琵琶湖の湖底から
(2007/07)

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■琵琶湖群生ハス、一部刈り取り 草津・烏丸半島 水質悪化で 07/07/01 京都新聞電子版
 草津市下物町の琵琶湖岸沿いに群生するハスの分布が年々広がっていることを受け、滋賀県は適正管理を目指し、今夏から一部を刈り取る方針を固めた。
 一帯は「日本最大規模のハス群生地」として知られるが、県琵琶湖再生課は「ハスの拡大で湖の流れが滞留しており、水質悪化の原因につながる。これ以上広がることは本来の琵琶湖の姿ではない」としている。
 県立琵琶湖博物館の布谷知夫上席総括学芸員の話 水の流れが良くない場所に枯れたハスが蓄積して湖底が泥質化し、ハスが育ちやすい環境になっている。ヨシがなくなってハスに代わるのは時間の問題。ヨシも含めた総合的な管理の在り方を考えるべきだ。
 群生地は水深約1・2メートルの浅瀬で、約13ヘクタールのハスが繁茂している。ヨシやヤナギも自生しており、県のヨシ群落保全条例で、これらの伐採や損傷を禁じた保護地区に指定されている。
 県の調査では、1975年の航空写真で初めて約4ヘクタールのハスの群生を確認した。徐々に拡大し、現在はヨシ群落保全条例の保護地区に隣接する守山市の境川や山賀川の河口部まで広がっている。
 県が刈り取るのは保護地区からはみ出たハス。花が散った後の8月から9月の間に作業をする。
 守山市は「川の排水機能を低下させる上、川から出る汚泥が沈殿して湖の水質も悪化する」と8年前から県に河口部のハスと汚泥の除去を求めていた。群生地に年間約15万人の観光客が訪れる草津市は「日本最大規模として売っているが、県が適正管理の範囲で刈り取るのは仕方がない」としている。
 県自然環境保全課はハスの拡大に伴って保護地区内のヨシが年々減っているとみている。

■100年後も美しい琵琶湖に 高島の琵琶湖岸でごみ拾い 07/07/01 京都新聞電子版
 高島市今津町南浜の琵琶湖岸で1日、「全国一斉湖岸・海浜等清掃旗揚げ式inびわ湖」が開かれ、美しい琵琶湖を訴える児童のメッセージ発表や、参加者による湖岸のごみ拾いが行われた。
 全国豊かな海づくり大会が11月に滋賀県で開かれるのを記念したプレイベントで、大会実行委員長の嘉田由紀子知事はじめ県職員や今津町内の漁協組合員、環境を守るいまづの会、地元自治会メンバーら約500人が集まった。
 式では、地元の合唱団が「生きている琵琶湖」を歌う中を、カヌーに乗って会場に着いた高島市・マキノ東小の児童11人が「100年後も美しい琵琶湖でありますように」とのメッセージを発表した。このあと全員で湖岸清掃。集まったごみは、木ぎれやお菓子の包装紙など約4トンにのぼった。
 清掃後はフナの稚魚2000匹の放流や、小アユや小エビの天ぷらの試食会も行われた。

■ニゴロブナ捕まえ琵琶湖に放流 近江八幡で児童ら 07/07/02 Chunichi Web Press滋賀
【滋賀県】近江八幡市佐波江町で30日、児童らが田んぼでニゴロブナの稚魚を捕まえて観察し、琵琶湖近くの川に放つ「魚のゆりかごin佐波江」が催された。
 同町のまちづくり組織「ハマヒルガオの里・佐波江」(岡野時男会長)の企画。地元の児童らが5月末、田んぼにニゴロブナの親魚12匹(オス7匹、メス5匹)を放した。この日は、児童や県外の小学生ら約50人が田んぼに入り、放流後に産卵、ふ化した稚魚を網ですくった。その後、日野川河口に放流した。
 田んぼは、琵琶湖より水温が高めで、えさとなるプランクトンも豊富。稚魚の成育に適しているが、近年は河川改修やほ場整備の影響で、ニゴロブナが琵琶湖から、そ上しにくくなっている。こうした中、子どもたちに琵琶湖の生態系を学んでもらおうと、昨年から取り組みを始めた。
 北里小学校6年、太田叡君(11)は「琵琶湖で大きく育ってほしい」と話していた。(松瀬晴行)

■“近畿の水がめ”に感謝込め びわ湖の日に各地で美化活動 07/07/02 Chunichi Web Press滋賀
 「びわ湖の日」の一日、彦根、長浜、高島市など県内各地で環境美化活動が実施され、集まった多くの参加者たちが琵琶湖岸などでごみを拾った。
 彦根市ではボランティアや地元自治会員、企業関係者、県や市の職員ら計約千人が参加。石寺町から三津屋町にかけての湖岸と、犬上川左岸、右岸の三コースに分かれて活動した。
 湖岸には空き缶や空き瓶のほか、発泡スチロールのくず、タイヤなどが散乱。参加者たちは軍手をはめ、袋を片手にゆっくり歩いて約二時間にわたってごみを集めた。
 大阪府池田市東山の高田保さん(61)は「琵琶湖一周を一年半かけて完歩できたことへの感謝の気持ちから参加した。“近畿の水がめ”にこんなにごみを捨てるなんて考えられない」と話していた。(築山栄太郎)

■びわ湖の日:「水辺の環境美化」、琵琶湖から全国へ 8100人が一斉清掃 07/07/02 Mainichi Interactive滋賀
 県が定めた「びわ湖の日」の1日、11月に大津市で開催する「第27回全国豊かな海づくり大会」に向け、全国に水辺の環境美化を呼びかけようと、「全国一斉湖岸・海浜等清掃旗揚げ式inびわ湖」が、高島市今津町今津の琵琶湖岸で開かれた。午前8時から約500人が参加。「美しい琵琶湖の再生」に思いを込めながら、4トンのごみを集めた。
 地元の合唱団「元気たかしま」が「琵琶湖周航の歌」を高らかに歌い開式。嘉田由紀子知事が「生活が琵琶湖と離れていないだろうか。水と親しむことを考え、琵琶湖の再生に取り組みましょう」と呼びかけた。
 参加者は会場の約2キロを歩きながら1時間程度、空き缶や枯れ草を集め、湖岸清掃に汗を流した。高島市立高島中3年、萬木(ゆるぎ)彩音さん(14)は「小さいころ遊んでいた時より湖岸が汚れて悲しい。ごみはきちんと持ち帰って、琵琶湖で遊んでほしい」と話していた。
 終了後は、ニゴロブナの稚魚2000匹を放流。コアユのてんぷら、コエビのかきあげの試食会もあり、参加者は「琵琶湖の味」を楽しみながら豊かな魚が戻ることを願った。
 この日は県内各地で約8100人が清掃活動に参加。550トンのごみを回収した。【蒔田備憲】

■琵琶湖に夏到来 合同浜開き 近江舞子など8水泳場 07/07/02 京都新聞電子版
 大津市の琵琶湖にある近江舞子やわになど8つの水泳場の合同浜開きが2日、大津市南小松の近江舞子中浜であり、観光協会や地元自治会などの約50人が安全を祈願した。
 この日、浜辺を清めたるなどの神事を行った。続いて、志賀観光協会の下尾和男会長(73)が昨シーズン中に発生した2件の水難事故に触れ、「今年は1人の犠牲者もなく、関係機関と協力して乗り切りたい」とあいさつした。
 この後、大津北署と市消防局などが、水上バイクとモーターボートが衝突したとの想定で、水難救助訓練をした。

