琵琶湖の湖底から
(2007/08)

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■生態系、かかわり重点に 県環境審、琵琶湖流域水ビジョン答申案 07/08/01 京都新聞電子版
 滋賀県環境審議会(会長・宗宮功龍谷大教授)は31日までに、2030年の琵琶湖の理想の姿と実現に向けた政策を盛り込んだ「琵琶湖流域水ビジョン」(仮称)の答申案をまとめた。水質だけでなく生態系保全や県民生活との関係など、幅広い視点から琵琶湖の将来像を描いている。
 琵琶湖総合保全整備計画(マザーレイク21計画)など既存の計画は、水質改善に重点を置いている。しかし近年、湖底の低酸素化や水草の異常繁茂など新たな問題が生じているほか、県民と琵琶湖のかかわりが希薄化しているため、新たにビジョンをつくり、対策を講じることにした。
 答申案では、在来魚の生息場所を確保するため、▽在来魚の産卵時期の水位確保▽琵琶湖から田んぼまで遡上(そじょう)できる水路の確保▽シジミを増やすための底泥の改善−などを挙げた。また、県民と琵琶湖とのかかわりでは、「遊・食・住」を将来像に定め、観光客の増加、おいしいシジミ汁や安価なフナずしなどの提供、湖畔で過ごす県民の増加−をそれぞれ例示した。
 実現に向けた政策は「水質」「生態系」「人の暮らしと琵琶湖のかかわり」の3つに分け、▽水質汚濁メカニズムの解明▽内湖や湿地生態系の保全と再生▽流域の暮らしや文化が水環境に及ぼす影響の解明−など96項目を記した。
 答申案は一部の文言などを修正したうえで、6日に嘉田由紀子知事に提出する。

■湖の恵みにありがとう! 大津で感謝祭 「びわ湖まつり」が開幕 07/08/01 京都新聞電子版
 琵琶湖の恵みに敬意を表する「びわ湖感謝祭」が1日、大津市の大津港で開かれた。1カ月間、滋賀県内各地でイベントが開かれる「びわ湖まつり」の一環で、関係者らがまつりの成功を祈願し、市民らが琵琶湖の遊覧を楽しんだ。
 主催するびわ湖まつり推進委員会の高橋宗治郎委員長(80)が「琵琶湖の恵みを身をもって体験してほしい」とあいさつし、関係者らがテープカットをした。このあと、公募で選ばれた県内や京都などから参加した約200人が観光船に乗船した。船は竹生島に寄港し、イベントで使われる元火の拝受式があった。再び出港、米原市などで採取した川の水を船上から流した。

■赤城農相を更迭 首相、内閣改造待たず 07/08/01 Chunichi Web Press
◆閣僚交代4人目
 安倍晋三首相は一日午前、赤城徳彦農相を首相官邸に呼び、農相を更迭する考えを伝えた。赤城氏も了承し、その場で辞表を提出した。赤城氏の不明朗な事務所費問題発覚以来、自民党内外で高まる辞任論に対し、首相は一貫して赤城氏を擁護してきた。しかし、「政治とカネ」の問題をめぐる政権の消極的な姿勢が、参院選惨敗の一因にもなっただけに、首相も政権を立て直すため、今月末にも行う内閣改造を待たずに、更迭に踏み切ることにした。
◆赤城氏「与党敗北の一因」
 赤城氏は辞表提出後、「私に関するさまざまなことが、参院選に影響を与え、与党敗北の一因となったのは紛れもない事実だ。申し訳ない。この際けじめをつけたい」と述べた。
 赤城氏は自殺した松岡利勝前農相の後任として六月一日に就任したばかり。安倍内閣発足後、閣僚交代は四人目。首相の任命責任があらためて問われる事態になった。
 これに関連して塩崎恭久官房長官は一日午前の記者会見で「首相が任命しているわけだから、当然責任はある」と述べた。
 首相は七月三十一日、内閣改造について「赤城農相も含めて人心を一新していく」と述べ、内閣改造の際に、赤城氏も交代させる意向を示していた。しかし、赤城氏に対する批判が予想外に高まりを見せていることを勘案し、前倒しして交代させることにした。
 後任は、内閣改造まで若林正俊環境相が兼務する見通し。
 赤城氏は、故・赤城宗徳元農相の孫で、東大卒、農水官僚出身。防衛副長官、党副幹事長などを歴任した。衆院茨城1区選出で、当選六回。
青木氏も辞任 藤井氏復党へ
 自民党は一日午前、党本部で役員会と役員連絡会を開き、参院選の敗因を分析する「総括委員会」の設置を決めた。谷津義男選対総局長を委員長とし、衆院比例代表ブロック単位で地方組織などの意見を聴取、八月中に報告をまとめる。
 安倍晋三首相は、参院選惨敗について「厳しい結果になり、申し訳ない」と陳謝した。一連の会合で、岐阜選挙区から自民党推薦で当選した郵政造反組の藤井孝男元運輸相を、七日召集の臨時国会前にも復党させることも決めた。
 一方、青木幹雄参院議員会長は一日昼の参院執行部会で、参院選惨敗の責任を取って辞任する意向を表明し、了承された。

■誤って転落か 車中から男性の遺体 海津漁港に乗用車 07/08/01 京都新聞電子版
 1日午後零時10分ごろ、滋賀県高島市マキノ町西浜の海津漁港に乗用車が沈んでいるのを、釣り人が見つけた。車内から大津市竜が丘、無職池田征四郎さん(69)の遺体が見つかった。高島署は誤って転落したとみている。
 調べでは、車は道路沿いの水深約4メートルの湖底に沈んでいた。池田さんは7月29日朝、家族に「釣りに行く」と言って出かけた。

■淀川流域委、9日に再開へ 07/08/02 京都新聞電子版
 1月末で休止していた国土交通省近畿地方整備局の諮問機関「淀川水系流域委員会」が9日に再開されることが、1日までに決まった。新たな委員として、同委員会を立ち上げた元官僚、宮本博司さん(54)らが加わることになった。
 委員は24人で、新規と継続が半数ずつとなった。公募の20人から選ばれたのは宮本さん1人だった。従来の委員選考に比べ整備局側の裁量が大きくなったことに批判があったが、整備局は「専門や年齢などのバランスを考慮した。このメンバーで責任が全うできるはず」としている。
 委員会は、琵琶湖・淀川水系の今後20−30年の具体的な整備内容を盛り込んだ河川整備計画の策定について意見を述べる。同計画は本年度中に策定される予定。

■魚の産卵状況一目で 大津・アクア琵琶がコーナー設置 07/08/02 京都新聞電子版
 琵琶湖の魚の産卵状況を、1週間ごとに地図上に表示していくコーナー「お魚たちの産卵調査」が、アクア琵琶(大津市黒津4丁目)に設けられ、来館者の目を引いている。季節ごとに変化する魚種を写真やイラストで紹介し、生まれたての魚も展示した。
 琵琶湖や周辺の河川に生きる魚の暮らしぶりを知ってもらおうと、魚類の生息調査を続けている「琵琶湖博物館うおの会」の協力を得て、今春から始めた。
 琵琶湖を描いたパネル上に、「フナの卵発見」、「ハスが産卵」、「ニゴイがそ上」などのメモをはって各地の産卵状況を更新している。ニゴイの群れが川をさかのぼる様子やヨシノボリの卵のアップなどを写真で紹介するほか、小さな水槽では生まれたてのフナやタモロコ、シマドジョウの稚魚を見ることができる。
 毎週の展示替えを担当している滋賀県立大大学院生で琵琶湖博物館特別研究員の中尾博行さん(30)は「琵琶湖の魚類の産卵状況は一般にはあまり知られていない。子どもたちにも分かりやすいよう展示していきたい」と話している。

■ふなずし“復活”へ起業 安土の女性、08年本格販売へ 07/08/03 京都新聞電子版
 滋賀の伝統食「ふなずし」を庶民の手に取り戻したいと、滋賀県安土町下豊浦の大島正子さん(44)が、ニゴロブナの養殖加工販売会社「飯魚(いお)」を立ち上げ、ふなずしに使う琵琶湖の固有魚ニゴロブナの養殖に取り組んでいる。養殖は民間でほとんど行われておらず、「ニゴロブナの減少で高級化したふなずしが、再び家庭の食卓にのぼるようになれば」と来年12月ごろのふなずしの本格出荷を目指している。
 大島さんは京都で結婚後、11年前に家族で古里の安土町に戻った。兼業農家となったが、収入より経費が多いことに気づき、付加価値の高い農業を模索していた。
 そんな時、知人から新潟では水田でニシキゴイを育てていることを聞き、田んぼで、ふなずしの元になるニゴロブナの養殖を思いついた。8年前、所有する田んぼ5000平方メートルを池に造成し、養殖を始めた。
 知識やノウハウがなく、最初の5年間はニゴロブナが大きく育たず苦労したが、試行錯誤の末、20−30センチほどの大きさに3年間かけて育てる方法を獲得。規模を拡大したいと考えていた時、県内企業から出資の申し出があり、昨年7月にベンチャー企業を設立した。
 西の湖近くにも田んぼ約2万2000平方メートルを借りて、養殖池を拡大した。今年3月の水揚げ量は約120キロだったが、来年は約2トンを目指しており、自社でふなずしに加工して、本格的に販売する。
 大島さんは「西の湖の水を使い、薬剤を使わずに塩水などで治療しながら育てている。ふなずしの漬け方や味の継承にも役立てば」と話している。

