琵琶湖の湖底から
(2006/06)

スクラップブック06/06-

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■ニゴロブナ、大きく育って 高島 園児ら水田に稚魚放流 06/06/01 京都新聞電子版
 琵琶湖固有種のニゴロブナを増やそうと、水資源機構琵琶湖開発総合管理所は1日、滋賀県高島市新旭町の太田地区の水田に、ニゴロブナの稚魚を放流した。地元の園児たちが田植えの終わった水田に放した。
 同管理所の「田んぼ池プロジェクト」の一環で、太田地区の協力で実施した。約3ヘクタールの水田に、5月23日とこの日に分けて、計約120万匹の稚魚を放流した。
 この日は、幼児園「静里なのはな園」の5歳児65人が、小さなバケツに体長3−5ミリのニゴロブナの稚魚を入れてもらい、みんなで一緒に放した。園児たちは「小さいのに一生懸命泳いでいる」と話していた。
 放流した稚魚は約1カ月間、水田で育てた後、排水路を通じて琵琶湖に移される。

■「魚の産卵場 干上がる」 滋賀県の再生計画 地元漁協が異論 06/06/02 京都新聞電子版
 長浜市と湖北町に広がる早崎内湖干拓地の内湖再生計画で、滋賀県が示した琵琶湖と内湖の接続方法について、地元漁業者から異論が出ている。内湖の水位を琵琶湖に連動させる県の案に対し、漁業者は「琵琶湖の水位操作で、魚の産卵場所が干上がってしまう内湖では意味がない」と、湖から切り離して水位を保つゲートを接続部に設置するよう求めている。
 県が5月に内湖再生計画検討委員会(委員長・島谷幸宏九州大大学院教授)で示した計画案では、干拓地の中央を流れる丁野木川の堤防を取り除いて、干拓地全体に水を張り、川の開口部で琵琶湖と接続する、となっている。
 琵琶湖の水位と連動させるために、ゲートは設けず、「琵琶湖の水の動きを生かして水辺の生態系を復元させる」(県琵琶湖環境政策室)としている。
 これに対し、南浜漁協の鳥塚五十三組合長は「湖岸では急激な水位低下で、多くの魚の卵が干上がって死んでいる。琵琶湖の水位変動の影響を受けない安定した形でなければ、かつての内湖は戻らない」と訴える。
 早崎内湖は1963年に干拓事業が始まるまで、琵琶湖最大のゲンゴロウブナの産卵場だったといい、地元は水産資源の回復を期待している。
 内湖再生計画検討委員会の西野麻知子副委員長(県琵琶湖・環境科学研究センター総括研究員)は「ゲートは選択肢の一つだが、魚類の生態に対応したゲート操作には科学的な検証が必要」と話している。
 県は外来魚の侵入を防ぐ接続部の構造も検討課題に挙げており、年内の策定を目指している。

■ニゴロブナ:大きくなーれ 静里なのはな園の園児ら、10万匹放流−−高島 06/06/02 Mainichi Interactive滋賀
 高島市立静里なのはな園(川妻勇園長)の保育園児と幼稚園児64人が1日、ニゴロブナの仔魚(しぎょ)約10万匹を同市新旭町太田の水田に放流した。
 水資源機構琵琶湖開発総合管理所(大津市堅田2)が、減少している琵琶湖固有種のニゴロブナを復活させるため、地元の同町太田区と協力して放流を実施した。
 園児らは、地元の人から水田の役割などを聞いた後、田植えが終わった水田に一列に並び、バケツに入ったニゴロブナの仔魚を一斉に放流。3〜5ミリほどの小さな魚が元気に泳ぐ様子を楽しそうに見ていた。仔魚は、プランクトンなどを食べて2センチほどに成育後、水田脇の排水路を通って7月ごろには琵琶湖に向かうという。【近藤修史】

■イタセンパラの稚魚確認されず 淀川の「城北わんど群」 06/06/02 asahi.com関西
 国土交通省近畿地方整備局は2日、大阪市旭区の淀川の「城北わんど群」で5月22〜25日に実施した国の天然記念物と国内希少野生動植物種に指定されているコイ科の淡水魚イタセンパラの稚魚調査の結果を発表した。稚魚は1匹も確認されなかった。調査を始めた94年以降、確認がゼロだったのは初めて。外来魚に捕食された可能性もあり、同整備局は専門家の意見も聞いて保護策を考えたいとしている。
 イタセンパラは淀川水系や富山平野などの限られた水域に生息する日本の固有種で、成長すると体長が約10センチになる。城北わんど群での調査では94〜00年は約150〜2700匹の間で増減していたが、01年に約7800匹が確認されて以降は減り続け、05年は506匹だった。
 近畿地方整備局淀川河川事務所は「原因は特定できないが、05年の別の調査でブラックバスなどの外来魚が9割を超えた場所もあり、増加した外来魚に食べられるなどした影響が大きいとみられる。絶滅したとは断定できない」と話している。

■天然記念物の稚魚ゼロに 淀川のイタセンパラ調査 06/06/02 京都新聞電子版
 近畿地方整備局淀川河川事務所(大阪府枚方市)が淀川水系で先月実施した調査で、絶滅寸前の国の天然記念物、イタセンパラの稚魚が1匹も確認できなかったことが2日、分かった。
 調査は1994年以来、大阪市旭区の淀川沿いにある「わんど」と呼ばれる水たまりで毎年実施してきたが、稚魚の未確認は今回が初めて。同事務所はブラックバスなど外来魚が捕食しているとみて、駆除などの対策を本格的に検討する。
 イタセンパラはコイ科の淡水魚で、成魚は体長約10センチ。淀川水系のほか、濃尾平野や富山平野の限られた水系だけで確認されている。
 淀川沿いの「わんど」では、2001年に7800匹余りを確認したのをピークに年々減少、昨年は約500匹しか確認できなかった。(共同通信)

■「びわ湖大花火大会」 8月8日開催決まる 06/06/02 京都新聞電子版
 国の夏を彩る「びわ湖大花火大会」の実行委員会は2日、今年の大会を8月8日に開催することを決めた。荒天時は同11日に延期する。例年同様、大津市の大津港沖から約一万発の花火を打ち上げ、夜空を豪快に焦がす。
 大会は午後7時半から約1時間で、大津港沖合の琵琶湖上2カ所からスターマインなどの花火を次々と打ち上げる。「びわ湖の四季」をテーマに、季節ごとの湖国のイメージを表現するほか、七色の光を放つ大津港の「びわこ花噴水」との競演も見応えがある。
 実行委は、今年も約35万人の観客数を見込み、大津港マリーナ周辺の湖岸約500メートルに有料観覧席を約1万6000席設ける。昨年4月の世界花火大会の日に、守山市沖でプレジャーボートのえり衝突事故が起きたことを踏まえ、夜間の船舶航行規制の告知を徹底し、湖上パトロールなどの警備も強化する。
 有料観覧席は3500円(当日4000円)で、7月1日から発売する。問い合わせは実行委Tel:077(511)1530。

■“外来魚天国”浮き彫り/薩摩川内・藺牟田池 釣り大会1029匹中1027匹 「生態系回復へ駆除急務」 06/06/03 南日本新聞373news.com
 薩摩川内市祁答院町藺牟田の藺牟田池で5月28日、外来魚駆除を目的とした釣り大会が開かれた。釣果1029匹中、ブルーギルなどの外来魚が1027匹、在来魚のフナ(釣った後に放流)は2匹にとどまった。主催した入来・祁答院ライオンズクラブの吉村鐵之助会長は「“外来魚天国”の実態をあらためて知らされた」と話した。
 大会は、外来魚駆除活動に取り組む「全国ブラックバス防除市民ネットワーク」(東京)が提唱した「全国一斉ブラックバス防除ウイーク」に合わせ開かれた。同市入来、祁答院地区の小学生のほか、県内の釣り愛好家ら約170人が参加した。
 参加者はルアーやミミズなどのエサを使って外来魚を狙った。中には1時間ほどでブルーギル十数匹を釣り上げた小学生もいた。祁答院地区の大軣(だいごう)小学校6年永井えりかさん(11)は「釣れた瞬間の手応えが楽しい」と話した。
 3時間余りで釣り上げた外来魚1027匹は、ほとんどがブルーギル。ブラックバス7匹、2匹釣れたライギョはいずれも体長60センチ、重さ1.6キロほどの大きさだった。吉村会長は「場所によっては、釣り経験のない子供でも糸を垂れればすぐ釣れるような状態。以前の生態系を取り戻すため本格的な駆除対策が必要と痛感した」と話した。
 希少なベッコウトンボが多数生息し、ラムサール条約登録湿地にもなっている藺牟田池。ブルーギルなどがベッコウトンボの幼虫を餌にしている可能性があることから、薩摩川内市は外来魚の再放流(リリース)を禁止する条例を7月から施行する。

■特定外来生物指定で宣伝は中止、オオキンケイギク満開 06/06/04 asahi.com
 岐阜県各務原市の国営木曽三川公園のかさだ広場周辺で、外来種のオオキンケイギクが満開となり、一面を黄色く染めている。
満開となったオオキンケイギク=1日午後、岐阜県各務原市の国営木曽三川公園で

 オオキンケイギクは、キク科の多年草で北米が原産地。同公園管理センターによると、例年「フラワーフェスタ」の「主役」だったが、今年2月に国から生態系などに被害を及ぼす特定外来生物に指定されたため公に宣伝しにくくなりフラワーフェスタは中止となった。
 見ごろは6月上旬まで。当面、駆除の予定はないが、同公園内の群生状況など国の調査を踏まえ、今後の対応を検討する。

■カワウの声でバス退散 06/06/05 asahi.com滋賀
【「敵の声と認識」琵琶湖河川事務所研究】
【「ギャング」は「厄介者」嫌い?!】
 琵琶湖の在来魚を食べることから「ギャング」とも呼ばれるブラックバス(オオクチバス)が、カワウの鳴き声を嫌う傾向があることが、国土交通省琵琶湖河川事務所の研究でわかった。竹生島などでフンをまき散らして木を枯らせる「厄介者」のカワウが、外来魚駆除の決定打になるか――。
 同事務所河川環境課によると、魚が好きな音を探して、バスやブルーギルなど外来魚の群れを効率的に捕獲しようと、研究をスタート。昨年11月、縦15メートル、横2.4メートル、深さ0.6メートルの水槽に、バスとブルーギル、ギンブナをそれぞれ約100匹放ち、水槽内に設けた音源から様々な音を聞かせた。
 無音、泡の音、シンセサイザー、砂をひっかく音、アオサギの鳴き声などを音の大きさを変えて聞かせたところ、どの魚についても、好んで集まってくる明確な反応を示す音はなかったが、カワウの鳴き声に対して、バスが音源から遠ざかる反応を示した。
 バスは120デシベルと150デシベルの音を発してから1分以内に移動を始め、ほとんどが音源から3メートル以上離れた。ブルーギルでも同様の実験をしたが、音に対する反応は全体的に鈍く、カワウの鳴き声に対するバスのおののきぶりが際だったという。
 カワウの鳴き声と知って嫌うのか。カワウが発する音が嫌いなのか。「断言はできませんが、カワウはバスを食べることもあるので、鳴き声を『敵』の声と認識していると思います」と佐久間維美・河川環境課長は話している。
 同事務所は今後、6月以降のバスの産卵期に再度調査をし、効果を検証していくという。

■琵琶湖の環境知ろう 大津で児童らが水質調査 06/06/05 Chunichi Web Press滋賀
【湖南】大津市内の小学生らが参加して琵琶湖の環境についての理解を深める「さあ!みーんなでびわ湖調査shi隊」が4日、大津市の膳所湖岸であった。(本安幸則)
 全国6000地点で行われる「身近な水環境の全国一斉調査」に合わせ、同市でも毎年実施してる。児童と保護者ら約40人が参加し、3グループに分かれて水質調査や魚の生息調査、繁茂する水草の種類などを調べた。
 水質調査では、水の汚濁度を表す化学的酸素要求量(COD)や、pH値などを調査。子どもたちは検査薬を使ってそれぞれの数値を求め、検査薬の色が変わると興味深そうにサンプルと見比べていた。
 また魚の生息調査では、湖岸から投網で魚を捕獲。網には外来魚のブルーギルが1回で3−4匹ほど入り、児童らも外来魚の多さに驚いていた。
 参加した大石小6年の呉竹芽生君(12)は「ゴミを捨てないようにして、琵琶湖の水をきれいにしたい」と話していた。

