の種類は、外来が在来の4倍にまでなったという調査結果もあるほど。純淡水魚の固有の生態系は壊滅的だ。
 那覇市中心部から東へ約6キロにある南風原ダム(沖縄県南風原町など)。広さ約3万平方メートル、水深約3メートルのダム湖で、琉球大の立原一憲准教授(魚類学)が投網をうつと、1投目からタイに似た形の魚が40匹ほどかかった。20〜30センチほどに成長したアフリカ原産のカワスズメ(モザンビークティラピア)やナイルティラピア、ジルティラピアだ。
 「プレコ」と呼ばれる南米原産ナマズの一種、マダラロリカリアも捕れた。「完全に日本の生態系ではない。何代も交配し、高密度で生息している」。1957年にできたというダム湖に、在来種の魚はいないという。
 南風原ダムでは外国から来た魚10種が確認されている。他に日本本土からの移入種のコイもいる。
 カワスズメとナイルティラピアは同じカワスズメ科。交雑が進み「100%純粋なものはいないのではないか」(立原准教授)という。交雑だけでなく、中米の魚が季節によって南米の魚の稚魚を食べるなど、本来ならあり得ない生態系ができあがった。
 カワスズメは50年代に、ナイルティラピアは70年代に、食用として入ったものが定着したらしい。実際、ナイルティラピアは「チカダイ」「イズミダイ」という名称で売られていた。
 しかし最近は観賞用が放される例が多いようだ。プレコは水槽についたコケや食べ残しの掃除役として知られる。最初は小さな稚魚でも50〜60センチに成長し、小さな水槽では飼えなくなる。「クララ」の名で知られるウオーキングキャットフィッシュも同様に大きくなるほか、同居する魚を食べてしまう。国際自然保護連合(IUCN、本部・スイス)が指定する侵略的外来種ワースト100の一つで、このダム湖では生態系の頂点に立っていると考えられる。
 南風原ダムのような光景は沖縄では決して珍しくない。那覇市は1、2月でも平均気温17〜18度台。熱帯魚が越冬できる環境が整っている。
 立原准教授によると、本島のほぼすべてとなる266の川や水路計732カ所を調査したところ、一生を淡水で過ごす純淡水魚のうち、在来はギンブナやドジョウ、キバラヨシノボリなど7種に対し、外来は27種も見つかった。本島中部の比謝川や、05年度の水質調査で全国ワースト1だった南部の報得川などは、ほぼ100%外来魚。北部のやんばるにも、カワスズメやグッピーが入り込んでいるという。
 沖縄県と環境省はマングースやイグアナ、カエル類については外来種の調査・駆除をしているが、魚類については「特に対処はしていない」。
 立原准教授は「在来の純淡水魚は壊滅的で、とにかくこれ以上、外来魚を放さないようにしなければならない」と指摘する。
 南風原ダムにいる外来魚(計10種)ウオーキングキャットフィッシュ、マダラロリカリア、カワスズメ、ナイルティラピア、ジルティラピア、コンビクトシクリッド、コパディクロミス、グラスフィッシュ、カダヤシ、グッピー

■【異郷に暮らす生き物たち】オオタナゴ 水の汚れなど平気で繁殖(msn産経ニュース)
 初冬のひと日に、茨城県・霞ケ浦の小野川河口で行われた「土浦の自然を守る会」(奥井富美子会長)の催し「一日漁師」の集いに参加した。地元漁師の諸岡清志さんの張り網漁を見学し、取れた魚を分類、計測するなど漁師体験を通して霞ケ浦の豊かさを知り、外来魚の多さを実感した。
 庭に張り網一式が組み立てられ、賢い魚の習性を学んだ。昼食は取れた魚や小エビを食材にした揚げ物や煮物、みそ汁を賞味し、霞ケ浦の食文化にも触れられた。
 会員の萩原富司さんの協力で、諸岡さんの船で再び沖に出た。お目当ては、外来魚のオオタナゴである。河口の水はあまり透明ではないが、嫌なにおいは感じない。しかし、茨城県によると、平成19年度の霞ケ浦の水質の指標となる化学的酸素要求量(COD)は前年よりも悪化して、水1リットル当たり8.8ミリグラム。コイやフナがすむのに適するとされる5.5ミリグラムにはほど遠い。
 オオタナゴは、萩原さんが12年に小野川河口で初めて確認した。瞳が縦長に見え、縦条線(えらぶたから体側に沿って伸びる青い線)の光沢が独特で、エキゾチックな感じがしたという。大陸育ちはとりわけ神経が太く、生活力も旺盛だ。少しぐらいの水の汚れなど平気で繁殖する。
 オオタナゴは急増し、約5年間で貴重な4種の在来タナゴを駆逐して霞ケ浦を占領した。現在では同じ利根川水系の千葉県の手賀沼、印旛沼まで生息域を広げた。
 『新・霞ヶ浦の魚たち』(霞ヶ浦市民協会発行)のコラムに、諸岡さんの語りがある。「最近は、オオタナゴっていう中国のタナゴが急に増えて。次から次に新しい魚が出てきて、霞ヶ浦はいったいどうなっちまうのか、わがんねえんよ」と。今一度、含蓄のある茨城弁の語りをしっかりとかみしめてみたい。(動物ライター・写真家 鈴木欣司)
 オオタナゴ 要注意外来生物/原産地・東アジア。コイ科

08/12/10

■“イメチェン”ブラックバスに舌鼓 京で試食会(京都新聞電子版)
 琵琶湖のブラックバスを有効な食資源として活用するための試食会が10日、京都市中京区の料理店で開かれた。参加者はさまざまな料理に姿を変えたブラックバスに舌鼓を打った。
 高タンパクのブラックバスを地域の特産として売り出そうと、高島市や企業、学識経験者でつくる検討会が企画し、関係者20人が集まった
 メニューには、刺し身や押しずしなどのブラックバス料理のほか、同様に害獣として駆除されるシカの料理も並んだ。あまりイメージの良くないブラックバスだが、参加者は「何の魚か分からないね」と味わっていた。

■ガソリン平均120円割れ 90円台のスタンドも(Chunichi Web滋賀)
 石油情報センターが10日発表した石油製品市況の週間動向調査によると、8日現在のレギュラーガソリンの全国平均小売価格は、前週に比べ1リットル当たり4円20銭安の119円10銭となった。120円を割り込むのは2005年3月下旬以来、約3年8カ月ぶりの水準。90円台で販売するガソリンスタンドも出始めた。
 原油価格の下落に伴い石油元売り各社が卸値を下げ続けており、小売価格は18週連続の値下がり。消費者の節約志向は依然として根強く、スタンドが顧客の囲い込みのために激しい値下げ競争を繰り広げ、小売価格下落に拍車を掛けている。需要期を迎えている灯油も18リットル当たりの店頭価格が54円安の1377円。
 レギュラー平均価格は全都道府県で下落し、30道府県が110円台、17都県が120円台だった。下げ幅が大きかったのは高知県の17円10銭、滋賀県の6円30銭、青森県の5円40銭など。
 競争が激しい千葉市稲毛区の国道16号線沿いでは、今週に入ってレギュラーを99円で売る店が目立ち始めた。大阪府南部や高知市などでも100円割れの店が出ている。(共同)