■ブラックバスのムニエル お味は? 滋賀県庁食堂に登場 07/07/03 asahi.com
 滋賀県庁の食堂メニューに2日、琵琶湖でとれたブラックバスを使った料理が登場した。「外来魚を食べ尽くそう」と、週替わりで5種類の料理を出す予定だ。
 1皿260円。食堂の支配人は「もとは白身の魚。スパイスを利かせて臭みを抑え、食べやすくした」。大津市の川魚問屋が、えり網にかかった魚を提供している。
 今週はレモンムニエル。竜田揚げ、辛子ムニエル、から揚げチリソース、ひと口フライと続く。味見した県職員は「おいしいという評判に釣られてきました」。

■ブラックバスなどの外来種対策のため生息状況調査/秦野 07/07/03 神奈川新聞カナロコ
 オオクチバス(ブラックバス)などの外来種対策のため、秦野市今泉の今泉名水桜公園の池で二日、生息状況調査が行われた。県水産技術センター内水面試験場の協力を得て、市が実施した。
 約三千平方メートルの池に深さ一・五メートル、長さ六十メートルの刺し網を二張り通し、投網なども使って魚を捕らえ、種類などを調べた。
 在来種のモツゴ、ヌカエビなどが多く見られたが、オオクチバス、アメリカザリガニなどの外来種も見つかった。またコイも多く生息していた。
 同公園の池はかつて養魚場と釣り堀として使われており、コイは養魚場のころから飼われ、バスは両施設が閉鎖された後に放流されたとみられる。
 バスは攻撃的で在来種の小魚などを食べ、コイは魚の卵や水草など何でも食べてしまうため、ともに池の生態系を乱すおそれがある。
 市の担当者は「まだ在来種が多くいるが、在来種を食べる外来種も多い。在来種がなくなる前に手を打たないといけない」と話し、バスなどの駆除を中心に、方法などを検討するという。

■びわ湖の日:環境美化にちなみ、住民ら950人清掃活動−−彦根 07/07/04 Mainichi Interactive滋賀
◇湖岸や犬上川周辺延べ8キロ
 彦根市石寺〜三津屋両町間の湖岸や琵琶湖に注ぐ犬上川周辺でこのほど、地域住民や各地から参加したボランティア約950人が清掃活動をした。計6780キロのごみを集め、市清掃センターなどに運び込んだ。
 「びわ湖の日」の環境美化活動にちなむ運動で、参加者は湖岸や川沿いの両岸延べ約8キロを歩き、ごみを拾い集めた。ペットボトルや空き缶のほか、川沿いにはホイール付き古タイヤや冷蔵庫、プロパンガスボンベなどまでが捨てられていた。
 参加者は「相変わらず不法投棄はあとを絶たない。清掃活動や取り締まりとともに意識の高揚が必要」などと話していた。【松井圀夫】

■奉仕の精神で琵琶湖岸を清掃 彦根市西中校区の児童、生徒ら 07/07/05 Chunichi Web Press滋賀
 水泳シーズンを前に、彦根市西中学校区の小中学生が四日、合同で琵琶湖岸の清掃に取り組んだ。
 子どもたちが年代を超えて協力し合うとともに、奉仕の精神を身に付けてもらおうと、初めて合同で実施。城北、城西の両小学校と西中学校の児童生徒や、両小学校区の青少年育成協議会メンバーら計約六百人が参加した。
 城北小学校区は松原浜、城西小学校区は長曽根浜に分かれて活動。松原浜では、西中三年の飛奈優希さんが「湖岸を利用する人たちが気持ちよく楽しめるよう頑張りましょう」とあいさつ。参加者らは空き缶や空き瓶、木くず、プラスチックなど散乱しているごみを拾い、分別した。集まったごみは市清掃センターが回収した。(築山栄太郎)

■琵琶湖観測、太陽光発電で 滋賀県が実験 経費節減、環境配慮も 07/07/05 京都新聞電子版
 水質を調べるため滋賀県が琵琶湖の3カ所に浮かべている自動観測施設を、従来の軽油ではなく太陽光で動かす実験が進められている。燃料費や人件費の経費削減を図るとともに、クリーンエネルギーに切り替えることで環境への配慮を目指す。
 この施設は近江八幡市沖島町沖の「北湖S局」。湖面からの高さ約8メートルの円柱形で、1991年から毎時間、水温や濁り、酸素や窒素、リンなど8項目を測定してきた。
 窒素やリンを測るためには湖水を加熱する必要があり、これまでディーゼル発電機を使っていた。そのため2週間に1度、軽油を運ぶ必要があり、燃料費や人件費など維持管理に年間約5000万円かかっていた。
 県は昨年7月、1時間に最大20ワット発電できる太陽光パネル(縦35センチ、横60センチ)を甲板に設置した。ディーゼル発電機に比べて発電量は少ないが、この施設以外で測定している窒素やリンを測定項目から外すことで実用にこぎつけた。経費は本年度分で太陽光パネルのリース料など約1660万円。
 ほかに、長浜市沖の「北湖N局」、草津市沖の「南湖局」でもレジャー客らに危険を知らせる標識灯を動かすために太陽光パネルを活用している。県琵琶湖再生課は「太陽光を使えば環境に優しい県をアピールできる。ほかの2局でも太陽光で測定できるようにしたい」と話している。

■琵琶湖14市町で分割 07/07/05 asahi.com滋賀
【市境予定水域を視察/東近江市長】
 琵琶湖を沿岸14市町で分割する案が5月にまとまったのを受け、東近江市の中村功一市長が4日、彦根、近江八幡市との市境になる水域を船で「視察」した。
 東近江市は昨年1月、旧能登川町と合併するまでは琵琶湖とは縁遠い存在だったが、合併後は鈴鹿山脈から琵琶湖まで東西32.5キロに及ぶ市に。旧八日市市の市長だった中村市長にとって、今回初めての視察になった。
 分割で市に割り当てられるのは5平方キロ。中村市長が乗った船は、左手に沖島を見ながら北西へ向かい、約20分で、新たな市域となる5.4キロ沖の先端部に着いた。
 琵琶湖の分割で増える交付税の増額分を、市は琵琶湖に通じる伊庭内湖を美しくする事業などに使う予定だ。中村市長は「琵琶湖がもっときれいになるよう河川の上流から環境保全に取り組んでいく」と話した。

■全閉解消は施設整備後 瀬田川洗堰、国が方針示す 07/07/06 Chunichi Web Press滋賀
 琵琶湖から下流への放流量を調整する瀬田川洗堰(ぜき)(大津市)の全閉操作をめぐり、国土交通省は五日、東京都内で開いた淀川水系河川整備基本方針検討小委員会で、「(全閉操作の解消は)施設整備の後で」という条件を加える方針案を示した。嘉田由紀子知事は「条件は外すべきだ」と異論を唱えた。
 方針案は、五月の委員会で示された素案を基に国交省が修正した。全閉解消に慎重な姿勢を示した京都府など下流域の自治体の意見を反映した。
 全閉操作については「所要の堤防や洪水調節施設の整備を行った後、原則として行わないこととする」とされた。
 知事は「全閉解消が明記される意義は大きい」と評価しつつ、「方針に時間軸は関係ない。施設整備は河川整備計画で話し合うべきだ」と注文を付けた。
 今後、国の分科会で方針を審議。ダムや堤防の整備を位置付ける河川整備計画の参考にする。
 全閉操作は、洪水時に下流での被害を減らすため、洗堰からの放流量をゼロにする措置。一九〇五年の南郷洗堰完成時から続いている。ただ、県内で浸水被害が起きるリスクが高まるため、県は全閉操作の解消を求めている。(吉岡雅幸)

