琵琶湖の湖底から
(2008/05)

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08/05/31

■ニゴロブナ11万匹大きく育て 高島 園児、水田に稚魚放流(Yomiuri On Line福島)
 高島市立静里なのはな園の園児64人が30日、同市新旭町太田の水田で、琵琶湖の固有種・ニゴロブナの稚魚約11万匹を放流した。
 県水産振興協会(草津市)で孵化(ふか)した体長2〜3ミリの稚魚を、園児らは「早く大きくなってね」と声をかけながら、田植えの済んだ約3500平方メートルの水田に放した。参加した清水峻斗君(5)は「生き物が好きなので、この日を楽しみにしていた」と喜んでいた。
 独立行政法人・水資源機構琵琶湖開発総合管理所(大津市)が、地元農家などと協力し、内湖の減少などで減ったニゴロブナを増やそうと2006年度から毎年、放流している。同管理所によると、今年度は水田3ヘクタールに計93万匹を放流。稚魚は6月中旬ごろにいったん水田の水を抜く際に、排水路を通って琵琶湖に下るという。

■諏訪湖 あす釣り大会で外来魚駆除(信毎Web)
 諏訪湖漁協は6月1日、外来魚のブラックバス、ブルーギルの駆除を目的とする本年度最初の釣り大会を諏訪湖周と流入河川で開く。県水産試験場諏訪支場が作った周辺18カ所の産卵場マップを参加者に配り、効率的な捕獲を目指す。
 釣り上げた外来魚の総重量を競い、上位10位までに商品券を贈るほか魚を1キロ500円で買い取る。
 午前6時半に同漁協駐車場に集合。正午に計量を始め、午後1時に締め切る。参加無料。さおや仕掛け、餌は各自で用意。リール釣りは禁止。問い合わせは同漁協(電話0266・52・0304)。

■梅雨明け遅め、後半大雨も 気象情報会社が予測(Chunichi Web)
 沖縄・奄美や九州南部、四国が梅雨入りし、日本列島はいよいよ雨の季節到来。気象情報会社「ウェザーニューズ」(東京)は今年の梅雨の傾向予測をまとめた。梅雨明けはやや遅めとなる予想で、後半には大雨の恐れもありそうだ。
 南の太平洋高気圧と、北の冷たいオホーツク海高気圧のぶつかり合いで梅雨前線ができる。沖縄は梅雨入りが1951年の統計開始以降、3番目の遅さだったが、同社は、2つの高気圧の勢力はほぼ平年並みなので、梅雨入りは平年並みの地域が多いとみている。
 7月は当初、前線の南下や消滅により、全国的に晴れ間が増える見込みだが、同月中旬には太平洋高気圧の勢力が増し、湿った空気が大量に運び込まれるため梅雨前線が活発化、大雨の恐れがあると分析。沖縄・奄美は梅雨明け間際の6月中旬から大雨となるとみている。
 梅雨明けは、太平洋高気圧の勢力が強まって梅雨前線を北に押し上げるタイミングが遅れ、平年より数日程度、遅い地域が多いと予測した。(共同)

08/05/30

■外来魚リリース禁止 6月1日から野尻湖と木崎湖除く県内(長野日報ネット版)
 県内の湖や河川で釣った外来魚の再放流(リリース)を禁じる県内水面漁場管理委員会の指示が6月1日から、野尻湖と木崎湖を除く水域で適用される。魚食性が強く、生態系を乱す恐れがあるオオクチバスとコクチバス、ブルーギルが対象で、従わない悪質な釣り人には罰則を科す。県園芸畜産課によると、外来魚の再放流はすでに11県が委員会指示で、2県が条例でそれぞれ禁止しており、長野県で14県目となる。
 バス釣りを観光に利用したいと申し出ていた野尻湖(信濃町)、木崎湖(大町市)については、「外来魚の拡散・流出防止対策が講じられている」と委員会が認めた場合に指示を解除する。対策の準備期間を設け、両湖の施行日は12月1日に設定。試験研究が目的の再放流も除外する。
 同課によると、委員会指示に従わない釣り人が発見された場合、委員会が県知事に命令を出すよう要請。それでも従わなかった場合は、「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」が科せられる。諏訪湖などの主要湖沼には、再放流禁止を知らせる看板を設置する。
 委員会では、「バス釣りの基本はキャッチ・アンド・リリース(釣って放す)。釣って殺すとなれば、釣り客は減る」との意見もあり、ブラックバスを観光資源として利用する湖に配慮して、除外規定を設けることにした。
 外来魚の再放流禁止をめぐっては、委員会が2003年4月に一度は決めたが、「有効性が明確ではない」とする前知事の指摘を受けて実施を見送った経緯がある。園芸畜産課は「指示によって、少しでも個体数が減ることを期待したい」としている。

■アユ:琵琶湖から安曇川へ、次々遡上 やな漁最盛期−−高島(毎日jp滋賀)
◇「漁獲量は上々」
 高島市の安曇川で、琵琶湖から遡上(そじょう)したアユを捕らえる北船木漁協(同市安曇川町北船木)の「やな漁」が最盛期を迎え、銀鱗(ぎんりん)を輝かせたアユが次々に水揚げされている。
 やな漁は、竹で編んだ仕掛け「簀(す)」(高さ約80センチ、幅約120メートル)を川幅いっぱいに広げ、川の両岸に設けたいけすにアユをおびき寄せて確保する伝統漁法。川の両岸のいけすに入ったアユは、ポンプなどで出荷用の別のいけすに移される。
 今年の漁は、4月下旬から開始。渇水などがない限り、8月20日まで続けられる予定。アユは、河川放流用の種苗として出荷されたり、地元の湖魚料理店などで佃煮などに加工される。同漁協やな組の漁師は「今年の漁獲量は上々」と話している。【近藤修史】

■発行:住民に学ぶ契機に 知事のインタビュー、本に−−岩波ジュニア新書(毎日jp滋賀)
 嘉田由紀子知事が環境について若者向けに語った「生活環境主義でいこう!」が29日、岩波ジュニア新書から発行された。企画したフォトジャーナリスト、古谷桂信さん(42)=兵庫県伊丹市=は「マスコミだけでは知事の政策の背景が十分に伝わってこないので本にまとめた。『住民の知恵に学ぶ』という視点を広げたい」と話している。
 古谷さんが知事にインタビューして執筆。知事は琵琶湖研究所の研究員時代を振り返り、かつては住民が自主的に知恵を働かせて川の堤防を管理していたと指摘。地域ごとに残る知恵に学び、暮らしと自然の共存に向けて考え、実践する「生活環境主義」の大切さを訴えている。
 環境問題では一般に、科学技術に頼る対策や希少生物保護に偏る主張が目立つが、住民に学ぶ新しい視点を付け加えたいという。
 また、知事が中学の修学旅行で初めて琵琶湖を訪れたときの感動や京大探検部の思い出、琵琶湖研究を始めたきっかけも記し、半生記にもなっている。
 約20年前、関西学院大の学生だった古谷さんは、ゼミの教官が知事と共同研究していた関係で知り合った。写真家の古谷さんは、知事の依頼で琵琶湖の環境の変化を記録する写真を撮るなど交流を続けてきたという。
 嘉田さんは同書について「子どもが環境についての感性を磨くきっかけになれば。行政にかかわる人に、住民に学ぶという立場を知る契機にしてほしい」と話している。819円。【池内敬芳】

■琵琶湖:姉川から流入水、北湖湖底へ潜り込み 酸素回復に寄与か(毎日jp滋賀)
◇今年1〜2月、県立大など観測
 今年1〜2月、長浜市の姉川河口沖の琵琶湖の湖底付近で、急激な水温の低下がたびたび観測されたことが、県立大の長谷川直子助教(自然地理学)らの調査で分かった。姉川の水が湖底に流入したためとみられる。北湖では、冬に表層と深層の水が混合する「全循環」で深層の酸素濃度が回復するが、酸素を多く含んだ冷たい川の水の「潜り込み」も回復につながると指摘されており、この可能性を示す結果と言えそうだ。【服部正法】
 長谷川助教らは昨年11月〜今年4月、沖合の水深45メートルの5地点などに機器を係留。湖底から1メートル、同2メートルなど水深の違う5層で水温、流速を長期間連続観測した。
 河口から1・1キロ沖で、12月初旬に「湖底から1メートル」の水温が「同16メートル」より5度程度低かったが、同月中旬から徐々に差が縮まり、1月中旬にほぼなくなった。この間、12月下旬〜1月上旬や1月中旬に「湖底から1メートル」で一気に水温が1度程度下がる現象を複数回とらえた。この現象は2月下旬までみられ、同月中旬、河口沖の直径1・3キロの範囲で、湖底から約7メートルまでの深層に水温の低い水塊があるのも確認した。
 北湖では、春から秋にかけて深層で水に溶けている酸素の濃度が低下。例年1〜2月ごろ、酸素を多く含み、冷えた表層の水が深層に沈み、酸素濃度を回復する。川からの雪解け水も酸素回復に寄与すると考えられてきたが、今回の調査のデータで可能性が高まった。
 姉川に注ぐ高時川では、上流で水資源機構の丹生ダム(余呉町)が計画中。同ダムの有効性を認める県は、姉川の水の流入と酸素回復の関係について「川の水温が低い1〜2月は流量が少なく、雪解けの3月は川の水温が琵琶湖深層と同程度か高く、潜り込みにくい」などと指摘。「雪解け水は(全循環の)駆動力になりにくい」としている。
 国交省近畿地方整備局は「琵琶湖深層の酸素供給は全循環が支配的。姉川の融雪水は深層への酸素供給メカニズムになっていると考えられず、仮に河川が供給したとしても寄与はわずか」との立場だ。
 スイスとフランスにまたがる「レマン湖」への河川流入水の影響を研究する長谷川助教は、冷たい流入水が温かい水の下に潜り込む「密度流」に注目。「レマン湖では全循環が次第に起こらなくなっているが、密度流によって無酸素状態になるのを防いでいることが考えられる」と説明。琵琶湖も温暖化の進行で全循環がなくなる可能性が指摘されているが、「全循環がなくても、無酸素にならないプロセスが密度流。1、2月に起こる密度流の定量化や予測は重要だ」と訴えている。

08/05/29

■宇治公園への立ち入り禁止 ダム放流で府(京都新聞電子版)
 宇治川への天ケ瀬ダム放流量増大に伴い、京都府山城北土木事務所は29日午前11時45分から、宇治市の府立宇治公園(中の島)の立ち入りを禁止した。禁止は今年初めて。
 府や国交省天ケ瀬ダム管理支所によると、前夜からの雨で琵琶湖の水位が6センチ上昇。瀬田川洗堰(あらいぜき)(大津市)の放流量が増えたのに伴う天ケ瀬ダムの放流で、公園付近の流量が毎秒420トンになる見込みになり、浸水の恐れが出たため。

■絶滅危機「ハマゴウ」再生へ 野洲のマイアミ浜に植え戻し(京都新聞電子版)
 琵琶湖岸の希少植物のハマゴウを再生しようと、湖岸植物などを研究している京都大大学院人間・環境学研究科の瀬戸口浩彰准教授や大学院生らが28日、ハマゴウの苗45株を滋賀県野洲市のマイアミ浜に植え戻した。
 ハマゴウは海浜で育つ低木だが、琵琶湖岸にも自生し、青紫色の花を付ける。観光客に踏み付けられたり、湖岸の土木工事などで生育環境が悪化し、県の絶滅危機増大種に指定されている。
 瀬戸口准教授によると、ハマゴウの実は空気を含む構造で水に浮き、かつては湖の水位変動で水没すると水面を漂って移動ができたという。しかし、現在はマイアミ浜と佐波江浜(近江八幡市)、新海浜(彦根市)にわずかに残るだけで、いずれも水辺から離れて群生している。
 茎でも広がるとはいえ、ニセアカシアなど外来植物の侵出も著しく、「除草など人が手を加えないといずれ絶滅してしまう」(瀬戸口准教授)ため、植樹を思い立った。昨年に許可を得て、種子と折れた枝を持ち帰り、苗を育てていた。
 マイアミ浜では、大学院生ら11人が約400平方メートルの保存区で除草後、近くの水辺に用意した苗を植えた。瀬戸口准教授は「花が咲き、種子がつけば成功。湖西などへもたどり着けば」と願っている。

■琵琶湖の外来魚を加工、給食に 滋賀・長浜、安価で味もグ〜(Chunichi Web滋賀)
 食害が問題になっている琵琶湖の外来魚を原料にした「はんぺん」を、滋賀県長浜市のびわ商工会が開発した。市は学校給食に採り入れる。駆除され、捨てられる魚の有効利用と、地産地消の一石二鳥を狙った取り組みだ。
 商品名は「びわこ揚げ」。福井県敦賀市の老舗かまぼこメーカー「油宇」に製造を委託する。
 原料には、滋賀県から漁協を通じて調達したブラックバスとブルーギルを使う。すり身にした後、タラの身と混ぜるのがこつで、風味がよくなるという。形を整えて味付けし、油で揚げる。
 試食した長浜市のびわ学校給食センターは「市販品に劣らない」と味に太鼓判。栄養価も高いという。手始めに、びわ地区にある4つの小中学校・幼稚園の給食に使う考えだ。
 原料の外来魚は1キロ当たり50円で、製造コストも市販品の半額程度に抑えられる。子どもたちが食について考える「食育」にも役立ち、びわ商工会は「まずは地域から始め、徐々に広がってくれたら」と期待している。

 