■ガソリン:119円に下落 3年8カ月ぶりの安値(毎日jp)
 石油情報センターは10日、石油製品の小売価格調査(8日現在)を発表した。レギュラーガソリンの全国平均価格は前週比4.2円安の1リットル=119.1円と18週連続で下落、05年3月28日(117.6円)以来約3年8カ月ぶりに120円を割り込んだ。
 世界的な景気悪化を背景に米国の原油先物価格が7月のピーク時の3分の1以下に急落。これを受けて石油元売り各社でガソリン卸値の引き下げが続いている。出光興産は10月以降だけでも値下げ幅が1リットル当たり約50円に上る。また、スタンド間の競争が激しい地域ほど値下げ幅が大きく、高知県の平均価格は前週比17.1円安の1リットル=110.8円と、全国で最も低い水準となった。
 一方、灯油の店頭価格も前週比54円安の18リットル=1377円と17週連続で下落。配達した場合の価格も同54円安の1514円だった。【谷川貴史】

■びわ湖大津館で冬のイルミ点灯−びわ湖畔を45,000個の電球で彩り(びわ湖大津経済新聞)
 びわ湖大津館(大津市柳が崎5、TEL 077-511-4187)で12月1日より、冬のイルミネーション「光の庭」が始まり、冬のびわ湖畔に彩りを添えている。
 同館は、県内初の国際観光ホテルとして1934年に建設された「琵琶湖ホテル」を当時の姿をそのままに復元し、桃山様式の外観と西洋式の内装を備えたレトロモダンな風格ある建物でレストランや結婚式場として利用されている。
 イルミネーションはロータリーからイングリッシュガーデン、びわ湖畔に至るまで約45,000個の電球で装飾。同館の真田さんは「昨年と比べて電球の数を倍にした。今年はレストランで食事をしながらイルミネーションを眺めることができる」と話す。
 今月14日には、「クリスマススペシャルコンサート」と題し、ボーカル、ピアノ、ウッドベースのトリオ編成によるジャズコンサートも開く。要予約。
 真田さんは「湖畔に灯るイルミネーションと対岸の夜景のコラボレーションを、食事を楽しみながらゆっくりと満喫してほしい」と話す。
 点灯時間は17時〜22時。来年1月31日まで。

08/12/09

■【ふるさと便り】「ニゴロブナの日」制定を申請 滋賀・高島市(msn産経ニュース)
琵琶湖固有種で、ふなずしの材料となるニゴロブナ。高島市が記念日制定を目指している(川西健士郎撮影)琵琶湖固有種で、ふなずしの材料となるニゴロブナ。高島市が記念日制定を目指している(川西健士郎撮影)
 2月5、6、7の3日間を語呂合わせで「ニゴロブナの日」とすることを滋賀県高島市が決め、日本記念日協会(本部・長野県佐久市)に登録を申請している。ニゴロブナは琵琶湖の固有種で、名産のふなずしの原料。来年、この3日間の日程で全国エコツーリズム大会が同市で開かれることになり、「いっそ記念日に」との話が進んだ。
 6町村合併で平成17年に誕生した高島市は、地域に残る自然や伝統的な生活文化を活用した観光のあり方「エコツーリズム」を地域産業にしようと力を注いでいる。環境省のエコツーリズム普及モデル地区にも選定されており、日本エコツーリズム協会(東京)が、設立10周年を記念して全国4カ所で開く大会の開催地の一つに選ばれた。
 大会初日の2月5日に京都嵯峨芸術大学の真坂昭夫教授が「淡水文化圏高島からの新観光宣言」と題して講演。6、7日は食をキーワードに「湖漁師の賄い料理」や「奥山に生きる猟師の味」など6種類のエコツアーを用意する。
 市商工観光課は「ふなずしの原料であるニゴロブナの記念日を、地域の生活文化を見直す日にしたい」と意気込んでいる。問い合わせは同課(電)0740・25・8518。

■イタセンパラ食べるオオクチバス DNA調査で実証(Chunichi Web滋賀)
国内初 富大院の山崎准教授
氷見の万尾川 
 国天然記念物に指定されている氷見市の淡水魚イタセンパラが、外来魚のオオクチバスに捕食されていることをDNA調査で突き止めたと、八日、富山大大学院理工学研究部(富山市)の山崎裕治准教授(38)が発表した。 (美細津仁志)
 バスによる捕食の確認はこれまで、二〇〇一年に氷見市内の仏生寺川のバスの胃から捕食後間もないとみられるイタセンパラが見つかった一例だけだった。DNA調査での確認は国内初という。
 山崎准教授と同大学生ら五人は九月一日、イタセンパラ生息地の万尾川で投網によりバス十二匹を捕獲。バスの胃から肉を取り出し、細胞遺伝子の塩基配列を解読したところ、市内に生息するイタセンパラと合致した。
 同大と共同研究を進める同市教育委員会は「オオクチバスがイタセンパラを食べていることが裏付けられた」と説明。山崎准教授は「(外来魚による在来固有種の捕食という)川の環境が危機的状況にあることを再認識した。今後も調査を継続したい」と話す。
 研究成果は、〇九年五月発行予定の日本魚類学会の論文誌「魚類学雑誌」に掲載される。
 富山大と同市教委は希少なイタンセンパラの生息環境を調べるため、〇六年からDNAを使った共同研究を進めている。

■イタセンパラ ブラックバスが食べていた(Yomiuri On Line富山)
生息、氷見市のみ絶滅危惧種「1A」
 国の天然記念物で絶滅危惧(きぐ)種に指定され、氷見市の万尾(もお)川などに生息する淡水魚「イタセンパラ」が、外来魚のオオクチバス(ブラックバス)に捕食されていることが、富山大理学部の山崎裕治准教授(38)(進化生物学)の調査で分かった。イタセンパラの主要な生息地は全国でも同市のみとされている。山崎准教授は「絶滅するおそれもある」と対策を訴えている。
 山崎准教授によると、今年9月1日、氷見市の万尾川でイタセンパラの生態を調査していた際、網にかかったブラックバスを調べて判明した。胃の内容物を調べたところ、12匹中6匹から魚が見つかり、DNAの分析で、うち3匹がイタセンパラだった。これまでは、胃の内容物を調べても消化が進んでおり、外見ではイタセンパラと特定できなかった。
 イタセンパラは日本固有のコイ科の小型淡水魚で、体長は5〜10センチ。環境省のレッドデータブックでは最も絶滅するおそれの高い「1A」類。生息するのは、氷見市の万尾、仏生寺の両川と、大阪の淀川、濃尾平野を流れる長良川などの「木曽三川」のみとされ、このうち、淀川と木曽三川では近年、イタセンパラの姿が確認されていない。
 氷見市教育委員会の西尾正輝学芸員によると、「万尾川ではイタセンパラが減っているというデータは無いが、ブラックバスは増加傾向」で対策が必要としている。
 ただ、イタセンパラは体表が傷つくと死んでしまうほどデリケートなため、網などでブラックバスを捕獲しようとすると、イタセンパラも同時に傷つけるおそれがある。
 山崎准教授は「地域とも連携して駆除するほかない。どういう状況で捕食されているのかなど、現状把握も必要」と話した。