■5月25日に全釣り協総会と故亀井会長追悼会を開催 当面は山下会長代行が執務 06/06/06 全日本釣り団体協議会ホームページ
 (社)全日本釣り団体協議会では、去る5月25日(木)東京都品川区大崎1−6−2のニューオータニイン東京において
 平成18年度 第一回臨時理事会(午前10時30分から)を開催しました。
 引き続き11時15分から、第36回通常総会を開催。水産庁から遊漁海面利用室 中田室長、富樫課長補佐、鈴木指導係長が出席、平成17年度事業報告、決算報告、平成18年度の事業報告、予算案、役員の改選などを審議し別添資料<1><2><3><4>の通り可決しました。
 役員については加藤誠司、真嶋茂、大根田俊煕、若杉隆、荒川国士の各氏が新任されました。
 12時50分から、平成18年第2回臨時理事会を開き、各委員会の役割分担などの確認を行いました。
 全釣り協 会長業務については、当面、副会長理事の山下茂氏が会長代行としてこれにあたることが決まりました。
 正会員団体会員、釣り具メーカー、釣り報道関係者ほかを交え、故亀井会長のご冥福を祈りました。
 また、全釣り協活動に功績のあった正会員団体役員、釣りインストラクター連絡機構役員を表彰し、表彰状は故亀井会長のご長男善太郎氏から手渡されました。

■外来生物情報ネットで募集 京都府 アライグマなど14種 06/06/06 京都新聞電子版
 京都府は7日から、アライグマやウシガエルなど外来生物14種の生息状況を確認するため、インターネットを通じて府民から目撃情報を募集する。府によると、ネットを利用して複数の外来生物に関する情報を集める試みは全国的にも珍しいという。
 募集の対象となるのは、アライグマ、ヌートリア、ウシガエル、オオクチバス、ブルーギル、セアカゴケグモなど外来種被害防止法で特定外来生物に指定されている9種を含む計14種。
 府のホームページ(HP)にある情報募集のページで、目撃した市町村や河川、山の名前、日時、大きさなどを入力して送信する。同ページでは14種について、特徴や近似種との見分け方、これまでに確認された地域なども紹介する。府は昨年度、生態系に影響を与える外来生物の調査に着手。目撃情報の募集は、現状把握と同時に、府民に外来生物への関心を高めてもらうのが狙い。郵送でも受け付ける。
 府自然・環境保全室は「集まった情報は一定期間ごとに集計してホームページで公表する。対象の外来生物もさらに増やしていきたい」としている。問い合わせは同室TEL075(414)4706。

■県が節約漁協に補助 燃料油高騰で経営圧迫 4年間で1.7倍に 06/06/06 紀伊民報AGARA
 原油の高騰で漁船の燃料が4年間で6〜7割の値上がりをみせ、漁業者にとって深刻な経費増となっている。県は燃料の節約に取り組む漁協に対する助成事業を6月県議会に提案する。
 漁業者への燃料販売価格は、底引き網や船引き網の漁船で一般的な重油が1リットル当たり75円。2002年1月の43・2円に比べ、74%高くなった。
 軽油は1リットル当たり76・1円。02年1月の46・3円に比べ64%高くなっている。
 現在、県内の漁業者は5000人弱。漁船は6300隻。使用する燃料は年間3万キロリットル。
 県水産振興課によると、05年度の串本町のカツオ一本釣りをする漁業者だと、5〜10トンの漁船の平均で水揚げ高は540万円だが、経費367万円のうち軽油代が152万円を占める。燃料の価格の値上がりが4年前に比べ数十万円の負担増になっているという。
 燃料油の高騰に加え、漁獲量減少や漁業者の高齢化、輸入海産物の増加による価格競争で、この数年、経営は厳しくなっている。
 県の助成事業は、低燃費につながる省エネの事業計画を各漁協に企画してもらい、それに取り組んだ場合には補助率2分の1以下で補助する内容。
 助成の対象には、船体の軽減化につながる船底のフジツボの除去作業や燃費が良くなる機械装置の導入などを予定しているという。
 県は1500万円を補正予算として13日開会の6月県議会に提案する。

■オオクチバスをフレンチ風に 居酒屋で外来魚駆除に協力 06/06/06 京都新聞電子版
 大津市春日町で居酒屋「かわいや」を営む川合毅さん(35)=同市南志賀2丁目=が7日から、琵琶湖で釣れたオオクチバスを素材にした料理を始める。ハーブを効かしたフレンチ風に仕立て、淡水魚独特の臭みを抑えた。川合さんは「バスのおいしさを多くの人に知ってもらい、琵琶湖の外来魚の駆除に協力できれば」と話している。
 オオクチバスは北米原産のスズキの仲間。川合さんが得意とするフランス料理には、スズキを使ったものが多いことから「湖国にちなんだ料理を提供したい」と、琵琶湖で繁殖するオオクチバスを食材に選んだ。
 市内の鮮魚店から仕入れた冷凍の白身を使い、パイ包み焼きやクリーム煮、生春巻き揚げの3品目を月替わりにそれぞれ800円で提供する。
 川合さん自ら月に5回程度、琵琶湖でバス釣りをする。釣ったバスは食材に使う予定という。「小さいころはオイカワやハヤがよく釣れたが、今の琵琶湖は外来魚ばかり。在来魚を復活させるためにも、外来魚をどんどん食べてもらいたい」と話している。

■ワニガメ?保護困った 福島署 保管・飼育で苦慮 06/06/06 河北新報社Kolnet福島
 福島署が福島市野田町の荒川で、ワニガメとみられる外来種のカメを捕獲した。ペットとして飼育されていたものとみて飼い主を探しているが、保管・飼育の方法など分からない点が多く、対応に苦慮している。
 同署によると、カメは体長約70センチ、体重は計測していないが、数十キロあるとみられる。福島市内の会社員が3日、荒川の岸で発見し、4日未明に再び現場でカメを確認し、通報した。
 ワニガメは北米南部の淡水域に生息。1990年代後半から全国各地でペットだったとみられる個体が川や沼で見つかるようになった。動物保護管理法で2000年12月から、国内での飼育には都道府県の許可が必要になっている。
 同署は「保管や飼育に必要な施設、餌などが分からない。対応について助言を受けるため、県を通じて専門家を探している。とにかく早く飼い主が現れてほしい」(庶務課)と話している。
 同署は024(522)2121。

■ニゴロブナ:湖南・湖東と湖北の集団、遺伝子に違い−−鈴木・近大研究員調査 06/06/07 Mainichi Interactive滋賀
◇産卵場の再生・復元に一役
 地域によって違うニゴロブナがいる? 琵琶湖の固有種、ニゴロブナを調べたところ、湖南・湖東地域の集団と、湖北地域の集団などでは遺伝的に差異があることが、近畿大農学部の鈴木誉士研究員らの研究で明らかになってきた。
 鈴木さんらは03年4、5月、(1)びわ町の農業用水路(2)彦根市周辺の農業水路(3)西の湖(4)草津市南山田周辺のヨシ帯−−の計4カ所で、各地点で20個体程度の仔(し)魚と稚魚を採取。仔稚魚に地域間の遺伝的分化があれば、各地域に産卵に訪れる繁殖集団の差異を反映すると考え、調査した。
 その結果、彦根と草津が遺伝的に近いことが判明。湖内を広く回遊する集団があることが示唆された。その一方で、びわ町の仔稚魚は、他との遺伝的類似性が低かった。また西の湖の仔稚魚も場所的に近い「彦根・草津」の集団とは異なる可能性が出てきた。
 鈴木さんは、以前に他の論文で▽琵琶湖北部でニゴロブナの中に「テリブナ」「クモリブナ」と、呼称が違うグループがある▽琵琶湖の北部と南部でも違う集団がある−−という可能性が挙げられてきたことを述べた上で、今回の調査で遺伝的に分化した集団が存在する可能性が高まったと指摘した。ニゴロブナは種苗放流が行われているが、鈴木さんはこの研究結果について「遺伝的多様性を考慮した産卵場の再生・復元といった方向に役立てば」としている。【服部正法】

■レジャー条例でステッカー作成 琵琶湖プレジャーボート問題 06/06/07 京都新聞電子版
 琵琶湖の環境に配慮したプレジャーボートを識別するため、滋賀県は琵琶湖レジャー条例に適合したボートに張るステッカーを作成する。8月から、環境対策型エンジンに転換するなどした所有者に張ってもらって、取り締まりの効率化を図ることにしている。現在、ステッカーのデザインを広く募集している。
 ステッカーは2種類で、従来型エンジンから有害物質の排出量が少ない環境対策型エンジンに切り替えたボートと、2011年3月までに転換することを条件に県から認定を受けた従来型のボートに張る。県はステッカーのないボートには、琵琶湖での利用を中止するよう指導するという。
 ステッカーは2種類とも縦10センチ、横20センチの大きさ。遠くからもよく分かるデザインを求めている。1人何点でも応募でき、それぞれ最優秀作品1点を採用する。締め切りは23日。
 問い合わせは県琵琶湖レジャー対策室Tel:077(528)3485。

■バス釣り満喫、駆除にも一役 七ケ宿ダムで大会 06/06/07 河北新報社Kolnet宮城
 生態系に被害を与えているブラックバスを駆除しようと、七ケ宿ダム・ブラックバス釣り大会が4日、宮城県七ケ宿町のダム湖周辺で行われた。
 県内や福島市などから31人が参加し、ルアーで釣果を競った。全員で計14匹を釣り上げたうち、体長50センチの大物を仕留めた白石市寿山の久保武史さん(25)が優勝した。
 白石川漁協七ケ宿支部の主催で、初めての開催。ダム湖には1985年ごろからブラックバスが目に付くようになり、ワカサギが激減して釣り人も減っている。これまで網などで駆除をしてきたが、釣り人にも認識を深めてもらおうと開いた。
 安藤直義支部長(77)は「ダム湖を少しでも元の姿に戻したい」と言い、来年以降も継続する考え。次回は餌釣りも認め、より釣果が上がるようにしたいという。

■死んだ黒ゴイからヘルペスウイルス 東近江の伊庭内湖 06/06/08 Chunichi Web Press滋賀
【湖東】県は7日、東近江市伊庭町の伊庭内湖でみつかった死んだ黒ゴイから、コイヘルペスウイルス(KHV)の感染が確認されたと発表した。
 県内でのKHV発生は今年初めて。同内湖は琵琶湖とつながっており、今後感染拡大も懸念される。
 県水産課によると、黒ゴイは3日、同内湖に設置された外来魚駆除用の小型定置網の中で見つかった。県水産試験場での検査で1匹が陽性、1匹が疑陽性、もう1匹は陰性だった。死因はウイルス感染によるものかどうかは不明という。
 同課は「一昨年も琵琶湖で大発生しており、ほかにもウイルスを持っているコイがいる可能性は十分ある」と話し、週1回のパトロールを継続。発生状況によっては、監視体制の強化も検討している。(本安幸則)

■琵琶湖の生物環境悪化 絶滅の恐れ大幅増 06/06/08 Yahoo!ニュース
 琵琶湖周辺に生息する固有種など多くの生物が絶滅の恐れが高まっているという調査結果を滋賀県が8日までにまとめた。生息環境悪化が原因ではないかという。
 2005年版として結果をまとめ、2000年にまとめた結果と比較した。生息数の減少が懸念され調査対象となった動植物は、約190種増えて1270種になった。
 そのうち絶滅の恐れがあるものを、高い順に絶滅危惧種、絶滅危機増大種、希少種と分類。この3つを合わせると、5年前に比べ約170種増え、約680種になった。絶滅危惧種はヒキヨモギなどが加わり約90種から約150種に。特に植物が多かった。
 琵琶湖の魚類の固有種12種のうち、この3つに分類されるのは5年前は5種だったが、今回は新たにイサザやホンモロコなどが加わり9種になった。(共同通信)

■ついにブラックバスを捕獲 06/06/08 北陸朝日放送ホームページ
石川県加賀市片野の鴨池とブラックバスとの闘い。鴨池観察館では池の上流300メートルにある貯水池に刺し網を仕掛けバスの捕獲を試みました。8日、刺し網漁が行われたのは下福田貯水池です。柴山潟漁協の協力で仕掛けた網を上げたところ3匹のブラックバスがかかっていました。下福田貯水池は、漁も釣りも禁止されていますが数年前からバス釣りをする人の姿が目撃されていました鴨池では先月3回、刺し網を仕掛けましたがバスは捕獲できませんでした。しかし貯水池は鴨池の300メートル上流にあり水路でつながっていることから、今回のバス捕獲作戦となりました。鴨池観察館では今後も刺し網漁を続けるとともに、水路に網を設置しバスの侵入を防ぐ予定です