■琵琶湖岸に揺れるピンク 守山でハマヒルガオ八分咲き(Chunichi Web滋賀)
 守山市今浜町で群生するハマヒルガオが八分咲きとなり、琵琶湖岸を点描画のように彩っている。
 ヒルガオ科の多年草で、直径4−5センチのラッパ状の小さな花を咲かせる。海浜植物のため、淡水の砂浜に自生する例は珍しい。県や地域住民が、湖に面した自生地2000平方メートルを湖水による浸食から保護している。
 訪れた人たちは座り込みながら、薄ピンク色の花に顔を近づけていた。見ごろは6月上旬まで。(伊藤遼)

08/05/28

■生物多様性基本法が成立(asahi.com滋賀)
 多様な生物を守り、その恩恵を持続的に利用することを目的にした「生物多様性基本法」が28日、参院本会議で全会一致で可決され、成立した。6月にも施行される。
 国や自治体に対し、生物多様性を守る国家戦略や地域戦略の策定を求めている。国は法制や財政、税制上の措置のほか、公共事業など開発の計画段階で環境への影響評価が必要となる。生物多様性に影響が及ぶ恐れがある場合は保全策をとらねばならない。

■びわ湖会議が解散 「せっけん運動」30年(京都新聞電子版)
 琵琶湖で環境保全に向けた住民主体の「せっけん運動」を展開した「びわ湖を守る水環境保全県民運動」県連絡会議(びわ湖会議)が27日、滋賀県大津市内で開いた総会で正式に解散を決め、30年の歴史に幕を閉じた。
 同会議に加盟する60団体・企業と26市町の協議会から約110人が出席した。竹尾和子運営委員長が、加盟団体の減少や後継者の不在などの現状を報告、「(結成30年の)総会を機に、幕を降ろしたい」と解散を提案し、了承された。併せて「地球温暖化などの解決のため、(同会議の)精神と経験を次の世代に引き継ぐ」との宣言を採択した。
 出席者からは「びわ湖会議から各地域に人材が巣立ち、環境問題に対する地域の取り組みを広げた」などと評価し、解散を惜しむ声が挙がった。
 同会議は、琵琶湖での赤潮大発生を受け1978年に結成。リンを含む合成洗剤から粉石けん使用への切り替えを呼び掛けた「せっけん運動」を展開した。住民主体の環境保全運動の先駆けとして全国的に注目されたほか、県も協調して県琵琶湖富栄養化防止条例を制定、環境先進県を目指す契機になった。

■新発田市でブラックバス駆除(新潟日報ネット版)
 在来種を脅かす肉食外来種ブラックバス(オオクチバス)を駆除するため、新発田市の川東土地改良区(小野健太郎理事長)などが27日、同市菅谷の京沢ため池で「ブラックバス駆除大会」を開いた。地元の菅谷小学校4年生約20人も捕獲に参加し、どろんこになりながら作業を手伝った。
 ブラックバスは、ルアー釣りの対象魚として人気が高い一方、在来種の稚魚を捕食して生態系を乱すことが問題となっており、同市の内ノ倉ダムをはじめ県内各地で駆除の動きが出ている。
 京沢ため池では、2006年にブラックバスの密放流が確認された。同土改と地元住民が同年秋に初めて駆除を実施、成魚7匹と1センチ前後の稚魚数百匹を捕獲した。池の周りに「ブラックバス放流禁止」「釣り禁止」の張り紙をしているが、釣り人の姿がたびたび見られるという。
 駆除大会は、環境保護に取り組む全国30団体でつくる全国ブラックバス防除市民ネットワークが定めた「全国一斉ノーバスウイーク」(5月24日―6月1日)の一環で実施。あらかじめ池の水を抜き、網や手づかみで魚を捕獲していった。
 菅谷小の児童たちは、スタッフからブラックバスの生態を学んだ後、長靴姿で池に入った。顔や衣服に泥を付けながら駆け回り、大物をゲットすると「捕ったぞー」と歓声を上げた。
 この日捕獲されたのは、ブラックバス25匹とコイやフナ約500匹。ブラックバスはその場でフライなどに調理して味わい、コイとフナは集落内にある別のため池などに放流した。

■びわ湖会議:環境問題の多様化など、30年の歴史に幕−−せっけん運動を推進(毎日jp滋賀)
◇リーダー高齢化や環境問題の多様化で
 78年の発足以来、有リン合成洗剤から粉石けんへの転換を訴えた「せっけん運動」などを進めた「『びわ湖を守る水環境保全県民運動』県連絡会議」(びわ湖会議)が27日、定例総会で解散を決めた。リーダーの高齢化のほか、環境団体が増え、温暖化など環境問題が多様化したことなどが理由。琵琶湖での淡水赤潮大発生から、ちょうど31年目となるこの日、県民運動の象徴が30年の歴史に幕を下ろした。【服部正法】
 せっけん運動は、有リン合成洗剤を使っていた主婦らの皮膚被害がきっかけ。しかし、77年5月27日の琵琶湖での赤潮大発生を機に、同会議の前身「『びわ湖を守る粉石けん使用推進県民運動』県連絡会議」(石けん会議)が翌78年8月に発足した。富栄養化につながるリンの家庭排出の抑制を目指す県民運動に広がり、粉石けんの使用率はアップ。有リン合成洗剤の販売、使用、贈答を禁じる琵琶湖富栄養化防止条例(80年7月施行)に結実した。88年に水環境保全に目標を広げ、名称変更した。
精神、経験次世代に
 この日の総会では、会員から「解散は残念で、悲しい」「県民一人一人の心に環境意識を植えつけた役割があった」などの思いが述べられた後、解散を了承。「地球温暖化など緊急の課題への解決のため、会議の精神と経験を次世代に引き継ぐことを期待する」などとする“解散宣言”が読み上げられた。
 閉会後、パネル討論があり、びわ湖会議議長の吉良竜夫・元県琵琶湖研究所長が「生活者一人一人が生活と環境がつながっていることを自覚し、できることをやり、日本中から有リン合成洗剤がなくなった」と総括。川嶋宗継・滋賀大教授らは「琵琶湖とのつながりについて実感を持てる場が必要」と課題を述べ、嘉田由紀子知事は「県民運動のノウハウを次の温暖化問題にどう生かすかが課題」などと話した。

■「びわ湖会議」解散へ 保全推進も組織力低下(Chunichi Web滋賀)
 琵琶湖で赤潮が大発生したのを発端に、県内の主婦らが中心となった「びわ湖を守る水環境保全県民運動」県連絡会議(びわ湖会議)は27日、大津市で開いた定例総会で、会議の解散を決めた。1978(昭和53)年の発足から30年。リーダーの高齢化、組織力の低下など、さまざまな問題に直面する中で「発展的解消」の道を選択した。
 会議は「びわ湖を守る粉石けん使用推進県民運動」県連絡会議が前身。77年5月、琵琶湖で家庭用合成洗剤のリンが原因とみられる赤潮が発生したため、合成洗剤に替えて粉せっけんを使う運動を展開するため、県民が立ち上がった。
 以降、商店街や量販店でビラを配ったり、粉せっけんの使用方法を啓発したりとローラー作戦を展開。これら運動は行政にも影響を与え、80年、有リン合成洗剤の使用などを禁じた「県琵琶湖富栄養化防止条例(びわ湖条例)」施行にもつながった。
 近年は「エコキッチン革命」として、生活者の視点からごみ減量や省エネ、洗剤の適正量使用などを訴える活動を続けてきた。
 総会には会員ら80人が出席。竹尾和子運営委員長が30年の歩みを振り返りながら、リーダーの高齢化、組織力の低下、財政的な難しさなど会議が抱える問題点を挙げ、解散の結論に至った経緯を説明した。
 会員からは「今の琵琶湖を30年前の状態に戻し、未来の子どもたちに渡そうという合言葉はどうなるのか。寂しい」と反対する声も上がった。吉良龍夫議長は「問題は会議の今の在り方。会議の目的を達成させるため、会議の今の形が一番いいとは思わない」と理解を求めた。
 採決では解散賛成が多数となり、「解散を決定したが、会議の精神と経験を次世代に引き継いでいただくことを強く期待する」とした解散宣言を採択した。
 続くパネルディスカッションでは嘉田由紀子知事らが参加し、びわ湖会議の志を次代に引き継ぐ大切さを確認した。(本安幸則)

08/05/27

■ニゴロブナ:稚魚93万匹を放流−−守山・今浜と木浜の水田(毎日jp滋賀)
 滋賀名物ふなずしの材料となる琵琶湖固有種ニゴロブナを増やそうと、守山市の木浜、今浜両町の子ども会が25日、地元の水田に稚魚計約93万匹を放流した。
 ニゴロブナは、かつて湖岸に近い水田で産卵し、稚魚は成長して水路を通り、琵琶湖に帰っていた。しかし、水田の整備や外来魚の食害で漁獲量が減少。県内各地で繁殖に取り組んでいる。
 この日は午前に木浜町で約18万匹を放流。午後は今浜町の子どもや保護者ら約70人が参加し、同町の約2・5ヘクタールの水田で、約75万匹を放った。稚魚は来月中旬の水抜きで、排水路を通って琵琶湖に向かう。【南文枝】

■外来魚駆除は国の責任で 県が中央省庁に政策提案(京都新聞電子版)
 滋賀県は27日、来年度の政府予算編成に向け、中央省庁に提案する政策を発表した。全12項目で、琵琶湖の外来魚を国が駆除することなど5項目を新たに盛り込んだ。30日に嘉田由紀子知事らが上京し、省庁幹部や県選出の国会議員に説明する。
 新規項目はほかに▽子育て世代の短時間勤務制度義務付けや有給休暇の時間単位取得を含む「社会で子育てを支える仕組みづくり」▽「環境配慮型製品の評価・認証制度」の創設▽温室効果ガスの排出量取引のルールづくりなどを求める「地球温暖化対策の推進」−など。
 また、今年2月に開通した新名神高速道路の大津市以西の早期着工や、県政の重要課題となっている造林公社問題への支援や医師確保対策なども引き続き求めていく。

08/05/26

■八郎潟で外来魚駆除 オオクチバス26匹など(Yomiuri On Line秋田)
 県内在来魚の保全活動を行っているボランティア団体「秋田淡水魚研究会」は25日、八郎潟町の八郎潟調整池で、オオクチバスなど外来魚の駆除を行った。調整池内の在来魚を守ろうと、2006年から毎年行い、今年で3回目。
 同研究会メンバーら約15人が、棒で水面をたたいて刺し網に追い込んだり、地引き網で囲い込んだりして捕獲。外来魚の大きさや胃の内容物などを調べた。
 この日網にかかったのは在来魚、外来魚合わせて31匹。このうち、米国原産のオオクチバスが26匹を占め、体長43センチ、重さ1・1キロの大物もいた。このほか、朝鮮半島原産のカムルチー(雷魚)1匹、琵琶湖固有種でコイ科のビワヒガイ2匹、在来魚のコイはわずか2匹だった。
 同研究会の杉山秀樹代表(58)は「ハゼやフナなどが全く捕れなかったのはショック。調整池ではオオクチバスが生態系のトップになってしまった」と顔をこわばらせた。
 また、釣り針などの傷跡があごにあるなど1度釣られた後、放流されたと思われるオオクチバスも8匹いた。捕獲した外来魚は乾燥、粉砕し、農業用肥料にする。

■「せっけん運動」びわ湖会議解散へ 27日総会で正式決定(京都新聞電子版)
 琵琶湖の「せっけん運動」で住民主体の環境保全運動の先駆けだった「びわ湖を守る水環境保全県民運動」県連絡会議(びわ湖会議)が、27日の総会で正式に解散を決める。総会後にパネル討論を開き、同会議の「生活の中で個人が取り組む」精神を今後の温暖化など環境問題に引き継ごうと呼び掛ける。
 1978年結成のびわ湖会議は、琵琶湖で赤潮が大発生したのを機に、リンを含む合成洗剤から粉せっけん使用への切り替えを主婦らが呼び掛けた「せっけん運動」から生まれた。滋賀県も協調して県琵琶湖富栄養化防止条例を制定、環境先進県を目指す契機になった。世界湖沼会議や世界水フォーラムにも参加し、住民主体の取り組みを国内外に訴えた。
 環境問題がさまざまな分野での対策を求められるようになり、県内でも地域ごとの活動が活発になった。しかし、同会議のメンバーは高齢化が進み、運動30年の節目に「一定の役割を果たした」と判断した。
 総会後のパネル討論では「守ろう環境を!みんなで手をつないで」をテーマに、同会議の吉良龍夫議長がコーディネーターを務め、嘉田由紀子知事や環境教育に詳しい川嶋宗継滋賀大教授ら4人のパネリストが同会議の精神を引き継ぐ方策を話し合う。吉良議長は「生活者が環境問題に貢献していく考え方が、今後ますます必要になる」と話している。
 パネル討論は午後3時15分から大津市のピアザ淡海で。参加無料。問い合わせは県環境政策課TEL077(528)3353。

■外来魚を釣って駆除 琵琶湖岸一帯で大会(Chunichi Web滋賀)
 ブラックバスやブルーギルなどの外来魚を駆除するための釣り大会が二十五日、県内の琵琶湖岸一帯で開かれた。
 昨秋に催された「全国豊かな海づくり大会」を機に、環境活動に取り組む市民団体が中心となって設立された「豊かな湖づくり推進委員会」が企画。参加者に釣りざおを貸し出し、外来魚を釣ってもらった。釣られた魚は飼料にされる。
 大津市のなぎさ公園おまつり広場のほか、草津市の烏丸半島、東近江市の伊庭内湖、彦根市の彦根旧港湾の四会場で実施した。
 大津市の会場には親子連れら百六十人が参加、湖岸に陣取って水面に糸をたらしていた。釣ったバスを解剖するコーナーもあり、子どもたちは、はさみを使って興味深げに魚の内臓を観察していた。(小西数紀)