■イタセンパラの天敵はやはりブラックバス DNA解析で確認 富山大の山崎准教授(富山新聞ネット版)
 富大大学院理工学研究部(理学)の山崎裕治准教授(水産学)は氷見市内で捕獲したオオクチバス(ブラックバス)の胃の内容物を遺伝子解析し、国天然記然物である淡水魚、イタセンパラを捕らえて食べていたことを確認した。これまでの調査で、原形を留めていたためにイタセンパラだと分かったことはあったが、種の判別において高い精度を持つDNAにより捕食が確認できたのは世界で初めて。
 山崎准教授は水産庁と水産総合研究センターの委託事業として、二〇〇六年度から氷見市教委と協同で同市内の仏生寺川、万尾川に生息するイタセンパラや外来魚とその被害調査を実施している。
 九月一日は万尾川で体長約八センチから十四センチまでのオオクチバス十二匹を捕獲、六匹は胃袋に内容物があった。この六匹についてミトコンドリアのDNA配列を調べたところ、三匹にイタセンパラ、三匹にオオクチバスの個体が確認された。
 氷見市では〇一年に仏生寺川で捕獲したオオクチバスの胃から消化される前のイタセンパラが発見された。「ブラックバスはイタセンパラの天敵」との認識はあったものの今回、遺伝子解析により、科学的に証明された。
 山崎准教授は「定期的に遺伝子解析による情報を集め、イタセンパラの保護とブラックバスの駆除を両立させたい」としている。
 研究の成果は来年五月に発行される日本魚類学会の「魚類学雑誌」に発表される。

08/12/08

■初氷:彦根で観測(毎日jp滋賀)
 彦根地方気象台は7日、彦根市内で初氷を観測したと発表した。昨年より13日、平年より7日それぞれ遅いという。同日朝、県内はこの冬一番の寒さとなり、最低気温は、甲賀市信楽町で氷点下5・8度(平年氷点下1・2度)、東近江市で氷点下3・5度(同1・5度)を記録した。【近藤修史】

■ヨシ:堆肥に、水質浄化に、成長促進に 琵琶湖で刈り取り大作戦−−安土(毎日jp滋賀)
◇三方ヨシ、伊藤園企画
 琵琶湖の環境保全キャンペーンに取り組む大手飲料メーカー・伊藤園が初めて企画した琵琶湖のヨシ刈り体験活動が7日、安土町大中の西の湖岸であり、参加した市民ら約110人が、背丈より高いヨシの広大な群落を相手に汗を流した。刈り取った約1・2トンのヨシは堆肥化して、同社が茶の栽培用に買い取る予定。同社は今後もヨシ刈りを続けるという。
 河川敷や湖岸に生い茂るヨシは、水質汚濁につながる水中の窒素・リン成分を多く吸収するため、水面に出ている部分を定期的に刈り取れば効率よく水質浄化につなげることができる。人為的に刈ることで翌年の成長が早まることも確認されているが、刈り取り作業が大変な上、刈ったヨシの利用法などが課題になっている。
 今回は、商品売り上げの一部を県の保全活動に寄付するキャンペーンを実施中の同社がホームページで参加を呼び掛け、ボランティアの市民も県内外から約70人参加した。同社が実際に体を動かす支援活動に取り組むのは初めてといい、辻田忠治・関西地域営業本部長は「人が集まるか心配していたので正直驚いた。市民の熱意を感じる」と笑顔を見せた。途中参加の嘉田由紀子知事も「ヨシにとっても、湖の美しさに気づいた人にとっても、湖自体にとっても良い『三方ヨシ』の活動になった」と講評した。
 子供と参加した大津市松が丘の会社員、向江しのぶさん(35)は「今までヨシが生えているのは見たことがあったが、こんなに量が多いなんて予想外」と驚き、懸命に鎌をふるっていた。【稲生陽】

■琵琶湖のヨシ刈りボランティアに参加=嘉田滋賀知事(時事ドットコム)
 嘉田由紀子滋賀県知事は7日、県が大手飲料メーカー、伊藤園(東京都渋谷区)と協力して実施している琵琶湖の環境保全活動の一環として、安土町の湖岸でヨシ刈りボランティアに参加した。ボランティアには、同社社員や一般参加者ら計200人が参加し、約1.2トンのヨシを刈った。
 湖岸に生えるヨシには水質浄化作用がある。初めてヨシ刈りをしたという嘉田知事は「ヨシにも良し、人にも良し、琵琶湖にも良しの三方良しな活動。次の世代にも関心を持っていただける形の支援で大変うれしい」と感想を話した。同社の辻田忠治関西地域営業本部長は「関西の水がめである琵琶湖を少しでも浄化できたらいい」と述べた。
 伊藤園は11月から3カ月間、近畿2府4県で販売する日本茶飲料「お〜いお茶」製品全品に、滋賀県のシンボルマーク「マザーレイク」などを付けて琵琶湖の環境保全の必要性を訴えており、売り上げの一部を県が推進するヨシ育成に寄付する。

■伊藤園、市民とヨシ刈り 安土・西之湖岸で1.2トン(Yomiuri On Line滋賀)
 飲料メーカー「伊藤園」(東京都)は7日、琵琶湖の内湖・西之湖の岸辺(安土町)で、社員と市民らによるヨシ刈り体験活動を実施した。
 同社は11月から、琵琶湖の環境保全策に役立ててもらおうと、飲料「お〜いお茶」などの売上金の一部を県に寄付したり、社員が湖岸の清掃活動を行ったりする「お茶で琵琶湖を美しく。」キャンペーンを行っており、今回もその一環。
 この日は、県外からの一般参加者も含む約150人が、懸命に鎌を振るい、約1000平方メートルに自生していたヨシ(計約1・2トン)を刈り取った。嘉田知事も駆けつけ、一緒に汗を流した。
 大津市立日吉中1年、皆川真琴さん(13)は「茎が堅くてなかなか切れず、大変だったけど、積み上がった束を見るとうれしくなった」と話していた。