■“愛魚週間”制定へ 06/06/08 Sponichi Annexフィッシングニュース
 かつては漁業王国だった日本に、魚を愛する記念日制定の動きがある。東京海洋大学客員教授のの奥山文弥氏が自説を展開。魚を愛するというのはどういうことなのか?
 さる5月19日、参議院会館で「愛魚週間−水と魚に感謝をする日」制定実現に向けての意見交換会が行われた。NPO法人「バーブレスフック普及協会」の平井魚葉氏の提言を受けた元環境副大臣の高野博師参議院議員が音頭をとり、開催されたものである。
 冒頭あいさつで公明党の神崎代表が先の与党連絡会で小泉総理大臣の合意を得て、この案を進める方向であると述べた。話はかなり進行している様子だった。「魚やそれが住む水辺環境に感謝をしよう」という目的で、自然環境保全の国民運動にしたいということだ。
 「愛魚週間」と言う名前は、「愛鳥週間」にちなんで「仮称」としてつけられた名前だが、その名前から、魚を愛するのなら、釣ってはいけない、とって食べてはいけないという誤った認識が持たれてはいけないと懸念する釣り団体、漁業関係者の意見も出て、では名前はどうしたらいいのかという話題に多くの時間が裂かれた。その中で、釣りや漁業に関係なく、魚を身近なものにする目的で「お魚週間」はどうかという意見もあった。
 あっという間に2時間が過ぎてしまったため、追って2回目以降も開かれる予定らしい。こんな大きな話の会合に私が呼ばれたことの意味を考え、少しでも役に立つ意見を展開していくつもり。
 漁業王国だった日本の魚類国内供給率は50%になろうとしている。さらに水産物と言う食料の流通が変わったので、スーパーマーケットは安定供給される加工済みの輸入品を重宝する。テレビなどで騒がれるマグロや、寒ブリ、関アジなどブランド化された国内高級魚に人気が集まる一方で、小さな漁村でとれた魚の買い手がつかないと言う本末転倒が日常的に起こっている。また川は危険だから遊びに行ってはいけないなど、人と魚が触れあう機会が少なくなってきているのも現状である。
 国民の「魚離れ」を食いとめ、釣って楽しく、食べておいしい魚の価値を高めるとともに、魚に触れ合い、魚が住む身近な水辺環境についての教育などが推進されるなら、私はどんな努力も惜しまない。名前はお魚週間でも、愛魚週間でもどちらでもかまわないではないか。

■近畿、東海も梅雨入り 気象庁 06/06/08 asahi.com
 気象庁は8日午後3時、近畿、東海地方が梅雨入りしたと発表した。同庁によると近畿地方は平年より2日遅く、東海地方は平年と同じで、両地方とも8日夜から9日にかけてまとまった雨が降るという。

■彦根の川でワニガメ捕獲 06/06/08 びわ湖放送ホームページ
彦根市の川できょう、人に噛み付いたりする危険のあるワニガメが捕獲されました。ワニガメはアメリカなどに分布するカメで、県ではペットとして飼われていたものではないかと見ています。県によりますときょう、彦根市の矢倉川の琵琶湖から約500メートル上流で、魚を捕まえようとしていた人が漁具をしかけていたところ、ワニガメがかかっているのを発見し、捕獲して県水産試験場に持ち込みました。捕獲されたワニガメは甲羅の長さが32センチ、体重7.5キロで、日本には生息していないカメのため、県ではペットとして飼われていたものではないかと見ています。ワニガメは北米の河川などに広く生息し、成長すれば最大80センチにもなる大型のカメで、淡水の様々な生物を捕食するため琵琶湖の生態系にも影響を及ぼすほか、漁具を破壊したり人に噛み付いたりする危険もあるため、県では今後、県の指定外来種に指定するかの検討を進めることにしています。

■おいらせ町が根岸堤の外来魚駆除へ組織替え 06/06/09 デーリー東北ネット版
 おいらせ町根岸堤で外来魚・ブルーギルの生息が確認された問題で、町などで組織する「おいらせ町外来魚駆除対策協議会」が八日発足し、同町分庁舎で初会合を開いた。農業用ため池の同堤は地形構造上、完全な水抜きができず、外来魚の根絶は困難とされているが、旧百石町時代と同様に、生息数減を目指して駆除を続ける方針を確認した。
 協議会は町と県関係機関、奥入瀬地区漁協協議会、百石町漁協などと有識者で組織された。旧百石町時代の組織を改組した形だ。
 初会合では会長に鈴木泰文同町助役、副会長に西館芳信同町議を選出した。
 席上、県内水面研究所の吉田由孝調査普及部長が「駆除には堤の水を抜き干すのが一番いいが、ここではできず、完全駆除は難しい。同じ漁獲法を続けて捕獲数がだんだんと減れば、最終的に残った数は推定できると思う」と説明。鈴木会長は「地道な駆除を続けるしかない」との考えを示した。
 本年度は町が監視員を雇用、五月二十九日に駆除を開始した。今月六日までに、はえ縄と刺し網でブルーギル三百七十九匹、オオクチバス四十三匹を捕獲した。
 今後は九月中旬まで、はえ縄と刺し網で駆除を続けるほか、持ち網で稚魚の捕獲も行うことを確認。
 外来魚駆除を目的とした釣り大会を七月三十日に開催することや、駆除活動にかかわるNPOや自然愛好団体などの立ち上げを住民に呼び掛けていくことも決めた。
 釣り大会や駆除活動に関する問い合わせは同町農林水産課=電話0178(56)4279=へ。

■絶滅危惧種5年で急増 05年版・滋賀県レッドデータブック 06/06/09 京都新聞電子版
 滋賀県は8日までに、2005年版の県レッドデータブックをまとめた。最も危機にある絶滅危惧(きぐ)種は、前回の2000年版の89種から151種に増えた。漁獲量の減少が著しい琵琶湖固有種のホンモロコとイサザが、2番目に重要度の高い「絶滅危機増大種」に引き上げられた。
 県生きもの総合調査委員会(会長・小林圭介県立大名誉教授)が植物や哺乳(ほにゅう)類、鳥類など六部問で選定した。大切にすべき野生生物の種と、保全すべき群集・群落・個体群は計1270種で、2000年版より193種増えた。
 絶滅危惧種には、植物でクモランやタヌキランなど60種、貝類でオグラヌマガイ、昆虫ではベニイトトンボなどが新たに加えられた。
 また、琵琶湖固有種のニゴロブナやセタシジミ、03年のコイヘルペスで激減した野生型コイ、県の鳥のカイツブリが今回初めて、存続基盤の弱い「希少種」に入った。一方、2000年版で絶滅種とされた植物のうち、19種が新たな生息地が確認されるなどして、絶滅種から外れた。
 調査委員会の小林会長は「主に植物や昆虫で危機にひんした種が増えている。田園地帯や里山などの荒廃が進んでいる」と話している。
 05年版「県レッドデータブック」(3360円)は12日から県内の書店で販売される。

■県レッドデータブック:絶滅危惧種など5年前より174種増加 06/06/09 Mainichi Interactive滋賀
◇ホンモロコ、カイツブリ…野生生物を守ろう
 県内の野生生物のうち、個体数の減少が心配される種を集めた「滋賀県で大切にすべき野生生物−県レッドデータブック05年版」がサンライズ出版(彦根市)から発行された。絶滅の恐れが高い絶滅危惧種、絶滅危機増大種、希少種の3ランクに分類された動植物は計683種と、00年版の調査時より5年間で174種増加。野生生物の生存環境の悪化がデータで示され、保護へ向けた取り組みの必要性が改めて確認されたといえる。
 有識者で構成した「県生きもの総合調査委員会」(小林圭介会長)が01〜04年に調査。00年版の作成時に収集したデータに新たな分布情報などを加え、情報が少なく、生息状況が不明確な種などについては現地調査を行った。
 植物では、絶滅の危機にひんしているとされる「絶滅危惧種」は00年版で41種だったのが、今回調査では2倍以上の101種を選定。また、琵琶湖固有種の魚類であるホンモロコが、個体数減少の要因に変化がなければ近く絶滅危惧種になることが確実とされる「絶滅危機増大種」になった。さらに、県の鳥に指定されているカイツブリが「希少種」に指定されるなど、湖国文化になじみの深い生物にとっても、今の県内が住みにくい環境となっていることが読み取れる。
 県自然環境保全課は調査データを踏まえ、今年3月に制定された「ふるさと滋賀の野生動植物との共生に関する条例」に基づき、捕獲禁止などの措置をとる種の選定作業を進める。【高橋隆輔】

■フナ162匹を放流 池の生態系取り戻そう 古座川町池野山 06/06/09 紀伊民報AGARA
 古座川町池野山区の有志でつくる池野山壮年会はこのほど、同区の通称新池(約500平方メートル)を昔の生態系に戻そうとフナ162匹を放流した。新池ではブラックバスの食害が心配されており、放流した尾崎昇さんは「外来魚のために日本古来のさまざまな魚がなくなってしまうのは寂しい。元の生態系に戻したい」と話した。
 新池は農業用ため池。これまでエビやハエ、コイなど生物が豊かな池だったが、10年ほど前からもともといるはずのないブラックバスによる食害が目立ってきた。ブラックバスフィッシングの流行で、誰かが持ち込んだのではないかとみる人もいる。
 壮年会は昨年10月、従来の生態系に戻そうと池を所有している区に申し入れ、水利実行組合などと協力して水を抜き「ブラックバス捕獲作戦」を実施した。
 ブラックバスは40センチ以上が約60匹いたほか、稚魚もいた。一方フナは10匹ほどいたが、稚魚はブラックバスに食べられてしまったのか、約40センチの大きなものばかりだったという。約1・4キロの大型ウナギもあったが、コイはいなかった。
 会員の尾崎さんと和田力千さんが、知人から譲り受けた5〜20センチのフナを放流した。
 外来種被害防止法は、ブラックバスの一種のオオクチバスとコクチバスの輸入や譲渡、飼育、遺棄を禁止している。
 会は「ブラックバスなどの外来魚の持ち込みをやめてほしい」と協力を呼び掛ける看板の設置を検討している。

■2代目釣人専門官に城崎氏就任 フライでシーバス狙いが好み… 06/06/10 全日本釣り団体協議会ホームページ
 水産庁に「釣り人専門官」が設置されたのが平成16年10月1日。以後初代専門官として、釣り人にすっかりおなじみになった桜井政和氏の後任として、6月5日付けで城崎和義氏が就任されました。
 城崎氏は、子供の頃から海、湖を問わずルアー釣りを主に、オールラウンドの釣りに親しんでこられた水産庁きっての釣り好きとして知られ、前任のアルゼンチンでは、南アメリカの大物釣りにも頻繁に挑戦されたとか。現在はシーバスのフライフィッシングに熱中とのこと。釣り人の積極的な意見提出を希望しておられます。
沿岸沖合課 釣人専門官 城崎和義(じょうさきかずよし)氏
生年月日:1964年11月16日生まれ
出身地:東京都
学歴:近畿大学水産学部卒
職歴:(各課の名称は当時):昭和64年農林水産省入省、研究課(研究調整)、仙台漁業調整事務所(漁業調整)、沿岸課(漁業調整、対ロシア漁業交渉)、振興課(養殖振興)、協同組合課(漁業金融)、遠洋課(さけ・ます漁業調整、対ロシア漁業交渉)、外務省出向(在アルゼンチン日本大使館)を歴任されました。2006年6月5日付現職釣り人専門官に就任されました。
釣り人からの意見・情報等を収集するためのメールアドレス
 沿岸沖合課に設置されている釣人専門官の職務には、釣り人の意向や動向に関する情報収集・実態把握を始めとする「釣りに関する情報収集」が含まれています。
 こうした情報収集機能の向上を目的として、釣り人が意見・情報等を提出するための専用メールアドレスを設置されています。
 アドレスは、turibito_iken@mn.maff.go.jp です。
 電話、FAXによる連絡手段も取り扱っておりますので、併せて利用下さい

■県琵琶湖レジャー利用適正化審議会:保養施設沖など航行、規制水域追加指定 06/06/11 Mainichi Interactive滋賀
◇答申案決定
 琵琶湖のレジャー利用について考える「県琵琶湖レジャー利用適正化審議会」が9日、大津市の県合同庁舎であり、航行規制水域追加指定の答申案を決定した。
 同条例は7月に一部改正され、航行規制水域の対象として保養施設や都市公園の沖、水鳥の生息環境上重要な地域などが加えられる。騒音の住民生活への影響や危険性などの観点から、▽野洲市菖蒲〜吉川▽東近江市栗見出在家〜近江八幡市白王町▽水鳥の営巣地として知られる湖北町尾上〜長浜市早崎町など5カ所を選び、さらなる検討を続けることを確認した。指定を受けると、湖北町尾上〜長浜市早崎町ではプレジャーボートの一切の航行が禁止され、その他の4水域でも離接岸時の徐行以外の航行が禁止される。【高橋隆輔】

■ワニガメ、「不忍池」に生息?産卵中のメス捕獲 06/06/11 Yomiuri On Line
 東京・上野公園の「不忍池」で11日、北米原産のワニガメ(体長約50センチ)が岸辺近くの植え込みに産卵しているのを、通行人が見つけ、近くの交番に通報した。
 警視庁上野署員が3人がかりで捕獲、近くで直径約2センチの卵計15個も見つけた。
 専門家は「国内でワニガメが野生の状態で産卵するのは珍しい」と指摘。同署ではワニガメの保護を上野動物園に依頼するとともに、飼い主を探している。
 ワニガメはカミツキガメの一種で、先が鋭くとがったくちばしのような口が特徴。大きい個体だと体長1メートルに達する。歯はないが、あごの力が強い。かみつかれると大けがにつながるため、動物愛護法で「危険な動物」の指定を受け、飼育には自治体の許可が必要。
 NPO法人「ワニガメ生態研究所」(岡山市)の荻野要代表によると、ワニガメの生息地は、温暖で水質の良い湖沼。不忍池は近年、水質改善が進んだことに加え、都会特有の地熱で水温も安定しており、「繁殖可能な環境は整っている」という。