■県水産試験場:ふなずし講習会など、あす多彩な催し−−彦根 07/08/03 Mainichi Interactive滋賀
 彦根市八坂町の県水産試験場は4日、「感じて!びわこ みて ふれて まなぶ 豊かなうみづくり」と銘打ち、場内を一般公開する。
 今年で9回目。試験研究の成果をパネルで紹介するほか、「魚も病気になるの」「湖辺のにぎわいについて」など4テーマで講演を開催。ふなずし漬け方講習会(受講者16人は決定済み)も開かれ、職員が指導し、受講者以外も見学できる。
 琵琶湖や河川の魚介類などを紹介する「ミニ水族館」▽魚をつかむ「さかなタッチング」▽職員が考案した外来魚駆除漁具の展示▽池で外来魚を釣り、リリース禁止の体験−−などもある。
 このほか、試験場の港湾でフナの稚魚を放流。アユやビワマス、ニジマスの塩焼きや、ブルーギルやブラックバスの空揚げが提供され、セタシジミのみそ汁などの試食(無料)も楽しめる。
 午前10時〜午後4時で、入場無料。予約不要。
問い合わせは同試験場(0749・28・1611)。【松井圀夫】

■ジュゴンなど絶滅危惧種に 環境省がレッドリスト見直し 07/08/03 asahi.com
 環境省は3日、絶滅の恐れのある野生生物の一覧表「レッドリスト」の見直し結果を公表した。海にすむ哺乳(ほにゅう)類ジュゴンを初めて評価対象に加え、絶滅の危険が最も高いランクに分類した。琵琶湖沿岸の伝統食品ふなずしの材料、ニゴロブナも絶滅危惧(きぐ)種になった。
 レッドリストは野生生物について、絶滅、野生絶滅、絶滅危惧(1A類、1B類、2類)、準絶滅危惧など8区分で評価している。
 ジュゴンは国内では沖縄本島周辺のみに50頭未満生息するとみられ、絶滅危惧1A類に。これまで上陸しない海の哺乳類は評価の対象外だったが、ジュゴンのエサ場は浅い沿岸域で、陸上の開発行為の影響を受けやすいため、対象に加えたという。哺乳類では他にイリオモテヤマネコやラッコの危険度も引き上げられた。
 汽水・淡水魚類では、琵琶湖のニゴロブナやゲンゴロウブナが、オオクチバス(ブラックバス)といった外来種の影響などで数が減り、絶滅危惧1B類に。また田園地帯のタナゴ類の多くで絶滅の恐れが高まっていることがわかった。
 7〜10年ぶりに全面的なリスト見直し作業を進めており、昨年末の4分類に続いて今回は、哺乳類や魚類など6分類の見直し結果が公表された。絶滅の恐れがある種は461種増え、計3155種となった。
    ◇
レッドリスト見直しの主な内容
・ジュゴンが絶滅危惧1A類に追加
・イリオモテヤマネコが減少傾向で、絶滅危惧1B類から1A類に引き上げ
・絶滅の恐れがある地域個体群としていた下北半島のホンドザルが増加傾向でランク外に
・琵琶湖のニゴロブナ(ふなずしの材料)、ゲンゴロウブナが絶滅危惧1B類に追加。オオクチバスなどの外来種の影響
・メダカはこれまで通り絶滅危惧2類
・保全の結果、絶滅危惧2類だったアサザ、サクラソウ、シバナ、サギソウが準絶滅危惧に

■水位操作で卵 最大半数死滅 琵琶湖、急減ホンモロコ 07/08/05 京都新聞電子版
 琵琶湖の固有種ホンモロコの卵が、人為的な水位操作によって最大約半数干からびていることが、滋賀県水産試験場の調査で分かった。かつて庶民の味だったホンモロコが急減した理由の一つに瀬田川洗堰操作の影響を示唆する結果となった。
瀬田川洗堰影響か 滋賀県水産試験場調査
 調査は、試験場が昨年4−7月、西浅井町と湖北町の湖岸で週1回実施した。産卵位置を測り、その後1週間の水位と照合した結果、西浅井町で50%、湖北町で28%が水につからず干からびていたという。
 ホンモロコの卵は水際のヤナギの根などに産み付けられるため、水位低下の影響を受けやすい。産卵のピークは4−5月だが、琵琶湖の水位は5月以降、洪水に備えて人為的に下げることから、卵が水面より上に取り残されて干上がる問題が以前から指摘されてきた。
 一方、堰を操作する国土交通省琵琶湖河川事務所も同様の調査をしているが、干からびた割合は1%−11%で、試験場の調査と隔たりがある。同事務所は「調査場所やふ化日数の設定に違いがあるのでは」と説明する。
 現行の水位操作は1992年から始まった。滋賀県水産試験場の藤岡康弘次長は「長い時間をかけて自然に適応してきた在来魚は、近年の急激な水位変化についていけない。魚のことを考えれば、なるべく自然のリズムに近い水位操作に戻すのが望ましい」としている。

■ギルやバス釣りに300人 守山・外来魚駆除で大会 07/08/05 京都新聞電子版
 外来魚から琵琶湖の生態系を守ろうと、ブルーギル撲滅釣り大会が5日、滋賀県守山市の湖岸であった。県内外から参加した親子らが外来魚を釣り上げた。
 守山市内の事業所などで結成する「守山湖岸振興会」が主催した。
 この日は、約300人が釣りざおを手に、同市水保町一帯の湖岸で、ブルーギルやブラックバスを次々と釣った。魚は1キロあたり300円相当の特典がつき、市内などで使える「一ギル券」と引き換えた。
 中には1人で3キロ近い釣果をあげた参加者もいた。京都市山科区から参加したリサイクル工場勤務の佐々木涼次さん(19)は「予想より釣れなかったが、少しは外来魚を減らせたかな」と話していた。

■ブルーギル釣り大会:力合わせ外来魚撲滅 親子ら300人で100キロ 07/08/06 Mainichi Interactive滋賀
 釣りを楽しみながら琵琶湖の外来魚を駆除してもらおうと、守山市などで作る守山湖岸振興会は5日、守山市水保町の「レークさがわ」駐車場周辺で「もりやま・びわ湖・ブルーギル撲滅釣り大会2007」を開いた。
 8回目となる今回は、家族連れなど約300人が参加。午前7時半からスタートし、琵琶湖岸や川岸でめいめいに釣りを満喫。約3時間半で計100キロのブルーギルが捕獲された。釣り上げたブルーギルは重さを計り、1キロ単位で振興会加盟の「ラフォーレ琵琶湖」や「琵琶湖大橋ゴルフコース」などで特典を受けられる「ギル券」と交換。ブルーギルは守山漁協が引き取り、肥料にして活用する。
 守山市横江町の会社員、河村文章さん(51)は、長男直紀君(8)と一緒に参加。3度目の挑戦だったが、「5匹しか釣れませんでした」と苦笑い。直紀君は「楽しかったけど、釣るのは難しかった。でも、来年は頑張ってもっと釣るよ」と意気込んでいた。【近藤希実】

■びわ湖検定の実行委を来月設置 滋賀県が来年度内スタートへ 07/08/09 京都新聞電子版
 滋賀に関する知識を問う「びわ湖検定」(仮称)の実施に向け、滋賀県は9月にも、県内の環境団体や観光団体などと実行委員会を設立する。滋賀の環境と観光をテーマにした検定で、来年度内のスタートを目指す。
 実行委には、県のほか、びわこビジターズビューローや、淡海環境保全財団などが参加する。検定は、歴史文化や環境を中心とした内容で、特に観光と環境の両面で重要な琵琶湖に関する問題を必ず盛り込む。実施時期は未定。本年度中に具体的な実施要項を実行委でまとめる。
 いわゆる「ご当地検定」は、2003年に始まった東京シティガイド試験(東京観光財団主催)が「元祖」といわれ、04年から京都商工会議所が実施している京都・観光文化検定試験(京都検定)が火付け役となり、全国各地に広がった。滋賀県内でも、彦根商店街連盟が「彦根城下町検定試験」を行っている。
 県観光産業振興室は「滋賀には他府県から移り住んできた人も多く、検定を機会に滋賀についてより詳しく知ってもらえるようになれば」としている。

■外来生物法違反:違法ザリガニを飼育・販売 容疑で28歳経営者を逮捕 07/08/09 Mainichi Interactive北海道
 野生化すると生態系に影響を及ぼすため外来生物法で飼育が禁止されているオーストラリア原産のザリガニ「ヤビー」、札幌手稲署提供=を販売していたとして、札幌手稲署は7日、札幌市手稲区富丘2の3、ペットショップ「トロピカル・ジェム」経営、松谷元気容疑者(28)を同法違反(飼育などの禁止)容疑で逮捕した。道警生活環境課によると、同法違反事件は道内初。
 調べでは、松谷容疑者は3日午前11時半ごろ、同店内でヤビーを販売目的で飼育していた疑い。
 2、3年前に1匹2000〜3000円で10匹仕入れたといい、7万9800円の値が付いた1匹が売れ残っていた。体長14センチで鮮やかな青色。「価値があるので捨てられなかった」と供述しているという。
 同法は05年6月施行。販売目的で飼育した場合の罰則は3年以下の懲役か300万円以下の罰金。ヤビーは06年2月、飼育が禁止される「特定外来生物」に指定された。【芳賀竜也】