 同社は、淡海環境保全財団の協力を得て、刈り取ったヨシで腐葉土を作り、県内の学校などに贈ることにしている。

■ため池の生態系守れ 水抜き「お魚レスキュー」 犬山(Yomiuri On Line愛知)
 ため池の水を抜いて有害な外来魚を駆除する「お魚レスキュー」が7日、犬山市塔野地の新池(2ヘクタール)であり、参加した市民ら約150人が泥まみれになりながらナマズやコイなどを捕まえ、隣の中島池(3ヘクタール)に移した。新池での「お魚レスキュー」は3回目。
 同市内には約150のため池があるが、放流されたブラックバスやブルーギルなどの外来魚によって、希少なウシモツゴなど在来魚の生存が脅かされている。このため同市が2002年から毎年、NPO法人「犬山里山学研究所」や日本モンキーセンターなどの協力で、両池で交互に駆除を行っている。
 1週間前から水を抜き、わずかに水面が残った新池で、参加者たちは地引き網を入れたり、タモですくったりして魚を捕獲した。在来魚は70センチもあるナマズや50センチのコイ、フナが次々に捕まえられ、7種の魚とドブガイなどを確認した。外来魚は見つからなかった。
 同市環境審議会委員を務め、「お魚レスキュー」を指導している小林秀司・岡山理科大准教授(46)は「徹底して水を抜いているので効果が上がっているが、また外来魚が放流される恐れもある。本来の生態系を回復させ、貴重な在来魚を守っていきたい」と話していた。

■フナやコイ助け出せ! 犬山・新池で外来魚を駆除(Chunichi Web愛知)
 犬山市塔野地の新池で七日、不法放流されたブラックバスやブルーギルなどの外来魚を駆除して、在来魚を守る「おさかなレスキュー」があった。
 市とNPO法人犬山里山学研究所が主催し、日本モンキーセンター(同市官林)などが協力。子どもを含め市民ら計約百五十人が参加した。
 新池は広さ約二ヘクタールのため池。数日間かけて池の水をほとんど抜き、一角に魚を集める水たまりが残された。
 主催者から注意事項などの説明があった後、参加者らはバケツを手に干上がった池の底を移動。水たまりでは泥だらけになりながら、大きな網で集められた魚をたも網ですくったり、手でつかんだりして近くのビニールプールへ移した。魚は外来種とフナやコイ、ナマズなどに分類して、在来種は隣にある中島池へ放流した。
 おさかなレスキューは在来魚の生息する環境を外来魚から守ろうと、二〇〇二年から続けている。(野末幹雄)

■きらめく帆、水面照らす 大津港マリーナでイルミネーション(Chunichi Web滋賀)
 大津市浜大津の大津港マリーナで七日、停留するヨット二十隻を電球で飾ったイルミネーションの点灯式があり、船体を縁取ったまばゆい光が琵琶湖面を照らした。
 日没後間もない午後五時半、地元の高校生十五人によるファンファーレが鳴り響くと、前後二列に並んだヨットやモーターボートの船体、長さ四十メートルの桟橋の手すりが一斉に点灯。集まったヨットのオーナーなど関係者四十五人からは歓声や拍手が起こった。
 船体の電球はオーナーが独自に飾り付け。マストを赤と緑のライトで縁取り、クリスマスツリーを思わせるデザインなど趣向を凝らした。
 一月十日までの毎晩、午後四時半から二十三時まで点灯する。(添田隆典)

08/12/07

■釣り仲間が捜索、琵琶湖湖底で遺体発見(nikkansports.com)
 大津市荒川の琵琶湖で先月23日、釣り用ボートから転落し行方不明になっていた愛知県一宮市、会社役員浅岡滋樹さん(36)が7日午後、現場付近の湖底に沈んでいるのを約20隻のボートで捜索していた釣り仲間が見つけた。
 大津北署によると、死因は水死。釣り仲間は水中カメラを使って水深約60メートルで浅岡さんの遺体を確認、プロのダイバーに依頼して引き揚げた。
 捜索の中心になった大津市のボート店「ステージ」によると、浅岡さんは、釣り具メーカーなどに製品の提言をする「フィールドテスター」で、バス釣り関係者の間では有名だったという。
 この日は行方不明を知った約25人の有志が集まり、午前8時から捜索。魚群探知機も使い、午後1時45分ごろに浅岡さんを見つけた。(共同)

■「大雪」、湖岸のヨシ群落を刈る ボランティアら400人が汗(京都新聞電子版)
 二十四節気の「大雪」の7日、滋賀県はこの冬一番の寒さになった。湖岸にヨシ群落が広がる高島市新旭町針江では、初冬の風物詩、ヨシ刈りが行われ、市民ボランティアら約400人が汗を流した。
 ヨシ刈りボランティアは2002年から始まり、市と針江生水しょうずの郷委員会が共催。ボランティアは市内や京阪神などから約200人が参加した。3メートルほどあるヨシをかまで次々と刈り、広さ約2ヘクタールを2時間の作業で終えたあと、地元の有機米のおにぎりと豚汁を味わった。質の良いヨシは屋根のふき替え用やイベントのたいまつなどに活用する。
 初めて参加した同市安曇川町の早藤溝枝さん(52)は「ヨシが見る見る間に刈られていき感心しました」と話していた。
 彦根地方気象台によると、この日、甲賀市信楽町の最低気温が2月上旬並みの氷点下5・8度を記録。初氷も昨年より13日遅れで観測された。

■不明の男性、遺体で発見 23日にバス釣りボートから転落(京都新聞電子版)
 7日午後1時50分ごろ、大津市荒川の大谷川河口沖約1・2キロの琵琶湖で、愛知県一宮市今伊勢町、会社役員浅岡滋樹さん(36)が遺体で見つかった。死因は水死だった。浅岡さんは11月23日にバス釣りボートから転落し、行方不明になっていた。
 大津北署によると、神戸市の会社役員男性(39)ら浅岡さんの釣り仲間約45人が7日朝から、バス釣りボートなど約20艇で付近を捜索。転落現場付近の水深約60メートルの湖底で水中カメラが浅岡さんらしき遺体を発見し、同行のダイバーが引き揚げた。

■守山市の消防団員が救助 琵琶湖でボート転覆、3人転落(京都新聞電子版)
 7日午前8時ごろ、滋賀県守山市赤野井町の沖約1キロの琵琶湖で小型ボートが転覆、3人が転落したと湖南広域行政組合消防本部に119番通報があった。3人は約30分後に救助されて無事だった。
 消防本部によると、救助されたのは20代の男性2人と30代の男性1人。釣りをするため沖に出たところボートが転覆し、ボートにつかまったまま携帯電話で119番通報した、という。守山市の消防団員がボートで救助した。

■琵琶湖に20年ぶり新船 団体向け中型旅客船(Chunichi Web滋賀)
 琵琶湖汽船(大津市浜大津)は、来年一月から琵琶湖で新たに不定期の中型旅客船を運航させる。安全性や環境面を充実させ、旅客の要望に応じて船内イベントも多数企画している。
 船名は琵琶湖の恵みに感謝するという意味から「megumi(めぐみ)」と命名。全長三十五メートル、幅八メートル、重量一一〇トンの二階建て。二百人が乗船できる。主に貸し切りの団体客を対象にするため、周遊コースや乗船料は相談で決める。
 アルミ製の船体を三基つないで横揺れを軽減。中型船では国内初の試みとなる。バイオ燃料を混ぜて稼働するエンジンや、自然エネルギーによる電力供給など環境面にも配慮した。一階デッキに広場を設けており、船上パーティーや環境体験学習ができる。
 同社は大型旅客船「ミシガン」と「ビアンカ」のほか、中型旅客船四隻を運航しており、新船は二十年ぶり。(添田隆典)