08/05/25

■県・市町、耐震調査せず 滋賀の大地震時輸送拠点7港(京都新聞電子版)
 琵琶湖西岸断層帯などによる大地震発生が懸念される滋賀県で、県が琵琶湖を利用して人や物資を運ぶ広域輸送拠点に指定している10港のうち、7港について県や市町などが耐震調査を実施せず、耐震状況を把握していないことが24日、分かった。地震で港の機能が失われれば湖上輸送が不可能となり、県の地域防災計画の根幹が揺らぐことになる。
 湖上輸送は災害で鉄道や道路が寸断された場合に負傷者や物資などを運ぶ手段として、県地域防災計画の中に位置付けられている。
 同計画に定める広域輸送拠点は、大津港、琵琶湖大橋港、南小松港(以上大津市)、近江今津港、今津漁港(以上高島市)、大浦漁港(西浅井町)、長浜港(長浜市)、彦根港(彦根市)、長命寺港(近江八幡市)、矢橋帰帆島(草津市)。
 このうち、県が管理する大津港と彦根港は本年度中に耐震整備を終える予定で、大浦漁港は耐震調査中。残り7港については調査さえ行われていない。
 県は「財政が厳しく、ほかの港まで調査を行う余裕はない」としている。今津漁港を管理する高島市も「公民館や避難所などの耐震調査で追われている。財政的にもそこまで手が回らない」としている。ほかの市町なども財政難を主な理由に挙げている。

■キンケイギク:長命寺川の堤を覆う、黄色い“じゅうたん” 近江八幡で開花(毎日jp滋賀)
 近江八幡市の白王町から長命寺町にかけての長命寺川の堤で、帰化植物のキンケイギクの花が咲き始めた。満開になると、約3キロの堤は一面が黄色に染まり、まるで黄色いじゅうたんを敷き詰めたようになる。
 北アメリカが原産で学名はコレオプシス。県が95年に長命寺川ののり面補強のため種をまいたのが始まり。生命力が強く、他の草花を駆逐して、のり面を占拠。毎年、5月末ごろから梅雨にかけて、直径7〜8センチの大輪の花を咲かせている。
 川沿いを走る県道・湖周道路の歩道のすき間まで埋め尽くし、道行くドライバーの目を楽しませている。その一方で、あまりの生命力の強さに「植生が壊される」と危惧(きぐ)する声もある。【斎藤和夫】

■びわ湖外来魚駆除釣り大会:きょう大津など4会場で(毎日jp滋賀)
 「びわ湖外来魚駆除釣り大会」が25日、大津市のなぎさ公園おまつり広場周辺など県内4会場で行われる。
 昨秋、琵琶湖で開かれた第27回全国豊かな海づくり大会などの成果を引き継ぎ、琵琶湖保全への活動などを市民団体や行政などが協働して取り組むために設立された「豊かな湖づくり推進委員会」が実施し、地域の市民グループなどが各会場を担当する。
 大津の他は、草津(烏丸半島、受付は琵琶湖博物館横の多目的広場)▽東近江(伊庭内湖、受付は能登川水車とカヌーランド)▽彦根(彦根旧港湾、受付は市立図書館横)。いずれも午前10時開始(受付は同9時半〜)だが、終了時刻は会場によって異なる。
 事前申し込み不要で参加無料。小学生以下は保護者同伴で。会場での釣りざおの無料貸し出しもあるが先着順で数は限定なので、できるだけ各自で用意を。魚を入れる袋や餌(えさ)は会場にある。基本的に雨天決行だが、荒天で取りやめる場合もある。【服部正法】

08/05/24

■輝く銀鱗、アユ遡上 長浜・姉川で最盛期(京都新聞電子版)
 滋賀県長浜市南浜町の姉川で、アユの遡上(そじょう)が最盛期を迎えている。姉川大橋の上流に架かる「やな場」では、若アユが勢いよくジャンプ、水しぶきの中で銀色の体を輝かせている。
 琵琶湖で冬を過ごしたアユの稚魚が、水温が上昇する4月初旬ごろから本格的に川をのぼり始める。
 やな漁を行っている南浜漁協によると、今年のアユは大ぶりで、中には15センチまで育ったアユもいる。組合員は飛び跳ねるアユを見ながら「水量も適度で、群れの勢いは例年以上」と話している。

■【衝撃事件の核心】同じ釣り人が2カ所で発見した琵琶湖のバラバラ遺体(msn産経ニュース)
 滋賀県の琵琶湖岸で中年男性の切断された遺体が相次いで見つかったバラバラ殺人・死体遺棄事件。釣りに来ていて最初に右足を見つけた京都市右京区の男性(64)が、3日後に別の場所で今度は頭部を発見するという偶然も。県警近江八幡署の捜査本部は何者かが男性を殺害後、遺体を切断して琵琶湖に捨てたとみて、他の部位の発見や身元の確認を急いでいる。
同じ人物が…
 事件は17日早朝、近江八幡市の湖岸で、仲間と3人で釣りをしていた男性が、腿(もも)と足首の部分で切断された右足を見つけたことで発覚した。同日午後には捜査員が約2・5キロ西の同市の湖岸で同じように切断された左足を発見した。
 男性は3日後の20日朝、北東に約10キロ離れた東近江市の砂浜で今度は1人で釣りをしていたところ、波に洗われている頭部を発見する。「ほぼ毎日琵琶湖に来ている」という釣りマニアのこの男性。「前の場所は死体を見つけて、げんが悪いと思い変えたのに。なぜ自分ばかりが見つけることになるのか」。捜査員に発見状況を説明した後、取材した産経新聞の記者にそう嘆いた。
 「だれがこんな残酷なことを。気の毒だ」と話しながらも、「気味は悪いんやけど、仲間から誘われてるし…」と今後も釣りには出かけるそうだ。
 遺体の一部は21日夕にも見つかり、今度は南西に約25キロ離れた大津市の川の河口に左足首から先が浮いていた。見つけたのは、散歩中の近くの男性だった。
なぜ琵琶湖に
 なぜ犯人は琵琶湖に遺体を投げ入れたのか。「琵琶湖は深いというイメージがあって捨てたのかもしれないが、浅瀬も多くあり、岸に漂着する可能性も高い。それを知らなかったのか。あえて見せしめの意味を込めたのか…」と捜査関係者は首をかしげる。
 「どこに捨てようか迷って、琵琶湖にたまたまたどり着いたのか。完全犯罪を目指す組織的犯行には結びつきづらい」とある県警幹部。遺体のどの部分も、袋に入れられたり、おもりをつけられたりといった形跡はなく、切断後、そのまま琵琶湖や付近の川に投げ捨てられた可能性が高いという。
 「バラバラにしたのは身元発覚を遅らせ、証拠隠滅を図るのが目的だろうが、あまりに残忍かつ大胆な手口」と県警幹部は指摘する。
鋭利な刃物で切断
 遺体の男性は、50〜60歳ぐらいで、身長170センチ以上。左ほおの上部分に約1・5センチ大のこぶがあり、死後1〜3週間が経過しているという。
 これまでに見つかった4つの部位はいずれも切断面はほぼ水平だった。特に、固い骨がある足首部分も「スパっときれいに切れている」(捜査関係者)といい、鋭利な刃物で切断されたとみられる。首を絞められたような跡があり、死因は窒息死だった。
 捜査本部は、切断状況から、男性の遺体が少なくとも9カ所で切断されているとみて、残りの左右の手首、腕、胴体、右足首の捜索に全力を挙げている。
別々に投げ捨てか
 見つかった部位は、いずれも琵琶湖に注ぐ川の河口付近で発見されていることが共通している。専門家によると、4〜5月の琵琶湖内の還流(水の流れ)を考えると、「もし同じ場所に遺体の部位を捨てたとしたら、還流に乗ってあんなバラバラな場所に漂着するとは思えない。おそらく自然の力ではなく、別々の場所から捨てた可能性が高い」という。現在、捜査本部は、琵琶湖に流れ込む川に橋の上などから遺棄した可能性が高いとして、河口付近や橋を重点的に捜索している。
 ただ、左足首が見つかった大津市の藤ノ木川の流れはゆるやかで、「発覚を恐れるなら、わざわざそこに投げ捨てるより、もっと流れの速い川を選ぶのでは」と捜査関係者は指摘する。
 「とにかくまず被害者の身元を割り、犯人にたどり着きたい」と捜査を進めている捜査本部。情報は「琵琶湖岸におけるバラバラ殺人死体遺棄事件捜査本部」(フリーダイアル0120・32・0027)まで。

■特定外来生物:ボタンウキクサの分布実態を発表−−琵琶湖博物館(毎日jp滋賀)
◇守山、草津両市に限定、最大群落は赤野井湾−−一部で越冬も
 県立琵琶湖博物館(草津市)は23日、特定外来生物の植物のボタンウキクサ(ウォーターレタス)の県内での分布実態が明らかになったと発表した。同館に地域住民が登録して調査する「フィールドレポーター」の結果をまとめたもので、分布は守山、草津両市に限定されていた。また、熱帯、亜熱帯の植物のため、県内では基本的に越冬できないが、一部の水温が高い池や川で越冬する可能性があることも判明した。
 ボタンウキクサは昨秋、琵琶湖南湖の赤野井湾(守山市、草津市)の湖岸部で大発生し、問題となった。調査は昨年10〜12月に実施。29人の調査者が河川や琵琶湖、池など219地点を調べたところ、30地点で分布し、全体の8割以上の地点では分布していなかった。最も大きい群落は赤野井湾で、湾の周辺の内湖や河川の河口などに広がっていた。
 越冬したとの報告があったのは、守山市の池と池の下流の川で、調べたところ、水温が高かった。地下水や工場からの温かい排水の影響と見られる。
 一方で、過去の文献に見られた県内の他のボタンウキクサ発生地6カ所については、今回の調査では分布が確認されなかった。
 同博物館の芳賀裕樹・専門学芸員は「県下全体に広がっていないことは、ひと安心。ボタンウキクサは滋賀の冬は越せないが、水温が高い場所で放置すると、越冬する可能性もある」と話している。【服部正法】

■大きくなってね/フナやモロコ棚田に放す(asahi.com滋賀)
 日野町佐久良の町立桜谷小の5年生24人が23日、同町の棚田に琵琶湖の固有種ニゴロブナの親魚19匹と、孵化(ふか)したばかりのホンモロコの稚魚を放した=写真。1カ月後にすくい取って、近くの佐久良川やため池に放流する。
 かつてフナやコイ、ナマズなどの産卵場だった水田の「ゆりかご機能」を学ぶ「魚のゆりかご水田学習会」。子どもたちは、湖北町から届いた体長約15〜20センチの雄と雌のフナをバケツから水田にそっと放した。手でつかんだ渡邉珠句(みく)さんは「ヌルッとしていた。さわれてよかった」と話した。ニゴロブナの親魚は放流後、ひと晩で産卵、約1週間後には孵化し、1カ月後には2〜3センチに育つという。

■ピンクのじゅうたん、湖岸を彩る 守山、ハマヒルガオ開花(京都新聞電子版)
 滋賀県守山市今浜町の琵琶湖岸「なぎさ公園」で、海浜性植物のハマヒルガオが開花シーズンを迎え、淡いピンクの花が砂浜をさわやかに彩っている。
 ハマヒルガオはヒルガオ科の多年草で、淡水脇の自生は珍しいという。
 群生する同公園西端の砂浜はかつて、水位上昇による冠水で絶滅寸前となったが、県などが浸食防護柵を設置。地元の速野学区も保護活動を続け、約2000平方メートルに自生している。
 訪れた人々は、湖岸の景色を楽しみながら、直径4、5センチほどのラッパのようなかれんな花に、レンズを向けたり、のぞき込んでながめていた。
 25日は午前10時から「ハマヒルガオまつり」があり、模擬店の出店や観察会、撮影会も開かれる。見ごろは6月上旬まで。

■ボタンウキクサは局地的分布 琵琶湖など調査(Chunichi Web滋賀)
 琵琶湖岸などでの繁茂が目立っている特定外来生物「ボタンウキクサ」の県内での分布実態を、琵琶湖博物館の協力調査員「フィールドレポーター」が明らかにした。分布の中心は、琵琶湖南湖の赤野井湾(守山、草津両市)。湾周辺の内湖や河川、南湖の湖岸部でも確認されたが、県内では局地的な分布にとどまっていることが分かった。 (本安幸則)
 調査は昨年十−十二月末にかけて、フィールドレポーター二十九人が実施。琵琶湖や内湖、池沼、河川など二百十九地点を調べ、分布状況や群落の大きさなどをまとめた。
 県内での分布域は、守山、草津両市内の三十地点。最も大きな群落だった赤野井湾では、約千五百平方メートルの広さで繁茂し、内陸部の宮川池から赤野井湾に流れ込む江西川、法竜川に分布が連なっていた。
 同博物館の芳賀裕樹学芸員によると、ボタンウキクサは県内では一九九四年以降、高島市の湖岸や、安土町の西の湖など六カ所で出現の報告があったが、今回の調査では分布の報告はなかった。本来、熱帯・亜熱帯原産の植物であるボタンウキクサが、越冬できなかった可能性があるという。
 一方、守山市の法竜川、江西川、宮川池では越冬が確認された。工場排水や地下水のくみ上げで、冬でも水温が温かく保たれる環境にあるためという。すでに市がボタンウキクサを除去したが、芳賀さんは「引き続き、推移を見守る必要がある」と話している。
 繁茂した場合のボタンウキクサは、水面を水草で覆い、光や水中の酸素を不足させ、生物に悪影響を及ぼす。二〇〇六年二月に特定外来生物に指定され、学術研究などの特別な目的以外での栽培などが禁止されている。