■山科の男性が不明 大津の琵琶湖沖 07/08/09 京都新聞電子版
 8日午後2時40分ごろ、大津市由美浜のなぎさ公園サンシャインビーチの琵琶湖岸で、通行人の男性から「男性が水の中に入ったまま、戻ってこない」と119番通報があった。大津市消防局と大津署が、潜水したりヘリを使って男性を捜したが発見できず、午後7時に捜索を打ち切った。9日朝から再開する。
 大津署によると、行方が分からなくなったのは京都市山科区安朱中溝町、接骨院経営須田孝夫さん(51)。午後2時ごろに家族や友人計4人で同ビーチを訪れた。浜辺で犬に投げて遊んでいたボールが水面に浮き、取りに行こうと服を着たまま泳いでいた際におぼれた、という。
 調べでは、須田さんが水没したとみられるのは沖合約30メートルの地点で、水深は約3メートル。水中には藻が群生しているという。

■淀川水系流域委が再開 半年ぶり 整備計画議論へ 07/08/09 京都新聞電子版
 一時休止していた国土交通省近畿地方整備局の諮問機関「淀川水系流域委員会」が9日、新委員で約半年ぶりに再開した。これまで委員の人選を委員会側がしていたが、今期は整備局が主導的に選考した。ダムを含む今後20−30年の琵琶湖・淀川水系の河川整備計画の論議に、この人選がどう影響するか注目される。
 大阪市内であった委員会では、委員長に、新委員で国交省淀川工事事務所長(当時)として委員会を立ち上げた宮本博司さん(54)を選んだ。整備局は事業中の5ダムの扱いなどを盛り込んだ河川整備計画原案を今月中にも明らかにする予定で、委員会はこの原案に対し、意見を述べる。
 委員会のメンバーは24人で、新委員と継続委員が半数ずつとなった。
 この日は、整備局が、具体的な整備内容を定める河川整備計画の策定にあたっての基本的な方向性やスケジュールについて説明した。
 委員会は2001年に発足し、03年1月に「ダムは原則として建設しない」と提言した。国交省は今年7月、大戸川ダム(大津市)などは必要とする整備基本方針案をまとめた。整備局は1月末、整備基本方針の策定にまだ時間がかかるとし、委員会を休止させていた。

■琵琶湖外来魚駆除大会 07/08/09 EICネット
こんにちは、いつもお世話になっております。琵琶湖を戻す会です。
本年度後半の駆除大会の開始のお知らせです。
目  的 : 琵琶湖にてブラックバス・ブルーギルなど外来魚の駆除を行う
開 催 日 : 2007年9月9日(日) ・・・ 雨天決行
時  間 : 10:00〜15:00
※随時参加・随時解散といたします
参 加 費 : 大人200円,子供100円(保険料等の実費)
総合受付 : 滋賀県草津市志那中湖岸緑地
交  通 : JR琵琶湖線草津駅西口から琵琶湖博物館行きバスで22分、
終点「琵琶湖博物館前」停留所から琵琶湖沿いに徒歩約20分。
駆除方法 : エサ釣り
持 ち 物 : 釣り道具(特に釣り竿・魚を入れる容器)は出来るだけ各自でご準備下さい。
ただし、餌・仕掛けについては無料でお分けいたします。
また若干数ではありますが、竿を無料レンタルいたします。
仕掛けを準備出来る方はサンプル図を参考にして下さい。
昼食は各自ご持参下さい。(最寄りのコンビニまで徒歩約15分)
お 願 い : 会場にゴミ箱はありませんので、必ずゴミは各自でお持ち帰り下さい。
主   催 : 琵琶湖を戻す会
協  力
(順不同) : 守山漁業協同組合
滋賀県漁業協同組合連合青年会
このイベントへの参加資格や事前申し込みの必要は一切ありません。
個人での参加や飛び入り参加も大歓迎いたします。
会場は足場もよくトイレもありますので、
ご家族・ご友人をお誘い合わせの上、大勢でのご参加をお待ちしております。
こ の イ ベ ン ト で は 「 B Y ス タ ン プ ラ リ ー 」 の ス タ ン プ を 受 け 付 け て い ま す 。
琵琶湖を戻す会は農林水産省及び環境省より特定外来生物防除認定を受けています。
http://homepage2.nifty.com/mugituku/prevention/prevention.html

■彦根市と虎姫町で35度を超える 滋賀で猛暑日、今年1番の暑さ 07/08/09 京都新聞電子版
 滋賀県内は9日、今年1番の暑さとなり、彦根市と虎姫町で35度を超え、気象庁が今年設けた「猛暑日」を初めて記録した。
 彦根地方気象台によると、この日の最高気温は彦根市で35・5度、虎姫町で35・0度。太平洋高気圧が本州の上空にせり出した影響で気温が上がったという。
 同気象台は「彦根市は普段、琵琶湖からの風で比較的温度が下がるが、9日は琵琶湖からではなく南西の風が吹き、特に暑くなった」としている。

■不明の男性遺体を発見 大津・琵琶湖沖25メートルで 07/08/10 京都新聞電子版
 大津市由美浜の琵琶湖で8日、京都市山科区安朱中溝町、接骨院経営須田孝夫さん(51)がおぼれて行方不明になった事故で、大津署と大津市消防局は10日、同市由美浜の沖合約25メートルで須田さんの遺体を発見した。死因は水死という。

■ビワツボカムリ生きていた? 県琵琶湖環境科学研 北湖で殻発見 07/08/10 京都新聞電子版
 琵琶湖固有種で滋賀県の絶滅危惧(きぐ)種に指定されている動物プランクトンのビワツボカムリの殻が、13年ぶりに琵琶湖で発見されたと、滋賀県琵琶湖環境科学研究センター(大津市)が10日発表した。生体は確認されていないが、見つかった45個の殻のうち、細胞の一部と見られるかけらが残るものもあり、同センターは「殻の状況から今も生息する可能性が高い」としている。
 殻は長さ約0・3ミリで、白っぽい半透明色。
 同センターが6日の湖底調査で、高島市沖の北湖中央部の水深約88メートルで湖底の泥を採集したところ、45個のビワツボカムリの殻がほぼ完全な形で見つかった。
 細胞の一部と見られるかけらが残る殻も4個あり、同センターが遺伝子解析を進めている。
 ビワツボカムリは根足虫(アメーバ)の仲間で、先端が角状にとがったつぼ型の殻を持つ。かつては琵琶湖全域に生息し、8月から11月にかけて水面付近に浮上するのが確認されていた。
 生きた個体は1981年に大津市沖の北湖で1個体を確認して以降、26年間にわたって見つかっておらず「幻のプランクトン」とされていた。
 発見した一瀬諭主任専門員は「完全な形の殻が大量に出たことに驚いている。湖底の泥質化や低酸素化など環境悪化が危ぶまれる中、生息が確認されれば明るいニュースだ」と話している。

■計画水量、20年後6割に削減 県方針、琵琶湖流域別下水道整備 07/08/10 京都新聞電子版
 滋賀県は9日までに、県内の下水道整備の大枠を示す琵琶湖流域別下水道整備総合計画を見直し、約20年後の1日当たりの計画水量を、現行計画の約6割に削減する方針を固めた。県民1人当たりの水使用量が現行計画で想定した8割程度にとどまっているためで、工場排水量も近年の節水指向を受けて半減を見込んでいる。
 2025年度を目標年とする見直し案では、県内全域の1日当たりの計画水量を約88万トンとし、10年度に約148万トンと定めた現行計画を4割程度減らした。
 大幅削減の主な要因は、県民1人当たりの水使用量が、現行計画で設定した数値の8割程度にとどまる約260リットルで推移しているためだ。
 下水道を利用する計画人口も、各市町の人口推移を基に現行計画より約16万人少ない約140万人に設定した。1日当たりの工場排水量は近年の節水指向を受けて、現行計画の半減となる約19万トンを見込んだ。
 処理水質は、琵琶湖の水質汚濁の指標となるCOD(化学的酸素要求量)が改善していないことなどを考慮し、現在の各処理場で達成可能な数値に修正した。
 県下水道課は「琵琶湖の水質浄化に向け、下水道としてどこまで寄与できるかが問われている中で、経済性や効率性を踏まえ、現実的な数値に見直した」としている。

■琵琶湖の環境保護考えて 大津のホテル 固有魚7種類を展示 07/08/10 京都新聞電子版
 環境保護について考えてもらおうと、大津プリンスホテル(大津市におの浜4丁目)はこのほど、水槽で琵琶湖の固有魚の展示を始めた。体長約80センチもあるビワコオオナマズなど、普段なかなか見られない魚の泳ぐ姿に、子どもたちが大喜びでながめている。
 展示しているのは、オオナマズのほかに、ふなずしに使われるニゴロブナ、ゲンゴロウブナ、ワタカ、スゴモロコ、ビワヒガイ、ビワヨシノボリの7種類。幅120センチと150センチの3つの水槽に分けて、1階ロビーで展示している。
 同ホテルは固有魚の展示は初めてで、6月ごろに漁師に依頼し、それぞれの魚を捕獲してもらった。今月26日まで展示し、その後は再び琵琶湖に放流する予定。
 同ホテルは、「他府県のお客さまにも、滋賀の生活の源である琵琶湖の環境悪化や固有魚の減少について少しでも関心を持ってもらえれば」としている。