■滋賀県、湖上の取り締まり強化 琵琶湖レジャー条例改正後 06/06/11 京都新聞電子版
 琵琶湖のプレジャーボート航行規制水域などを定める滋賀県レジャー利用適正化条例の改正を受け、県は条例違反の水上バイクなどに対する取り締まりを強めている。本年度から巡回の回数を増やし、すでに規制水域を走行して警告に応じなかった水上バイクに停止命令を4件出しており、「違反者には厳正に対処する」としている。
 適正化条例は、琵琶湖の水泳場など18カ所で湖岸から約350メートル以内の航行を禁止している。しかし、水泳場近くを高速で走行するなど、水上バイクの危険な行為は後を絶たない。航行規制水域の拡大などを盛り込んだ条例の改正に合わせて、県議会は取り締まりの強化を求める付帯決議をしている。
 県自然環境保全課は本年度、例年2回程度の警察との合同取り締まりを6回に増やすほか、県職員だけで随時、抜き打ちの取り締まりを行うことにしている。すでに条例違反の水上バイクが多い大津市の南小松や北比良などで、合同と抜き打ちの取り締まりを1回ずつ行い、この2年間はゼロだった停止命令を4件出している。
 琵琶湖レジャー対策室は「警察OBの嘱託職員を配置して、停止命令を積極的に出し、水上バイク利用者のマナー向上を図りたい」としている。
 つがいのオスがまだ池に潜んでいる可能性もあり、同署で注意を呼びかけている。

■外来魚 驚きの美味/鶴田ダム湖親子釣り大会 揚げブラックバス・ブルーギルの南蛮漬け 06/06/12 南日本新聞373news.com
 「ブラックバスってこんなにおいしいの」。さつま町と大口市にまたがる鶴田ダム湖「大鶴湖」で、第1回親子バスフィッシング大会が開かれ、昼食に上ったブラックバスのフライとブルーギルの南蛮漬けが参加者に大好評だった。
 大会はNPO法人「ひっ翔(と)べ!奥さつま探検隊」(さつま町)と「バイオマスワークあったらし会」(大口市)が「釣るだけでなく食べてみよう」と4日に企画。親子連れらが、ホタル舟の専用艇で湖に出て釣った。3時間の釣果は、ブラックバス2匹とブルーギル多数。在来のナマズも仕留められた。
 昼食のメーンは「バスカレー」。事前に釣ったブラックバス6匹をフライにし、カレーライスにのせた。「コイよりも骨が少なくさばきやすかった」と調理担当の女性。スズキ科の魚とあって、軟らかい白身と上品な味わいが特長だという。
 同級生と参加した鶴田小学校6年の大村真悟君(11)は「いつも食べている魚のフライよりもおいしい」と次々におかわり。「あったらし会」の出木場洋理事長は「魚を見たときはあまり食べる気がしなかったが、信じられないぐらいうまい。今後、イベントでもどんどん食べていきたい」と気に入った様子。
 国交省鶴田ダム管理所の今井徹所長は「子供たちに楽しくダムの環境浄化に一役買ってもらった。ブラックバスは想像以上においしかった。将来、名物になればおもしろい」と話した。

■原状回復命じる処分で不動産会社の訴え却下 不法占用マリーナで大津地裁 06/06/12 京都新聞電子版
 滋賀県の旧志賀町(現・大津市)の琵琶湖岸を不法占用するマリーナ施設が、隣接する保養所の景観などを妨げているとして、保養所を所有する神戸市の不動産会社が琵琶湖の管理権限を持つ県に施設の撤去命令を求めた訴訟の判決が12日、大津地裁であった。稲葉重子裁判長は「原告の要求はすでに実現しており、訴えの利益がない」として却下した。
 判決などによると、不動産会社は2004年6月、旧志賀町の琵琶湖岸の保養所を購入したが、隣接地にマリーナ業者が県知事に無許可で設置した施設があった。
 県は訴訟中の今年3月14日、マリーナを営む2業者と建物などを貸す業者を対象に、河川法に基づいて、5月15日までに施設の撤去と河川の原状回復などを命じる監督処分を行った。これらの業者は現在、施設の撤去を進めている。
 稲葉裁判長は「処分があった以上、原告が訴訟で実現しようとする原状回復は達成されることになった。紛争解決の必要性がなく、訴えの利益はない」と判断した。
 原告の代理人は「判決は却下だが、実質的な勝訴だ」と話した。

■水質浄化へフナ100匹放流 近江八幡の八幡堀 06/06/13 京都新聞電子版
 滋賀県近江八幡市の八幡堀で13日、環境学習で訪れた岐阜県の中学生たちが市民と一緒に、水質浄化を図るためにゲンゴロウブナ100匹を放流した。
 水質汚濁の原因となるプランクトンを食べる2枚貝のイケチョウガイを5月に堀に放した市民グループ「八幡堀水質浄化ネットワーク」が、相乗効果を狙って企画した。ゲンゴロウブナはプランクトンを食べるとともに、底にたまったヘドロを掘り起こして、イケチョウガイの成長を助けるという。
 野外体験学習の一環で近江八幡市を訪れていた岐阜県関市の桜ケ丘中の2年生12人が、彦根市の県水産試験場で生まれた体長10センチほどのフナを放流した。バケツから堀に放たれたフナは、勢いよく泳ぎ出していった。羽田野杏奈さん(13)は「うまく育つかどうか心配」と話していた。

コイヘルペス:琵琶湖のコイ2匹が感染−−今年初の確認 06/06/14 Mainichi Interactive滋賀
 県水産課は13日、琵琶湖で死んでいたコイ2匹からコイヘルペスウイルス(KHV)が検出されたと発表した。感染したコイが琵琶湖内で確認されたのは今年に入って初めて。
 大津市におの浜4と湖北町延勝寺の2カ所で見つかった。大津市では4匹の死がいがあったが、2匹は傷みが激しく検査不能、1匹は陰性だった。
 KHVの増殖の適温は15〜25度。現在の湖水の温度が適合し、産卵期でコイが消耗していることなどから、感染しやすい状態になっているという。【高橋隆輔】

雑記帳:神奈川の用水路ではカミツキガメ2匹 06/06/14 Mainichi Interactive
 ◇神奈川県海老名、座間両市の用水路などで、北中米原産のカミツキガメ2匹が見つかり、海老名署に保護された。かみつく力が強く「特定外来生物」に指定されている。
 ◇1匹は緑色で約40センチ、もう1匹は茶色で約60センチで、ともに性別不明。県内で繁殖例はなく、専門家は「ペットが逃げ出したか、捨てられたものでは」と見る。
 ◇飼育に必要な許可は両市では出ておらず、2匹は冷凍庫に入れられ処分される。かみつくべきは身勝手な飼い主のようだ。【伊藤直孝】

下田中生徒が外来魚を駆除 06/06/14 新潟日報ネット版
 下田中では2年生生徒が、大谷ダム(同市大谷)で在来種の生態系を壊す外来魚を、釣って駆除した。
 「下田を知る」をテーマに、同地区の歴史や自然について1年前から学んできた2年生。この日はこれまでの学習のまとめとして、外来魚を駆除する「魚班」、ハヤブサやカモシカの生息地を見学する「動物班」、古くからの寺社などを訪ねる「歴史班」の3班に分かれて、現地を調査した。

■琵琶湖レジャー利用適正化審・プレジャーボートの航行規制区域拡大を答申 06/06/14 びわ湖放送ホームページ
琵琶湖のレジャー利用の適正化について学識経験者らが意見を交わす県の審議会は、プレジャーボートの航行規制区域について、新たに5ヶ所を指定することをきょう、知事に答申しました。琵琶湖でのプレジャーボートの航行規制区域の追加指定の答申は、きょう県庁で行われ、琵琶湖レジャー利用適正化審議会の中川博次会長から県の廣田副知事に答申書が手渡されました。プレジャーボートの航行規制については、条例の改正を受け、今年7月から保養所や水鳥の生息環境を保全する区域にも拡大されることになっていて、審議会では規制区域の追加指定について審議を重ねてきました。答申書には、高島市マキノ町から西浅井町大浦にかけての水域や、湖北町尾上から長浜市早崎町にかけての水域など5ヶ所を新たに規制区域に指定することが挙げられており、県では今後、答申書をもとに来月から追加指定される規制区域を決定することにしています。

■伊豆沼式バス駆除 全国の研究者に伝授 環境省研修会 06/06/15 河北新報社Kolnet宮城
 人工産卵床を使ったバス駆除で全国的な注目を浴びる伊豆沼・内沼(栗原、登米市)で13、14の両日、「ブラックバス駆除マニュアル研修会」(環境省主催)があり、東北や関東、関西の行政関係者や研究者ら約20人が、「伊豆沼方式」のバス駆除を学んだ。
 人工産卵床による駆除は、卵と卵を守る親バスを一挙に駆除することができる。地域ボランティア参加型という独自の手法もあって「伊豆沼方式」と呼ばれ、県伊豆沼・内沼環境保全財団と環境省東北地方環境事務所が3月、「ブラックバス駆除マニュアル」にまとめた。マニュアル利用者の実地講習として、研修会が企画された。
 13日は、同財団の進東健太郎研究員が、バス食害の現状や人工産卵床の製作方法を解説。参加者は、園芸用のネットや苗ポッドを使って、産卵床製作に取り組んだ。
 14日は、参加者が実際に沼に入り込み、人工産卵床の観察や卵駆除、稚魚捕獲を体験。幾つかの産卵床の周囲には稚魚の群れがあり、参加者は、網を使って数百匹単位ですくい上げた。参加者からは「こんなに取れるんだ」「想像以上の効果があるようだ」といった声が上がっていた。
 石川県加賀市の鴨池でバス駆除に取り組んでいるという金沢工業大4年の豊島保幸さん(22)は「鴨池の駆除はまだ手探り状態なので、とても参考になります。今回の成果を大学の研究室や一緒に駆除を行っている団体に伝えたい」と話していた。

■争点の現場から:2006知事選/5止 琵琶湖レジャー規制 06/06/15 Mainichi Interactive滋賀
◆「知事選、きょう告示」
◇環境と調和、課題山積
◇「ルール浸透」も違反といたちごっこ
 数々の固有種を有する生物多様性の宝庫で、近畿地方の飲料水の供給源でもある琵琶湖。さまざまな顔を持つこの湖は、水上バイクなどレジャーで利用する人々にとっても、波がなく広々とした絶好の環境だ。県自然環境保全課嘱託職員の極本広行さん(65)はそんな琵琶湖のレジャー利用状況を、休日のたびに監視している。「監視船がいる時はルールを守っても、我々が去ると好き放題やる利用者もいる。それでも地道に監視を続けて『うるさいな』と思わせるだけで、効果はあると思っています」
 90年代以降、水上バイクなどのプレジャーボートの危険運転がたびたび問題になり、騒音やバーベキューの後始末の悪さなど、一部利用者のマナーも問題視されるようになった。2期目の国松善次知事(68)は03年、琵琶湖レジャー利用適正化条例を制定。指定された航行規制水域内で、発着時の徐行以外に自由な運転を禁止する「琵琶湖ルール」を定めた。取り締まりに当たる中で、極本さんは「ルールはそれなりに浸透している」との感触を得ている。
 しかし、ルールは周知されても十分に守られていないのが現状。本格的なシーズン前で天気も悪く、利用者が少なかったこの日も、近江舞子(大津市)沖で、禁止されている航行規制水域の横切りに対し、県は2件の警告を出した。プレジャーボートの利用者は湖岸の「観衆」や遊泳客がいる場所での操縦を好むことが多く、規制水域が侵されやすい。お盆前後の最盛期には、取り締まっても収拾がつかない状態になることさえあるという。国松県政は取り締まり強化の方針を打ち出し、先月には県プレジャーボート対策協議会を設置して県警との連携を確認。摘発も辞さない姿勢だ。
 一方、環境負荷が大きいとされる2サイクルエンジンについて、県は一度は08年までの規制を打ち出しながら、条件付きで11年まで移行期間を延長した。「規定には事実上罰則がないため、2サイクル以外への移行が進んでいない現状では、マリーナと連携し、長い移行期間の中で指導していくほうが実効性が高い」との狙いだ。
 知事選に立候補を予定する辻義則氏(59)はその県の姿勢を批判。「2サイクルエンジンの早期規制に取り組む」ことを公約に挙げる。同じく立候補を表明した嘉田由紀子氏(56)も公約で「プレジャーボートの発着はマリーナに限定。罰則を含めた規制を設け、琵琶湖レジャー利用税を創設する」としている。
 県や嘉田氏は「マリーナとの連携」を挙げるが、そこにも課題はある。現在、県のマリーナ指導要綱に従い、正式にマリーナとして認定されているのはわずか6業者。桟(さん)橋や湖岸までのプレジャーボートの搬送路などの形で許可を受け、事実上マリーナとして営業している適法業者も約20しかない。残る40以上の業者が琵琶湖の不法占用の状態。中には湖岸を勝手に埋め立て、湖の形を変えてしまう悪質な業者もいるといい、まずは指導の徹底が必要なのが現状だ。
 県琵琶湖不法占用対策室の担当職員は「確かに湖岸のどこからでもプレジャーボートの利用ができる状況は好ましくないが、受け皿となるマリーナが現状では不十分。だからと言って適法業者を増やそうと認定基準を下げると、琵琶湖中が桟橋だらけになってしまう」と話す。
 「全体の調和が重要。琵琶湖の環境や住民の生活とのバランスを考え、ルールの中で楽しく遊んでもらうのがわれわれの願い。何も全面排除すると言っているわけではないんだから」と極本さん。さまざまな立場の人たちが「マザーレーク」をうまく共有すること。そのための課題に、まだ解決の道筋はついていない。【高橋隆輔】
  ◇  ◇
 任期満了に伴う知事選が15日、告示される。滋賀の未来像などを巡り、候補者が公約や政見を有権者に訴える。投開票は7月2日。(おわり)