■ブラックバス味くらべ 07/07/06 asahi.com滋賀
【県庁食堂に登場人気上々】
【竜田揚げ・ムニエル・フライ・・・週替わり】
 ブラックバスを滋賀の「名物」料理にと、県庁1階の食堂「かいつぶり」が、ブラックバスの料理を出し始めた。今週はレモンムニエル、来週は竜田揚げ、さらに辛子ムニエル、から揚げチリソース、一口フライと8月3日まで5週連続で出す。客の反応を見ながら、その後のメニューを決める。
 アユやモロコなど琵琶湖の在来種を食い荒らす外来魚の駆除は、県にとって大きな課題。県はブラックバスとブルーギルを1キロ300〜350円で漁師らから買い取って大半を飼料にし、釣り人には条例で再放流を禁じている。一方、ホームページで調理法を紹介しているが、一般に広まっていないのが現状だ。
 全国滋賀県人会連合会の事務局長、鵜飼浩子さん(66)のアイデアで、5月にあった県人会の懇親会に試作品を出したところ好評だった。
 食堂に提案し、大津市の川魚問屋「うおい」が魚を提供することで話がまとまった。
 1皿260円。初日の2日から5日までの4日間で160食が売れた。準備した分が連日なくなる勢いで、大阪から食べに来た人もいたという。
 食堂の井上三郎支配人(63)は「臭みが強いが、丁寧に処理すればおいしく食べられる」。
 食堂に食べに来た大津市の団体職員、池田信一さん(57)は「外来魚を有効活用するメニューには賛成です」と話した。

■清掃奉仕:小中生ら協力し砂浜をきれいに 600人参加−−彦根 07/07/06 Mainichi Interactive滋賀
 彦根市立西中学校区の小中学生が合同でこのほど、琵琶湖の松原浜、長曽根浜の清掃奉仕をした。年代を超えて活動し、地域連携と奉仕の心を身に着けてもらおうと、初めて取り組んだ。
 城西、城北両小と西中の児童・生徒計約500人と、地域の青少年育成協議会のメンバーら約100人も参加。ペットボトルや空き缶、ビン類、木くずなどを拾い集めて分類した。【松井圀夫】

■全閉解消、京滋で溝 瀬田川洗堰 嘉田知事「意義深い」 07/07/06 京都新聞電子版
 琵琶湖・淀川水系の「新しい100年の大計」とされる河川整備基本方針案が了承された5日、焦点の一つだった瀬田川洗堰の全閉解消について、利害が異なる滋賀県と京都府は、最後までけん制しあった。方針案は決着したが、全閉の解釈をめぐって、双方に深い溝が残った。
 小委員会に出席した滋賀県の嘉田由紀子知事は全閉操作解消を「一部地域の犠牲ではなく全体の安全度を向上させるという基本理念から、たいへん意義深い」と評価した。基本方針の案文について、「全閉操作を行わないのは『(下流側で堤防など)施設の整備を行った後で』とされているが、基本方針は時間軸を持たない性格と理解している」として、前提条件をつけないよう要求した。
 一方、京都府知事代理の森田悦三土木建築部長は「下流がどのような状態であっても全閉操作を行わないわけではない」とし、▽宇治川の堤防整備▽天ケ瀬ダム再開発▽大戸川ダム建設−などが実現されなければ全閉解消は認められないという立場を明らかにした。
 上、下流の利害対立や課題が今後も残ることから、嘉田知事は「国や自治体など河川管理に責任を負う者が議論する場を基本方針で位置づけることも意義深い」と話し、委員長に文言の修正を一任した。

■」北湖の透明度、過去最高水準に 琵琶湖 06年度平均6・5メートル 07/07/06 京都新聞電子版
 琵琶湖北湖の透明度が昨年度、過去最高の水準に達していたことが6日、滋賀県などがまとめた水質調査結果で明らかになった。1年間の平均値は6・5メートルで前年度を0・6メートル上回り、同じ地点で観測を始めた1979年度以降で最も高かった。
 北湖で最も透明度が高かったのは今年2月の8・9メートルだった。各月の透明度も、昨年5月を除きいずれも過去10年の平年値を上回った。南湖の年間平均値も2年ぶりの最高値となる2・5メートルだった。
 調査は、北湖28地点、南湖19地点で毎月1回実施している。
 植物プランクトンの増殖の指標となるクロロフィルaや、濁りを示す浮遊物質量の平均値も過去最低値を記録した。
 北湖の透明度は、家庭排水や川からの濁水の流入が減るなどして、長期的にはゆるやかな上昇傾向にある。
 県琵琶湖環境科学研究センター(大津市)によると、昨春の水温低下や夏の日射量の減少で年間を通じて植物プランクトンの数が少なかったといい、「気候の影響で植物プランクトンの発生状況が変わり、突出した透明度になったのではないか」と話している。

■琵琶湖:プランクトンの全貌公開 環境科学研究センター、HPに観測室を開設 07/07/08 Mainichi Interactive滋賀
◇環境学習に先駆的な取り組み
 県琵琶湖・環境科学研究センター(大津市柳が崎)は今月から、琵琶湖のプランクトンの種類や過去10年間の発生状況などを網羅した「びわ湖のプランクトン観測室」を同センターのホームページ(HP)に開設した。調査で得られた湖のプランクトンの“全貌(ぜんぼう)”を公開する内容で、環境学習にも適した先駆的な取り組みだ。【服部正法】
 同センターは05年、県琵琶湖研究所と県立衛生環境センターの環境部門が統合して設立されたが、衛生環境センターは77年5月の淡水赤潮の大量発生をきっかけに過去30年間、琵琶湖と瀬田川のプランクトンの定期調査を実施し、さまざまなデータを蓄積。さらに、同センターでは、従来もHPでデータの一部を公開してきたが、学術研究や子どもの環境教育への利用を考え、今回の「びわ湖のプランクトン観測室」の形にまとめた。各種プランクトンの説明や写真などのほか、琵琶湖の各調査地点での観測結果が詳細に分かり、琵琶湖でプランクトンがどう変化したかも分かる仕組み。
 水質悪化の目安ともなる淡水赤潮やアオコについては別の項目立てをして、発生状況を説明。今後、過去30年のデータの公開を目指すという。
 「プランクトン観測室」には同センターのHP(http://www.lberi.jp/)からアクセスできる。