■トンボの楽園 生態系守れ 天敵アメリカザリガニ釣り 新人記者が挑戦 07/08/11 Chunichi Web Press石川【シリーズ現場】
 今月、着任した新人記者の私に、初の“大仕事”が回ってきた。金沢市の夕日寺健民自然園にあるトンボサンクチュアリでトンボを守るため、大量発生しているアメリカザリガニを釣れという。環境保護に協力しながら楽しむ。楽勝だと現地へ向かったら、炎天下で二時間もあぶら汗を流すことになった。(報道部・谷岡聖史)
 うっそうとした森の斜面に、縦に並んだ七つの池。それがトンボを繁殖させるため、棚田跡を利用してつくられたビオトープだった。一番大きな池は、バレーボールのコート一面ぐらいの広さ。全部の池を合わせると約五千平方メートル。うち五つの池でザリガニが増え、幼虫のヤゴを食い荒らしているという。
 現地に着き、ザリガニを求めて周囲を歩いた。十分ほど探し、ようやく濁った水の中に一匹を見つけた。手作りのさおで糸を垂らすと、すぐに餌のスルメに食いついた。大漁の予感だ。
 ハサミを振り上げ、威嚇してくるザリガニ。怖い。獲物を素手でつかむことができない。おたおたしていると、池の中へと姿を消してしまった。釣り上げては逃がしを繰り返して一時間。真夏の太陽が容赦なく照りつけ、汗が噴き出る。麦わら帽子を持ってきたのは正解のようだ。
 このままではらちがあかない。ザリガニが餌にかかると池から少し引き上げ、すかさずタモですくい上げることにした。ちょっとひきょうな気もするが、収穫なしとはいかない。たちまち小型の二匹を捕獲した。さらに格闘し、豪快な一本釣りで引き上げることにも成功した。
 バケツの中で動き回る三匹。よく見ると目はかわいい。そう思うと手に取れるようになった。
 わずか三匹の釣果。それでも「たいしたもんだ。最近は数が減っているから」と、村上貢園長からおほめの言葉をもらった。ただ、うまい人は二十−三十匹も釣るといい、名人への道は遠い。
 ザリガニを池の入り口にある大型のバケツに移して任務完了。園を訪れた子どもたちが持って帰るという。トンボの保護には池からの駆除が必要。とはいえ、“友情”が芽生え始めたザリガニのことを考えると、複雑な思いが残った。
トンボサンクチュアリに天敵のザリガニが繁殖し、ザリガニ釣りでの退治を呼びかけるポスター
ブラックバス駆除で02年激増
昨年も謎の大発生
 「以前はヨシに群がるザリガニで、池が真っ赤に見えました」。村上園長は振り返る。トンボサンクチュアリのザリガニは二〇〇二年に大量発生した。きっかけはブラックバスを駆除したことだった。
 池があるサンクチュアリは、一九九四年に完成し、これまでに五十種以上のトンボが確認された。
 ところがザリガニの大量発生の二年前、トンボは種類、数とも激減した。誰かが池に放したブラックバスが、幼虫のヤゴを食べてしまったためだった。
 園は〇一年十一月、池の水を抜き、ブラックバスを駆除した。天敵がいなくなると、増えたのはトンボではなくザリガニだった。
 雑食性のザリガニはヤゴだけでなく、水草も食べ、池の水質が悪化した。あまりの数に水中の酸素が不足して水面やヨシに集まり、池を赤く染めた。トンボのすみやすい環境は、さらに損なわれた。園は池にカゴを仕掛け、駆除に乗り出した。それだけでは追いつかないと、市民にもザリガニ釣りで協力を呼び掛け始めた。
 ピークの〇三年には七千九百二十匹を捕獲。その後は二千匹強でやや落ち着いた。ただ、村上園長は「油断すればまた増える恐れがある」と心配する。実際、〇六年には七千三百四十一匹と、原因不明の大量発生があったからだ。
 今、観察できるトンボは、コシアキトンボやシオカラトンボなど比較的ありふれた十種ほど。「あまり回復していない」と村上園長。金沢市のある昆虫愛好家は「水草が減り、池は汚物や泥がたまったひどい状態。トンボを戻すには大がかりな対策が必要だ」と嘆く。
 一度バランスを失った生態系。元に戻すのは、そう簡単ではないように思えた。

■京都、滋賀でこの夏一番の暑さ 舞鶴で史上5番目の37・9度 07/08/11 京都新聞電子版
 真夏の青空が広がり強い日差しが照りつけた11日、京都府内で、この夏1番の暑さとなった。京都市で37・7度、舞鶴市で37・9度を記録した。
 京都地方気象台によると、太平洋高気圧に覆われたため、京都市内では午前9時に30度を超え、その後も気温は上昇し、午後2時半ごろ、今夏最高を記録した。13日は南から湿った空気が入るため一部雲に覆われるが、今後1週間は晴れ間が広がり、暑い日が続くという。舞鶴市では午後2時過ぎ、1947年に舞鶴海洋気象台が観測を始めてから5番目となる37・9度となった。
 京都市伏見区の伏見港公園プールでは、強い日差しの中、子どもたちがプール脇に設置された滑り台で水しぶきを上げてはしゃいでいた。
 舞鶴市与保呂の与保呂川では子どもたちが太ももまで水につかり、夢中で魚を追った。府北部の各海水浴場では終日、家族連れらの歓声が響いた。
虎姫で36・1度
 滋賀県では11日、今年の県内最高気温となる36・1度を虎姫町で記録した。これまでの最高は9日に彦根市で記録した35・5度だった。
 彦根地方気象台によると、東近江市で35・6度、大津市で35・1度を記録するなど県内各地で今年最高を更新した。

■帰省ラッシュがピーク 高速道渋滞、68キロも 07/08/11 Chunichi Web Press
 お盆の帰省ラッシュが11日、ピークを迎え、高速道路は渋滞が続き、新幹線や空の便は込み合った。
 高速道路の下り線は午前10時15分、東北自動車道の福島飯坂インターチェンジ(福島)を先頭に68キロの渋滞。午後には、中国自動車道の宝塚インター(兵庫)から名神高速の天王山トンネル(大阪・京都)で断続的に34キロ、東北道の蔵王パーキングエリア(宮城)で26キロ、東名高速道路の三ケ日トンネル(静岡)で23キロの渋滞となった。
 JR東京駅は大きな荷物を持った家族連れなどで混雑し、午前6時に東京駅を出発した東海道新幹線のぞみの自由席は、名古屋駅で乗車率が200%に。東北新幹線でも同様に200%に達した列車があった。
 羽田空港から各地へ向かう日航、全日空などの国内便は終日ほぼ満席。出発ロビーは旅行者らでにぎわった。(共同)

■訪米の小池防衛相、異例の厚遇 要人ら、次々と会談 07/08/11 asahi.com
 小池防衛相が初訪米で米政府から異例の厚遇を受けた。主な目的はゲーツ国防長官との会談だったが、チェイニー副大統領やライス国務長官、ハドリー大統領補佐官ら要人との会談も次々とセットされた。もしかしたら将来、外相や首相になるかもしれないという風評がワシントンで広まっているという事情もあるようだ。
 「(地元の)ワイオミングに行く予定だったが、予定を変更してお会いすることにした」。チェイニー副大統領は8日の会談冒頭、小池氏をこう歓迎した。アーミテージ元国務副長官も「私が講演すると、最初に小池氏に関する質問が出るほど注目度が高い」。
 小池氏は訪米前、自らシーファー駐日大使に日程調整を頼み、到着後も防衛省職員との食事会をキャンセルしてボルトン前国連大使ら十数人の米国人脈の集まりに変更した。
 9日には有力シンクタンクで講演し、「私は日本のライス長官と呼ばれているが、日本のライスはスシですね」などとジョークを交えつつ、日本の外交・安保を支える意欲を表明した。防衛省幹部の間には「小池氏が首相候補として欲がないと言えばウソになるだろう」との見方もあるが、小池氏自身は、日本新党を皮切りに各政党を渡り歩いてきた経歴から「私は(自民党の)外来種。考えたことはない」。

■水位操作が原因か 琵琶湖“ホンモロコ”の卵約4割が死滅 07/08/12 Sankei WEB
 琵琶湖で固有種のホンモロコの卵が大量に干からびている実態が、県水産試験場が行った調査でわかった。人為的な水位操作による水位の低下が原因とみられ、同試験場では「ホンモロコの初期段階での減少を減らすため、産卵期だけでも水位を維持する必要がある」と指摘している。
 調査は平成18年4〜7月に、湖北町と西浅井町の湖岸2カ所で週1回の割合で実施、ホンモロコの産卵状況を調べた。その結果、湖北町では確認できた卵の28.1%、西浅井町では41%が水につからず干からびたことが分かった。
 ホンモロコは4月から5月にかけて、ヤナギの根や水面付近のヨシなどに産卵する。一方、5月中旬からは琵琶湖の瀬田川洗堰で、梅雨時期の急激な水位上昇に備え、あらかじめ水位を低下させる操作が行われている。この水位低下とホンモロコの産卵の時期が重なることから、卵に影響が出るとみられていたが、同試験場は「今回の調査でそのことがある程度実証された」とみる。
 ホンモロコは今月3日に環境省のレッドデータブックで「ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種」である絶滅危惧IA種に分類された。