08/12/05

■ビワマス違法採捕、23件に 滋賀県10−11月(京都新聞電子版)
 滋賀県は5日、ビワマスの採捕禁止期間中の10−11月に、密漁に対して行った取り締まり結果を公表した。指導・警告は23件、延べ31人にのぼり、うち3件を県漁業調整規則違反の疑いで県警に通報した。
 指導・警告の多かったのは、犬上川(多賀町、甲良町)と知内川(高島市)で5件、余呉川西野隧道(高月町)で4件など。通報した3件はいずれも採捕を確認しており、禁止を周知するのぼりの近くであるなど悪質だった、という。
 琵琶湖固有種のビワマスは美味で知られ、指導・警告を受けた人は「自分で食べるため」「近所に配る」などと話したという。
 県は漁業資源保護のため、同規則に基づき、産卵で遡上(そじょう)するビワマスに採捕禁止期間を設けている。禁止期間に入って密漁情報が寄せられたため、巡回日数を例年の3倍にあたる16日間に拡充し、取り締まりを強化していた。

■トンネルや水無川でビワマス密漁 匿名情報で“摘発”急増(msn産経ニュース)
 産卵期の10〜11月には漁が禁止されている滋賀県・琵琶湖の固有種「ビワマス」の密漁の“摘発”が、例年の数件に対して、今年は23件に上ったことが5日、県のまとめで分かった。県に匿名の通報があり、詳細な密漁情報が把握できたためで、地下トンネルを流れる川やよく水が枯れる川など、まさかと思うような場所で密漁が繰り返されていたことも判明した。
 県水産課によると、ビワマスはサケ科の淡水魚で、イクラに似た卵を目当てに産卵期を狙う密漁が後を絶たない。同課は毎年、禁漁期間に職員がマスの遡上(そじょう)する河川をパトロールしてきた。しかし、実際に現認して、密漁をやめるよう指導や警告するケースは年間数件で推移。昨年は1件だけだった。
 ところが今年は10月上旬から数回、同じ男性の声で、密漁の場所と時間、密猟者の車のナンバーなど詳細にわたる情報が寄せられ、職員が現場を押さえることに成功。指導を受けた密猟者からの情報もあり、パトロールの回数を大幅に増やした。
 寄せられた密漁場所の情報には、余呉川の西にある地下トンネルを流れる川もあり、職員が半信半疑で地下に下りると、まさに密漁の最中だったという。さらに、遡上は下流が中心との「常識」からパトロールしていなかった犬上川の上流や、水が頻繁に枯れる高時川の水が流れているときを狙う密漁も確認された。
 同課は「意外な場所で密漁が行われていた。来年以降も、効果的な取り締まりを目指す」と話している。

■“ホテル霧中”全域に注意報(asahi.com滋賀)
 4日未明、県内各地で濃い霧が発生し、彦根地方気象台は午前4時28分に全域に濃霧注意報を出した。気象台によると、冬の晴れた日にみられる放射冷却現象が起こり、地表面の湿った空気が急激に冷やされたのが原因という。
 風がほとんど吹かなかった大津市の中心市街地は、昼すぎまで霧に包まれた。高さ136メートルの大津プリンスホテル(同市におの浜4丁目)も高層階が姿を消した=写真。

■もうすぐ春ですか??  米原でフキノトウ顔出す(Chunichi Web滋賀)
 穏やかな日和となった四日、県内は四月上旬並みの陽気となり、日中の最高気温が大津市で一四・三度、彦根市では一四・八度となった。
 米原市多和田では、早春の訪れを告げるフキノトウが年越しを前に顔を出し、住民たちを驚かせている。同市多和田、酒店経営樋口善一郎さん(65)らが、早朝の散歩中、近所の山すそで見つけた。若草色のフキノトウ二十個ほどが、土の中からこんもりと芽を出していた。
 「例年は一月下旬ごろに見かけるので、初霜が降りたばかりのこの時期に顔を出すなんて」と樋口さん。季節外れのフキノトウ、独特のほろ苦い香りを楽しんでいた。(大橋聡美)

08/12/04

■ヘラサギ5羽飛来 琵琶湖周辺(Chunichi Web滋賀)
 しゃもじのような形のくちばしを持つヘラサギ五羽が琵琶湖周辺に飛来。長浜市と湖北町にまたがる早崎内湖ビオトープや湖の浅瀬でえさを捕ったり、羽を休めたりしている。
 同町の湖北野鳥センターによると、県内で同時に五羽が確認されるのは初めて。
 ヘラサギは、全身が白いトキの仲間で、体長八十センチ。冬鳥として中国大陸北部から渡ってくるが、全国的に数は限られ、九州で十数羽が見られる程度。県内では三年前から毎年、一−二羽の飛来が確認されていた。
 ビオトープでは、水中に潜らせた頭を左右に振りながら、えさを求めて歩くユーモラスな姿が、人気を集めている。センターの清水幸男所長は「浅くてエビ類などのえさが豊富な環境が生息に合うのだろう。将来、数が増えるといいですね」と期待している。(近藤歩)

■琵琶湖の水草繁茂分析で検討会(msn産経ニュース近畿)
 琵琶湖の南湖でここ数年、漁業や船舶の航行に支障をきたすほど水草が繁茂しているのは、繁茂が一定の水準を超えたこと自体に原因があるとの分析を3日、国や県でつくる検討会が示した。繁茂した水草が水質を浄化するなど、さらに繁茂しやすい環境を生み出しているという。
 7月にスタートした「水草繁茂に係る要因分析等検討会」の5回目の会合が県庁で行われ、まとめ案が出された。
 それによると、水質の悪化でいったんは激減していた水草が、水質が改善される中、平成6年の大渇水をきっかけに増殖。さらに水質を浄化させて透明度を高めたため、水中の水草が太陽光を取り込めるようになり、さらなる増殖の原因になっているという。
 加えて、水草の増加で湖底の泥質化と栄養塩の蓄積が進み、ここでも生長しやすい要因を生んでいると指摘している。
 約50平方キロの南湖で、水草が繁茂している水域は、昭和20年代までは20〜30平方キロ程度だったと推定される。昭和30年代に激減し、10平方キロ以下の低水準で推移していたが、平成6年ごろに増加に転じ、平成15年以降は40平方キロを超えている。
 神戸大学大学院の角野康郎教授(座長)や県琵琶湖環境科学研究センターの西野麻知子部門長ら6人の専門家で構成する検討会は、昭和20年代の状況に近づけることが望ましいとし、当面は「貝曳き漁具」を用いた水草除去などを行うべきとしている。