■卵のうちに“一網打尽” 人工産卵床でブラックバス駆除 山口県の椹野川 07/07/09 西日本新聞九州ネット
 アユなどの在来種を食い荒らす外来魚ブラックバスの駆除のため、山口県水産振興課や同県内水面漁協連合会が椹野(ふしの)川(山口市)に設置した人工産卵床に、バスが卵を産み付けたことが確認された。人工産卵床は繁殖力が強いバスを卵のうちに“一網打尽”にする効率的な駆除法として期待されている。人工産卵床による実証実験は湖沼が中心で、河川での試みは珍しい。遠賀川(福岡県)などバスの食害に悩む九州の河川でも駆除の参考になりそうだ。
 同課や同連合会によると、バスは繁殖力が強く、刺し網や釣りによる駆除では数を減らすことが難しい。アユの名所・椹野川でバスが目立って増えたため、2005年度から人工産卵床を設置。バスは小石がごろごろした水底を産卵場所に好む習性を逆手に取り、小石を敷き詰めた産卵床で産卵させる試験に取り組んでいる。
 人工産卵床はプラスチックのかご(縦45センチ、横75センチ、高さ10センチ)に小石を入れ、三方を網で囲んだ簡単なつくり。15センチほどの足を付けるなど形状や置き方を工夫し、卵を産みやすい仕掛け方を探っている。昨年は33基を仕掛け、このうち1基で1万3800個の産卵を確認した。
 今年は4月13日から7月2日まで、流れの緩やかな川底(水深約1メートル)4カ所に計25基を仕掛けた。卵は4日ほどでふ化するため、3、4日置きに産卵床を引き揚げ、調べた。水温が上昇した6月4日、2基で計2万2700個が産み付けられていたのを皮切りに、最終的には5基で計3万3069個を確認、駆除した。
 バスと同じ外来魚のブルーギルも1基で7346個を産卵。人工産卵床がブルーギルの駆除にも役立つことが分かった。
 同課の竹中雅美主任主事は「これまでの実験データを基に、水温と産卵の関係や設置に最適な場所を割り出し、より効率的な設置方法や点検作業の簡略化を目指したい」と話している。
 ブラックバスとブルーギルは、05年6月に施行された外来生物被害防止法で特定外来生物に指定され、駆除の対象となった。繁殖力が強く、日本固有の魚を食い荒らすなど水辺の生態系に大きな影響を与えている。

■コクチバスがダム湖で繁殖 琵琶湖水系、西日本初 07/07/09 Chunichi Web Press
 琵琶湖につながる滋賀県多賀町の犬上川ダム貯水池で、肉食の外来魚ブラックバスの一種、コクチバスの卵を持った成魚と稚魚が9日までに捕獲された。密放流されたとみられ、滋賀県は生息域が広がらないよう監視を続け、駆除する方針。
 県によると、1995年以降、琵琶湖や周辺で約20匹が見つかっているが、繁殖確認は西日本で初という。
 6月4日に、滋賀県立大グループが貯水池で成魚3匹を捕獲。うち2匹が雌で、解剖すると成熟した卵を持っていた。7月8日に再調査し、全長約4センチの稚魚11匹を捕獲した。
 コクチバスは北米原産。特定外来生物に指定され、飼育や放流などは禁止されている。既に琵琶湖で繁殖しているブラックバスの一種、オオクチバスより低温に強く、流れが速い河川でも生息できるという。
 グループの大学院生藤田建太郎さん(30)は「成熟卵と稚魚が見つかり、繁殖は間違いない。早急な対策が必要だ」と話している。(共同)

■外来魚コクチバス、繁殖を確認 西日本初、犬上川ダムで捕獲 07/07/10 Chunichi Web Press滋賀
 琵琶湖上流にある多賀町萱原の犬上川ダムで、県立大(彦根市)のグループが八日、外来魚の一種コクチバスの稚魚十一匹を捕獲した。県によると、県内では一九九五年以降、琵琶湖や周辺の河川で捕獲されているが、繁殖が確認されたのは西日本で初めて。県は今後調査し、駆除する方針という。
 捕獲された稚魚は全長四センチ。グループは先月四日に、同ダムで全長三五−四四センチの成魚三匹を捕獲、うち雌二匹の体内から卵を確認している。
 県立大学大学院生の藤田建太郎さん(30)は「卵を持つ成魚と、稚魚が見つかったことで、ダム湖内での繁殖は間違いない。琵琶湖への供給源になってしまう可能性がある」と指摘している。
 コクチバスは、北米原産のブラックバスの一種。特定外来生物に指定され、放流や飼育は禁止されている。肉食性で適応性が高く、生態系への影響が懸念されている。(本安幸則)

■森元首相「女の方、狭いなあ」…新駅反対の滋賀知事に 07/07/10 Yomiuri On Line関西発
 森喜朗元首相は9日夕、富山市内で開かれた参院選立候補予定者の講演会で、滋賀県栗東市内で計画された東海道新幹線の新駅建設問題にふれ、嘉田由紀子・同県知事が建設に反対していることについて「女の方だなあ、やっぱり(視野が)狭いなあと思った」と語った。
 北陸新幹線の関西圏への延伸について説明する中で発言したもので、福井・敦賀から滋賀・米原への延伸方法を示し、「問題がある。その一つが、滋賀県の『もったいない知事』」とも述べた。
 森元首相は「日本列島が全部新幹線でつながると、人の動き、ものの動きが変わる。その中、(新駅がないと)滋賀県が恩恵に浴するのは米原しかなくなる。そこまで考えて施策はやらないといけない」と話した。
 森元首相の発言について、嘉田知事は9日夜、読売新聞の取材に対し、「前後の文脈がわからないので(女性軽視にあたるかどうかは)コメントしかねる」としながらも、「新幹線新駅が不要だということは、滋賀県民の判断。財政難の中、優先順位を考えたら税金を使ってほしくないということで、男とか、女とかの問題ではない」と話した。

■森元首相発言に不快感 嘉田滋賀県知事 「政治家として残念」 07/07/10 京都新聞電子版
 森喜朗元首相が富山市内で行った講演で、栗東市の新幹線新駅の建設凍結を掲げている滋賀県の嘉田由紀子知事について「ああ女の人だなあ。やっぱり視野が狭いなあ」と発言していたことが10日、明らかになった。嘉田知事はこの日の定例記者会見で「公共事業を決めるのに男、女は無関係」と不快感を示した。
 森元首相は9日の講演で、整備中の北陸新幹線を米原に接続する場合の問題について説明し、「『駅をつくるのはもったいない』と言って当選した知事がいる」と、新駅をめぐる嘉田知事の姿勢に言及した。
 そのうえで、「日本列島が全部新幹線でつながる時、滋賀県で新幹線の恩恵に浴するのは米原しかなくなる。そこまで考えて施策は練らなければならない」と語った。
 これに対して嘉田知事は「発言の全体像が分からない」としながらも、「新駅問題の本質は、動き出した公共事業を有権者の思いが止めたという、民主主義や地方自治の在り方にある。森元首相にそうした認識がないなら、同じ政治家として残念だ」と述べた。

■栗東の新幹線新駅:森元首相発言「政治家として残念」−−嘉田知事 07/07/11 Mainichi Interactive滋賀
 嘉田由紀子知事は10日の定例記者会見で、森喜朗元首相が嘉田知事の新幹線新駅(栗東市)の「凍結」方針について「女の人だなあ、やっぱり(視野が)狭いな」と発言したと一部で報じられたことについて「全貌が分からないので、言葉じりをとらえて女性蔑視だというのは控えたい」と答えた。そのうえで「問題の本質は財政問題で、既に動きかけた公共事業でも1票の思いで止める。公共事業に対する新しい道を1票ずつで開いた。『男だから、女だから』とは無縁。民主主義や地方自治への意思表示で、(それに対する)認識がないとしたら政治家として残念」とも語った。
 一方、JR東海の松本正之社長が9日の会見で、新駅「凍結」時の損害賠償について「清算手続きの中でやっていける」と実費以上の賠償請求を求めないことを示唆したことについて、知事は「直接うかがっていないが、基本的にはありがたい」と話した。
 また、新駅推進の栗東市の国松正一市長に脅迫状が届いた事件は「暴力に訴える形の意見封じはあってはならない」と語った。【服部正法】