■3年ぶり「高温」気象情報 07/08/15 asahi.com滋賀
 気温の高い状態が今後も少なくとも数日続くとして、彦根地方気象台は14日、「高温」気象情報を出した。農作物や家畜の管理に注意し、水分をこまめにとるなどするよう呼びかけている。
 正式には「高温に関する滋賀県気象情報」第1号。発表は04年7月以来3年ぶりという。
 同気象台によると、9〜13日の平均気温、最高気温は次の通り。
 彦根=平均気温29.3度(最高気温34.8度)▽今津=27.9度(32.9度)▽虎姫=29.2度(34.8度)▽米原=27.3度(32.6度)▽南小松=28.2度(33.5度)▽東近江=28.1度(33.9度)▽大津=28.7度(34.1度)▽信楽=25.4度(31.6度)▽土山=26.3度(31.1度)

■琵琶湖淀川水系の整備基本方針策定 国交省 07/08/16 京都新聞電子版
 国土交通省は16日、琵琶湖・淀川水系の河川整備基本方針を策定した。流域全体の治水安全度の向上を図るため、洪水時の瀬田川洗堰(大津市)の全閉操作について「原則行わない」と定めた。
 同省社会資本整備審議会河川分科会が2005年10月から計7回の小委員会で審議してきた。この方針を踏まえ、同省は今月中にも、ダム建設を含む具体的な河川整備計画原案を打ち出す。

■各地で「猛暑日」大津で36.6度 07/08/17 asahi.com滋賀
【ヒマワリ5万本咲く/日野】
 岐阜県多治見市や埼玉県熊谷市で観測史上最高の40.9度を記録した16日、県内も厳しい残暑となった。
 彦根地方気象台によると、大津市で36.6度と観測史上3番目を記録したほか、東近江市36.4度、虎姫町36.0度、高島市35.9度、彦根市35.4度。各地で「猛暑日」となり、平年を5度近く上回った。
 日野町西大路の滋賀農業公園・ブルーメの丘では、花畑に約5万本のヒマワリが咲き、訪れた人たちが畑を見渡せる台に乗って記念撮影をしていた=写真。同園によると、この日の入園者数は約1千人で、例年の同時期に比べ約100人多く、広報の東垣陽平さん(25)は「暑くても天気が良ければ人出が多いですね」。
 秋に向けたコスモス栽培のため、現在のヒマワリは20日に刈り取るが、今月下旬には別の花畑にある約5万本のヒマワリが開花するという。

■猛暑で大にぎわい 琵琶湖の水泳場 07/08/18 京都新聞電子版
 琵琶湖の主な水泳場は、遊泳客が昨年より少なかった7月末から一転、猛暑となった今月上旬から連日にぎわっている。大津北署やキャンプ場によると、8月1日から17日までに大津市の近江舞子水泳場には約3万5000人、高島市のマキノサニービーチは約2万人が訪れている。
 マキノサニービーチを管理する高木浜キャンプ場は「昨年はサニービーチが環境省の『快水浴場百選』に選ばれ、客がどっと増えた。今年は昨年よりも少ないが、猛暑の影響か6日からは連日、1500人近くが来ている」という。

■琵琶湖のビワマス大型化 ”天敵“漁師減り長生き 07/08/19 京都新聞電子版
 琵琶湖の固有種ビワマスが近年、大型化していることが、滋賀県水産試験場の調査で分かった。漁の対象とする漁業者が減ったことで、捕獲を免れて大きく成長する魚が増えていると、試験場は推測している。
 試験場の田中秀具主任主査が、秋に県内の川に遡上(そじょう)してくるビワマスの平均体長を調べたところ、1963年は31・9センチだったが、94年は38・3センチ、2006年は42・2センチだった。うろこから平均年齢を調べると、63年は1・8歳、2006年は2・9歳と高齢化が進んでおり、年をとって大きくなった魚が多くなっていることが判明した。
 田中主任主査は当初、生息数が減ったために競争相手が少なくなり、餌を豊富に食べられるようになったことが大型化の原因ではないかと考えた。しかし、採卵事業のデータをみると、川に上がってくる魚は近年豊富で、ビワマスは漁獲量ほどは減っていないと推論した。
 一方、田中主任主査が漁港を訪ねて回ると、ビワマスを捕る漁師が少なくなっていたことから、夏場の漁期に捕獲を免れる魚が多く、それが大きく成長して川に上っているのではないかと結論づけた。
 漁獲量は50年代のピーク時で100トン弱あったが、2005年度は13トンに落ち込んでいる。田中主任主査は「昔はビワマスの生態や行動を熟知した漁業者が多くいた。ビワマスは漁獲不振といわれているが、あと20−30トン捕っても資源は大丈夫とみられる」と話している。

■九反田池:美しい池再生へ 子供ら60人が清掃−−鹿嶋 07/08/19 Mainichi Interactive茨城
 昔の美しい池を再生させようと、鹿嶋市の鉢形九反田(くたんだ)池再生委員会(平山英夫委員長)は18日、同池周辺で、地域の子供らと一緒に土手の草刈りや池に生息していたコイなどを捕獲し、下流のため池に移動した。
 清掃作業は5月に続く2回目の活動で、来年9月に予定される池のしゅんせつ作業の事前調査として実施された。作業には同委員会の地域住民のほか、地域の子供らを育成する「鉢っ子サポーター」のメンバーと子供たち計約60人が参加した。
 清掃を終えた会員らは、池に小型ボートを浮かべて8人が池に入り、生息していたコイやフナ、ザリガニ、ブルーギル、ブラックバスなど約100匹を網で捕獲。池には約40センチ以上のコイやフナも生息していた。捕獲した魚は、外来種のブルーギルとブラックバスを除いて下流の鉢形第2揚水機場のため池に子供たちの手で再放流された。
 池に入った市立平井中3年の本郷望さん(15)は「池はヘドロで動きが取れなかった。来年はきれいな池になればいいな」と話した。【岩本直紀】

■諏訪湖で2年ぶりクリーン祭 浄化願い多彩な催し 07/08/20 新毎web
 下諏訪町諏訪湖浄化推進連絡協議会は19日、諏訪湖の環境や浄化について考える「諏訪湖クリーン祭」を下諏訪町のみずべ公園周辺で開いた。昨年は7月豪雨に配慮して中止し、2年ぶりの開催。家族連れを中心に約500人が訪れ、漁船で湖に繰り出す「諏訪湖探検隊」など多彩な催しを楽しんだ。
 諏訪湖探検隊では、参加者が漁船の上から透明な窓が付いた「箱めがね」で水中をのぞき、湖の生物を観察。船頭が刺し網を引き揚げ、網にかかった100数十匹のブラックバスなどを見せる場面もあり、外来魚の多さを実感していた。父親と乗船した下諏訪南小2年生の小口和馬君(7)=同町西四王=は「(箱めがねからも)魚が見えて良かったけれど、水は汚かった。きれいな諏訪湖が見たい」と話していた。
 みずべ公園では、湖の環境保全活動に携わる六つの団体や企業がブースを設置。湖に生息する魚を水槽に展示したり、廃油を原料にしたせっけん作りを実演したりした。
 また、クリーン祭に先立ち参加者による湖岸の一斉清掃も実施。枯れ草やたばこの吸い殻などを拾い、約100袋分のごみを集めた。

■伊豆沼・内沼、人と共生目指す 宮城県の自然再生事業 07/08/20 河北新報社Kolnet
 ラムサール条約登録湿地の伊豆沼・内沼(宮城県栗原、登米市)で、県の自然環境再生事業がスタートする。1985年のラムサール指定から20年余りを経て、伊豆沼・内沼の環境保全にとって「保全の第二章」とも位置付けられる大事業。10年先、100年先の沼の理想像を示した長期計画が策定される見通しだ。25日に、第1回準備委員会が栗原市の県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターで開かれる。
 沼の環境保全に関しては1993年、県が中心となって伊豆沼・内沼環境保全対策基本計画を定めた。県自然保護課などによると、今回の事業は93年計画を踏まえながらも、(1)地域住民と環境NPO、行政が連携する(2)自然を手つかずで保護するのではなく、住民が沼を活用しながら保全する―の2点を重視していく方針だ。
 80―90年代の一時期、沼とその周辺地域には「国際条約に守られた沼で、草1本たりとも切ってはならない」といった雰囲気があったと言われる。指定から20年たち、周辺住民からは「昔は家畜のエサや屋根ふきにヨシを刈ったり、魚を捕ったりしていたのに」「誰も沼に行かなくなって役場だけに任せたから、沼は荒れた」といった声も上がり始めている。
 このため「無秩序な開発は許されないが、かつてあった人と沼がともに生きる環境を取り戻す」(自然保護課)ことが、今回の事業の大きなテーマになっている。
 このほか、今回事業では、伊豆沼・内沼のあるべき姿が、初めて具体的に提示される予定だ。
 水質汚濁を示す化学的酸素要求量(COD)を改善するといった数値目標だけでなく、沼の理想像を象徴するものとして指標生物を定める。
 例えば、80年代初頭まで、沼は水浄化作用があるマコモに覆われ、ジュンサイや食用テナガエビ、現在絶滅危惧(きぐ)種指定されるゼニタナゴなどが多数生息していた。
 事業では、沼の水をきれいにすることにとどまらず、さらに踏み込んで、豊かな環境に生息する指標生物の回復も目標とする方針。最近、全国的な問題となってきた、ブラックバスの食害への対策も盛り込まれる。
 事業は、2003年施行の新法「自然再生推進法」に基づき、環境省の事業指定も受けて進められる。本年度は地元住民やNPO、学識経験者、行政の35人からなる準備委員会が、再生事業全体の基本構想をまとめる計画。来年度に法定の再生協議会を組織、一般公募者も交えて、再生の具体事業計画をつくる予定だ。