08/05/23

■別々の橋などから遺棄か 琵琶湖遺体で県警刑事部長(京都新聞電子版)
 琵琶湖岸で男性の頭部や脚などバラバラの遺体が見つかった事件で、滋賀県警の宮本幸二刑事部長は23日、定例会見で、発見場所がいずれも河口付近だったことなどから、何者かが、それぞれの川の橋などから、遺体を別々に捨てた可能性もあるとして、湖に注ぐ河口や橋なども重点的に調べていることを明らかにした。
 これまでの調べで、両脚が見つかった近江八幡市の湖岸の現場は日野川や白鳥川に近く、頭部は大同川(東近江市)、左足首は藤ノ木川(大津市)の河口で見つかった。
 県警捜査本部(近江八幡署)はDNA鑑定で、頭部、両脚、左足首が同一人物のものと断定し、身元の特定や体の他の部位の発見を急いでいる。

■ボタンウキクサの分布は限定的 琵琶湖で大発生の水草、駆除実る(京都新聞電子版)
 滋賀県の琵琶湖で昨年大発生した特定外来生物の水草、ボタンウキクサの分布域を調査していた滋賀県立琵琶湖博物館は23日、琵琶湖流域では守山、草津両市に限られ、他地域での繁殖は確認できなかったと発表した。冬場に大半が枯れたうえ、県が大規模な駆除を行ったため、再び同じ地域で大発生する可能性は低いという。
 博物館の活動に協力するフィールドレポーター29人が昨年10−12月中に琵琶湖岸全域や河川、内湖など219カ所を調査した。30カ所でボタンウキクサが見つかり、いずれも守山、草津両市に分布していた。
 最も群生していたのは守山市の赤野井湾一帯で、面積は約1・5ヘクタールに上った。同湾に流入する河川やその上流の池でも多くの個体が確認された。
 また、熱帯原産のボタンウキクサは水温が12度以下では育たないとされ、琵琶湖の個体は冬の間にすべて枯死。温排水が流れ込む工場周辺の河川4カ所で「越冬」する個体が確認された。
 赤野井湾のボタンウキクサは昨年12月に県が水草刈り取り船で除去し、同博物館は再び大発生する見込みは薄いとみている。調査にかかわった同博物館の芳賀裕樹専門学芸員は「市民と協力して分布データをまとめた意義は大きく、今後も発生状況を監視していきたい」と話している。
 

08/05/22

■ニゴロブナ稚魚12万匹 水田に 彦根の城陽小 「大きく育って」願い放流(京都新聞電子版)
 滋賀県彦根市の城陽小5年生約60人が21日、琵琶湖の固有種・ニゴロブナの稚魚12万匹を近くの水田に放流した。
 琵琶湖の魚は農地の整備が進む以前、水路を遡上(そじょう)し、栄養豊かな水田で産卵した。児童による放流は、身近な水田が生き物の命をはぐくむ場所であったことを知ってもらうため、県湖東地域振興局田園振興課が行った。
 放流は、農家織田信夫さん(70)から借りた水田約1500平方メートルで実施。児童らは、ふ化後2、3日で体長約2ミリの稚魚をバケツに入れ、勢いよく田の中に流した。
 児童らは6月25日、水田で体長約2センチに育ったニゴロブナを捕獲し、琵琶湖に移す予定。畑亮輔君(10)は「どれだけ大きくなるのか楽しみ」と話していた。

■育て!ニゴロブナ 彦根・城陽小5年生が水田に放流(Chunichi Web滋賀)
 彦根市城陽小学校の五年生五十九人が二十一日、近くの水田にニゴロブナの仔魚(しぎょ)を放流した。
 琵琶湖岸に魚類の産卵繁殖場所としての機能を取り戻そうと、県が取り組む「魚のゆりかご水田推進プロジェクト」の一環。児童たちは学校で県職員らの説明を受けた後、農業織田信夫さん(70)=同市甘呂町=の十五アールの水田へ。県水産振興協会から提供された体長二ミリほどの仔魚十二万匹をバケツに分け、一斉に放流した。
 児童たちは六月二十五日には、成長した稚魚を琵琶湖につながる水田北側の排水路に移す作業をする予定。
 今月二十二日には同市稲枝北小、二十三日には稲枝西小の五年生も仔魚の放流を体験する。(築山栄太郎)

■滋賀医大がブラックバス料理考案 低脂肪でタウリン豊富、入院患者に提供(Chunichi Web滋賀)
 ブラックバスの栄養価に医療関係者が注目−。大津市の滋賀医大医学部付属病院が入院患者向けブラックバス料理を開発し、二十一日に初めて病院の給食に出した。ほかの白身魚に比べて高タンパクで低脂肪、アミノ酸のタウリンが豊富で「メタボリックシンドロームを気にする人にもお薦め」という。
 外来魚のブラックバスを食べることで、琵琶湖の生態系に与える影響を減らそうと、県庁の食堂などでメニュー開発が進んでいることに着目。タイに比べて脂質が十分の一、エネルギーは半分以下で、消化吸収を助けるタウリンが三倍含まれるなど、栄養価が優れている点を評価した。
 開発には管理栄養士や調理師らが昨年から取り組み、「ムニエル」「チリソース」「ネギ味噌焼き」の三種類を考案。独特のにおいを消すため、香味野菜を使ったり、牛乳に浸したりと工夫を凝らした。
 ムニエルを患者に試食してもらったところ、六割以上が「おいしい」と答えたため、メニューに加えた。
 この日は、昼食用にムニエル二百食を準備。評判は上々で、男性患者(63)は「さっぱりしていておいしい。クセがなく、いろいろな料理に応用できるのでは」と笑顔でほお張っていた。
 病院は月に一回程度、メニューに出す予定をしている。岩川裕美・栄養治療部副部長は「食欲増進につながるので入院患者に適している。カロリーが少なく、肥満や糖尿病に悩む人にも良いのでは」と話している。(勝山友紀)

08/05/21

■大津湖岸で左足首発見 県警、殺人容疑でも捜査(京都新聞電子版)
 21日午後5時15分ごろ、大津市下阪本4丁目の藤ノ木川河口の琵琶湖に、人の左足が浮かんでいるのを、散歩中の市内の男性(59)が見つけた。滋賀県警捜査本部(近江八幡署)は、近江八幡市と東近江市で20日までに見つかった男性の両脚、頭部と同一人物のものとみて調べている。
 調べでは、足首から下の部分で、足の大きさは約24・5センチ。鋭い刃物で切断されたように切り口は平らだったという。両脚や頭部も同様の切り口で、両脚は足首で切断されていた。発見現場は、近江八幡市や東近江市の現場から約20−30キロ南西の琵琶湖の対岸。
 また、捜査本部は同日、DNA鑑定の結果、男性の頭部が両脚と同一人物と断定した。
 男性は50−60歳ぐらいで身長170センチ以上と推定される。面長で左ほお上部に大きさ約1センチのこぶがあり、白髪交じりの短髪という。死後1−3週間とみられる。
 頭部に首を絞められたようなあとがあり、県警は殺人、死体遺棄事件として捜査、身元の特定を急いでいる。情報提供を求める無料電話も同日設置した。フリーダイヤル(0120)320027。

■【生きもの異変 温暖化の足音】(22)魚の性比が偏る琵琶湖(msn産経ニュース)
 ニゴロブナ、ビワマス、ホンモロコ、イサザ、ビワコオオナマズなど、50種以上の魚族が生息する琵琶湖。なかでも琵琶湖にしかいない「固有種」には、食用として珍重されるものが少なくない。
 しかし、大津市の琵琶湖畔で江戸時代から続く料亭「あみ定(さだ)」の女将(おかみ)、礒田陽子さんはため息をつく。「天然ものは、どんどん手に入りにくくなっています」
 看板メニューのひとつである湖魚料理に使う琵琶湖産の魚の入手が、年々難しくなっているためだ。
 網焼きや天ぷらで食されるホンモロコの漁獲量は、昭和40年代に200〜300トン台で推移していたが、平成8年に100トンを割って、18年はわずか6トン。
 今では“幻の魚”と呼ばれ、天然ものは超高級食材として取引されている。全長13センチほどの小魚だ。
 一方、珍味・ふなずし用のニゴロブナも、昭和62年の109トンに対し、平成18年は3分の1以下の33トンまで落ち込んだ。
 水質汚染や外来魚の増加、開発による産卵場所の減少−。生きものの宝庫であった琵琶湖で、異変が起きている。さまざまな原因が推測される中、水温上昇の影響も注目されている。
 「温暖化がホンモロコの性比に影響を与えるのは、まず間違いない」
 滋賀県水産試験場の藤岡康弘場長は断言する。
 4〜7月を産卵期とするホンモロコは、通常12〜25度の水温環境で孵化(ふか)し、約20日後に性別が決定する。 平成11年に行った飼育実験では、孵化直後の6系統のホンモロコ約3200匹を温度の異なる4つの水槽に入れ、一定期間後に性別を調べた。結果は、ほとんどの場合、水温が高い水槽ほどオスの割合が高くなったのだ。
 藤岡場長は「実験では温度刺激が強まっている可能性があるが、温暖化が進むことでオスの割合が増える可能性はある」と指摘する。
 一方、積極的な放流が行われているニゴロブナも温暖化の影響は深刻だ。
 琵琶湖では、春から秋にかけての時期に表面水温が高くなる結果、湖底部の冷たい水の層との間に「水温躍層」が形成される。
 ニゴロブナは、冬場に起きる垂直方向の湖水の対流で水温躍層が消え去ると、深さ40〜50メートル程度の湖底に移動して越冬する。
  しかし、表面水温が十分に下がらなくて水温躍層が消えないと、ニゴロブナは湖底に移動できず、比較的浅い場所で越冬する。そのため、ブラックバスなどの外来魚に捕食されてしまうのだ。
 こうした事態を受け、滋賀県は、今年度から水産業における温暖化対策事業に乗り出した。
 ニゴロブナの放流時期をずらして生存率を調べるほか、ホンモロコやビワマスについては水温上昇が産卵量や孵化率に与える影響を調査する。
 「水温が上がれば、個体が大きくなるものや逆に小さくなるものなど、魚種ごとの産卵時期によっても推測される影響はさまざま」と、調査を担当する試験場の沢田宣雄さんは語る。
 温暖化で湖の魚の性比が偏るとあっては、さらなる研究と早急な対応が必要だ。(滝口亜希)

■河川水辺の国勢調査:河川適応力高い「コクチバス」、那珂川で初確認(毎日jp茨城)
◇豪州原産の二枚貝「コウロエンカワヒバリガイ」、在来種の生態系に深刻な影響懸念−−06年度
 国土交通省関東地方整備局は06年度に実施した「河川水辺の国勢調査」で、那珂川で在来の生態系に深刻な影響を及ぼす特定外来生物「コクチバス」と要注意外来生物「コウロエンカワヒバリガイ」を初めて確認したと発表した。90年度から定期的に調査。同局は漁業被害を出さないためにも、継続的な調査が必要だとしている。
 同局は管内8水系14河川で調査しており、今回で5回目。那珂川は栃木県からひたちなか市・大洗町境に流れ込む85キロ。調査は河口から上流域まで地点を選んで実施した。
 那珂川では、初回から特定外来生物のブルーギルとオオクチバス(ブラックバス)は確認されていた。今回新たに確認されたコクチバスは91年に長野県で初めて確認されたもので、放流によって分布域が拡大している。オオクチバスよりも低水温を好み、河川での適応力も高く、在来種への影響が危惧(きぐ)される。
 一方コウロエンカワヒバリガイは豪州原産の二枚貝。取水管などの内壁に付着し、水の流れを阻害する。また大量に死滅することで水質の悪化を招き、生態系や在来種に大きな影響を及ぼすという。
 那珂川で確認された生物は魚類で66種。うち環境省のレッドデータブックで絶滅危惧種にされるなどの重要種はタナゴなど10種だった。捕獲された数が多かった魚類はウグイ(22・4%)▽ニゴイ(14・6%)▽カワムツ(12・8%)の順。【若井耕司】

08/05/20

■生物多様性基本法:超党派で提出、衆院環境委可決(毎日jp)
 多様な生き物を守り自然と共生する社会の実現を目指す生物多様性基本法案が20日、衆院環境委員会で可決された。自民、公明、民主3党の議員立法で、開発計画の立案段階から環境影響評価(アセスメント)を実施する「戦略的環境アセスメント」や、影響が科学的に不確かな場合でも予防的な対策を求める「予防原則」の規定を盛り込んだ。公共事業の実施などに大きな影響を与えそうだ。
 22日の衆院本会議で可決し、参院審議を経て今国会で成立の見通し。7月の北海道洞爺湖サミットを控え、環境問題への日本の積極姿勢をアピールする狙いがある。
現行の環境影響評価法は、対象を影響の程度が「著しいもの」に限定していたが、与野党が協議した上で、今回の基本法案ではそうした制限は盛らなかった。
 法案は国土や自然資源の利用を「生物多様性に及ぼす影響が回避され、最小となる」方法に限ることを基本原則に掲げ、温暖化対策にもつながるとした。
 その上で、保全の具体的目標を設定した生物多様性国家戦略の策定と国会への年次報告を政府に義務付けた。野生生物保護に関する現在の法体系の見直しも求めている。自治体にも地域戦略策定の努力義務を課した。
 政府はこれまでも生物多様性国家戦略を策定してきたが、法的根拠はなかった。
 環境省によると、サミットに参加する他の主要国には同様の基本法はない。
 日本野鳥の会の古南幸弘・自然保護室長は「さまざまな環境NGOが法案の作成段階で関与しており、画期的な内容になった」と評価した。【山田大輔】