08/12/03

■琵琶湖の水草 根こそぎ除去 国・滋賀県方針、来年度から5年間(京都新聞電子版)
 琵琶湖南湖で繁茂する水草への対応策を検討していた滋賀県や国土交通省琵琶湖河川事務所などは3日、船上からの根こそぎ除去や、草を食べる魚など生き物を使った防除に取り組み、群落面積を昭和前半のレベルまで縮小させる方針を決めた。
 行政が水草への対応策をまとめたのは初めて。学識者が参加する「水草繁茂に係る要因分析検討会」がこの日あり、来年度から5年間の水草管理の基本的な考えや取り組みを大筋で了承した。
 取りまとめによると、南湖では昭和10−30年代も2700ヘクタールと一定量の水草が繁茂していたが、漁業や環境面で支障はなかったと指摘。現在4000ヘクタール強ある群落面積を当時と同程度まで縮小させることを目標とした。
 除去方法として、「マングワ」と呼ばれる貝びき漁具を使って湖底から根こそぎ除去することを柱とした。草食性のワタカの放流など生物防除や、セタシジミの種苗放流による貝びき漁業の復活など恒常的な取り組みも提案した。
 委員からは「刈り取りによるほかの生き物への影響を調査しながら事業を進めるべき」「費用対効果を考える必要がある」などと意見が出された。

■ガソリン店頭価格123.3円 前週比4.6円安(asahi.com)
 石油情報センターが1日に調査したレギュラーガソリン1リットルあたりの店頭価格は全国平均で123.3円で、先週(11月25日)より4.6円安くなった。05年6月以来3年6カ月ぶりの水準だ。灯油も先週より3.7円安の79.5円、軽油も3.7円下がり117円だった。

■アユモドキ:激減、絶滅の危機 外来魚のエサに?−−亀岡の保津川水系(毎日jp京都)
 国の天然記念物で亀岡市内の保津川水系に生息するアユモドキが激減していることが分かった。同市は外来魚から稚魚を守るなどの緊急対策を研究する会を設け、来年2月に素案をまとめる。2日開会の市議会12月定例会に関係議案を提出した。地元自治会や農業団体、NPO法人などの協力を得て緊急対策を実行する団体を発足させ、来年6月の産卵期に備える方針だ。【大西康裕】
◇市が緊急対策を研究へ
 京都大大学院の岩田明久准教授(水産学)らの9月の調査で、今年生まれが一匹も見つからず、体長約9センチ以下で昨年生まれとみられる個体も見つからなかった。今年6月には生まれたばかりの稚魚が確認されており、その後消えた多くはブラックバスなど外来魚に食べられたとみられるという。全体の生息数も昨年の4分の1の200匹あまりに激減したと推測されている。
 岩田准教授は「アユモドキの生息地に大きく成長したバスはいなかった。だから、被害は小型の個体でとどまったが、たまたまだ」と危機感を募らせる。近くの池では40センチ級のバスも見つかっている。これまでもNPOと協力するなどして外来魚の駆除をしてきた同市は「今年は世代交代ができなかった。アユモドキの寿命は3〜4年。絶滅につながる」と、緊急に淡水魚や河川工学の専門家など5人がメンバーの研究会の設置を決めた。安全な産卵場所の確保などが話し合われる。
 市は、06年に発足した地元自治会や農業団体、NPO、府、市など保護活動に取り組む団体の連絡・調整機関「保津地域アユモドキ連絡協議会」を「亀岡市保津地域アユモドキ保全協議会」(仮称)に改組し、研究会が打ち出す緊急対策の実行団体とする案を今月明らかにしている。
◇文化資料館で特別展
 亀岡市文化資料館(同市古世町中内坪)では7日まで、特別展「国の天然記念物アユモドキと保津川水系のサカナたち」を開催している。
◇アユモドキ
 アユに似ているがドジョウの仲間で口にヒゲがある。琵琶湖を含む淀川水系と岡山県の一部の河川でしか見られないとされるが、近年の淀川水系では亀岡市周辺でしか確認されていない。国内希少野生動植物にも指定されている。

■県リゾート構想廃止(Yomiuri On Line滋賀)
バブル期策定民間主体実現12%来年度
 県は、テーマパークやゴルフ場、ホテルの建設などで観光振興を図ろうと、1990年12月に策定した「琵琶湖リゾートネックレス構想」を来年度中に廃止する方針を決めた。バブル経済を色濃く反映した内容だったため、現在の社会経済情勢に見合わなくなったことが理由。策定から18年を経て「負の遺産」の一つが清算されることになる。
 総合保養地域整備法に基づく構想で、「湖南・中部湖岸」や「湖北湖岸」など計11市町を含む7地区が重点整備地区に指定され、民間活力の導入と琵琶湖や文化資源などを生かしたリゾート開発を目指すとした。
 しかし、開発計画が立てられた247施設のうち、実際に使用されているのは琵琶湖博物館(草津市)や陶芸の森(甲賀市)など42施設で、整備率は17%。民間企業が事業主体の計画に限れば、12%にとどまる。国の税制特例措置は打ち切られ、バブル崩壊も相まって、構想は宙に浮いた状態となっていた。
 さらに今年8月には、烏丸半島(草津市)の開発を担った第3セクター「びわ湖レイクフロントセンター」が破綻(はたん)し、解散を決定。半島は湖南・中部湖岸地区の開発計画に組み込まれ、ホテル建設などで県内屈指のリゾート地となるはずだったが、民間事業用地は空き地となったままだ。
 同様の構想は当初、41道府県で策定されたものの、広島県や沖縄県など8県がすでに廃止している。県が11市町に意向を確認したところ、廃止に反対意見はなかったという。県企画調整課は「今後、各地域が特色を生かした振興策を考えていけるような支援をしたい」としている。

08/12/02

■待望の防風柵完成 JR湖西線 風力発電も(京都新聞電子版)
 JR湖西線の防風柵完成記念式典と風力発電機稼働式が1日、大津市のJR比良駅と近江舞子駅でそれぞれ行われた。
 防風柵は高さ2メートルのアルミ製で比良駅から近江舞子駅まで2・9キロにわたって線路の山側に設置された。JR西日本は、風の影響を6割軽減し、堅田−近江今津間の運行見合わせ時間を現在の約50時間から20時間に、影響人員を約7万2000人から2万人に減らせると見込んでいる。
 比良駅であった式典には関係者ら約40人が出席し、線路の高架下に設置した防風柵モニュメントの除幕式が行われた。
 また、近江舞子駅では風力発電機の稼働式があり、スイッチが押されると4枚の羽根が風を受けてゆっくりと回り始めた。電力はホームの照明や事務室の補助電力として使用するという。

■エコ船 来月琵琶湖就航 湖風(Yomiuri On Line滋賀)
▽…琵琶湖汽船(大津市)が建造を進めていた、クルーズ船「megumi(めぐみ)」が来年1月に完成、就航する。母なる琵琶湖の「恵み」への感謝を込めて命名した。
 ▽…全長35・7メートル、総重量約110トンの中型船で、同社にとって約20年ぶりの新造船となる。120の座席を備え、各種パーティーにも対応。1階は水面から約1メートルの高さで、乗客は水上に立ったような気分を味わえるほか、2階のパノラマデッキからは琵琶湖を見渡せる。
 ▽…太陽光、風力発電ユニットも搭載し、“エコクルーズ”をPR。船舶営業部の川元博敬さんは「発電量はまだ小さいが、子ども向けの環境学習に役立ててもらえれば」と意気込んでいる。