■どうなる?ふなずし 07/08/23 asahi.com滋賀
【ニゴロブナ「絶滅危惧1B類」に】
【県立琵琶湖博物館前畑学芸員に聞く】
【人の庇護下で数維持】
【対策はヨシ増やし外来魚を駆除】
 琵琶湖の固有亜種として知られ、ふなずしの原料になるニゴロブナが、絶滅の恐れのある野生生物の一覧「レッドリスト」に加わり、「絶滅危惧(きぐ)1B類」に分類された。環境省の検討委員の一人で、リスト入りを提案した県立琵琶湖博物館(草津市)の前畑政善・上席総括学芸員に、ニゴロブナを取り巻く環境について聞いた。
――どういう経緯でリスト入りしたのですか。
 検討委員会で日本のすべての淡水・汽水性魚類をリストアップし、その中から担当を決めて割り振りました。ニゴロブナの担当になったのが私でした。
――どんな資料を集めたのですか。
 ニゴロブナの場合は水産資源なので、漁獲量の推移をみれば十分でした。かつて100トン単位の漁獲がありましたが、急速に減少しました。ここ数年は横ばいですが、県や水産振興協会などが増やす対策をしてもこの水準なのです。生物はある数以下に減ってしまうと、遺伝的な多様性が失われてしまいます。取り返しがつかなくなってしまう前にリストに入れるべきだと思いました。
――危機的状況ということですね。
 ニゴロブナは人の庇護(ひご)の下でしか数を維持できなくなっています。これは生物として危機的状況ですので、「著しく減っている」という1B類に入れるよう提言し、他の委員の賛同が得られました。
――なぜここまで減少したのでしょうか。
 ひとつは琵琶湖のヨシ帯が減少したため、産卵し、子どもが育つ場所が失われてしまっていることです。もう一つはブラックバス(オオクチバス)、ブルーギルが卵や稚魚を食べてしまうことです。先日捕まえたブルーギルをさばいたところ、腹からニゴロブナの稚魚が大量に出てきました。数センチのものから、ごく小さいものまでありました。バス、ギルが琵琶湖の岸辺にすみついている環境下でニゴロブナは種の存続を余儀なくされています。
――ニゴロブナの数を増やすためにはどうすればいいのでしょうか。
 即効的な対策はなく、ヨシ帯を増やすことと外来魚を駆除することにつきます。これらの取り組みを地道に続けていくしかないでしょう。ニゴロブナでつくるふなずしは私も大好物ですが、次の世代に食べてもらうためには、今から有効な対策を実行していくことが大切です。レッドリスト入りは、その警鐘なのです。
写真=ブルーギルの腹をさばくと、ニゴロブナの稚魚が見つかった=前畑政善さん提供

■熱帯魚ディスカス、初の捕獲 近江八幡・長命寺川、生態系乱す恐れ 07/08/23 京都新聞電子版
 滋賀県水産試験場(彦根市)は23日、熱帯魚「ディスカス」3匹が近江八幡市長命寺町の長命寺川で捕獲された、と発表した。ディスカスの捕獲は県内で初めて。
 県水産試験場によると、捕獲された3匹は同日午前6時ごろ、長命寺川の中流で漁業者が仕掛けた外来魚捕獲用のかご網に入っているのを見つけ、同試験場が回収した。薄い青色に茶色の模様が全体にあり、大きさは12・4センチ、11・7センチ、10センチで、3匹とも背びれの大部分が欠けていた。
 滋賀県漁業調整規則は、外来魚などの無許可放流を禁止しており、同試験場は「琵琶湖の生態系に悪影響を与える危険性がある」と話している。
 ディスカスシクリッド科、原産は南米アマゾン。体が円盤(ディスク)状であることからディスカスと呼ばれ、プランクトンを摂食する。赤や青の模様があり、観賞用として人気があるという。

■近江八幡の川に南米の熱帯魚 県「無許可放流しないで」 07/08/24 Chunichi Web Press滋賀
 近江八幡市長命寺町の長命寺川で二十三日、南米アマゾン原産の熱帯魚「ディスカス」三匹が捕獲された。ディスカスが確認されたのは、県水産試験場が統計をまとめ始めた一九九四年以降、初めて。生態系に影響があるとして、県は無許可放流しないよう呼び掛けている。
 県水産試験場によると、同日午前六時ごろ、「遮光かご」と呼ばれる外来魚捕獲用の漁具に入っていた。近江八幡漁協の漁業者が見つけ、試験場に届けた。
 三匹は全長一〇−一二・四センチ。体重は三二−六九グラム。雌雄は不明という。観賞用に飼われたものが放流された可能性が高いとみられる。
 ディスカスは南米のアマゾン川流域に生息。円盤状の魚体から名前が付けられ、「熱帯魚の王様」と言われるほど、観賞魚として人気が高い。
 県漁業調整規則で、外来魚の無許可放流は処罰対象となっており、六月以下の懲役か、十万円以下の罰金と定められている。(本安幸則)

■子ども議員らユニーク提案 知事が答弁 府会で初“開会” 07/08/24 京都新聞電子版
 京都府内の児童が、府政について山田啓二知事らに質問する「子ども議会」が23日、京都市上京区の府議会議場で開かれた。府内各地から集まった59人が、環境や観光、まちづくりなどをテーマに、子どもらしいユニークな視点から発言した。
 議場で質疑応答を体験することで、府政を身近に感じ、社会参加の意識をはぐくんでもらおうと、初めて企画された。
 この日の「子ども議員」は、応募した小学5、6年の149人から、作文をもとに選考されたメンバー。6班に分かれ、事前に府立青少年海洋センター(宮津市)で1泊2日の研修を行った。府教委や京都市教委の職員に相談しながら質問の項目を決めたり、府政の現状がどうなっているかを調べた。
 質問では、京都観光の魅力を高めるために「子どもにお勧めの場所やコースを分かりやすく書いた観光マップを作製しては」とか、「昔の京都を再現した商店街で着物を体験したり、小判で買い物できる場所があれば、歴史や伝統に興味が持てる」などの提案があった。
 学校教育の関係でも、「高学年向きの遊具が多い。小さめで優しいタイプの遊具を作れば、低学年の子も楽しく遊べる」「トイレのデザインを可能な限り児童が担当しては」「6年生は中学進学に不安がある。小中学校で一緒にごみ拾いや運動会をして交流を深めたら」など、小学生らしい質問も相次いだ。
 山田知事らは府の事業などを説明しながら答弁し、「いい提案は実行に移す。皆さんも興味を持って行政を見ていてほしい」と話しかけた。子ども議員たちはメモを取り、熱心にやりとりを聞いていた。
 外来種生物の規制などを提案した丹波ひかり小6年の田端真子さん(12)=京丹波町=は「ブラックバスばかりいる近くの池が、昔はフナがいっぱいいたと聞き、興味を持って質問した。班のみんなで意見や知ってることを出し合って、勉強になった」と話した。児童による観光案内を提案した境谷小6年の小島由女さん(12)=西京区=は「緊張したけど、自分の思いを知事に直接提案できて、いい思い出になった」と振り返っていた。

■アオコ、今年初の発生 大津の琵琶湖 07/08/24 京都新聞電子版
 大津市内の琵琶湖で24日、アオコが相次いで発生しているのを巡回中の滋賀県琵琶湖環境科学研究センターの職員が見つけた。アオコの発生は今年初めて。
 同市雄琴6丁目の雄琴港で長さ約20メートル、幅約10メートルの緑色の膜が漂っていたほか、同市際川1丁目の湖岸でも小規模の黒っぽい膜が見つかった。
 県琵琶湖再生課によると、アオコは晴天続きで水温が高く、風がない日に発生するという。