■放流魚:魚道スイスイ 遡上率、昨年の6倍−−三田・青野ダム 06/06/15 Mainichi Interactive兵庫
◇自然の流れに近づけて
 三田市の青野ダムに県が全国で初めて作った「青野ダム多自然型魚道」で、先月放流した魚の遡上(そじょう)が過去3年間で最も多かったことが、県三田土木事務所の調査で分かった。遡上率は昨年の6倍近くで、自然の川に似た流れを作ったことなどが功を奏した。ホタルも確認され、人工の魚道が自然の川に近づいていると言えそうだ。【服部陽】
 ダムの完成(88年)によって、いったん遮断されたダム下流の青野川の魚や昆虫などの行き来を復活させようと、県が01年に魚道を整備。04年からアユやオイカワを放流し、遡上する数を調べている。
 先月27日、オイカワ3000匹を放流し、2週間で257匹(8・6%)が遡上した。昨年はアユ5000匹を放流したが、1カ月で75匹(1・5%)しか遡上しなかった。同事務所は、▽昨年のアユは養殖もので遡上能力が低かった▽魚道入口の石を置き換えてよどみを作り、自然の川に近い流れにした−−ことが遡上率の上がった要因とみる。
◇ホタルの姿も
 また、魚道にはホタルの餌となるカワニナなどが生息。水田の用水路などにいたホタルの幼虫がすむようになり、羽化する様子も確認された。
 現在では、青野川で生息する水生昆虫など28種類のうち、25種類が魚道で確認されている。今後はダムにすむブラックバスなどの外来種への対策が必要という。同事務所は「今後もより自然に近い魚道にして、環境学習などにつなげたい」と話している。

■串本漁協のカツオ漁 5月の水揚げ51トン 06/06/15 紀伊民報AGARA
 串本町の串本漁協によると、けんけん(引き縄)漁によるカツオの5月の水揚げ量は約51トンで、前年同月比約19%、8トンの増加となった。1月からの累計は約311トンで、前年同期比12%、33トンの増加となった。
 カツオの漁期は年にもよるが2〜5月がピーク。今年は昨シーズンよりやや良かったが、2004年、05年の年間水揚げはともに501トンと好漁時の半分に落ち込んでいるため「3年連続して不漁」となりそうだ。
 今年は、不漁の要因とみられていた黒潮の離岸が接岸傾向へと回復したため、好漁が期待されていた。
 しかし、黒潮の南側や周辺海域でもカツオが少なく、回遊量そのものが少なかったとみられている。天候不順で出漁できなかった日も多かったという。

■水田育ちのニゴロブナの稚魚 琵琶湖につながる水路に放流 06/06/16 Chunichi Web Press滋賀
 ニゴロブナを増やそうと、草津市下笠町の水田で育てている稚魚が13日、飼育する県水産振興協会の職員らにより、琵琶湖につながる水路に放流された。
 水田は約6ヘクタールで、県は5月中旬、約27万尾の稚魚を放流している。この日は県職員が水田のあぜの一部を開け、約2センチほどに育ったニゴロブナを水路に放った。琵琶湖で育ち、2年ほどで体長30センチ前後になるという。
 こうした水田は草津市のほか、大津市など10市町にあり、ニゴロブナの稚魚の育成事業を実施。5月中旬から6月上旬にかけ、各地の水田に計1740万匹の稚魚を放ってきた。水田から水路に稚魚を流す作業は、7月中旬まで県内各地で行われる。(池田知之)

■ワニガメ:体長21センチ、御用−−狭山・入間川 06/06/17 Mainichi Interactive埼玉
◇“ガメラ”御用
 狭山市入間川3の本富士見橋付近の入間川で、肉食性で人にかみつく恐れのある外来種の「ワニガメ」が見つかった=写真。15日午前9時半ごろ、釣りをしていた近くの男性(30)が捕獲し、狭山署に通報した。
 同署によると、捕獲されたカメは体長21センチ、甲羅の長さは16センチ。かみつかれると大けがする可能性もあり、1日から施行された改正動物愛護管理法では特定(危険)動物に指定され、知事の許可なしに飼育できなくなった。同署は「ペットが逃げたか、許可が必要になったため飼い主が捨てたのでは」とみている。
 市立智光山公園こども動物園によると、ワニガメは米南東部原産で、成長すると体長1メートル、重さ180キロにもなる。いかつい顔が特徴で、怪獣「ガメラ」のモデルともいわれる。【小泉大士】

■カミツキガメ:真鶴町で見つかる 県内で今月3匹目 06/06/17 Mainichi Interactive神奈川
 16日午後1時50分ごろ、真鶴町の真鶴岬に近い路上で、カミツキガメ(体長約40センチ)がうずくまっているのをドライブ中の東京都内の大学生(22)が見つけ、小田原署に通報した。発見場所付近はカメが生息できる環境になく、同署はだれかが飼育できなくなって捨てたとみている。
 同署や県立生命の星・地球博物館(小田原市)の専門家の話では、カメはしっぽの形からオスとみられる。カミツキガメは人に危害を及ぼす恐れのある「特定外来生物」で、許可がなければ飼育できないが、今月になって海老名市と座間市でも計2匹が見つかっている。【大西康裕】

■カミツキガメ:高崎の荒久沢川で捕獲 昨年7月以来、県内2例目 06/06/20 Mainichi Interactive群馬
◇体長40センチ
 高崎市乗附町の観音山丘陵を流れる荒久沢川の大坪橋上流約200メートルの辺りで、体長40センチを超すカミツキガメが捕獲され、19日、高崎署へ届け出があった。最近、全国各地で元々日本にいない特定外来生物が発見されているが、同じように無責任な飼い主が捨てたとみられている。
 このカメは16日午後5時ごろ、同市八千代町の塾講師、割田兼弘さん(65)が発見した。割田さんは木の上に巣を作る野鳥を観察中、土手の足場が動き、石と思い足を乗せた物を見ると、カメだったという。自宅に持ち帰り、調べたところ、甲羅(こうら)が厚く、幅広く、鋭い爪の特徴などから北米産のカミツキガメと分かった。
 カメの甲羅は長さ23センチ、幅20センチ。首や尾を含めると体長は40〜50センチある。割田さんは「他にも生息しているかも」と周辺を探したが、卵などは見つからなかったという。
 県自然環境課によると、カミツキガメは昨年6月施行の特定外来生物法の指定動物で県内では同年7月に渋川市内で発見され、今回の捕獲は2例目。高崎署で一時預かり、持ち主が現れない場合は、同課を通じて処分するという。【深谷徹夫】

■カミツキガメ:茅ケ崎の国道に−−県内で4匹目 06/06/20 Mainichi Interactive神奈川
 19日午前10時20分ごろ、茅ケ崎市本村3の国道1号の車道に、カミツキガメ(体長約30センチ)がいるのを、バイクでパトロール中の茅ケ崎署員が発見した。カミツキガメは「特定外来生物」に指定され、飼育は許可がいるため、署で保管している。
 発見場所は住宅街で車の通行量が多いため、同署はペットが逃げ出した可能性があるとみて調べている。カミツキガメは今月、県内3カ所(海老名市、座間市、真鶴町)で計3匹が見つかっている。【山衛守剛】

■来生物被害:深刻 府が対策へ生息状況調査、情報提供を呼び掛け 06/06/20 Mainichi Interactive外京都
◇農作物を食い荒らし、歴史的建造物も傷つける…
 農作物の食害など府内で深刻化する外来生物の影響を踏まえ、府はこのほど初めて、本格的な生息状況調査に乗り出した。府民にインターネットや郵送などでの情報提供を呼び掛ける一方、被害や分布の状況を一元的に把握し、今後の対策に生かす方針。【山田奈緒】
 対象となる外来生物は動植物14種。昨年施行の「特定外来生物被害防止法」で特定外来生物に指定され、輸入や飼育などが原則禁止となった▽アライグマ▽ヌートリア▽ソウシチョウ▽ウシガエル▽オオクチバス▽コクチバス▽ブルーギル▽セアカゴケグモ▽ボタンウキクサ(ウォーターレタス)――の9種と、ミドリガメやアメリカザリガニ、ジャンボタニシなど5種も盛り込んだ。
 アライグマは南丹、福知山、亀岡、京都の各市などで農作物を食い荒らす被害が既に報告されている。京都市内の寺社にすみつき歴史的建造物につめ跡を付けるケースも。府内での「有害鳥獣」としての捕獲数も00年の3頭から、04年は144頭と急増。今後も被害拡大が懸念される。
 また、宇治市や八幡市など南部地域ではジャンボタニシが水田の稲を、由良川や保津川などではバスが稚アユを食べる被害も確認されている。
 外来生物の繁殖は既存の生態系に悪影響を及ぼす可能性が高く、府自然・環境保全室は「被害や分布の状況を確認し、今後の対策を検討したい」としている。
 各生物の特徴などは、府のホームページ(http://www.pref.kyoto.jp/kankyo/gairai/index.html)で紹介しており、情報提供ページへもリンクしている。情報は郵送(〒602―8570 同保全室)などでも受け付け中。情報は集計してホームページで公表する方針。

■浜名湖に大ナマズ 南米原産、肉食性 06/06/20 静岡新聞ネット版
 浜松市細江町の浜名湖で20日、赤い尾びれに特徴がある南米原産の大型ナマズ「レッドテールキャットフィッシュ」が見つかった。県水産試験場浜名湖分場の小泉康二主任研究員は「浜名湖には本来いない生物。ペットとして飼っていたのを放してしまったと思う」と話している。
 浜名漁協気賀支所所属の漁師黒柳義彦さんが角建網で捕まえた。体長50センチ、体重1・68キロ。小泉主任研究員は「何でも食べる肉食性のナマズで、浜名湖の魚介類も被害に遭ってしまう」と指摘する。
 2年前には浜名湖で米国ミシシッピ川などに生息する魚「アリゲーター・ガー」が見つかっている。小泉主任研究員は「外来種が在来種の魚と交配すれば、生態系に大きな影響を与える。外来種を放すのは絶対やめてほしい」と呼び掛けている。

■ニゴロブナの稚魚2万匹を放流 野洲 県プロジェクトの一環 06/06/21 京都新聞電子版
 滋賀県南部振興局などは20日、野洲市西河原と守山市今浜町の水田で育てていたニゴロブナの稚魚を、田の排水路を通して琵琶湖に放流した。
 田んぼで親魚に産卵させた稚魚を琵琶湖に返す県の「魚のゆりかご水田プロジェクト」の一環で、同振興局管内では、野洲、守山両市の計10カ所で取り組んでいる。
 管内で最初の放流となるこの日、野洲市では県職員らが広さ約30アールの水田の水を抜き、8匹の親魚から先月末に生まれた体長約2センチの稚魚約2万匹を、排水路から琵琶湖に流した。同振興局は「最近、暖かい日が多くて、稚魚はよく育った。たくさん、琵琶湖に返すことができた」と話していた。