■シンポジウム:魚と人のかかわり考える−−28日、琵琶湖博物館 07/07/11 Mainichi Interactive滋賀
 琵琶湖での魚と人との関係を考えるシンポジウム「東アジアにおける生き物と人 −これからの関係を探る」が28日午後1時15分、草津市の琵琶湖博物館で開かれる。総合地球環境学研究所の内山純蔵氏が「人間にとって琵琶湖とは 魚と人のかかわりの歴史を中心にして」と題して基調講演するほか、川那部浩哉・同博物館長らによる討論会も行われる。琵琶湖での魚と人との関係ができあがってきた経緯や現状を紹介する。
 同博物館の牧野厚史氏、国立歴史民俗博物館の安室知氏ら5氏が講演。この後、川那部琵琶湖博物館長らが加わり、高橋啓一・同博物館研究部長の司会で討論を行う。
 また、29日午前9時(雨天時は午前10時半)〜正午、同博物館周辺とホールで、タモ網や投網による魚捕りと捕れた魚の解説、交流会がある。武田繁・琵琶湖お魚ネットワーク代表、村上靖昭・琵琶湖博物館うおの会会長らが指導する。
 申し込みは、往復はがきに参加者全員の住所、氏名、連絡先(電話番号、メールアドレス)、参加日を書いて、〒525−0001 草津市下物町1091 県立琵琶湖博物館「企画展示シンポジウム係」へ。定員200人。18日必着。問い合わせは同博物館(077・568・4811)。【森田真潮】

■外来動植物を観察しよう 琵琶湖博物館 専用水槽を設置 07/07/11 京都新聞電子版
 琵琶湖に生息する外来の動植物の姿を知ってもらおうと、県立琵琶湖博物館(滋賀県草津市下物町)がこのほど、博物館近くの湖岸を再現した外来種の水槽を設置した。アメリカザリガニやアカミミガメなどを展示しており「琵琶湖の環境を考え直すきっかけにしてもらえれば」と期待している。
 水族展示室内にある、ソウギョやカルムチーなどの外来魚を展示していた水槽を、今月初めにリニューアルした。
 一見すると通常の琵琶湖の姿だが、水槽内はほぼ外来の動植物。カルムチーやミシシッピアカミミガメ、アメリカザリガニのほか、南湖を中心に広がりを見せているボタンウキクサ、ホテイアオイといった植物類を展示している。
 同博物館の桑原雅之学芸員(48)=魚類学=は「ブラックバスなどに隠れているが、琵琶湖ではザリガニやカメなども外来種が勢力を伸ばしている。身近な場所で昔ながらの環境が変化していることを感じてもらえれば」と話している。
 水族展示室への入場は有料。

■京滋に大雨、交通混乱 JR運転見合わせ 土砂崩れも 07/07/12 京都新聞電子版
 台風と梅雨前線の影響で京都府、滋賀県は12日午前、局地的に激しい雨に見舞われ、道路や鉄道など交通機関が乱れ、休校する学校もあった。
 京都府は丹波地域を中心に強い雨が降り、京都地方気象台は午前9時13分、京都市と亀岡市、南丹市、京丹波町に大雨洪水警報を発令。午前6時の降り始めからの雨量は午前11時現在、南丹市園部町で84ミリ、京丹波町須知で78・5ミリ。京都市右京区北部では1時間あたりの雨量が100ミリを記録した。
 この雨で、南丹市園部町−日吉町間の府道園部平屋線が約20センチ冠水し片側通行規制された。南丹市と京丹波町などでは土砂崩れが発生。京都市右京区京北では市道が通行止めになった。
 亀岡市や南丹市は小中学校の授業を打ち切り、児童生徒を下校させた。
 JR山陰線日吉駅(南丹市日吉町)では午前9時20分ごろ、雨量計が1時間に45ミリを記録したため、船岡−福知山間、JR福知山線の福知山−篠山口間で約2時間半、運転を見合わせた。
 滋賀県内でも12日午前9時から10時までの1時間あたりの雨量が大津市の南小松で58ミリ、虎姫で49ミリ、彦根で43ミリを記録。彦根地方気象台は、近江西部や湖北、湖東で、大雨洪水警報を、大津市と高島市で土砂災害警戒情報を出した。
 大津市内の国道367号や高島市内の県道が、大雨や土砂崩れで通行止めになった。
 JR西日本によると、湖西線の一部で徐行運転。東海道線の米原−醒ケ井間で午後零時半現在、運転を見合わせており、河瀬−長浜駅間でも一時、運転を見合わせた。
 東海道新幹線も米原−岐阜羽島間で一時、運転を見合わせた。

■湖東中心に大雨被害 甲良で女性重傷、彦根では床下浸水 07/07/13 Chunichi Web Press滋賀
 梅雨前線と近畿地方の上空に流れ込んだ寒気の影響で、県内は十二日、午前を中心に激しい雨に見舞われた。甲良町では、水路に転落した女性が背中や腰などの骨を折って重傷を負い、彦根市では、床下浸水の被害が相次いだ。道路や鉄道などの交通機関も乱れ、参院選の選挙用のポスター掲示板も倒壊した。(藤川大樹、細川暁子、妹尾聡太)
 彦根地方気象台によると、同日午前九時から十時の一時間あたりの雨量は大津市北部で五九ミリ、虎姫町で四九ミリ、彦根市で四三ミリを観測した。
 雨による被害は湖東地域を中心に相次いだ。甲良町では、犬の散歩をしていた女性(47)が幅約一・五メートルの水路に転落し、腰や背中などの骨を折った。町によると、付近には倒木があり、巻き込まれた可能性もあるという。
 彦根市では、住宅二十六棟が床下浸水、十世帯で停電。九カ所の選挙用のポスター掲示板が倒壊した。近江八幡市では約二百五十世帯、高島市では約二百十世帯が停電した。
 JR東海道線は、米原−醒ケ井駅間で午前十時ごろから約三時間運休。北陸線や湖西線でも徐行運転の措置が取られた。大津市の国道367号は一時通行止めとなった。
 午後には小康状態となったが、同気象台によると、十三日も再び雨になるという。

■大雨強風被害相次ぐ 07/07/13 asahi.com滋賀
【彦根で最大瞬間風速28.5メートル】
 活発化した梅雨前線の影響で、県内でも12日、北部を中心に大雨と強風による被害が相次いだ。大津市北部で1時間に約90ミリの猛烈な雨が降ったほか、彦根市で7月の観測史上2番目の28.5メートルの最大瞬間風速を記録。甲良町では倒木を避けようとした女性が用水路へ転落してけがをした。
 彦根地方気象台によると、梅雨前線の活動が活発になってくるため、13日昼前から再び雨が降る見込みといい、土砂崩れなどに警戒するよう呼びかけている。
 12日午前10時ごろ、甲良町下之郷で散歩中の女性(47)が用水路に転倒。背中を打って病院に運ばれた。彦根署によると、強い風の影響で倒れてきた木を避けようとして転落したらしい。
 彦根市では市内各地で26棟が床下浸水し、参院選の選挙ポスター掲示場の支柱が風で折れるなど、9カ所で損傷した。