■産卵場をマップ化 諏訪湖の外来魚駆除へ(長野日報ネット版)
 県水産試験場諏訪支場(下諏訪町)は、諏訪湖に生息する外来魚の産卵場所を地図上に示した「オオクチバス・ブルーギル産卵場マップ」を初めて作製し、生態系を乱す恐れがあるとして駆除を進める諏訪湖漁協の組合員に配っている。繁殖抑制には産卵場所を守る親魚(オス)を獲るのが有効な手段の1つ。透明度が低く、産卵場所の特定が難しい諏訪湖でも効果的な駆除を進めてもらおうと考案した。
 同支場によると、諏訪湖でのオオクチバスは4月下旬―7月、ブルーギルは5月―8月が産卵期。漁港内や波が立たない岸側の場所へオスが産卵床を作り、メスを呼び込んで産卵する。
 オスには、卵やふ化した直後の稚魚を守るため、しばらくその場を離れない習性があるが、このオスを獲れば卵が他の魚に食べられたり、かびが生えて死んでしまうなどして繁殖が抑えられるという。
 湖底が見えず、産卵床の破壊といった方法が難しい諏訪湖では、現時点で最も効率的な駆除の仕方といい、同支場はこれまで3年間の調査結果をマップに反映。目視で産卵床を確認した場所のほか、産卵期に釣りやタモ網でオスや稚魚が獲れ、産卵場所になっている可能性が高い計18地点を記した。年によって産卵場所に変化はなく、「今後の駆除に有益」としている。
 産卵期に岸寄りの場所へ刺し網を仕掛け、産卵場所を探して回遊するメスを捕獲する方法も紹介している。
 諏訪湖では2000年ごろから外来魚が増え、03年度には約44万8000匹のオオクチバスを駆除。近年はブルーギルが目立っており、05年度の駆除数は約48000匹に上った。同支場は「今後の調査や漁協からの情報提供で産卵場所が新たに判明した場合は、マップを更新していきたい」としている。
 

■人の頭部を新たに発見 東近江・琵琶湖岸 両脚と同一人物か(京都新聞電子版)
 20日午前8時40分ごろ、滋賀県東近江市栗見新田町の琵琶湖岸で、人の頭部を釣り人が発見し、110番通報した。現場から南西約7キロの近江八幡市の湖岸で17日に男性とみられる人の両脚が見つかっており、滋賀県警は同一人物とみて調べている。
 調べによると、頭部は首の部分を鋭利な刃物で切られたような跡があり、やや腐敗して、鼻と口がつぶれていた。短髪で白髪交じりの中年男性とみられるという。釣りにきていた京都市右京区の男性(64)が発見した。
 発見場所はJR能登川駅から北西約5キロで大同川南側の河口近く。近くに湖周道路があり、現場近くまで行けるという。
 琵琶湖岸で切断された遺体が見つかった事件は、17日朝に近江八幡市牧町で釣り人が右脚を発見、同日午後、現場から西2・5キロの同市佐波江町で、捜索していた近江八幡署員が左脚を発見した。県警は死体遺棄事件として同署に捜査本部を設け、19日から70人態勢で、体の他の部位を捜索していた。

08/05/19

■天気:20日にかけ太平洋側中心に大雨の恐れ(毎日jp滋賀)
 気象庁は19日、近畿から北日本の太平洋側を中心に20日にかけて大雨になる恐れがあると発表した。九州の南にある低気圧が発達しながら北東に進み20日朝に関東付近、夜には北海道付近へ進む見込み。20日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で▽東海300ミリ▽関東甲信(伊豆諸島含む)250ミリ▽北海道200ミリ▽近畿南部、東北太平洋側180ミリ−−で、雷を伴って1時間に40〜60ミリの非常に激しい雨が降る所もある。
 関東では20日午前中、東北から北海道は同日昼ごろから夜にかけて非常に強い風が吹く所があり、海上は大しけとなる見込み。【樋岡徹也】

■伝統のエリ漁、仕組み学んで 早崎内湖 ビオトープに模型設置(京都新聞電子版)
 滋賀県長浜市と湖北町にまたがる早崎内湖で、水生生物の観察を続ける住民団体「早崎ビオトープネットワーキング」が18日、琵琶湖の「エリ漁」で使う仕掛けの模型を、内湖のビオトープに設置した。
 観察会に訪れる児童、生徒らに、伝統漁法の仕組みを学んでもらおうと、幅約15メートル、奥行き約12メートルの模型を作った。
 エリ漁は定置網漁の一種で、魚が障害物を回避する習性を利用し、狭い囲いへ誘導、仕掛けに追い込む漁法。
 この日メンバー10人が、約40枚のよしずをひもでつなぎ合わせ、青竹を支柱にしてビオトープに取り付けた。倉橋義弘会長は「フナやドジョウが捕れる様子を間近で見てほしい」と話していた。

■琵琶湖固有の漁法「エリ」 長浜のビオトープに模型設置(Chunichi Web滋賀)
 琵琶湖固有の漁の仕掛け「エリ」の模型が18日、長浜市早崎町の早崎ビオトープ内にお目見えした。地元の自然観察ボランティアグループ「早崎ビオトープネットワーキング」のメンバーが1日がかりで作った。
 エリは、魚が壁に沿い、狭い空間を好んで前進する習性を利用した仕掛け。前進するうち、ツボと呼ばれる円形の囲いに入り込み、出られなくなる。
 メンバーは、よしず(縦約1メートル80、横約90センチ)40枚をつなぎ合わせたものを、上から見て矢印の形になるよう、竹ざお(約15メートル)で立て、端に2カ所のツボを設けた。実際に使われる仕掛けに比べると、10分の1スケールという。
 代表の倉橋義弘さん(61)は「自然観察会などで新たな呼び物にしたい」と話している。
 早崎ビオトープは、国の食料増産方針に対応し、県が1964年に干拓、水田化した早崎内湖(17ヘクタール)の一部。2001年に生物のすむビオトープとして再生。自然に触れられる場になっている。(勝間田秀樹)

08/05/18

■とおせんぼうでアユ一網打尽 高島・安曇川でヤナ漁が盛期(京都新聞電子版)
 琵琶湖から上るアユを大がかりな仕掛けで捕らえるヤナ漁が、滋賀県高島市の安曇川で盛期を迎えた。雨上がりの増水時には、一網打尽にされた群れが黒く見えるような大漁となっている。
 中世に始まったとされる伝統漁法。川幅いっぱいに扇状にくいを打ち、竹の簀(す)を張る。とおせんぼうされたアユは次第に岸寄りに集まり、最後は岸に設けられた生け簀に落ち込む仕組み。
 河口に近い安曇川南流のヤナでは、12センチ前後のアユが次々と生け簀に入り、漁協組合員が網ですくい上げていた。北船木漁協によると今年は型が大きいという。アユは全国の市場に出荷され、つくだ煮などに加工される。漁は8月ごろまで続く。

■えさ釣り大会:家族連れら参加、外来魚を駆除−−山辺・畑谷大沼(毎日jp山形)
 山辺町畑谷にある畑谷大沼で外来魚のブラックバスの駆除を進める作谷沢漁協は17日、ブラックバスのえさ釣り大会を開いた。山形市や山辺町から家族連れら25人が参加し、88匹計2・9キロを釣り上げた。
 畑谷大沼は、ワカサギ釣りの名所として知られていたが、密放流された肉食性のブラックバスが90年代に増加、ワカサギはほぼ絶滅した。03年に沼の水をいったん抜き、翌04年にワカサギの卵約500万粒を放流した。だがブラックバスの密放流が続き、ワカサギは現在も絶滅状態となっている。
 漁協は「多くの人に釣りを楽しみながら駆除に協力してほしい」と駆除を目的にした釣り大会を企画した。
 父親ら家族3人で参加した山形市やよい2、小学4年、加藤里彩さん(9)は約30センチのバスを釣り上げ、「引く力が強くておもしろい」と楽しんでいた。【細田元彰】

08/05/17

 

■次々とブラックバス 山辺・外来魚駆除目的に釣り大会(山形新聞ネット版)
 外来魚駆除を目的とした「第2回ブラックバスえさ釣り大会」が17日、山辺町の畑谷大沼で開かれ、子どもから大人まで約20人が参加。釣りを通して環境保全の大切さを学んだ。
 ブラックバスなどの外来魚は、日本固有種の天敵とされ、特定外来生物法で飼育や販売を規制。畑谷大沼では1970年代から確認され始め、沼の代名詞的存在だったワカサギが捕食されて激減している。
 県作谷沢漁業協同組合が主催した。ミミズを餌に釣り糸を垂らすと次々とブラックバスが掛かり、約3時間で釣果は88匹。容易に釣り上がる数の多さに、参加者は外来魚の脅威を実感していた。

■西の湖の保全を訴え 近江八幡で湖灯塾(京都新聞電子版)
 京都新聞滋賀本社主催の講演会「湖灯塾」(滋賀中央信用金庫協賛)が17日、近江八幡市出町の京都新聞八幡支局湖灯ホールで開かれた。安土西の湖観光代表の奥田修三さん(82)=安土町=が「西の湖を見つめて82年〜昔と今」と題して話し、ラムサール条約登録を目指す西の湖など内湖の価値を伝え、保全を訴えた。
 干拓前の大中の湖なども含め内湖で漁業を営んできた奥田さんはモンドリやウナギ用の仕掛けを手に内湖の漁を説明。「雨の後、魚が島に見えるほど群がる『魚島』が現れた」と豊かだった往時の姿をいきいきと伝えた。
 湖底の藻は畑の肥料に使い、泥は瓦土を取った後の田に入れた、と内湖の富栄養化を防ぎながら、生活に役立てた人間の営みを紹介。地元で「アシ」と呼ばれてきた「オギ」とヨシの違いや貝も実物を手に説明した。
 最後に、イケチョウガイなどの二枚貝が講演中にどれほど水槽の水を浄化したかを見せると、参加者からは驚きの声が上がった。奥田さんは「昔汚かった西の湖がこんなにきれいになった、と言える日が来てほしい。湖の環境を守るよう心がけてほしい」と呼び掛け講演を締めくくった。

■琵琶湖岸に新たな片脚=外傷なし、関連を捜査−滋賀県警(時事ドットコム)
 17日早朝に人の片脚が見つかった滋賀県近江八幡市の琵琶湖岸で、同日午後、新たに人の片脚が見つかった。県警近江八幡署は最初に見つかった片脚と同一人物の可能性もあるとみて司法解剖するとともに、事件と事故の両面から捜査している。
 見つかったのは太ももから足首の約70センチの片脚。同日午後3時ごろ、周辺を捜索していた同署員が、別の片脚があった湖岸から西に約2.5キロの場所で発見した。
 両脚とも目立った外傷はなかった。腐敗はしておらず、切断面があった。

■琵琶湖岸に人の脚 近江八幡(京都新聞電子版)
 17日午前5時40分ごろ、滋賀県近江八幡市牧町の琵琶湖岸で、砂浜に人の脚1本が漂着しているのを釣りに来ていた男性2人が見つけ、110番した。左脚とみられ、近江八幡署は事件と事故の両面で捜査している。
 調べでは、脚は太ももからすねにかけての部分で、足首から先はなかった。切断したような跡があり、大きさから成人とみられるが性別は不明という。同署は司法解剖し、切断時期などを調べる。

08/05/15

■再放流禁止を2010年3月末まで延長 外来のコクチバス 県内水面漁場管理委(Web埼玉)
 県内水面漁場管理委員会(事務局・県農林部生産振興課)は十四日までに、アユやヤマメなどを捕食し、河川漁業や水生生物の生態系に被害を及ぼす恐れのあるコクチバスの再放流(リリース)禁止指示期間を二〇一〇年三月三十一日まで延長すると発表した。
 北アメリカ原産のブラックバス(オオクチバス、コクチバス)は外来生物法の特定外来生物に指定されているが、ルアー釣りの愛好者には引きの強さから人気がある。そのうち、流れのない比較的、暖かい湖沼を好むブラックバスに対して、コクチバスは流れのある冷水性のある河川でも生き残り、入間漁業協同組合(飯能市)など各地の漁業組合などが放流するアユやヤマメを捕食し、被害を与えている。
 県内では二〇〇〇年時点に荒川、入間川、越辺川の三河川でコクチバスの生息を確認したため、県内水面漁場管理委員会は捕まえたり、釣り上げた場合、再び川へ戻したり、ほかの場所への移動を禁じる再放流禁止の指示を出した。
 さらに〇四年には三河川に加えて、有間川や神流川でもコクチバスの生息を確認したため、この五河川に対して、再放流禁止の指示を出したが、今回、再放流禁止の指示期間を延長した。
 飯能市の名栗湖の完成以来、分布が入間川本流や上流の有間川まで広がり、ダム放水に伴って下流に移動するケースも出ており、入間漁業協同組合は刺し網で捕獲するなど駆除に頭を痛めている。
 コクチバスの再放流禁止に違反した場合、釣り人は漁業法により県内水面漁場管理委員会の申請を通じ、県知事命令により懲役一年以下もしくは五十万円以内の罰金またはこう留、科料に処せられる。
 