■ワニガメ発見 豊見城署、凶暴「注意して」 06/06/22 琉球新報ネット版
 豊見城市嘉数の路上で、近くに住む病院職員の仲本賢一郎さん(44)・奈月さん=沖縄カトリック小学校4年=親子が体長約35センチのワニガメを見つけ、豊見城署に届け出た。同署に拾得物として保護されているこのワニガメは、目の前に棒を差し出すとすぐにかみつくなど凶暴さも示し、人に危害を加える恐れもあるという。
 20日午前7時ごろ、賢一郎さんが奈月さんを車で学校に送る道中、奈月さんが「カメが歩いている」と路上を指さした。道幅が狭く、よけることができなかったため、2人が車を降りて確認すると、怪獣「ガメラ」に似た甲羅がとがったカメの姿があった。賢一郎さんは「ほっておくと危ないので警察に届けよう」と、何とかワニガメを袋に入れ、同署に持ち運んだ。
 ワニガメは米南東部原産。6月1日から施行された改正動物愛護管理法で危険動物に指定され、飼育には県知事への届け出が義務付けられているという。
 同署はペットが逃げ出したか捨てられたとみているが、付近に別のワニガメが生息している可能性もあるとして、注意を呼び掛けている。

■もしもしカメさん どこから来たの…岡山・津山でカミツキガメ? 06/06/23 Yomiuri On Line岡山
 岡山県津山署は22日、津山市東新町の鶴山ホテル北側の用水路で、外来種のカミツキガメとみられるカメ1匹を捕獲したと発表した。同署は、飼育を原則禁止した特定外来生物被害防止法違反の疑いがあるとみて、飼い主を捜している。
 同署によると、21日午後6時半ごろ、通行人から「大型のカメがいる」と110番があり、駆けつけた同署員が用水路(幅約2メートル、水深約20センチ)で発見。バケツですくって捕獲し、同署に持ち帰った。
 甲羅の長さは約23センチで、生まれてから8年ほどと推定。泥で汚れており、かなり以前に捨てられたと見られる。22日、NPO法人「ワニガメ生態研究所」(岡山市)に引き取られた。
 カミツキガメは大型で、北米南部から南米北部にかけて生息、日本にはペットとして輸入されていた。攻撃的であごが強く、指を食いちぎることもあることから、昨年6月施行された同法で、研究目的など以外での飼育が禁じられている。

■コンパス:琵琶湖の魚は、色が地味だと思っていたが誤解だった… 06/06/23 Mainichi Interactive滋賀
 琵琶湖の魚は、色が地味だと思っていたが誤解だった。連載中の「琵琶湖いきもの図鑑」を書くため調べて思った。白、紅、青緑と婚姻色も含めると色彩豊か。ただ“昔に比べて減少”という一節に突き当たることが多いのが残念だ。ボテジャコさえも昔のようにたくさん見られないという。要因は護岸開発など環境改変、外来魚による食害などが挙げられている。食害だけが原因ではないが、ヒレも柔らかく、食べやすそうな琵琶湖の小さな魚の面々を見ていると、ひとたまりもないだろうと思う。外来魚にとっては食べなくては生きていけないのだし、人の都合で湖中の均衡が崩れてしまった。一つ一つ元に戻していくしかない。産卵期、色とりどりの魚が泳ぎまわる美しい琵琶湖を見てみたい。【岡村恵子】

■養鯉業者の池でコイヘルペス 06/06/23 新潟日報ネット版
 県は23日、小千谷市の2つの養鯉業者が飼育する錦鯉3匹からコイヘルペスウイルス(KHV)病の感染が確認された、と発表した。県内の養鯉業者の錦鯉でKHV感染が確認されたのは初めて。これを受け、県内の養鯉業界は錦鯉の移動を自主的に制限した。県では、感染経路の特定と、業者の出荷先の追跡調査をしている。
 県水産課によると、錦鯉が弱っているとの通報が19日にあった。同課で20日に調査した結果、2業者が飼育する成魚約360匹のうち、約50匹が死んでいた。サンプルとして双方から計3匹を独立行政法人養殖研究所(三重県)に送り、23日に陽性と診断された。業者はすでに錦鯉の処分を始めている。

■琵琶湖や滋賀の環境考える 県が連続セミナー開催へ 06/06/24 京都新聞電子版
 滋賀県は28日から10月まで5回シリーズで、琵琶湖や滋賀の環境を考える「びわこ環境セミナー」を大津市京町4丁目の県厚生会館で開く。各回とも午後3時の開演で、専門家による講演と参加者を交えた意見交換会で理解を深める。
 初回の28日は、県琵琶湖・環境科学研究センターの内藤正明センター長が「持続可能な滋賀社会づくり」と題し、2030年の滋賀の環境や暮らしを展望する。
 2回目以降は、7月19日に宗宮功龍谷大教授、8月23日に仁連孝昭県立大教授、9月13日に藤井滋穂京都大大学院教授、10月(未定)には川那部浩哉県立琵琶湖博物館長を講師に招き、琵琶湖の水質や環境保全の新たな政策手法などをテーマに取り上げる。講演は各回とも無料。
 講演後は、軽食付きの意見交換会を参加費1000円で開く。
 問い合わせは県水政課Tel:077(528)3354へ。

■ワニガメ:横浜の歩道で発見、捕獲 神奈川で5匹目 06/06/24 Mainichi Interactive
 24日午前7時5分ごろ、横浜市港北区高田東の歩道に体長約40センチの茶色いカメがうずくまっているのを通行人の女性が発見。110番で駆けつけた港北署員が捕獲した。体の特徴からカミツキガメ科のワニガメとみられる。同署はペットとして飼われていたとみて持ち主を探している。
 かみつく力が強いワニガメは本来日本に生息せず、人に危害を及ぼす恐れがある「特定外来生物」に指定されている。神奈川県内では今月に入り、同指定を受けているカミツキガメが座間市などで計4匹発見された。【池田知広】

■アライグマ大繁殖か 京北に100匹超? 作物食べ民家近く出没 06/06/24 京都新聞電子版
 京都市右京区京北で農作物に被害を与えたり、家屋に侵入していたずらするアライグマが増えている。関西野生生物研究所(東山区)の調べで、高密度に分布している可能性が高いうえ、ツバメのひなを食べた痕跡も確認された。被害拡大を防ぐため、同研究所は聞き取り調査やアンケートを実施し、地域住民らと協力して対策に乗り出す。
 アライグマは、北米原産の外来種。ペットとして輸入されたが、逃げ出して野生化し、全国的に農作物に被害を与えているという。府内でも近年、被害が広がり、京都市内では、昨年、社寺の天井裏にすみついて穴を開けるなど問題になった。
 同研究所は、4月11日から5月末まで京北地域の南西の集落約3キロの範囲で調査し、メス6匹、子ども5匹を捕獲した。京北をのぞく京都市、向日市、長岡京市では、1年ほどの間で合わせて117匹だったのに比べて捕獲数が多く、「わなを仕掛けたらすぐに引っかかるほど。京北だけで100匹以上いるのではないか」(同研究所)という。
 6月の調査では、民家の軒下にある高さ約2・5メートルのツバメの巣にアライグマの5本指の足跡が残り、ひなが食べられていた。同家の主婦(68)は「アライグマの仕業とは思わなかった」と驚いた様子。近くの農家の男性(76)も「これまでカラスやサルの被害が多かったが、アライグマが増えている。カボチャ、イモ、スイカ、何でも食べられる」と嘆いた。
 同研究所は、網で効果的に捕獲するため、京北自治振興会を通じて目撃情報を募っているほか、生息、被害状況を尋ねる全戸アンケートも実施する予定にしている。
 同研究所の川道美枝子代表(58)は「今夏の農業被害や、生態系を守る意味でも対策を急がなければならない」と話す。

■上海ガニ規制泡食う業者 かさむ出費 東北の養殖場 06/06/25 河北新報社Kolnet宮城
 中華料理の高級食材として人気がある上海ガニ(チュウゴクモクズガニ)が、生態系に被害を与える「特定外来生物」として環境省の指定を受けたことで、東北の養殖業者が事業の継続に苦慮している。輸入するにしても、養殖するにしても許可が必要になり、カニが逃げ出さないように厳重な管理が求められる。「上海ガニを町の特産品に」と意気込んでいた現場には将来性への不安が広がっている。
 環境省が上海ガニを特定外来生物に指定したのは今年2月。上海ガニの国内での繁殖は確認されていないが、「生態系への影響や在来種との交配が懸念される」というのがその理由で、稚ガニは動きが速く管理の徹底が必要だという。
 養殖場は全国で十数カ所あるが、本年度東北で養殖の許可申請を出したのは7団体だった。
 福島県いわき市川部町の住民約30人でつくる「川部カニ牧場」は、環境省の指導を受け、8アールの養殖池のフェンスを60センチから1メートルに改修、吸排水口には二重の網を施した。100万円の出費は会員で折半。中国からの稚ガニ買い付けも遅れ、例年4月に行う放流もできないでいる。
 事業は1998年、休耕田を利用し新たな観光資源を探ろうと始まった。昨年末、加工品販売にこぎつけ、在来のモクズガニと合わせたセット商品(3900円)を300個販売した。だが、今回の規制強化によって規模拡大ができない事態に追い込まれた。小野則之会長(51)は「やっと商業ベースに乗ってきたのに、先行き不透明になった」と困惑を隠せない。
 山形県山辺町の農家7人でつくる「湧水(ゆうすい)の里生産組合」は、1ヘクタールの養殖池のフェンスが雪で破損したこともあり、補修に50万円を要した。借金と規制のダブルパンチに、組合員の日詰勉さん(65)は「過去の投資分を環境省が補償してくれるなら(事業継続を)あきらめようという話もあった」と明かす。しかし、過疎と高齢化が進む町で、稲作に代わる産業として振興を図ってきた経緯があり、「今後も可能性を探りたい」(日詰さん)と話す。
 一方、福島県浪江町の町民15人でつくる「浪江町特産品開発研究会」は上海ガニの試験養殖をやめ、在来のモクズガニに絞る方針を決めた。研究会代表の小黒敬三さん(50)は「管理に手間がかかるなら無理はしない」と語る。
 全国の生産者は連携を強めようと今年1月、養殖組合を結成し、勉強会を開いてきた。現在参加は8団体前後。小野さんは「元気を出していこうということになった。消費者の理解も得たい」と現場の思いを代弁する。
[上海ガニ] 国内の淡水に広く成育するモクズガニの近縁種。モクズガニが成育に3―5年かかるのに対し、中国で品種改良された上海ガニは1年で出荷が可能。甘く深みのあるかにみそに人気があり、高級料理店では蒸しガニ1匹4000円の値が付くことも。

■魚のゆりかご水田 06/06/24 びわ湖放送ホームページ
水田に放流したニゴロブナが生んだ稚魚を捕獲して、子どもたちに魚と田んぼの関係について学んでもらおうという催しがきょう近江八幡市で行われました。これは県がすすめる「魚のゆりかごプロジェクト」事業の一環として近江八幡市の佐波江町まちづくり委員会などが企画したものです。委員会では先月28日に、地元の子どもたちらと、水田に二ゴロブナを放流しました。きょうはその二ゴロブナの産卵によって誕生した稚魚を捕獲して、観察し、その後びわ湖に放流しようと、地元のこどもたちが二ゴロブナの稚魚を捕獲していきました。かつてのびわ湖周辺の水田は湖や内湖と水路でつながり、田植えがされた水田はフナやコイなどの産卵場所となっていました。しかし最近ではほ場整備や河川改修などによってそ上経路が分断され産卵場所としての機能を失いつつあるといわれています。委員会では二ゴロブナの放流や稚魚の捕獲、観察を通じて、子どもたちに田んぼと魚の関係や水田の多面的な機能について学んでもらうとともに、農村の環境を保全する活動を進めていきた」いとしています。

■ニゴロブナ、琵琶湖で大きく育て 近江八幡で児童ら稚魚を放流 06/06/25 Chunichi Web Press滋賀
【湖南】
 近江八幡市佐波江町の琵琶湖に近い水田で24日、「魚のゆりかご水田in佐波江」があり、子どもたちが水田でふ化したニゴロブナの稚魚を琵琶湖に放流した。(本谷一成)
 かつて琵琶湖と水路でつながっていた湖周辺の水田は、湖魚の産卵場だった。近年のほ場整備などで失われつつある水田の機能を学んでもらおうと、同町まちづくり委員会などが企画した。
 水田には先月末、ニゴロブナの成魚を放流。この日は北里学区の「ちょボラ体験隊」の児童ら36人が、産卵・ふ化した2センチほどの稚魚を網ですくい上げ、近くの日野川河口から「また帰ってきてな」と成育を願いながら放した。
 カエルやオタマジャクシなども網に掛かり、子どもらは大喜び。体験で初めて知った水田にすむ生物の多さに感心していた。
 自治会長の岡野時男さんは「排水路にせきを作り、湖魚がさかのぼれるようにしたい」と水路の改修を計画している。

■カミツキガメ:用水路で発見−−厚木 06/06/25 Mainichi Interactive神奈川
 24日午後5時15分ごろ、厚木市下津古久の用水路にカメ(体長約30センチ)がいるのを男性会社員が発見、網で捕獲して110番した。体の特徴などからカミツキガメとみられる。厚木署はペットとして飼われていたものが逃げ出したか捨てられたとみている。県内では今月に入り、人に危害を加える恐れのある「特定外来生物」に指定されているカミツキガメやワニガメの発見が相次いでおり、これで6匹目。【山衛守剛】