■生物多様性の状況を地図に 環境省、対策優先地示す 07/08/25 asahi.com
 日本国内の生物多様性の状況を地図化し、どこが重要な地域かが一目でわかるようにする事業に、環境省が来年度から乗り出す。専門家が2年がかりで総合評価し、国内全体像をまとめる。生態系を守り、絶滅危惧(きぐ)種などの生息環境を保全する対策を図るための基盤にしたい考えだ。08年度政府予算の概算要求で盛り込む。
 同様の評価は、地球規模で過去にあるが、一つの国・地域が、具体的に国内各地について評価するのは初めて。
 事業では、絶滅危惧種・外来種の動向のほか、特定の種の数や分布の推移、生息地の規模、森林・農地の面積、自然海岸の割合などを基本データとして利用。さらに自然が失われた時に社会に与える経済的損失などを測る指標をつくり、総合的に評価する方法を開発する。これらの評価に基づき、各地の生物多様性の状況を分かりやすく示せるようにする。
 評価に基づき保全上重要と選定された地域(生物多様性ホットスポット)では、地域住民やNGO、企業などとも連携して、里地・里山保全、希少種の保護などの対策に優先的に取り組む。事業では、その効果も把握できるようにする。
 これらの評価制度や結果は、政府が名古屋市での開催に向けて立候補している10年の生物多様性条約の第10回締結国会議(COP10)で公表、各国に同様の評価の実施を呼びかける予定だ。
 また、アジア太平洋地域を念頭に、自然環境の基礎データ収集のため、地球観測衛星を活用するなどの技術支援も進める。

■探’07:違法ザリガニ販売 マニア人気ほかにも取引か 07/08/25 Mainichi Interactive北海道
 札幌市手稲区の爬虫(はちゅう)類・熱帯魚販売店の経営者(28)が、外来生物法で販売や飼育が禁じられているオーストラリア原産のケラクス属ザリガニ「ヤビー」を売っていたとして、札幌手稲署に逮捕された。縄張り意識が強く攻撃的な性質で、海外では在来種を駆逐するなど環境への影響が出ているヤビー。マニアの間で人気が高く、ひそかに取引されている例がほかにもあるとみられ、道警は取り締まりを強化する方針。【久野華代】
摘発の端緒
 「1匹くらい違法な生物を扱っているのでは」。7月下旬、同署生活安全課の50代の捜査員が同店を訪れたのは、「膨大な数の生き物を扱っている」という情報がきっかけだった。
 ヘビやクモ、ムカデなどの入った水槽が所狭しと並ぶ店内。捜査員がぐるりと見渡すと、鮮やかな群青色で大きなハサミを持つザリガニが目を引いた。1匹7万9800円の値段が付いていた。「ザリガニと言えば茶色なのに青。あまりにもきれいすぎる。これは違法な生き物じゃないか」。刑事特有の勘。照会した結果、06年2月に特定外来生物に指定されたヤビーと判明した。
 同署の調べでは、経営者は特定外来生物に指定される以前、道内のマニアから1匹2000〜3000円で10匹仕入れ、これまでに8匹は売ったとみられる。しかし、購入先までは解明されていない。
繁殖させるケースも
 市内のペット店によると、ヤビーは青が鮮やかであるほど人気が高い。指定以降、「『持っているとまずいから譲る』と言って引き取りを求める人もいる一方で、『扱っていないか』と尋ねてくる客もいる」という。
 東京都内のあるペット店は、つがいで飼って繁殖させているマニアもいる、と明かした。「指定前は2万〜3万円程度だった。その数倍でも需要はあると思うが、摘発されて罰金を取られたら割が合わない」。同法によると、特定外来生物を売買するなどした場合、最高で3年の懲役か、個人であれば300万円、法人であれば1億円の罰金が課される。
 ただ、指定以前からペットとして飼っていた場合、届け出れば1代限りの飼育は認められる場合もある。道内のヤビーを含むケラクス属の許可申請件数(8月上旬現在)は7件あり、うち6件はペット用。環境省道地方環境事務所は「ペットとしての飼育が違法だと知り、むやみに野外に放されることが一番困る。違法性の度合いによっては警察への告発も検討する」と話している。

■ヨシたいまつの炎、湖面に揺れ 滋賀県内7会場で「まつり」 07/08/25 京都新聞電子版
 琵琶湖の恵みに感謝する恒例の「びわ湖ヨシたいまつまつり」が25日夜、大津市や草津市など滋賀県内の7会場で催され、参加者は約400本のたいまつが織り成す炎の彩りに酔いしれた。
 1日に始まった「びわ湖まつり」のフィナーレとして、同推進委員会が実施した。たいまつは昨冬に各地域の住民らが刈り取ったヨシで作った。
 大津市由美浜のなぎさ公園サンシャインビーチでは、午後8時、打ち上げ花火の合図とともに、住民らが湖岸沿いに並べられた約100本のたいまつ(高さ約4メートル)に一斉に火をつけた。夜の湖面に炎が揺れる幻想的な光景を、見物客は見つめていた。

■琵琶湖の恵みに感謝 湖北で「水とロマンの祭典」 07/08/26 京都新聞電子版
 琵琶湖の水の恵みに感謝し、地域の歴史や文化を継承するためのイベント「水とロマンの祭典2007」が26日、滋賀県湖北町の尾上漁港一帯などで開かれた。
 同祭典運営委などが毎年行い、今回で22回目。今年は11月の全国豊かな海づくり大会の事前キャンペーンとして開いた。約200人がニコロブナの稚魚の放流を行ったほか、琵琶湖の幸を楽しんでもらおうと地元の漁業組合らによるアユの天ぷらやワカサギ煮など「湖魚グルメコーナー」も設けた。
 金魚やフナ、ナマズなどの「ちびっこ湖魚すくい」や湖上をビニールの大玉に入って歩く「ウォーターウォーク」もあり、町内外の約5000人の家族連れでにぎわった。
 近くの湖北野鳥センターや葛篭(つづら)尾崎湖底遺跡資料館も無料開放された。

■親子連れら魚捕り楽しむ 城陽の木津川 07/08/26 京都新聞電子版
 京都府城陽市の山城大橋下流の木津川で26日、親子連れらが触れ合う「木津川で魚をとろう」があった=写真。近隣市町から110人が参加。強い日差しの下、魚捕りや水質調査などをし、河川敷ににぎやかな歓声がこだました。
 淀川河川事務所が任命した木津川管内河川レンジャーの主催。京田辺市のNPO法人(特定非営利活動法人)「やましろ里山の会」や木津高の化学クラブが協力した。
 魚捕りでは、川岸に茂る水草を踏んで、魚をおびき出して捕まえる方法を習った。ブラックバスなどの外来種をはじめ、フナ、ザリガニなどの生息を確認。川の水質も調べた。
 子ども2人と参加した京田辺市山手南の会社員塩見謙さん(41)は「近所には子どもが遊べる小川がなく、魚を捕る機会がないのでいい経験になった」と話した。

■“すっきり”19年ぶり 矢口池池干し 07/08/26 MIYANICHI e PRESS
 宮崎市池内町にある農業用ため池「矢口池」で26日、19年ぶりの池干しがあった。子どもたちは泥だらけになりながら、大喜びで魚を追いかけていた。
 漏水点検や機能診断のため、池を管理する花ケ島土地改良区(長友正理事長)が行った。
 地域住民ら約180人が池周辺を清掃し、子どもたちは魚のつかみ捕り。網を手に持って池に勢いよく飛び込み、歓声を上げながらフナやコイ、ブラックバスなどを捕まえた。

■95センチ、ワニガメ捕獲 07/08/28 asahi.com
 愛知県豊田市保健所は27日、同市渡合町を流れる巴川で26日正午、人に危害を与える恐れがあり、動物愛護法の特定動物に指定されているワニガメが捕獲されたと発表した。同市でワニガメが捕獲されたのは初めてだが、隣の岡崎市では、今年に入って3匹が捕獲されている。
 同保健所によると、捕獲されたワニガメは、全長95センチ、体重17キロ。巴川で釣りをしていた同市内の50歳代の男性の釣り針にかかり、警察に通報があった。男性の孫が近くで水遊びをしていたが、危害はなかった。
 ワニガメを飼うには、自治体の許可が必要で、飼い主を特定するためのマイクロチップを埋め込むことなどが義務づけられているが、捕獲されたカメにはこうした措置が取られていなかった。同保健所は「無許可で飼われていたカメが捨てられた可能性が高い」と話している。