08/05/14

■嘉田知事が離婚 今後も、嘉田姓で公務(京都新聞電子版)
 嘉田由紀子滋賀県知事(57)は13日、夫良平さん(59)=横浜国立大教授=と12日付で離婚したことを明らかにした。今後も、嘉田姓のままで公務を続けるとしている。
 嘉田知事は、「夫には、研究者は政治に足を踏み入れるべきでないとの信念があった。知事選に立候補を決意した時に(離婚を)覚悟した」と説明した。今月3日に次男も結婚し、「親としての役割は一段落した」と判断したという。
 自身が県政の重点施策に掲げるワークライフ(仕事と生活)のバランスに触れ、「政治は別世界だったが、研究者のままなら仕事も家庭も両立できた。女性には失望してほしくない」とも話した。
 嘉田知事は京大在学中に良平さんと知り合い、35年間連れ添った。
 

08/05/13

■イチモンジタナゴ増やそう 湖北 放流へため池清掃(Chunichi Web滋賀)
 絶滅の恐れのあるイチモンジタナゴを守り、増やそうと、湖北町上山田の和泉神社にあるため池で、市民団体「滋賀タナゴネット」と地域住民が協力して、タナゴ放流のための取り組みが始まった。
 十一日は計二十人が参加し、ため池の水抜きをした。タナゴの成育に適した環境に整えるため、たも網などで外来魚のブルーギル二百七十匹を捕まえて駆除し、水底にたまった泥を消防用ポンプで放水し流し出した。コイやフナは、近くの別のため池に移した。
 今後は一カ月ほど池干しをし、日本魚類学会のガイドラインに基づき、放流計画を進める。
 イチモンジタナゴは全長四−六センチになるコイ科の魚。県内や濃尾平野などに生息する。「ごく近い将来、絶滅の危険性が極めて高い」とされる国の絶滅危惧(きぐ)種(1A類)。二〇〇七年五月に県の希少野生動植物種に指定され、県内での捕獲が禁止されている。
 二〇〇〇年ごろに湖北町内のため池で生息が確認されたが、年々環境が悪化。〇四年からタナゴネットが池の環境保全と、増殖のための候補地捜しに努めてきた。
 タナゴネット事務局長の北島敦也さん(29)は「地域の宝物にしてほしい。ここを身近な水環境を復元する“とりで”とし、将来は琵琶湖にも放流したい」と意気込んでいる。(近藤歩)

08/05/12

■城北わんど群 外来魚駆除(Yomiuri On Line大阪)
親子ら150人釣り大会
 天然記念物イタセンパラなど固有種の生息地を守ろうと、大阪市旭区の「城北わんど群」で11日、市民グループ「琵琶湖を戻す会」などが外来魚駆除釣り大会を開き、親子連れら約150人が約1300匹のブラックバスやブルーギルを<駆除>した。会場周辺では、国や府の職員らが淀川への外来魚の放流を取り締まるパトロールも行い、生態系の維持を呼びかけた。
 淀川はイタセンパラの生息地として知られるが、好んで捕食する外来魚が増えるに従い減少し、2005年を最後にわんどでは姿を消した。同会は、外来魚の急増による影響について考えてもらおうと、8年前から淀川や琵琶湖で釣り大会を開いている。
 この日の釣果のうち、固有種はモロコ1匹だけ。市立東都島小2年の金山友亮君(7)は「外国の魚はあまり増えない方がいいかも」と戸惑った様子。同会の高田昌彦代表(46)は、「川や湖が外来魚だらけの現状を、なるべく多くの人たちに知ってもらいたい」と力を込めた。
 また、環境省や国土交通省、府などでつくる「城北わんどイタセンパラ協議会」のメンバー15人は「イタセンパラ保護に協力してください!!」と書かれた看板を設置。約2時間かけ、周辺約1・5キロをパトロールした。6月中旬まで続ける。

08/05/11

■指定外来種届け出、1年で52件 滋賀県、罰則適用はなし(京都新聞電子版)
 滋賀県が指定した生態系に影響を及ぼす恐れのある外来種15種について飼育などの届け出を義務付ける制度で、昨年5月の施行から1年で52件の届け出があった。うち約7割が個人の観賞用とみられ、県は届け出をしていない人も多いとみて、今後ペット販売店を通じて呼び掛けを強化する。
 52件のうち、学校や研究機関など公的施設の11件を除くと、15件がペット販売店、26件が個人の届け出だった。
 種別の内訳は、ワニガメやピラニア類、ガーなど主に観賞用として購入される種が37件。そのほかは、魚のえさに使われるプランクトンなどだった。
 施行後の1年で、届け出をしなかったり虚偽の届け出をした場合に30万円以下の罰金を科す全国初の罰則規定は、この1年間で適用がなかった。ただ、指定外来種の販売そのものをやめたペット販売店もあった。
 県自然環境保全課は、制度を知らず届け出を済ませていない人も多いとみて、「施行1年を機に、制度の周知を再度徹底したい」としている。今後、指定外来種の追加もありうるという。
 制度は、県の「ふるさと滋賀の野生動植物との共生にかんする条例」に基づき、琵琶湖など滋賀県固有の生態系保全を目的に設置された。届け出はペット販売店などで配布し、各地域振興局で受け付けている。

■マナー悪化で歯止め 長浜港のスロープ利用有料化(Chunichi Web滋賀)
 長浜港でプレジャーボートや水上バイクを琵琶湖に揚げ降ろしするスロープ(斜面)の利用が、週末を中心に五月から有料になった。背景には、一部の利用者による目に余るマナー違反があった。(勝間田秀樹)
 「男が沖にゴルフボールを打ち始めた時は驚きました」。有料化を求めてきた周辺住民やボート業者、行政による「快適な長浜港をつくる会」の中川浩邦さん(47)は振り返る。ボートのけん引車をスロープに止めたまま沖に出て、後から来た人が使えないケースもしばしば。利用者同士の小競り合いもあった。
 ごみのポイ捨て、廃船の放置も目立った。有料化前は「『みんなの港やろ』と横着も放任された」(中川さん)。治安面から「危険な場所」と敬遠され、業を煮やした住民から閉鎖の声が上がったことも。マナーを守る利用者には使いにくい港になっていた。
 釣りのため港を訪れた愛知県弥富市、会社員岩沼裕一さん(34)もスロープに放置された車に迷惑した一人。「有料化はいいことです」と歓迎する。
 料金は、県が委託した警備員が徴収する。利用者には料金支払いの際、氏名や船の免許番号を記入する「利用申請書」も求め、マナーの悪い利用者に目を光らせ、誰もが楽しく使える港を目指す。
 港を管理する県河港課は、初年度は一日平均約二十台、収入は約七百万円と試算。上野邦雄課長補佐は「評判が上がれば泊まり客も増える」と、将来的に生み出される経済効果も期待する。長浜市でマリーン用品販売会社を経営する山田友彦さんは「無料が珍しかった。民間施設で二千−三千円を払って遊ぶのが普通。この金額で来なくなる人は少ない」と楽観的だ。
 ただ、利用者が減れば収支は厳しい。上野課長補佐は「現在より10%以上、客が減ると人件費が持ち出しになる」と説明する。
 利用者に免許の提示は義務付けないため、利用申請書にうそがあれば、トラブルを起こした利用者を後から追跡できないという「抜け道」を心配する声も地元の一部にある。県河港課は「警察ではないので難しい。ぎちぎちにすれば、良識ある利用者にも嫌がられる」。どこまで管理をするのか。課題も残る。
【長浜港船揚場の有料化】 利用料はスロープは1日1350円。駐車場はけん引車用(44台)は1回1000円、乗用車(23台)用は1回500円。期間は3月から11月までの土日・祝日で、7−8月は平日も有料になる。船揚場の利用者は現在、年間約3000組あり、愛知や岐阜など他県が多いという。

08/05/10

■名神高速集中工事、12日から 新名神の利用呼びかけ(asahi.com)
 西日本、中日本の両高速道路会社は12日午前5時から24日午前6時まで、名神高速道路吹田インターチェンジ(IC、大阪府)―東名高速道路春日井IC(愛知県)間(176キロ)で道路改修などの集中工事を行う。上下線とも車線を終日規制するため、期間中は渋滞が予想される。
 西日本高速道路は期間中の名神高速について、通常は2時間20分で走行できる上り線吹田―名古屋間が最大5時間40分かかると予想。2月に開通した新名神高速道路に迂回(うかい)すれば約3時間で済むため、同社は「新名神を利用してほしい」と呼びかけている。問い合わせは工事専用フリーダイヤル(関西地区0120・87・1620、中部地区0120・43・1620)へ。

■外来魚回収 過去最多15・1トン 滋賀県、「海づくり大会」効果(京都新聞電子版)
 釣り上げたブラックバスなどを入れる外来魚回収ボックスからの回収量が、昨年度は取り組み開始以来最多となった。設置している滋賀県は、昨年の「全国豊かな海づくり大会」にあわせ、各地で外来魚駆除釣り大会が開かれたことなどが原因とみている。
 昨年度、琵琶湖周辺に40基設置されている外来魚回収ボックスから13・4トン、同じく30基ある回収いけすから1・7トン、合わせて15・1トンを回収した。前年度より1・2トン増え、2003年度のスタート以来最多となった。
 県琵琶湖レジャー対策室は、外来魚と地域通貨の交換事業などが奏功し、条例による外来魚の再放流禁止が市民に広まったことも理由の一つとみている。
 対策室は「今後も回収量が増えるよう、市民団体や学校などが行う釣りイベントに積極的に協力していきたい」としている。

■事件・事故:大津市で硫化水素自殺か(毎日jp滋賀)
 9日午後0時半ごろ、大津市今堅田3の道の駅「びわ湖大橋米プラザ」第2駐車場内に止まっていた乗用車内で、40歳くらいの男性が死亡しているのを大津北署員が見つけた。車内に液体が入ったバケツがあり、薬剤の空き容器もあったことから、硫化水素を発生させ、自殺したとみられる。

■市民困惑「マナー守って」 三ツ池周辺に放置ごみ(Chunichi Web三重)
 外来魚の釣り場として人気を集めている松阪市嬉野算所町の「三ツ池」で、周囲に釣り針や空き缶などのごみが放置され、地元住民らが困惑している。アイガモが釣り糸を脚に絡めてけがを負う“事件”も起き、住民たちは「最低限のマナーは守ってほしい」と訴えている。
 「三ツ池」に釣り人が集うようになったのは7、8年ほど前。ブラックバスの釣り場として雑誌に紹介されてから、平日、休日を問わず釣り人が訪れるようになったという。
 池の周りは遊歩道が整備されており、地元住民にとっては憩いの場。近くに住む荘司確人さん(60)は「食べ残しや釣り具などのごみが目立つようになっている。以前はほとんどなかったのに」と振り返る。
 4月下旬には、地元住民が餌をやって世話をしているアイガモ5羽のうち、メス1羽の右足に釣り糸が絡まっているのを住民が発見。カッターで糸を外してやったが、脚は黒ずんでおり、自由に歩き回れなくなった。
 「釣りを楽しむのなら、当たり前のマナーを守らなければ」と荘司さん。「池で暮らす動物にも配慮して、ごみは必ず持ち帰ってほしい」と呼び掛けている。(佐藤 航)

08/05/09

■アイガモ、アオコ毒素で死ぬ? 昨年 米原・磯漁港の30羽(Yomiuri On Line滋賀)
 米原市磯の磯漁港で昨年8〜9月、アイガモ約30羽が死んでいるのが見つかり、調べたところ、アオコ【クリップ】の毒素ミクロシスチンによる中毒死の可能性が高いことがわかった。ミクロシスチンによる動物の大量死は、国内では珍しい。毒素は浄水処理でほぼ除去されるため、人体への影響はないという。
 昨年8月下旬から約2週間にわたり、同港で地元住民が放し飼いにしていたアイガモが、連日数羽ずつ死んでいるのが見つかった。県から依頼を受けた信州大の朴虎東准教授(環境毒性学)が、1羽の内臓を調べたところ、肝臓から1キロ当たり180マイクロ・グラムのミクロシスチンを検出。ミクロシスチンは肝臓障害を引き起こす物質で、ネズミなどで行った実験データから、アイガモがアオコを飲んだことが原因と推定した。
 県によると、琵琶湖では1983年に南湖で、94年に北湖でアオコを確認して以来、ほぼ毎年発生している。これまでにも微量のミクロシスチンを検出しており、水温の上昇とともにアオコを作る藍藻(らんそう)の成長も進むとされることから、朴准教授は「温暖化の影響で、毒素が強まる危険性もあるため、今後も調査していく必要がある」とする。
 近くの男性(66)は「10年ほど前からアイガモを飼っているが、こんなことは初めて。みんな原因が気になっていたので、(調査結果の判明が)再発防止につながってほしい」と話していた。
【クリップ】アオコ 富栄養化した湖沼で、繁殖した藍藻が集積して水面が青緑色に染まる現象。藍藻は毒素を作り出す。ブラジルで96年、毒素を含んだ水が原因で透析患者50人が死亡したほか、牛や馬などの家畜にも被害が出ている。国内では、95年に兵庫県西宮市の貯水池でカルガモ十数羽が相次いで死んでおり、アオコとの関連が指摘されている。
 