■東京・町田市の公園にカミツキガメ? 06/06/26 Yomiuri On Line
 26日午前10時20分ごろ、東京都町田市小山田桜台の「こぶし公園」で、飼育や輸入が原則として禁止されている特定外来種のカミツキガメとみられる大型のカメを近所の男性(65)が発見、110番通報した。
 カメは体長約60センチで、遊歩道近くの草むらに潜んでいるところを、駆け付けた町田署員が棒でかごに追い込み、捕獲した。

■消える?オオキンケイギク 外来生物指定 06/06/26 神戸新聞ネット版
 全国のニュータウンや高速道路などで緑化に活用されている「オオキンケイギク」が今年、新たに特定外来生物に指定され、駆除される可能性が出てきた。皮肉にも、緑化に適した繁殖力の強さが問題視された結果だが、もし駆除されれば景観などに影響が出るのは必至。すでにこの花をメーンにしていた岐阜県の祭りが中止になった。関係者は「急に特定外来生物といわれても…」と困惑する。(斉藤絵美)
 三田市武庫が丘のニュータウン。五月下旬から市道のり面約百メートルにわたって黄色の花が咲く。開発した兵庫県は「約二十年前、街を美しくするためにまいた種の中にオオキンケイギクがあったのでは」と推測する。
 神戸市北区の阪神高速7号北神戸線の中央分離帯にも群生。景観づくりや土が風雨で流出するのを防ぐため、二〇〇三年の開通前に植えられた。
 五-七月に咲くオオキンケイギクは北米産で明治時代、国内に持ち込まれた。全国各地で緑化に利用され、景観づくりに力を入れたニュータウンでは、満開の花が初夏の風物詩になっている。
 しかし、生命力が強く「在来種駆逐の恐れがある」として、環境省が今年二月、特定外来生物に指定した。指定されると輸入や譲渡、飼育などが原則禁止となる。被害が生じているか、その恐れがある場合は駆除の対象とされ、国か、国の確認を受けた地方公共団体などが行う。
 岐阜県各務原市の「国営木曽三川公園かさだ広場」では、約三ヘクタールでオオキンケイギクが満開になる毎年五月下旬、祭りを開催してきた。今年は「生態系に被害を及ぼす可能性が高いという花をPRできない」と実行委員会が中止を決めた。
 現在、三田市では駆除の対象ではないが、「国からの指示があれば、従わざるを得ない」としている。同市武庫が丘の住民は「黄色い花は町の名物。なくなると寂しい」と話している。
 兵庫県立人と自然の博物館の鈴木武研究員(植物生態学)は「緑化目的だけで、“副作用”まで考慮されていなかった。景観の問題はあるが、指定された植物は生態系に何らかの影響が出ると考えられ、早急に手を打つ必要がある」と指摘している。
特定外来生物 海外から持ち込まれた動植物のうち、外来生物法で指定された生態系への侵略性が特に強い生物。ミズヒマワリやオオフサモなど植物約10種類のほか、ほ乳類、魚類など計約80種を指定。昨年6月に施行された同法に基づき、農作物に甚大な被害をもたらすアライグマとヌートリアの駆除が全国的に進められているが、現在のところ植物についての駆除はない。

■宇治川流域で異変、魚激減 魚類や水質の調査を要望 06/06/26 京都新聞電子版
 観光や釣りのスポットとして知られる京都府宇治市の宇治川流域で最近、魚が減るなどの異変が起きている。現状を案じる宇治商工会議所と市観光協会、宇治川漁協組合の3者は26日、宇治川の魚類や水質を調査するよう、国交省淀川河川事務所などに初めて連名で要望書を提出した。
 宇治川では6月上旬にアユ漁が解禁されてからも釣り客の姿があまり見られない。市内の釣具屋は「今年は全然あかん」「釣果が悪く、遊漁券も釣り具も売れない」と悲鳴を上げる。冬季のハエ釣りでも近年、釣果が激減しているという。
 5月末には、護岸に植物性プランクトンの白い帯が現れた。人体に害はないと分かったものの、関係者は不安をぬぐえないでいた。環境の変化について、塔の島周辺で約14年前から進められた護岸工事との関係を指摘する声もある。
 要望書は、宇治川の環境の変化として、朝夕飛び跳ねていた魚影が著しく減った▽川底が汚物様のもので覆われている▽水面を泡状の物質が多量に流れる−などを挙げる。その上で、魚類の生息状況と減少の要因や水面を流れる泡状の物質、天ケ瀬ダム湖の水質などを調査し、結果を公表するよう求めた。
 河畔で旅館を経営している市観光協会の山本哲治会長は「ここ数年、宇治川がおかしくなってきていると感じる市民は多い。原因をきちんと調査してほしい」と話している。

■台風2号発生、梅雨前線活発化の恐れ 06/06/27 asahi.com
 南シナ海で27日午後、台風2号が発生した。気象庁によると、ゆっくりと北西に進んでおり、29日には中国大陸に上陸する見込み。日本への接近はないものの、大陸で熱帯低気圧に変わった後、九州付近にかかる梅雨前線の活動を活発にする恐れがあるという。

■休暇村近江八幡:外来魚を釣って温泉に入ろう−−来月、1カ月間実施 06/06/27 Mainichi Interactive滋賀
◇持参したお客に入浴券プレゼント
 外来魚を釣って天然温泉に入って行きませんか?
 近江八幡市沖島町の休暇村近江八幡が当日釣れた外来魚をフロントに持参したお客さんに温泉入浴券(1人700円)をプレゼントする。県の外来魚ノーリリース運動に呼応し7月1日から1カ月間実施する。
 入浴券はブルーギル、ブラックバスなど外来魚500グラム(通常の大きさで2、3匹)につき1枚。ただしプレゼントする枚数は一緒に来たお客さんの人数分が上限となる。同休暇村の温泉は天然温泉。温泉だけ利用する客もいる。
 回収した外来魚は休暇村が処分することになるが、休暇村では「湖畔にある休暇村として、この美しい琵琶湖を守る運動に少しでもお役にたてれば」と話している。【斎藤和夫】

■ウチダザリガニ捕獲ツアー 然別湖で日本旅行が企画 「外来種の怖さ学んで」 06/06/27 北海道新聞ネット版
 然別湖で急増し、在来種を脅かすウチダザリガニを捕獲しよう−小中学生を主な対象にユニークなツアーを今夏、日本旅行北海道(札幌)が企画する。外来種の脅威や生態系への影響を学んでもらう狙いで、自然保護関係者らも「環境教育への効果」に期待を寄せている。
 然別湖では二○○○年前後から、繁殖力が強い外来種のウチダザリガニが急増し、在来種のニホンザリガニが激減している。また、湖に住む道指定の天然記念物、オショロコマの産卵地帯にも繁殖域を伸ばすなど、影響は深刻となっている。
 ツアーは札幌発着の一泊二日で、北海道ネイチャーセンター(十勝管内鹿追町)が協力する。同社の自然ガイドが、然別湖の自然や両ザリガニの見分け方などを教える。町営の自然体験施設「鹿追自然ランド」への植樹や早朝カヌーなども行う。
 出発日は七月二十六日、二十九日、八月六日。児童、生徒には保護者同伴が必要。問い合わせは日本旅行(電)011・208・0171へ。

■ニゴロブナの稚魚を児童らが川に放流 06/06/27 びわ湖放送ホームページ
米原市できょう、水田で育った琵琶湖の固有の「ニゴロブナ」の稚魚を、地元の児童らが琵琶湖に流れる近くの川に放流しました。ニゴロブナの稚魚の放流を行ったのは、米原小学校の2年生児童約70人と県や米原市、地元関係者らで、米原市朝妻の水田横の水路で行われました。ニゴロブナなどの魚類は、かつて湖岸に近い田んぼで産卵し、成長した稚魚が水路を通って琵琶湖へと戻っていきましたが、県では魚の産卵繁殖場所としての水田機能を取り戻すため、魚のゆりかご水田推進プロジェクトと銘打って、田植えの終わった田んぼにニゴロブナの仔魚を放流する取り組みを行っています。きょうは、田んぼで体長2〜3センチに育ったニゴロブナの稚魚が水田から水路に放たれ、児童らが稚魚を網でバケツにすくって琵琶湖に注ぐ近くの川に放流していきました。放流を終えた児童らは、先生と共に琵琶湖へと戻る稚魚に向かって大きく育ってと呼びかけていました。

■赤野井湾流域を流出水対策地区に 滋賀県、琵琶湖の水質改善目指し 06/06/27 京都新聞電子版
 滋賀県は、本年度中に策定する第5期琵琶湖水質保全計画で、琵琶湖に流入する汚濁負荷を集中的に削減する流出水対策地区に、守山市の赤野井湾流域を指定する。琵琶湖の水質改善を水域ごとに進めるのが狙いで、指定地区での具体的な対策を検討する赤野井湾流域流出水対策推進会議が27日、発足した。
 流出水対策地区は、流域の特性に応じて農業排水や市街地排水などの負荷削減を進めるため、昨年6月に改正された湖沼水質保全特別措置法で制度化された。
 赤野井湾流域では下水道整備などが進んでいるが、湾内の水質はCOD(化学的酸素要求量)が横ばいで、窒素やリンは増加傾向にあるなど、南湖で最も改善が遅れている。
 このため、県は第5期計画で同湾流域を地区指定し、負荷削減に向けた具体的な対策を示す流出水対策推進計画を盛り込むことにした。
 27日には、推進計画案を検討する赤野井湾流域流出水対策推進会議が、学識者や地元住民らをメンバーに発足し、守山市内で初会合を開いた。参加者からは「湖底のしゅんせつが欠かせない」「農業の転作を見直すべき」といった意見が出ていた。
 推進計画は10月までに作成し、県環境審議会が第5期計画でまとめて県知事に答申する予定。

■赤野井湾の流域『流出水対策』 06/06/28 asahi.com滋賀
【湖沼法に基づき全国モデル策定へ】
【対策推進会議、県が発足】
 市街地の道路排水や農業濁水などが琵琶湖の水質に影響を及ぼしているとして、県は改正湖沼水質保全特別措置法(湖沼法)に基づいて守山、草津市沖の赤野井湾の流域を「流出水対策地区」に指定する方針を決め、27日に学識経験者らによる「対策推進会議」を発足させた。
 湖沼法は昨年に改正され、湖へ流れ込む「流出水」の水質改善の必要がある対策地区を知事が指定できるとの条文が加わった。水田管理のあり方や河川の浄化方法といった地区内の「流出水対策推進計画」を定めることで、県は汚濁した流出水の原因者に指導や勧告ができる。県琵琶湖環境部は「改正法に基づく全国初の対策モデルを赤野井湾でつくりたい」としている。
 県環境管理課によると、南湖では浜大津沖、唐崎沖、堅田沖で化学的酸素要求量(COD)の改善目標をクリアしているが、新杉江港沖(赤野井湾)は未達成。この湾の水質改善が急がれるうえ、地元の守山市で市民の環境保護活動が盛んなことから、対策地区に選んだという。
 県が設けた対策推進会議は学識経験者や農漁業団体役員ら16人で構成。この日の第1回会議で、議長に井手慎司・県立大学環境科学部助教授、副議長にNPO法人びわこ豊穣(ほうじょう)の郷の北田俊夫理事長を選んだ。委員たちは「湖水は飲料としても貴重。何とかしなければ」「流出水だけでなく、湖の底質の改善も進めないと」と意見を交わした。10月ごろをめどに具体的な対策案をまとめるという。

■外来魚の生態など 多賀などで県立大生が成果発表 06/06/28 Chunichi Web Press滋賀
【湖東】彦根市の県立大と多賀町四手の町立博物館で、学芸員資格の取得を目指している同大の学生たちによる企画展「県大ミニ博物館」が開かれている。
 学芸員資格を取得するために、博物館学を履修している学生らが毎年開いている。博物館を訪れる人たちの目を引くような斬新な企画展を開くことが目的だ。
 今年は2会場に分かれ、4グループがそれぞれのテーマで企画展を開催。このうち町立博物館では、玩具メーカー・レゴ社のブロックで作った宇宙ステーションなどの作品を展示したり、ブルーギルなど外来魚の生態について研究した成果が発表されている。
 展示は7月9日まで。入場無料。(細川暁子)