■大戸川ダム建設へ転換 淀川水系原案で近畿整備局 07/08/29 Chunichi Web Press滋賀
 国土交通省近畿地方整備局は二十八日、淀川水系河川整備計画の原案を発表した。同水系で計画する五ダム中、大戸川(大津市)については、凍結方針を転換し、洪水調節機能を持つ流水型(穴あき)ダムで整備する案を示した。
 整備局は、大戸川ダムについて「支川の河川整備に先行し、上流域での洪水調節機能が必要になる」と判断。支川にあたる桂川(京都府)、木津川(京都府、三重県)で河道改修を行った場合、流量が増え、リスクが高まることを考慮した。
 水資源機構の丹生ダム(滋賀県余呉町)は、渇水と浸水被害軽減のため、建設計画は継続。ただ、ダムの型式は「最適案を総合的に評価する」ため、調査や検討に二、三年は必要とした。
 残る三ダムは、二〇〇五年七月に示された方針通り。川上(三重県伊賀市)は利水機能の一部を残し治水ダムとして建設。天ケ瀬(京都府宇治市)は再開発を継続し、余野川(大阪府箕面市)は「当面、実施しない」としている。
 整備局は今後、諮問機関の「淀川水系流域委員会」や周辺自治体、住民の意見を参考に、本年度末までに計画を策定する。
 琵琶湖の北と南で反応が分かれた。二十八日、近畿整備局から示された淀川水系河川整備計画の原案。凍結から建設へと方針が変わった大戸川ダム(大津市)の地元は歓迎し、「調査して型式を決める」とされた丹生ダム(余呉町)の地元住民は、なかなか進展しない計画に複雑な表情を見せた。ダムだけに頼らない「流域治水対策」を掲げる嘉田由紀子知事。ダムへの意見を封印したかのように、「原案の詳細を聞き、県の考えを検討したい」と慎重な姿勢を崩さなかった。
県、慎重姿勢崩さず
 嘉田由紀子知事は「瀬田川洗堰の操作やダムなど、県にとって重要な記述がなされていることから、詳細な内容を国や関係機関から聞かせてもらい、県の考え方を検討したい」とコメント。原案の内容に対する考えは示さなかった。
 同じように河港課も「原案を詳しく読んでいないため、コメントできない」との見解にとどまった。
 嘉田知事は昨年七月の知事選で、県内の治水五ダムについて「ダム以外の方法で対応する」として「凍結」を掲げた。しかし、就任後はダムの治水効果に一定の理解を示している。(本安幸則)
大戸川ダム 大津、地元の住民ら歓迎
 「ダムのために、水没する地区から五十五戸が移転した。当然、建設を進めてほしい」
 大戸川ダムの整備方針を受け、建設用地の元住民や大津市の関係者らは歓迎の声を上げた。
 市は建設計画が明らかになって以来、用地確保や住民の移転に取り組んできた。それだけに、二〇〇五年の見直し方針は地元に衝撃を与えていた。
 大津市大鳥居に移り住んだ山本正信さん(67)は「建設してほしかった。これまで、ダムのために心を費やしてきたのだから」と振り返る。だが、「方針はまた変わるかもしれん。もう、この問題に巻き込まれるのはいやや」とも。
 元住民らが多く住む大津市上田上学区の自治連合会長南部政一さん(78)も「着工もまだ。問題はこれから。しかし、方針が変わったことは喜ばしい」と笑みを見せた。
 目片信市長はコメントを発表。「地元の強い願いが反映された。早期事業着手及び完成することを期待する」とした。(中村禎一郎)
丹生ダム 余呉、前進せず表情複雑
 「『調査、検討』の段階では、移転してもらった住民らに胸を張って説明できない」
 丹生ダムの早期建設を熱望する地元、余呉町の二矢秀雄町長は、河川整備計画の原案について、国交省琵琶湖河川事務所職員から説明を受け、複雑な表情を見せた。
 丹生ダムは、一九六八年に予備調査を開始。八八年に建設用道路の工事が着手され、鷲見、小原など四集落四十戸の移転が完了している。
 移転住民らでつくる「丹生ダム対策委員会」は、これまで貯水型のダムの建設を国、県に強く要望してきた。
 三国昌弘委員長は「原案に位置付けられたことは前進」としながらも、「国、県が協議し、できるだけ早く我々が求める貯水型ダムを建設してもらいたい」と建設時期が明記されていないことに不安を募らせた。
 地元関係者の一人は、ダムの型式が示されなかった原案について、「(地元の意向に反し、流水型ダムの建設を示唆する)知事への配慮もあるのでは」との見方も示す。
 委員会では早急に会合を開き、対応を協議することにしている。(冨田伸生)

■大雨で4時間徐行運転 JR草津線 07/08/29 京都新聞電子版
 大雨のため、JR草津線は29日午前6時前から約4時間、草津(滋賀県草津市)−貴生川(甲賀市)駅間で、徐行運転をして最長で約1時間40分遅れたほか、上下線合わせて8本が運休し、通勤客ら約6900人に影響が出た。

■京都、滋賀で一時大雨 京都市で20分間に15ミリ観測 07/08/31 京都新聞電子版
 前線の南下に伴い、31日朝、京都、滋賀で一時的に強い雨が降った。
 京都府では京都市で午前8時30分から20分間に15ミリの雨量を観測した。南丹市と京丹波町を除く府全域に大雨雷洪水注意報が発令された(大雨・洪水はその後解除)。
 滋賀県でも県南部地域と東近江市に大雨洪水警報が午前9時10分ごろから10時ごろまで発令された。大津市と彦根市で、1時間の雨量が21・5ミリを記録した。

■琵琶湖:暖冬の影響は 来月、水質や泥を調査−−市民大学 07/08/25 Mainichi Interactive滋賀
◇市民サイドでも新たに解明へ 深層部の酸素濃度低下を懸念
 記録的な暖冬の影響による湖水の循環不全や湖底付近の低酸素化などが懸念される琵琶湖北湖(琵琶湖大橋以北)で、市民や学生、研究者らのグループ「琵琶湖市民大学」(代表、讃岐田訓・京都学園大教授)が9月、水質や湖底の泥の調査を行うことを決めた。今年3月には、暖冬を心配した県琵琶湖環境科学研究センターや京都大などの研究者有志らが緊急声明を発表し、合同調査に着手したが、これとは別に、市民サイドから温暖化の琵琶湖への影響を解明するため、新たに調査に乗り出す。【服部正法】
 水道水の危険性などが注目された80年代には、京阪神の若手研究者らが市民とともに調査団を結成し、琵琶湖を調査。当時の参加メンバーだった石田紀郎・京都学園大教授や讃岐田さんらが03年、現在の若手研究者や市民と「20年目の琵琶湖調査団」を“再結成”し、琵琶湖を調査した。05年に同調査団は「琵琶湖市民大学」に発展し、琵琶湖調査と合宿形式の連続環境講座を両輪として活動を展開してきた。
 「調査団」と「市民大学」はこれまでの琵琶湖調査で、南湖の湖底泥中の窒素濃度が約20年間で約1・5倍となったことや、水上バイクが多く走るエリアで、ベンゼンなどの濃度の上昇を明らかにしている。
 北湖では、例年は冬から春にかけて起きる表層と深層の水が混合する現象“琵琶湖の深呼吸”が暖冬の影響で今年は不完全だった可能性が指摘され、深層部の酸素濃度の低下や水質の悪化が懸念されている。
 「市民大学」もこの状況に着目し、調査することを決めた。研究者や、これまでの環境講座の受講者ら約30人(予定)が来月8日に湖北町に集合し、学習会を開催。翌9日に北湖の9地点で水質と湖底の泥の調査を行う予定

■海を渡った淡水魚:戦中「食料」移送物語/上 草食のタンパク源発見 07/08/31 Mainichi Interactive茨城
 小さな漁船に、銀色の背の大きな魚がびっしりと横たわっていた。強烈な生臭さが一面に漂う。体長約80センチ、重さ約10キロのハクレン。100匹はいるだろうか。
 今月下旬、午前7時過ぎというのに蒸し暑いかすみがうら市牛渡の船着き場。近くで養魚場を営む桜井謙治さん(68)は「魚粉にしてえさにするしかない」。一匹ずつ慣れた手つきでいけすに放り込んだ。
 霞ケ浦ではワカサギ漁などの際、コイ科の淡水魚ハクレンがよく網にかかる。ソウギョの稚魚が中国から持ち込まれた時、ハクレンの稚魚も混入したとされる。漁獲統計によると、ピーク時には霞ケ浦でソウギョ22トン(1963年)、ハクレンを含むレンギョ1321トン(83年)が捕獲された。05年はソウギョ11トン、レンギョ91トンだ。利用価値のある漁業対象とされておらず、生息数は調査さえされていない。
   ◇   ◇
 黄色く変色した薄い冊子(縦約21センチ、横約15センチ)がある。戦時中の1943年、農林省水産局が発行した「昭和17年度府県別草魚(そうぎょ)移殖事業報告抄録」。「戦時下国民栄養確保ノ為(ため)動物性蛋白(たんぱく)給源タル魚肉増産ヲ図ルハ刻下ノ急務……」
 冊子を保管していたのは、水戸市の草野政良さん(84)。日米開戦の41年ごろ、県水産課に入った。まもなく、県庁の食堂のメニューもうどんばかりになった。そんなころ、国の担当者から聞かされた。「草を食べるだけで大きくなる魚がいる」
 水生植物を食べるだけで体長が50〜100センチになるという。中国では稚魚の姿がそっくりのハクレンなどとともに「四大家魚」に数えられる代表的な養殖魚だ。コイのように調理し、あらいや甘露煮にして食べるとされる。
 水産庁の関係資料によると、ソウギョ移植は、国が各府県に事業費を補助する形で1877(明治10)年ごろを皮切りに戦後まで十数回実施された。草野さんが参加した1942年度は、約20府県が参加する大規模なものだった。
 「どんな魚か。中国へ行ってみたい」。65年前、ソウギョの稚魚の海上輸送を担当する同課職員の一人に選ばれた草野さんを待っていたのは、過酷な船旅だった。
   ◇   ◇
 いまは邪魔者扱いのソウギョとハクレン。国民を飢えから救おうと中国から持ち込んだ人々がいた。【清野崇宏】で、成果が注目される。

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