■現場から記者リポート:琵琶湖畔・柳が崎の不法占有問題 07/07/14 Mainichi Interactive滋賀
◇県と大津市、強硬策に 撤去せねば代執行や訴訟も
 ◇15年間、指導は口頭で 業者側「黙認だ」
 大津市の琵琶湖畔・柳が崎にある旧水泳場(93年休止)跡地には、浜茶屋やプレジャーボート保管場などの建物が残っており、一部は管理者の県や市の許可が無いまま営業を続けている。現在の不法占有は、県管理の河川法上の「河川敷」が3軒、市有地が3軒、両方にまたがるのが6軒。県と市は15年間、計12軒の所有者に撤去を求めてきた。ここ一帯を公園に整備したい市は今年4月、産業観光部内に「柳が崎湖畔対策室」を設け、撤去に本格的に乗り出した。9月末まで撤去しない場合、市は民事訴訟、県は行政代執行で強制的に立ち退かせる構え。問題の経緯や課題などを追った。【鈴木健太郎】
◆昔は公認◆
 柳が崎は柳川が琵琶湖に流れ込む一帯にあり、約500メートルに広がる天然の白砂浜で知られた。1925(大正14)年、市は県から占有許可を受けて「柳が崎水泳場」を開設。水泳客が飲食するための浜茶屋を公募し、抽選で当選した業者に営業を許可した。34(昭和9)年には水泳場管理条例を施行し、砂浜に隣接する市有地を7、8月に限り、有料で貸与。同年には隣に「湖国の迎賓館」と呼ばれた旧琵琶湖ホテル(現市びわ湖大津館)も開業し、市内随一のリゾートビーチになった。
 その後、砂の流入による砂浜の広がりとともに市有地と河川敷(県管理)の境界があいまいになり、多くの店が本来は出店できない河川敷に、はみ出て増築。県は84年、境界線を確定し、河川敷の建物を撤去。さらに、水質悪化で、93年に水泳場が休止されたため、「浜での飲食は不要になった」として、浜茶屋の撤去を促した。
 ところが、水泳場休止の前後から、水上バイクやプレジャーボートが増え、中には有料のボート・水上バイク保管庫にくら替えする店もあり、立ち退きは難航してきた。
◆市が対策室設置◆
 この15年間、県も市も撤去指導を口頭でしてきたため、「事実上の黙認」と受け取る業者も多かった。さらに、店が頻繁に譲渡され、所有者の入れ替わりが激しく、指導効果は上がらなかった。
 しかし、市は水泳場跡地を含む一帯の市有地6・8ヘクタールを「柳が崎湖畔公園」として整備し、白砂と湿原の保護を目指す計画を発表。市は今年度、地主として明け渡しの民事訴訟も辞さない方針を固め、「強制力による撤去」という方向で事態が動き出した。
 4月に新設された市柳が崎湖畔対策室の寺田喜義室長は「各所有者の自由意志で撤去してもらうのがベスト。説得は進めている」としたうえ「それでも従わない事態を想定し、民法に基づく明け渡し請求訴訟を起こす用意を進めている。12月市議会に提案したい」と語り、年明けに提訴、09年3月までに全物件の撤去を目指す考えを示した。
 河川敷管理者である県でも、琵琶湖不法占用対策室が各所有者に対して書面と口頭で指導している。同室の小菅富夫・副参事によると、「市は(撤去のため)民事訴訟に訴えなければらないが、県は河川法上の不法行為として既に行政指導を済ませており、すぐに行政代執行という強制手段をとれる」とする。しかし、実際には市と足並みをそろえ、09年3月を期限として手続きを進める。
◆違反者の言い分◆
 撤去指導を受けているボート保管業者の男性(75)は「不法占有であることは分かっているので撤去はするつもりだが、市や県の決めた期限が短すぎる。預かっているボートの返却、店と倉庫の解体と廃材搬出先の確保に時間が無い。9月は、おろか年内でも難しい」と戸惑う。その一方、「ここで7年間商売をしているが、口頭での指導があったのは、ここ3年ぐらいで、撤去期限などは無かった。いきなり訴訟だ代執行だと言い出すのは乱暴すぎる」と反発を隠さない。
 また、水上バイクで遊びに来ていた京都市の男性会社員(30)は「柳が崎には毎年来ているが、店や保管庫が不法占有だと初めて知った。市や県が黙認していたのも同然では」と話す。
 事実上「棚上げ」されてきた不法占有問題。市や県の強硬策の行方が注目される。

■滋賀県の被害まとめ 台風4号 07/07/15 京都新聞電子版
 大型で非常に強い台風4号が滋賀県に接近した15日早朝にかけ、県内では停電が相次ぎ、土砂崩れや倒木にともない道路が一時通行止めになったほか、交通機関でも近江鉄道が一部部分運休するなどの乱れが出た。
 関西電力滋賀営業所によると近江八幡市の沖島で15日早朝、風雨の影響で約170軒が停電するなど県内で計1260軒で停電があった。県などによると、東近江市石塔町内の県道が土砂崩れで、日野町鎌掛の県道が倒木のため一時通行止めになった。
 交通機関では、近江鉄道が愛知川の水位上昇のため、15日の始発から午前7時まで上下4本が運休し、その後も愛知川−八日市間で上下23本を部分運休した。
 このほか、葉山川(栗東市、草津市)と祖父川(竜王町)では、一時警戒水位を超えた。

■琵琶湖の食物連鎖に変化 過去100年、魚の窒素で分析 07/07/15 Chunichi Web Press
 琵琶湖の生物の食物連鎖は1980年代以降規模が縮小、最近回復しつつあることが、魚の体に含まれる窒素の分析で判明したとの研究結果を、奥田昇京都大生態学研究センター准教授が15日までにまとめた。
 琵琶湖は環境悪化が指摘されるが、食物連鎖に注目することで生態系の変化を裏付けた。
 奥田准教授によると、窒素の99・6%を占めるN14は、生物の体内でアンモニアや尿素などになり排出されやすい。だが0・4%は、質量がわずかに重いN15で蓄積しやすく、食物連鎖の上位生物は下位生物を食べてN15が濃縮され、含有率は高くなる。
 奥田准教授は琵琶湖の在来魚10種について、京都大総合博物館にある1910年代からの標本を分析。食物連鎖が始まる植物プランクトンのN15の含有率を1とし、相対的な数値を算出した。(共同)

■児童ら水環境の悪化など学ぶ 守山の赤野井湾で探検会 07/07/16 京都新聞電子版
 琵琶湖の赤野井湾の水環境について学ぶ探検会が16日、滋賀県守山市木浜町の木浜漁港や同湾で開かれた。参加者は沖に出てエリ漁を見学するなどし、外来種の繁殖や水質の低下など同湾の課題について理解を深めた。
 NPO法人(特定非営利活動法人)「びわこ豊穣の郷」の主催。同市の琵琶湖大橋東詰から草津市の烏丸半島までの浅瀬を指す同湾は最も汚染が進んでいるとも言われ、探検会は毎年海の日に行われている。10回目の今年は、地元のほか彦根市や京都市などから児童や親子連れ約100人が参加した。
 外来魚の採取用エリではブルーギルを大量に捕獲、同半島近くでは、ハスの拡大で周辺の水の流れが滞留している様子などを船からうかがった。また、シジミの生育を観測できるよう稚貝約100万個を放流した。