■男性、硫化水素自殺? 大津の駐車場(京都新聞電子版)
 9日午後零時半ごろ、滋賀県大津市今堅田3丁目、道の駅「びわ湖大橋米プラザ」の駐車場で、車の後部座席で男性が死んでいるのをパトロール中の大津北署員が発見した。
 同署によると、男性は40歳くらいで死後2週間くらいという。車内に残されたバケツの液体などから、硫化水素による自殺とみて調べている。米プラザは、利用者に「有毒ガス発生の恐れがあるため、現場に近寄らないように」と呼び掛け、ほとんどの利用者はすぐに立ち去った。同プラザは安全が確認されるまで約1時間、窓とシャッターを閉め、従業員と利用者の一部が建物内で待機した。
 

■「県の予定より住民感情」 富士河口湖町 世界遺産登録で(Yomiuri On Line山梨)
 富士山の世界文化遺産登録で課題となっている富士五湖の構成資産候補入りについて、富士河口湖町は県が設定するスケジュールにとらわれずに登録作業を進めていくことを決めた。8日に開かれた世界遺産に関する町議会の特別委員会で、町側が報告した。
 県は、富士山の世界遺産登録目標を2011年度に設定している。逆算すると、08年度中に市町村レベルでの準備作業を終える必要がある。しかし、富士河口湖町内の4湖を資産候補に入れることについては、地元住民の合意が得られていない。世界遺産になることで、湖での漁業や湖畔の開発に規制がかかる可能性があるためだ。
 一方、湖畔には貸しボート屋のボートが放置されているなど、河川法などの法律にすでに違反しているような現状が散見されるという。町は「湖を文化財として守る住民の意識がなければ、世界遺産登録は難しい」として、湖ごとに懇話会を重ねて、腰を据えて住民と妥協点を探っていく方針だ。
 渡辺凱保町長は取材に対し、「県のスケジュールに文句を言うつもりはないが、住民が納得しない限り登録は難しい。あくまで住民の感情を優先したい」と述べた。県世界遺産推進課は「スケジュール通りに取り組んでほしい」としている。
 
■目撃例激増アライグマ、ヌートリア・・・外来生物被害防げ(Yomiuri On Line京都)
 アライグマやヌートリアなど外来生物について、府は、その実態や防除方法をまとめた「府外来生物対策マニュアル」を作成、府民らへの配布を始めた。府内では、アライグマの目撃情報が2001年の8件から06年に577件と激増。ヌートリアの目撃も倍増し、田畑を中心に被害が広がっている。府は、マニュアル作成のほかにも「府自然環境情報システム」を運用、アライグマとヌートリアの出没状況をホームページ(HP)で公開するなど本格的な外来生物対策に乗り出した。
 05年6月の外来生物法施行で発足した専門委員会(座長・村上興正同志社大講師)が、府内の外来生物の実態を調査し、府がその結果を元にマニュアル化した。府内に生息するアライグマ、ヌートリア、カミツキガメ、オオクチバス(ブラックバス)、セアカゴケグモ、オオキンケイギクなど主な特定外来生物16種の写真や特徴、被害状況を紹介。捕獲方法や法規制について説明している。
 特に多いのがアライグマとヌートリア。アライグマは、ペットだったものが逃げ出し、田畑や民家周辺に住みついて増えたとみられ、京都、京田辺、亀岡、南丹各市など各地で目撃情報が寄せられている。野菜やスイカなどを食い荒らしたり、寺社などで文化財をひっかいたりするなどの被害報告がある。
 一方のヌートリアは毛皮用に輸入、飼育されたものが戦後放たれ、北部の舞鶴や福知山、綾部各市などの由良川で繁殖。京都市の桂川など広範囲でみられ、目撃情報は01年の151件から06年には316件と倍増している。稲や根菜を食べ荒らすなどの被害がある。
 被害はそれぞれ毎年500万〜1300万円ほど出ており、京都、長岡京、亀岡の3市ではアライグマの防除実施計画を策定し防除に取り組んでいる。
 情報システムでは、府や各市町村の職員らが、寄せられた情報を元にアライグマやヌートリアの出没時間、場所などを入力し、HP上の地図に表示する仕組み。同時にデータベース化していき、情報を共有しながら各市町村が連携し、防除実施計画を立てていくのを促す。
 同課は「今後、被害の広がる可能性のある他の特定外来生物へのシステム拡大も検討したい」としている。
 対策マニュアル(http://www.pref.kyoto.jp/gairai.html)は約3000部を作成。同課や府内各保健所で無料配布している。
 情報システムは(http://www.pref.kyoto.jp/gairai/1207129267829.html)で公開している。
 
■不法徴収:委託警備員2人、利用者から「清掃協力金」1000円−−草津(毎日jp滋賀)
◇草津の県湖岸緑地
 県と近江鉄道ゆうグループは8日、同グループが指定管理する県営都市公園湖岸緑地の矢橋帰帆島(草津市矢橋町)で、委託契約した警備会社(守山市)の警備員2人がバーベキューをした利用者から公園清掃の協力金名目で1000円をだまし取った、と発表した。県の湖岸緑地でのバーベキューで料金は徴収しておらず、刑事告発も視野に対応を検討する。同社の調べに2人は、他に少なくとも5件計5000円をだまし取ったことを認めているという。
 先月29日に1000円取られた被害者が同グループに問い合わせて発覚。2人は同月25〜30日、守山市や草津市などの湖岸緑地でも同様にだまし取ったと見られるという。
 問い合わせた29日の被害者には、既に同グループが弁償して謝罪。警備会社との契約を解除した。
 協力金の徴収を受けた人の問い合わせは近江鉄道ゆうグループ(077・531・1720、午前9時〜午後6時)。【服部正法】

■架空の清掃協力金を要求詐取 草津の県営公園で2警備員(京都新聞電子版)
 滋賀県草津市矢橋町の県営都市公園湖岸緑地の警備員2人が、架空の「協力金」を利用者に求め、ゴールデンウイーク(GW)中に6団体から計6000円をだまし取っていたことが8日、明らかになった。
 県と同公園の指定管理者「近江鉄道ゆうグループ」によると、2人は連休中の警備を受託した警備会社「富綜」(守山市)の警備員で、4月25日から30日までの間に、「清掃ボランティアに対する協力金」の名目で利用1団体当たり1000円を求めていた。
 支払った団体が同グループに問い合わせ、発覚した。2人は事実を認めているという。
 同グループは2日付で「富綜」との契約を解除、刑事告訴も検討している。被害者がさらにいるとみてTEL077(531)1720で相談を受け付けている。
 

08/05/08

■ふるさと納税使い道選んで(Yomiuri On Line滋賀)
 嘉田知事は7日の記者会見で、「ふるさと納税制度」の創設が決まったことを受け、寄付した人が使途を複数の選択肢から選べるようにする条例案を、9月県議会に提案する方針を明らかにした。知事は「寄付してくれた人の思いを大切にしたい」と説明した。
 また、条例案の策定過程について知事は「参加型、対話型にしたい」と述べ、条例で定める寄付項目について県民らから意見を募り、条例案に反映させたい考えを示した。
 同制度は自治体の税収格差対策の一環。出身自治体などへの寄付金のうち、5000円を超える部分について、個人住民税が原則、最大1割控除される。
 今年1月1日以降の寄付が対象。県企画調整課によると、条例制定前に行われる寄付に関しては、琵琶湖の生態系や水質汚濁メカニズムの調査・研究、外来魚の駆除など、主に琵琶湖の総合保全に使う。
 一方、県統計課によると、2006年10月から1年間で県内からの転出は約3万5800件に対し、転入は約4万500件と転入超過になっている。「新住民」が多い場合、税収が減る可能性もあるが、知事は「県政世論調査では、滋賀に住み着きたいという人が7割を超えている。この傾向を強くしたい」と話し、県民の県への愛着を高めることが必要とした。
 
■ふるさと納税:滋賀に寄付を 制度成立し県、HPでPR(毎日jp滋賀)
◇「マザーレイク」琵琶湖保全の施策紹介、9月県議会目標に促進条例を提案へ
 住民税(地方税)の一部を出身地の自治体などに寄付できる「ふるさと納税」制度の成立を受け、県は琵琶湖保全などの取り組みを県ホームページ(HP)で紹介する「マザーレイク滋賀ふるさと応援サイト」を開設した。嘉田由紀子知事は、同制度の寄付を促す条例制定について「意見を聞きながら対話型で整えていく。9月議会(での提案)を目標としたい」と述べた。
 ふるさと納税は、居住地以外の都道府県や市町村に5000円を超えて寄付した場合、住民税などから一定金額を控除する仕組み。これまでは寄付金控除の適用下限額は10万円だった。
 同サイトは琵琶湖保全の施策例を列記。今後はHP上でのアンケートや県の催しなどを通じ、寄付金の使い道などを県民から具体的に聞く予定。【服部正法】

■琵琶湖応援団を獲得へ 「ふるさと納税」で県が積極PR(Chunichi Web滋賀)
 国会で地方税法改正案が成立したことを受け、本年度から故郷など自分が住んでいる自治体以外への寄付がしやすくなる「ふるさと納税」制度が始まった。県内自治体でも寄付を呼び込もうと、受け入れ態勢を整える動きが出てきた。 (本安幸則)
 ふるさと納税は納税者が「ふるさと」と思う自治体や、応援したい自治体に寄付した場合、その分、居住地の個人所得税、住民税の支払いが控除される制度。制度導入を受け、県は今月からホームページに「マザーレイク滋賀ふるさと応援サイト」を開設。ふるさと納税制度や寄付の方法について説明している。
 特徴的なのは、琵琶湖を中心とした環境保全事業に対する県の取り組みについての紹介。近畿の水源・琵琶湖を守る県の存在を前面にアピールし、全国からの“応援団”獲得を目指している。
 嘉田由紀子知事は7日の会見で「寄付金は(琵琶湖を)子や孫に引き継いでいくための取り組みに使わせてもらう」と述べ、寄付条例案を9月県議会に提出する方針を示した。
 高島市はふるさと納税制度スタート以前の06年度から寄付条例を施行。市は寄付金を「水と緑のふるさと基金」として積み立て、活用している。
 寄付者は寄付金の使い道を福祉や子育て支援、環境保全など11の事業項目から選べるようになっている。市は「財政が乏しくなっていく中、1人でも多くの人から理解を得たい」と話す。寄付を得るには「市との縁がなにより」と、市内に2校ある高校の同窓会会報にもチラシを同封させてもらい、積極的に売り込んでいる。
 大津、長浜市なども、寄付条例の制定に向け検討を始めた。長浜市の担当者は「まちのPRの機会としてもとらえ、いかに気持ちよく寄付してもらえるか」と指摘する。
 一方、「個人の意志による寄付だけに、どれだけ集まるか全く未知数」「市の財源にプラスになるかマイナスになるかは、分からない」と、慎重に推移を見守ろうとする自治体もある。

08/05/07

■琵琶湖保全へ寄付募る 嘉田知事、議会に提案へ(京都新聞電子版)
 滋賀県の嘉田由紀子知事は7日、定例記者会見で、寄付を募って琵琶湖の環境保全などに活用する「寄付条例」を9月定例県議会に提案する意向を示した。寄付の使い道については、県のホームページ(HP)などで県民らの意見を聞いて決めることも明かした。
 寄付条例は、出身地などの自治体に寄付すると住民税などが一定控除される「ふるさと納税制度」が始まったのを受け、使途を明示して寄付しやすい環境を整えるため、県が検討を進めてきた。
 寄付条例には、寄付する人が使途を指定できる仕組みや基金の設置なども盛り込む予定。9月議会で可決されれば、年内にも施行するという。
 また、県はこのほど、寄付の申し込み方法や琵琶湖の環境保全に向けた取り組みなどを紹介する「マザーレイク滋賀ふるさと応援サイト」を県のHP内に開設した。

08/05/06

■卵放流、ホンモロコ復活へ 滋賀県が実証実験(京都新聞電子版)
 激減した琵琶湖固有種ホンモロコ復活に向け、稚魚でなく卵を放流する実証実験を滋賀県が5月から始める。外来魚の食害などに対し、放流数を増加して生き残る個体数を増やす狙い。卵にすることで放流数は昨年度の340万尾から1億尾に大幅拡大でき、2010年度には6億尾を目指す
 放流はこれまで、県水産振興協会が草津市の琵琶湖栽培漁業センターで生後2カ月の20ミリ稚魚を放流していた。しかし、数を増やすには施設容量が限られており、成育期間を短縮して小型化できるか検討していた。
 県水産試験場(彦根市)が卵とふ化直後の5ミリ稚魚とを比較したところ、殻に包まれた卵の方がかえって生存率が高い、との試験結果も得られた。
 放流する卵は農業用の遮光シートを改良した縦約60センチ、横約70センチのナイロン製シートに産み付けさせ、産卵後5日程度のふ化直前でシートごと琵琶湖岸に浮かべ、そのままふ化させる。
 今回放流するのは姉川人工河川(長浜市)など2カ所で採取した天然卵から2年かけて育て約50万尾まで増やした親魚の3世代目に当たる。5ミリ稚魚も一部放流する。
 ホンモロコは今では高級魚とされており、素焼きなどで食べられる。国の漁獲量統計によると、06年は6トンと10年前の6%にまで激減。同じく固有種で回復の兆しの見えたニゴロブナと対照的に、漁獲量は下降の一途をたどっている。
 県水産課は「琵琶湖に成魚を増やし、産卵が進んでいくサイクルをつくれれば」と期待を込めている。