■新たな生息場所 確保を 亀岡 アユモドキの稚魚激減(京都新聞電子版)
 国天然記念物の淡水魚アユモドキの保護に取り組む関係者が集まる「保津地域アユモドキ連絡協議会」が1日、京都府亀岡市古世町の市文化資料館で開かれた。NPO法人(特定非営利活動法人)メンバーや地元農家、市・府職員ら28人が参加し、危機的な状況にあるアユモドキをどう守るかを話し合った。
 岩田明久京都大准教授がアユモドキの生息調査の結果を報告。生息域に侵入したブラックバスに捕食され、アユモドキを含む在来種全体の稚魚が激減したことを紹介した。
 その上で岩田准教授は、▽現在の場所とは別に、産卵・生息場所を保津川水系の支流や用水路などで確保する▽アユモドキへの影響が懸念される保津川の改修工事など、開発事業との調整を進める−などを提案した。
 市は、連絡協議会を保全協議会として発展させ、環境省の事業を活用して保護事業に取り組むことを提案し、一層の連携強化を呼び掛けた。

■【若手学芸員のななころびやお記】外来魚 日本の魚に悪影響(msn産経ニュース近畿)
 ゲンゴロウブナ(ヘラブナ)やヤマメ、アユの一部は、よそから県内に持ち込まれた外来魚です。そんなこと急に言われても、ピンと来ない人も多いと思います。ではニジマス、タイワンドジョウ、ソウギョはいかがでしょう。オオクチバス(ブラックバス)、ブルーギル、アリゲーターガーは? さすがに日本の魚っぽくない名前なら外来魚だと分かりやすいですね。
 県内の川や池には、先ほど挙げた魚はもちろん、もっと多くの外来魚がいます。「まさか」「アユやヤマメは日本の魚では?」と思う人もいるでしょう。外来魚とは、海の向こうの外国から持ち込まれた魚だけを指すわけではありません。国内でも本来生息していない地域へ移動させられた魚、あるいは同じ種類でも遠く離れていて遺伝的に交雑する(子孫を残す)可能性が低い地域の魚を持ってきてしまうと、その魚は外来魚、あるいは移入魚と呼ばれます。
 外来魚は、オオクチバス(ブラックバス)の騒動でご存じのとおり、もともと国内にいる魚を食べたり、すみかを奪ったりしてしまうので日本の魚たちに悪影響を与えるとされています。その一方で、アユやニジマスのように漁業対象として人間に利用されている魚もいます。
 外来魚が県内の水域に侵入し増殖していく一方、激減している魚もいます。例えばニッポンバラタナゴやアブラボテ、イチモンジタナゴのようなタナゴの仲間は、近縁種である外国産のタイリクバラタナゴの侵入と交雑、捕食者となるオオクチバスやブルーギルの増殖によって、生息数が減っていると考えられます。中には、県内でほとんど見られなくなってしまった種類もあります。
 もともと平野部が少ない県内では、昔からすんでいた淡水魚たちは限られた水域で密集生活していたものと思われます。その限られた水域に圧倒的な繁殖力と捕食能力を持った外来魚が放されたなら、簡単に淡水魚の顔ぶれは外来魚に置き換わってしまうでしょう。毎年のように県内で新たな外来魚が見つかるたび、心配になっています。(県立自然博物館学芸員平嶋健太郎=ひらしま・けんたろう)

08/12/01

■イトヨの敵、捕獲大作戦 大野市の本願清水(福井新聞ONLINE)
 福井県大野市の本願清水イトヨの里にすむ、1センチほどのイトヨの稚魚や卵を食べてしまうウグイやアブラハヤを一網打尽にしようと1日、市漁業協同組合が捕獲作戦を展開した。約100匹が網に掛かり、イトヨの里の職員は「これで危機は脱した」と喜んでいた。
 イトヨの里は2001年にオープン。わき水をためる900平方メートル近い池は、水をいったん抜いたため、もともとはイトヨの天敵はいなかった。ところが、池の下流の川が大雨で増水した際にウグイやカワムツ、フナなどの雑魚が侵入。
 これらの魚にとって、保護されて育つ5000―6000匹のイトヨは格好の餌で、年々大きくなり数も増えたという。生態系からすればある程度の被害は仕方ないが、長谷川幸治副館長は「限度を超えていた」と言う。
 対策を講じ、捕獲用の仕掛けを沈めたが、敵はすぐに慣れてしまって効果薄。ボランティアの小中学生らには釣りに励んでもらったが、これも知れていた。そこで魚取りのプロである漁協に協力を初めて要請した。
 この日の作戦には組合員8人がボランティアで出動。イトヨなら逃げられる目の粗い刺し網を仕掛ける一方、投網を放った。胴長と呼ばれる腰まである長靴を着けた組合員は池に入って獲物を追い込んだ。2時間ほどの作戦で10―15センチの魚が次々に掛かり、25センチのウグイも。
 長谷川副館長は池をのぞき込み「ゼロにするのは無理だが、大物はいなくなった。一安心」と話していた。雑魚は来年にはまた大きくなるが、三ツ井英治組合長は「”大野市の魚”であるイトヨを守るために活動させてもらう」と協力を約束していた。

■ゼニタナゴ、幻の「発見」 村田のため池(河北新報社Kolnet宮城)
 環境省のレッドリストで絶滅危惧(きぐ)TA類に指定されているゼニタナゴが10月初め、宮城県村田町のため池で見つかった。県南では約20年ぶりの生息地確認かと関係者は色めき立ったが、もともといたことを証明できず、大発見は幻に終わった。幻の魚は偶然が重なり、池に誕生したとみられている。
 ゼニタナゴを発見したのは宮城教育大の棟方有宗准教授(魚類学)らのグループ。別のタナゴ類を研究する目的で農家から借りたため池で10月2日、集魚器にゼニタナゴが2匹入った。その後も約1カ月間で延べ20匹が確認された。
 ゼニタナゴはブラックバスの食害や外来種タイリクバラタナゴの侵入で絶滅の危機にひんし、生息地は全国でも県北の伊豆沼周辺など十数カ所しか残っていない。
 仙台市以南では、名取川の太白大橋(太白区)の辺りにすんでいたが、橋の建設工事が行われた1990年前後に消滅し、それから自然繁殖は確認されていない。
 池での発見で生息地確認の期待が高まったが、問題が判明。ため池に放す魚や貝を飼育した大学の研究室で、同時期に学生がゼニタナゴ4匹を飼っていたことが分かり、そちらから混入した可能性を否定できなくなった。
 グループによると、研究室のゼニタナゴはため池に放す魚や貝と分離飼育し、放流の際も1匹ずつ標識を付けて種類を確かめるなど混入防止策を取り、混入の可能性自体は低い。
 だが、2カ月間にわたる池の継続調査でも、ゼニタナゴが産卵する二枚貝が放流した貝以外に見つからず、自然繁殖が証明できなかった。
 棟方准教授は「自然繁殖が確かめられない以上、外から持ち込まれたとみざるを得ない。人工的に増やすのは難しい魚なのだが、研究室で貝に卵が入ったと考えるしかない」と語る。
 ただ、淡水魚に詳しい仙台市科学館の高取知男副館長は「ため池は大学が管理し、絶滅の危険を分散できる。もともと地域にいる魚であり、資源回復の拠点にもなる」と前向きに受け止める。
 グループはため池の繁殖条件を整え、ゼニタナゴの増殖を図る。棟方准教授は「環境教育の教材として生かしたい。地域ぐるみで保護の機運を高めたい」と話している。
[ゼニタナゴ] 日本固有種で全長7―9センチ。9―11月にドブガイなどの二枚貝に産卵。ふ化した子魚は貝内で越冬し、4―6月に出現する。平野部の浅い湖沼や池を好む。関東以北にすんでいたが、現在確認されている生息地は岩手、宮城、秋田、福島の4県。絶滅危惧TA類は絶滅の危険度が最も高い。TA類はほかに、ニホンカワウソやシマフクロウがいる。