■在来魚と外来魚がすみ分け 琵琶湖周辺、地形影響か 07/07/21 Chunichi Web Press
 琵琶湖とつながる周辺の湖「内湖」で、コイやフナなどの在来魚と、外来魚のオオクチバスやブルーギルの繁殖場所が異なり、すみ分けているとの調査結果を滋賀県琵琶湖環境科学研究センター(大津市)と近畿大が21日までにまとめた。
 湖底の状態などが影響しているとみられ、同センターは「在来魚を守る環境づくりのヒントになる」と話している。
 滋賀県近江八幡市の「西の湖」の湖岸と周辺の湿地、水路計54カ所で稚魚を調べた。外来魚と在来魚が両方生息していたのは6カ所で、ほかは一方だけだった。
 湖岸27地点では、合計で外来魚が約1370匹、在来魚が約70匹だった。湿地や水路の27地点では、在来魚が約410匹に対し、外来魚は1匹だけだった。
(共同)

■ニゴロブナ:地域の自然取り戻そう 親子らの手で稚魚放流−−安土 07/07/22 Mainichi Interactive滋賀
 安土町常楽寺の子ども会の親子約60人が21日、地域に昔の自然を取り戻そうと、町内の水田でふ化させたニゴロブナの稚魚を集め、常の浜の桟橋近くで放流した。
 子どもたちは、琵琶湖お魚探検隊安土のメンバーからニゴロブナの生態について話を聞いた後、1カ月前に稚魚をふ化させた田んぼに入り、2〜3センチになったニゴロブナの稚魚を追って網ですくい上げた。前日の雨で捕獲量は予定より少なかったが、中にはナマズの子やメダカも交じり、琵琶湖に通じる常の浜の桟橋から「外来魚に食べられないで大きく育ってね」と放流された。
 企画したのは常楽寺環境保全の会で、今年4月から全県的に始まった「世代をつなぐ農村まるごと保全対策」事業の一環。秋にはコスモスの迷路遊びやごみ拾いなども予定し、心和む田園景観を守る運動を展開する。【斎藤和夫】

■外来魚を金券と交換 来月31日まで道の駅など 再放流禁止定着へ 07/07/23 京都新聞電子版
 滋賀県は8月31日まで、琵琶湖や県内の河川で釣り上げた外来魚を金券「琵琶湖ルール広めよう券」と交換するサービスを実施する。大津市や米原市の道の駅など県内10カ所の引き換え場に外来魚を持ち込めば、500グラムにつき1枚50円の金券と引き換える。
 琵琶湖で釣った特定外来種のオオクチバスとブルーギルの再放流を禁止した「琵琶湖ルール」を定着させるため、4万5000枚の券を発行した。
 金券は、大津市や草津市の商店街やホームセンター「アヤハディオ」各店など、県内26カ所の「協力店」で11月30日まで利用できる。
 回収した外来魚は堆肥(たいひ)化する予定で、県は約22トンの回収量を見込んでいる。

■近畿地方も梅雨明け 平年より5日遅く 07/07/24 asahi.comマイタウン関西
 近畿地方は24日午前、高気圧に覆われて晴れ間が広がり、大阪管区気象台は近畿地方が梅雨明けしたとみられると発表した。平年より5日遅く、昨年より3日早い、本格的な夏到来となった。
 今月1日からオープンした堺市西区の浜寺公園プールには、この日も午後1時までに親子連れら約900人が訪れた。子どもらがあげる水しぶきに太陽の光が反射し、いたるところで歓声が響いた。

■琵琶湖の在来魚 保全策探る 大津 研究者ら取り組み報告 07/07/25 京都新聞電子版
 琵琶湖の在来魚の保全をテーマにした研究会が25日、大津市のコラボしが21であり、第一線の研究者や行政関係者ら10人がコイ・フナ類の復活に向けた研究や取り組みを報告した。
 生き物にとって望ましい湖岸の姿を探る、県琵琶湖環境科学研究センターの研究プロジェクト「湖岸生態系保全・修復研究会」の一環。在来魚を取り巻く現状や課題について、最新の情報を共有しようと開いた。
 県水産試験場の藤岡康弘次長は、ヨシ帯の減少や瀬田川洗堰の操作による水位低下が、湖岸に卵を産むホンモロコの繁殖に悪影響を及ぼしている可能性を指摘した。国や県の担当者は、水田を繁殖場所に利用するコイ・フナ類が田んぼに上ることができるよう、水路や魚道を整備していることを報告した。
 近畿大学の細谷和海教授は湖と内湖、水路、田んぼ、池などをつなぐ「水系ネットワーク」の構築を訴え、「在来魚にはさまざまな回遊様式があり、それに見合った保全策が必要だ」と話した。

■消えゆく野生生物守れ 左京でシンポ、現状や課題を議論 07/07/28 京都新聞電子版
 絶滅の危険が迫る野生生物をどのように守るかを考えるシンポジウムが28日、京都市左京区のみやこめっせで開かれた。市民ら約70人が参加し、消えゆく野生生物の保護について議論を交わした。
 京都府が、本年度中の制定を目指す「絶滅のおそれのある野生生物の保全に関する条例(仮称)」への関心を高めようと企画した。
 会場では、希少淡水魚の研究で知られる細谷和海近畿大教授が「絶滅のおそれのある生き物を守るために」と題し講演。ブラックバスやブルーギルが放流されることにより、全国の池沼が生物学的に均質化し、多様性が失われている現状に警鐘を鳴らした。
 続いて、行われたパネルディスカッションでは、希少淡水魚・アユモドキの保全に取り組む亀岡市のNPO法人(特定非営利活動法人)の山内俊房理事ら、3人がパネラーとなり、啓発活動の難しさや、開発の現場で環境団体として意見を述べる難しさについて議論した。会場からは開発と自然保護のバランスや、環境アセスメント制度の改良、また外来種の「処理」の是非について意見が寄せられ、参加者たちは熱心に聞き入っていた。

■コイとフナ 人と深いつながり 琵琶湖博物館で企画展 07/07/29 京都新聞電子版
 琵琶湖のコイ、フナと人間の関係をテーマにした企画展が、草津市下物町の県立琵琶湖博物館で開かれている。滋賀県内で出土したコイの歯の化石や室町時代の魚の売買記録などの史料が、琵琶湖における人と魚の深い関係を示している。
 約7000万年前とされるコイの仲間の誕生から、食用になっていた縄文時代のフナやコイ、近代以降の湖岸の水田と魚のつながりなどをパネルや化石で紹介している。
 このうち、天皇家の食事を担当していた山科家の日記「山科家礼記」(15世紀)には、琵琶湖から京都に運ばれたコイやふなずしの記録が残っている。高橋啓一総括学芸員は「人が食用にするだけでなく、水田をコイやフナが利用するなど、深い共生関係にあったことを見てほしい」と話している。
 展示は11月25日まで(休館日あり)。有料。問い合わせは同博物館TEL077(568)4811。