08/05/05

■強風で運転一時見合わせ JR湖西線(京都新聞電子版)
 JR湖西線は強風のため、5日午後6時半から約2時間にわたって堅田(大津市)−近江今津(高島市)間などで、1時運転を見合わせた。普通電車など上下線9本が運休し、26本が最大約1時間20分遅れた。湖西線経由の特急電車5本が東海道線に経路変更した。

08/05/04

■多摩川に「珍魚」続々 ペット放流、下水処理水で“温暖化”(msn産経ニュース)
 「ダトニオイデス」「ガーパイク」…。首都圏を代表する河川の多摩川で、聞き慣れない名前の魚が相次いで釣り上げられている。どれも南米の熱帯魚や北米などに生息する外来種で、ペットとして飼育していた魚が捨てられたものだ。漁業関係者らは「生態系が危ない」と懸念を抱いている。(国府田英之)
 川崎河川漁業協同組合の山崎充哲さん(49)は昨年7月、多摩川下流で釣り上げられた体長60センチを超える魚をみて、「またか」と吐き捨てた。体に虎のようなしまの模様が入った異形は、「タイガーショベルノーズキャット」。アマゾン川に生息するナマズに似た魚で、成魚は1メートルを超える大型淡水魚だ。
 昨夏から今年にかけて、北米産で口先が長い「ノーザンパイク」、アマゾン川の熱帯魚「シルバーアロワナ」などの大型魚や、観賞用の熱帯魚「ダトニオイデス」や「ピラニア」といった小型のものまで、さまざまな“珍魚”が釣り針に。「外来の大型魚を釣ったという報告は昨年で約50件。ここ4、5年は異常だ」と山崎さんは話す。
 原因は、飼いきれなくなったペットの放流だ。シルバーアロワナの幼魚は体長10センチほどで、インターネット通販では3000円前後でも入手できる。だが成魚は1メートル以上に育つため飼い続けるのは困難だ。
 山崎さんはモラルに欠けた放流の対策として、平成17年5月に川崎市多摩区の河川敷に、「お魚ポスト」と名付けたいけすを設置。放流に来た飼い主に、ペットを入れてもらおうとの試みを始めたが、放流防止の決め手にはなっていない。都内のペットショップの男性店長は「大型魚はルアー釣りで人気が高い。釣り愛好者が、繁殖させるためにわざと放流することもあるようだ」と、“確信犯”の存在も指摘する。
 昭和60年代の高度成長期には、水質汚濁が進み「死の川」とも呼ばれた多摩川だが、近年はきれいな下水処理水を流して水質を浄化。年間で200万匹のアユも遡上(そじょう)する。一方で「下水処理水は水温が高く、(熱帯魚などは)住みやすい」と山崎さんは“温暖化”を指摘する。水質浄化により、外来種も生息しやすい環境となる皮肉な結果を生んでしまったようだ。

■観察拠点にと 県があずまや 草津・コハクチョウ飛来地(京都新聞電子版)
 コハクチョウが飛来する滋賀県草津市志那町の琵琶湖岸で、県が観察に利用できるあずまやを設置した。飛来シーズンに毎年、この場所に観察小屋を仮設していた地元の愛鳥家グループに活用してもらうという。
 あずまやは約3メートル四方で、3月に着工し、先月末に完成した。普段は休憩所だが、コハクチョウが飛来する冬季は風よけのシートを覆うなどして、水鳥の観察や保護活動を続けている「草津琵琶湖岸コハクチョウを愛する会」(横川栄仁理事長)に、観察や市民への環境PRの拠点として使用してもらう。
 同会はこの場所で毎冬、コハクチョウの写真パネルなどを展示する観察小屋を建てていた。しかし、1月下旬に県から「不法占用にあたる」との指摘を受け、やむなく屋根なしの仮設小屋を設置した。
 同会事務局は「コハクチョウの姿を市民に知ってもらうなど、施設をより有効に活用できるよう検討していきたい」と話している。

■車より電車がお得? GW後半初日 渋滞少なめ(Chunichi Web)
 大型連休後半の4連休が3日始まり、東海地方の駅や道路は、行楽地や古里に向かう人や車で混雑した。
 東海道新幹線の自由席は下りの「のぞみ」を中心に込み合い、名古屋駅を午前7時54分に出発した「のぞみ3号」が乗車率200%を記録。在来線も、長野行きの特急などで満席が相次いだ。
 名古屋駅の新幹線ホームでは、神奈川県の親せき宅に家族で向かう途中の愛知県豊田市の主婦中谷みどりさん(35)が「連休は道路が込むしガソリン代も気になるから、やっぱり電車ですね」と話した。
 高速道路の渋滞は3日午前、東名阪道の蟹江−四日市で25キロが最高。東名高速の豊川−豊田ジャンクションや中央道の小牧東−恵那でも20キロ前後渋滞した。ガソリン価格高騰で車の利用を控えた影響か、例年のように30キロを超す渋滞はみられなかった。
 中部国際空港(愛知県常滑市)では、2万1000人が国内外の空港へ飛び立った。国際線は9500人、国内線は1万1500人だった。

08/05/03

■保護のつもりが、コイなど大量死/横浜・菊名池公園(神奈川新聞カナロコ)
 横浜市港北区菊名の菊名池公園で今年四月、池のしゅんせつのため一時的に園内のプールに移したコイなどの魚が大量に死ぬトラブルがあった。子供用の狭いプールに入れたことで酸欠状態に陥ったことが原因とみられる。公園は釣りもできる憩いの場だけに、住民からは、「もっと適切な方法がなかったのか。自然破壊だ」といった憤りの声が上がっている。
 公園を管理する同市港北土木事務所によると、魚の大量死が確認されたのは四月十八日。「子供用のプールで魚が苦しそうに呼吸をしている」と付近住民から連絡があり、事務所の職員が調べたところ、三月十三日に池から移したコイやフナなど百四十五匹のうち、五十二匹が死んでいた。子供用プールは深さ四十〜五十センチ、広さは約二百平方メートル。土木事務所では、狭いプールに大量の魚を一度に移したことで酸欠死したとみており、子供用プールに残っていた魚の約半数を隣の流水プールに移す措置を取った。
 しゅんせつは池で増えているブルーギルなどの外来種の駆除とヘドロ発生の一因となっているハスの一部撤去が目的。土木事務所から工事を受注した鶴見区内の造園業者が今年一月から工事を行っている。
 公園の清掃を日常的に行う住民グループの一人でフリーカメラマンの徳田正博さん(54)は「あれだけの魚を小さなプールに入れたら酸欠になることは予想できるはず。住民に相談してほしかった」と憤りを隠さない。
 土木事務所の大場正晴所長は「貴重な生物を死なせてしまい住民の方々に申し訳ない。方法に問題があったことは否めない」と不手際を認めており、地元の自治会関係者に対し、魚を大量死しさせてしまった経過などについて説明を行っている。

■琵琶湖:回収外来魚、07年度15.1トン ボックスなど設置以来最高に(毎日jp滋賀)
◇ノーリリースが常識になった
 県は2日、琵琶湖岸周辺の外来魚回収施設に集められた外来魚が昨年度は15・1トンで、03年度の設置以降、最高だったと発表した。県琵琶湖レジャー対策室は、昨年11月の「第27回全国豊かな海づくり大会」に合わせて県内各地で外来魚駆除釣り大会などを行い、外来魚の再放流禁止(ノーリリース)が周知されたことなどが要因と分析している。
 回収施設は、湖岸の公園などに置かれた回収ボックス40基と北湖の漁港などに置かれた回収いけす30基。ボックスと、いけすの回収量は、これまで最高だった05、06年度の13・9トンを上回った。
 一方、釣った外来魚を引き換え所に持ち込んだ人に、商店街などで利用できる「びわこルールひろめよう券」を渡す事業(昨年度で終了)での回収量は、06年度の20・2トンが07年度には16・4トンに減った。【服部正法】

■新幹線、乗車率200%も 高速道は各地渋滞 GW混雑(asahi.com滋賀)
 大型連休の後半に入った3日午前、新幹線や空の便は、帰省や行楽の家族連れなどで混雑を極めた。高速道路も各地で渋滞となっている。
 東海道・山陽新幹線は、上下線ともにほぼ満席。自由席の乗車率が200%になった列車もあった。東北、上越、長野新幹線も、下り線のホームや改札にお客があふれた。
 航空各社によると、羽田発の国内便は午前中、いずれも満席状態。午後には、一部で空席が出る見通し。連休最終日となる6日は、各社とも羽田着の便がほぼ満席になっているという。
 日本道路交通情報センターによれば、午前11時時点で、東名高速下り線は海老名サービスエリアまで32キロ▽中央道下り線は、相模湖インターチェンジ(IC)まで27キロ▽中国道の下り線は、宝塚ICまで37キロ▽九州道下り線は久留米ICまで38キロ――と、それぞれ渋滞している。

08/05/02

■ニゴロブナとは?(アサヒ・コムきっず)
 滋賀県の琵琶(びわ)湖や周辺の川にすむフナの仲間。体長は25〜30センチほど。近い将来、いなくなる危険性が高い「絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)」に指定されています。
 琵琶湖のニゴロブナに増加のきざしが見られます。同試験場によると、2006年度の推定の生息数は619万匹と、1994年に調査を始めてから最多を記録。また湖の北部で、1回の漁でとれる量は、2007年2、3月は約14.5キロだったのに対し、今年の2、3月は約24.8キロでした。県は、卵を産みつける水辺の植物ヨシの茂る場所を再生したり、ブラックバスなど外来魚(海外から持ちこまれ、放されるなどした魚)を取り除いたりした効果が出たとみています。(提供:朝日学生新聞社)

08/05/01

■ガソリン値上げ開始 暫定税率復活で(Chunichi Web)
 揮発油税の暫定税率復活を受け、各地のガソリンスタンドは1日から値上げした。1リットル当たりの暫定税率は約25円で、元売り大手は卸価格をこの日の出荷分から1リットル30円前後引き上げ。復活前の仕入れ分は価格を据え置くスタンドもあり数日間はばらつきが出そうだが、5月中に最高値を更新し、レギュラーで160円を突破するとみられる。
 東京都世田谷区の幹線道路「環八通り」沿いのスタンドでは、レギュラーガソリンが前日までの124円から157円に。マネジャーの男性(36)は「税金なので仕方ない。原油価格の高騰も踏まえた値上げをしないとやっていけない」と嘆いた。苦情や抗議は寄せられておらず混乱はないという。
 給油に訪れたサービス業の男性(37)は「値段が高いのは仕方ない。めちゃくちゃな政治の方が許せない」と話し、政権の指導力を疑問視した。(共同)

■ガソリン狂騒再び 今度は「値上げ」で現場混乱(asahi.com)
 ガソリンの値段が上がり始めた。各地のスタンドでは4月30日、安いうちにガソリンを入れようと、車の長い列ができ、ガス欠を起こす店が次々に現れた。5月1日に日付が変わると、早々と値上げに踏み切る店も登場。多くの人たちが、「暫定税率」に振り回された。
 5月1日午前0時、さいたま市西区の国道17号新大宮バイパス沿いのスタンドは日付が変わると同時に、レギュラーガソリンの値段を1リットル155円、ハイオクガソリンを166円に、30円ずつ上げた。
 アルバイト店員が、店先の3カ所に掲げた価格表のボードの数字を手作業で張り替えた。その直後、何台かの車がガソリンを入れに来たが、店員から値上げを説明されると、給油せずに立ち去った。
 約1時間前にレギュラーガソリンの在庫が切れ、ハイオクのみの営業にしていた。
 同市の会社員の女性(34)は車で20分かけてこのスタンドまで来て、ハイオクを給油。仕事から帰宅後、なじみの店に行くとレギュラーは売り切れで、別の店も長蛇の列であきらめた。「ガソリンが1カ月間で値上げしたことより、政治のせいで深夜までガソリンのことで振り回されたことに腹が立ちます」
 一方、約300メートル離れた別の店は日付が変わる直前、店頭に表示した値段の看板を取った。「周りの店の動きを見極めてから、価格を決めます」と話していた。
 東京都八王子市内のセルフ式スタンドでは30日午後11時ごろ、レギュラーガソリンが底を突いた。しかし、給油待ちの車の列は約200メートル。50分近く待った客を断り切れず、ハイオクを、レギュラーの値段に下げて売った。差額の1リットルあたり10円が、そのまま赤字となった。
 4月1日に暫定税率が廃止されたときは、損を覚悟で値下げした。今回は、1日午前2時ごろのタンクローリー到着を待って1リットル30円を上乗せするつもりという。
 「客の切れ間を判断して値上げするように」と本部からの通知も来ているが、いつ途切れるのか見通しが立たない。男性店長(38)は「明け方まで値上げできないのでは。この1カ月は赤字覚悟で、店に良いことなんて何もなかった」と言った。
 静岡市駿河区で24時間営業しているセルフ式スタンドは、「混乱防止」などのために30日午後11時過ぎにいったん店を閉め、1日午前1時過ぎ、レギュラー125円の看板を159円に値上げして、営業を再開した。
 30日午後6時半、川崎市多摩区のガソリンスタンドに1台のタンクローリーが着いた。予定より2時間遅れた。タンクローリーの運転手(45)によると、給油待ちの車による「ガソリンスタンド渋滞」に巻き込まれたという。「ガソリンが足りなくなりそうな店を最優先に回っているけれど、どの店もいっぱいいっぱいの状態。1分1秒無駄にできない」と話した。

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