■淀川の外来種ボタンウキクサ、今季は10分の1に(Yomiuri On Line)
 夏から秋にかけて爆発的に増殖し、淀川の環境に悪影響を及ぼすアフリカ原産の水草、ボタンウキクサ(ウオーターレタス)の発生が、今シーズンは例年の約10分の1にとどまりそうだ。
 春先から初夏の小さな株のうちに取り除く、国土交通省近畿地方整備局の早期予防が功を奏しているためだ。さて、外来種の一掃作戦の行方は――。
 ボタンウキクサは観賞用として持ち込まれ、野生化したサトイモ科の水草。5月頃、川底で越冬した種子が浮上して発芽し、6月上旬頃から、成長した株が大増殖する。水面を覆って水中の酸素を奪い、魚類減少の一因となっている。
 淀川では2000年頃から目立ち始め、05年以降に急増。同整備局によると、昨年11月のピーク時、水面を覆ったボタンウキクサの面積は甲子園球場の2倍以上の9万7000平方メートル。昨シーズン中の除去量は計760トンに達した。
 今シーズンは、秋の増殖後に重機で除去する従来の方法から、株分かれする前に熊手などで取り除く方法に切り替えたところ、先月中旬までの除去量は計約60トンに激減。最終的に発生を1割程度に抑え込めそうだという。支流の大川に艇庫を構える大阪市立大学のボート部員も「オールやかじに絡みついて困ったが、今年は練習しやすい」と話す。
 一方、大阪府水生生物センター(寝屋川市)は「成長した株は1か月で約50倍に増えるので発芽させないのが最も効果的」とし、川底に土をかぶせ、種子の浮上を阻止する方法の開発に取り組んでいる。
 しかし、悩みは尽きない。今シーズン、ボタンウキクサが除去された水面には、同様に環境に悪影響を与える南米産のホテイアオイが勢力を拡大しつつあるといい、外来種との戦いに終わりは見えない。

■びわ湖検定に1872人(Yomiuri On Line滋賀)
 琵琶湖や滋賀の歴史などの知識レベルを試す「びわ湖検定」が30日、草津市の立命館大びわこ・くさつキャンパスで初めて行われ、県内外の計1872人が受験した。検定実行委員会は当初、受験者数を約1200人と見込んでおり、「予想を大幅に超えた。滋賀に興味を持つ人が増えている証拠ではないか」と分析している。
 検定は1〜3級まであるが、1級は2級合格者に受験資格が与えられるため、今回は2、3級のみ実施。2級には1033人、3級には839人が挑んだ。
 実行委によると、3級には県の面積のうち琵琶湖が占める割合や県の鳥、2級には「賤ヶ岳の合戦」や「琵琶湖疏水(そすい)」などについての出題があった。また、各級共通で「琵琶湖周航の歌」の歌詞を問う問題も出された。実行委は9、10月、県内の観光名所などを巡るスタンプラリーを実施しており、検定では、スタンプの数によって最大で2割、得点が加算される。
 2級を受けた大津市のホテル従業員平井玲生さん(47)は「手応えは上々。身に着けた知識を仕事に生かしたい」と納得の表情。3級に挑んだ同市立長等小4年冨宅伊織君(10)は「滋賀のことをもっと勉強したくて受験した。歴史問題が難しかった」と振り返っていた。
 重野良寛・実行委員長は「ご当地検定への関心の高まりもあってか、初回は大成功。来年もこの時期に実施したい」と話していた。得点と合否は来年1月に各受験者へ通知される。

■琵琶湖博士、我こそ(asahi.com滋賀)
【初の検定に1872人腕試し】
 琵琶湖に関する幅広い知識を問う「びわ湖検定」の初めての試験が30日、草津市野路東1丁目の立命館大学びわこ・くさつキャンパスであった。県や県商工会議所連合会などでつくる実行委員会の主催で、2級に1033人、3級に839人の計1872人が、知っていそうで知らない「難問」に挑んだ。結果は来年1月15日に発送される。
 試験は90分間で、2級は100問、3級は80問の4択形式のマークシートで行われた。歴史や地理に関する問題のほか、環境をテーマにした出題もあった。
 2級を受検した安土町の会社員肥田明久さん(40)は「テキストの丸暗記では解答できない難問もあった。地元を理解する素晴らしい試みだと思う」と振り返った。また、母親に作ってもらった独自のテキストで勉強してきたという栗東市立大宝東小学校3年生の初宿ゆずほさん(8)は、3級を受検。「知らないことと勉強した内容が半々だった。小学校を卒業するまでには頑張って2級に合格したい」と話した。

 試験に先立ち、実行委員会は対策用のテキストを作成。観光地を1カ所回るごとに検定に1点加点されるスタンプラリーなどでPRに努めてきた。今後、年1回の検定を予定している。

■「賤ケ岳の合戦、争った武将は?」 初のびわ湖検定実施(Chunichi Web滋賀)
 滋賀の自然環境や歴史、文化の知識を問う「第一回びわ湖検定」が三十日、草津市の立命館大びわこ・くさつキャンパスであり、県内外から千八百七十人が受験した。
 県商業観光振興課や大津商工会議所からなる実行委員会が主催。二級と三級の試験があった。出題数は二級が二十問多い百問。いずれも四択のマークシート方式で百点満点。二級が八割、三級が七割以上の正解で合格だが、事前に実施したスタンプラリーの押印数も最大二十点まで加算される。
 二級では賤ケ岳の合戦を争った戦国武将の組み合わせが、三級では県鳥の名前が出題された。
 三級を受験した大津市横木の会社員井口好子さん(36)は「公式のテキストで二カ月かけて勉強した。九割はできた」と自信を見せた。
 試験結果は一月十五日に発送され、合格者には合格証が付く。一級は、二級の合格者を対象に来年から実施する。(添田隆典)

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