■外来魚バーガーがぶっ!…福井大研究室が開発 07/07/29 Yomiuri On Line関西発
 池や湖に生息する外来魚をおいしく食べて駆除につなげようと、保科英人・福井大教育地域科学部准教授(34)と学生らが、ブラックバスとブルーギルを食材にした“ハンバーガー”を開発した。調理方法を工夫し、さっぱりした味に仕上げている。福井県坂井市内の精肉業者と共同で製品化を進めており、10月から大学内の生協で試験販売する予定。
 北米原産のブルーギルとブラックバスは県内の池や湖の約2割に生息し、在来種の生存を脅かしているとされている。地元の漁業者らはこれらが網にかかると、焼却処分にしているという。漁業者らの話を聞いた保科准教授が、外来魚の有効利用を学生らと検討し、〈外来魚バーガー〉を考案した。
 川魚特有の臭みを少なくし、おいしく食べる料理法を試行錯誤した結果、ブルーギル、ブラックバスの身と牛ミンチを7対3の割合でミキサーにかけてハンバーグのパテを作り、塩こしょうで味付けし、いためたタマネギを加えて調理することにした。
 保科准教授と研究室の学生2人が、坂井市のため池で釣り上げたブルーギルとブラックバス約100匹をもとに外来魚バーガーをつくり、5月下旬の大学祭で販売。1個150円で約80個を完売した。食べてもらった人から回収したアンケートでは、「思ったよりくせがなく、食べやすい」という意見が多く、好評だったという。
 同学部4年の松田智子さん(22)は「バスやブルーギルはまずいという偏見があるが、調理次第でおいしく食べられる。私たちのバーガーで証明していきたい」と話している。

■皇室:秋篠宮さまがシンポに出席−−草津・琵琶湖博物館 07/07/29 Mainichi Interactive滋賀
 シンポジウム「東アジアにおける生き物と人−これからの関係を探る」が28日、草津市の県立琵琶湖博物館で開かれ、秋篠宮さまが出席された。秋篠宮の来館は96年の開館式典など4回目。
 シンポは、琵琶湖を中心にアジアの人間の生活と、飼育された淡水魚や家畜の歴史的、文化的関係をテーマに開かれ、嘉田由紀子知事ら115人が出席した。
 日本や中国での人間の生活と淡水魚や家畜の関係について、研究者6人が報告。続く討論会で、民俗生物学者であり、ナマズやニワトリの研究で知られる秋篠宮さまが「生き物をただ飼うだけでは『家畜』にはならない。人とのかかわり合いの中で、どう変化したかを注目すると興味深い」と意見を述べられた。
 シンポは29日もあり、子どもたちが琵琶湖で実際に魚を捕るワークショップなどが開かれ、秋篠宮さまも交流される。【鈴木健太郎】

■皇室:秋篠宮さまと子どもら交流会 草津・琵琶湖博物館でシンポ 07/07/30 Mainichi Interactive滋賀
 魚などの生き物と人との未来について語り合うシンポジウム「東アジアにおける生き物と人−これからの関係を探る」の第2部が29日、草津市下物町の県立琵琶湖博物館であり、前日に続いて秋篠宮さまが出席された。
 第2部のテーマは「生き物とかかわる面白さ」。秋篠宮さまが見学される中、琵琶湖流域で魚の生態を調査している「琵琶湖お魚ネットワーク」の小中学生ら20人が同館前の浜辺で、ひざまで水につかり、タモ網などを使って魚取りに挑戦。ブルーギルや、おたまじゃくしなどを捕まえた。
 その後、同館で交流会が行われ、同市立笠縫東小と、同市内の「伯母川研究こどもエコクラブ 伯母Q五郎」の子どもらが、水質調べやメダカの生息調査など各グループの活動を発表。続く意見交換では、進行役が「どうしたら魚の種類が豊富な環境にできるか」と問い掛けると、子どもたちは「外来魚専用の池を作ればいい」「コンクリートだと、草も生えへんから、土を残した自然のままの川にする」など盛んに意見を出していた。
 秋篠宮さまもタイで魚取りをした経験を語られ、川の神や中国・三国時代の蜀漢の軍略家、諸葛孔明の生まれ変わりの伝承があるメコン川の巨大ナマズの話などを紹介。「一つのお魚でも見る人の立場や条件によって、いろんな顔があるんです」などと話された。【近藤希実】

■親子でフナ稚魚放流 近江八幡、漁業まつり 07/07/30 京都新聞電子版
 滋賀県近江八幡市長命寺町の長命寺港で29日、近江八幡漁業まつりが開かれ、フナの稚魚の放流や、かつて同市周辺で盛んに行われた地引き網漁の体験などが行われた。
 漁業関係者らでつくる近江八幡市水産協議会などが、琵琶湖の恵みに感謝しようと毎年行っている。今年は、11月に大津市で開かれる「第27回全国豊かな海づくり大会」のキャンペーンを兼ねて行われた。
 フナの放流には、約100人の親子連れらが参加。漁船に分乗し、高島市で養殖された琵琶湖の固有種ゲンゴロウブナの稚魚約600匹を長命寺港沖合の琵琶湖で放流した。
 参加した子どもたちは「大きくなってね」などといいながら、稚魚の入ったバケツをゆっくり琵琶湖に傾けていた。

■湖水1トンを電気分解 滋賀県 データ分析、報告書に 07/07/30 京都新聞電子版
 琵琶湖の水を酸素と水素に電気分解し、湖底の環境改善や代替エネルギーに使う研究を進めている滋賀県は30日、今月中旬に琵琶湖で行った実験で、昨年度に続いて計画通り酸素と水素を発生させたことを報告した。
 大津市の県琵琶湖環境科学研究センターで開いた会合で、同センターの担当者が学識経験者らに説明した。昨年度の実験では64リットルの湖水を使ったが、本年度は湖底の泥をふくんだ水約1トンを使い、電極や高分子膜を用いて酸素と水素を生み出したという。
 会合には京都大や同志社大などの学識経験者ら11人が参加し、生態系や水質への影響、より効率的に酸素などを取り出す方法について検討した。
 本年度は三カ年計画の最終年度にあたる。今後は実験で得られたデータを分析し、将来の研究のための基礎的資料として報告書にまとめる。

■地引き網漁体験:児童ら、琵琶湖の自然を満喫 外来魚どっさり−−近江八幡 07/07/31 Mainichi Interactive滋賀
 琵琶湖の自然を見直すチャンスにしようと、近江八幡漁業まつりが29日、近江八幡市長命寺町の長命寺港を中心に開かれ、夏休みの児童らがゲンゴロウブナの放流や昔懐かしい地引き網漁を楽しんだ。
 まつりでは、はじめに緑の少年団やボーイスカウトの団員ら約100人が約10隻の漁船に分乗。沖で漁師とゲンゴロウブナの稚魚(体長約10センチ)約600尾を放流した後、近くの長命寺浜網引場で地引き網漁を体験した。
 児童らが漁師と網をたぐり寄せると、網の中は外来魚がいっぱい。アユやフナも交じり、約20キロが水揚げされた。児童らは漁師から「昔は一網でモロコが2トンも水揚げされた」と聞かされと、琵琶湖の変わりように驚いていた。【斎藤和夫】

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