■論戦・知事選2006:候補者アンケート/最終回 環境政策 06/06/28 Mainichi Interactive滋賀
Q、琵琶湖、滋賀の森の現状をどう認識し、どのような政策を採るか。環境保全を進めるために今後、県民や企業の活動を一部制限する必要があるとすれば、どのような面か。その制限を理解してもらうためにどのように訴えるか。(届け出順)
◇美しい水辺回復へ全力−−嘉田由紀子候補=無新
 〓(ひん)死の状態にある琵琶湖を蘇生させ、琵琶湖が本来もっている生き物をはぐくむ生態系の力、水を供給する力、美しい水辺の風景を回復しなければならない。そのために、(1)自然環境を破壊する計画中のダム建設を凍結、(2)大津市北部の大型廃棄物処理施設は凍結し、廃棄物を出さない循環型社会の構築をめざす、(3)コンクリート張りの河川から生物が生息できる近自然型河川への改修、(4)針葉樹林の奥山の針葉・広葉複合樹林への転換、(5)里山保全活動の支援、(6)琵琶湖レジャー利用税を新設するとともに、プレジャーボートの発着は指定マリーナに限定し、騒音、無秩序なレジャーをきびしく規制する、などの施策を強力に推進する。(7)汚染物質を排出・投棄する企業に対しては、罰則を含めて厳重に規制措置をとる。
◇CO2半減の社会を推進−−国松善次候補=無現
 琵琶湖は水草の異常繁茂、湖底の低酸素化、外来生物の定着など新たな変化を来たしつつあるため、水質汚濁メカニズムの一層解明、内湖再生、ヨシ群落や生物多様性の保全と併せ、琵琶湖環境保全のための新しい法の制定を目指し国などに働きかけていく。また森林の荒廃が進み、水源涵養(かんよう)や県土保全などの多面的機能が損なわれる恐れがあるため、琵琶湖と森林の関係を重視しながら琵琶湖森林づくり県民税を活用し環境重視と県民協働という新たな視点に立った森林作りを推進する。今後環境保全を進めるには、地球温暖化防止の取り組みが不可欠で▽エネルギー▽産業▽ライフスタイル▽交通・物流▽土地利用▽食生活など、社会の各方面で一定の見直しや制限が必要となる。2030年を目標としてCO2を半減する社会のビジョンとそこに至るシナリオを作り、企業、専門家らとともに県民運動としてこれを実現する「CO2半減びわこ2030プロジェクト」を推進する。
◇総合保全事業を強化へ−−辻義則候補=無新
 滋賀県の森林が外材の輸入増加に伴う木材価格の低迷のために荒廃し、びわ湖の水源かん養、県土保全の機能が損なわれつつあることを危惧(きぐ)しています。びわ湖の現状は、水質は改善されていないだけでなく、ニゴロブナやモロコなど固有種の減少、湖底は酸素欠乏状態が強まるなど深刻と認識しています。
 私は「びわ湖の環境と保全・再生」にむけ、「緑のダム」である森林の保全・かん養、河川の整備をはかり、びわ湖への負荷を減らすために開発・人口増加を抑制、内湖やヨシ群落の復元、湖岸植生帯や砂浜湖岸の保全と再生など、びわ湖の総合保全事業を強力にすすめます。こうした事業に国が積極的に参画し、財政面での援助をつよめるように求めます。水質汚染の原因となるダム計画は中止し、また産業廃棄物による土壌・地下水汚染を防止するため、「滋賀県土壌・地下水汚染防止条例」を制定します。

■カミツキガメ:また茅ケ崎で発見、捕獲 川崎では米国原産カロリナハコガメ 06/06/28 Mainichi Interactive神奈川
 27日午後1時40分ごろ、茅ケ崎市西久保の国道1号で、カミツキガメ(体長約70センチ、体重約10キロ)がいるのを会社員(26)が発見、110番した。茅ケ崎署はペットとして飼われていたものが捨てられたか逃げ出したとみて、捕獲して飼い主を探している。
 カミツキガメは危害を及ぼす危険性がある「特定外来生物」に指定されているが、今月に入って県内の路上などで相次いで発見されており、7匹目。
 同0時10分ごろには、川崎市高津区子母口の市道にいた米国原産のカロリナハコガメ(甲羅の長さ約15センチ)を高津署員が捕獲した。カロリナハコガメはワシントン条約で規制をしないと絶滅の恐れがあるとされ、人に危害を加える恐れはないという。【池田知広、吉住遊】

■琵琶湖の水質改善せず 06/06/29 神戸新聞 WEB NEWS
 琵琶湖の水質改善に取り組む滋賀県は29日までに、2001年度からの5カ年計画で掲げていた水質指標の目標値がすべて達成できなかったとの調査結果をまとめた。
 県は「琵琶湖は大きく、従来のような全域での包括的対策では効果が出にくい。今後は特定の地域に狙いを絞らなければ改善は難しい」と危機感を強めている。
 県環境管理課によると、01年度の計画では下水道などの水処理施設の整備を進め、工場排水に規制をかけるなどして水質改善に取り組むとし、汚濁状況を示す指標の化学的酸素要求量(COD)など7項目について5年後の目標値を設定した。

■釣り堀に無許可ブラックバス 環境省は「審査中」と容認 06/06/29 asahi.com
 05年6月施行の外来生物法で飼育が許可制となったブラックバスを扱う釣り堀や養殖場のほとんどが、無許可で営業していることが分かった。東北、関西地方などの約60カ所は許可申請し、施設の不備を指摘されて改善を求められたものの、環境省は「審査中」を理由に無許可営業を容認している。環境法の専門家は「違法な状態を放置し、外来生物法を形骸(けいがい)化させている」と指摘している。
 ブラックバスは北米原産。法施行前から扱ってきた業者に限り、施行後半年以内に同省に申請し、審査を通れば許可される。
 同省によると、約60カ所には休耕田に水を張ったものから、ため池を利用したものもあった。バスは意図的に放流されて全国的に広がったと見られるため、何者かが侵入して持ち出されないためのフェンスや、洪水の際に逃げ出さないかどうかを重点的に審査。すべてで不備が指摘された。
 ところが、改善して許可された2カ所以外も営業を継続。同省は「改善中」や「審査待ち」などとして黙認している。
 無許可で営業する東北地方の釣り堀では、雪解けとともに数百匹のバスが放された。夜間は無人だが周囲にさくやフェンスはない。排水口には幼いバスならすり抜けられる幅約1センチの格子状の網があるだけだ。外来種のウチダザリガニも一緒に飼っている。
 管理人によると、05年秋に許可申請したが、環境省職員が調査に来たのは、朝日新聞がこの問題を同省に取材した直後の5月30日。「今頃になって突然来て、排水口の網を細かくしろとか、周囲にフェンスを張れとか言ってきた。金がかかるのでできない」と語る。
 現地を見たことのある中井克樹・滋賀県立琵琶湖博物館主任学芸員(魚類生態学)は「ウチダザリガニが掘った穴からもバスが逃げる恐れがある。外部からの侵入も自由で持ち出される危険もある」と警告する。
 三村起一・同省外来生物対策室長は「調査する職員が足りない。適正な状態になるのに何年かかるか分からない」と話す。これ以外にも申請せずに営業する施設があると見るが、何カ所あるかは分からないという。
 磯崎博司・明治学院大学法学部教授(環境法)の話 環境省は違法行為を移行期間のような意味合いを持たせて放置すべきでない。法を守らせる側が自ら進んで法の裏をかく口実を与えている。

■神社にカミツキガメ 熊本 06/06/29 西日本新聞ネット版
 熊本市井川淵町の藤崎八旛宮境内の草むらで28日午前、「特定外来生物」に指定されているカミツキガメとみられるカメが見つかり、熊本北署員が捕獲した。
 カミツキガメは北米や中米原産で、人の指を食いちぎるほどあごの力が強い。外来生物法で「特定外来生物」に指定され、研究などの目的以外で新たに飼うことは禁止されている。
 見つかったカメは甲羅の長さ約20センチ。藤崎宮の倉庫改修作業をしていた男性が見つけた。男性は「普通のカメと思ったら、食い付かれそうになってびっくりした」と話している。
 同署はペットのカメが逃げたか、捨てられたとみて、飼い主を捜している。当面は熊本市動植物園に保管を依頼する。

■カミツキガメ:荒川河川敷の道に“出現”−−吉見町 06/06/30 Mainichi Interactive埼玉
 29日午前7時ごろ、吉見町蓮沼新田の荒川河川敷内の道で、カミツキガメ(体長約50センチ、甲羅の幅約30センチ)が歩いているのを釣りに来ていた自営業の男性(32)が発見した。東松山署が預かっており、同署はペットが捨てられたとみている。
 県みどり自然課によると、カミツキガメは北米原産。あごの力が強くかみつかれると危険なため、特定外来生物に指定されている。【小泉大士】

■びわ湖、県内5カ所で一斉清掃 地域住民ら1160人が参加 06/06/30 京都新聞電子版
 1日の「びわ湖の日」を前に、滋賀県大津市や近江八幡市、高島市など県内5カ所の琵琶湖岸で30日、一斉清掃が行われ、約1160人がごみや枯れ草などを拾った。
 環境保全への理解を高めてもらおうと、県が呼びかけて、1972年から続けている。
 近江八幡市では、同市佐波江町から津田町までの約5・5キロの湖岸で実施され、県や市の職員、地元の自治会員たち約170人が参加した。
 参加者は火ばさみなどを持ちながら、波打ち際に落ちている缶や発泡スチロールなどのごみを一つ一つ拾っていった。同市佐波江町の無職苗村千代次さん(79)は「浜をきれいにして、遊泳客に気持ちよく過ごしてもらいたい」と話していた。
 県によると、この日は県内5カ所で、空き缶など計約2・3トンのごみを回収したという。

■船舶事故の救助など 湖上の安全誓う 大津、水上警察隊が発隊式 06/06/30 京都新聞電子版
永野本部長から服装の点検を受ける水上警察隊の隊員(大津市・大津水上派出所前)
 琵琶湖で水難や船舶事故が増える夏場を前に、滋賀県警は30日、水上警察隊(隊長・山崎久雄地域課長)の発隊式を、大津市浜大津5丁目の大津署大津水上派出所前で開いた。併せて、GPS(衛星利用測位システム)や魚群探知機を装備した警備艇「こたか」の就航式も行った。
 水上警察隊は毎年7、8月、県警本部と湖岸を受け持つ警察署から警察官を選抜して編成する。水難や船舶事故の救助、捜索のほか、水上バイクによる暴走行為の取り締まりや花火大会の警備などを実施する。
 式では、永野賢治県警本部長が「琵琶湖は県民が誇るシンボル。湖上の安全を守っていこう」と訓示した。このあと、隊員は「こたか」など7隻の警備艇やパトカーに乗り込み、湖上や湖岸のパトロールに出発した。

■外来魚再放流、全県で禁止 滋賀 7月1日から 06/06/30 京都新聞電子版
 滋賀県全域で外来魚の再放流(リリース)を禁止し、琵琶湖のプレジャーボートの航行規制水域を拡大する改正琵琶湖レジャー利用適正化条例が1日、施行される。琵琶湖の環境に配慮した改正内容で、県は新たな「琵琶湖ルール」の徹底に力を入れていく。
 改正した条例では、これまでは琵琶湖と指定した内湖に限っていたブルーギルやブラックバスのリリース禁止水域を、県内全域の川や池、水路などに拡大した。
 また、プレジャーボートの騒音被害を防ぐために設けた航行規制水域に、水鳥の生息地や保養施設に近い湖岸5カ所(延長約10・5キロ)を新たに指定した。これにより琵琶湖岸の約4分の一に当たる約63キロ(23カ所)で、湖岸から約350メートルの範囲で、航行が原則禁止となる。
 追加した水域は、高島市マキノ町海津−西浅井町大浦▽西浅井町大浦▽東近江市栗見出在家町−近江八幡市白王町▽野洲市菖蒲▽湖北町尾上−長浜市早崎町。
 県琵琶湖レジャー対策室は、7月16日に湖岸全域でマナーアップキャンペーンを展開し、改正内容を書いたチラシを配って注意を呼び掛ける。

■外来魚再放流あすから禁止/薩摩川内・藺牟田池 06/06/30 南日本新聞373news.com
ブラックバス、ブルーギル 「釣れたら回収箱へ」
 外来魚の再放流を禁止した薩摩川内市藺牟田池自然公園施設条例が7月1日から施行される。
 禁止されるのはブラックバスとブルーギル。生態系の保全が目的で、外来魚回収ボックスがアクアイム(生態系保存資料館)に設置され、平日1回、土日祝は2回回収、可燃ごみとして処分される。
 藺牟田池は2005年11月、国際的に重要な湿地としてラムサール条約に登録された。池には20年前からブラックバスなど外来魚の生息が確認されており、国内希少野生動植物種のベッコウトンボを補食する可能性が環境省の調査報告で指摘されていた。
 条例は同市議会3月定例会で可決された。違反者への罰則はない。同市によると、自治体が条例で再放流を禁止しているのは、滋賀、佐賀の両県と島根県旧平田市(現・出雲市)があるという。

■カジキ釣りの魅力発信 下田で大会 06/06/30 静岡新聞ネット版
 下田市沖でクロカジキの大物を狙う「ビルフィッシャーフェスタ・イン・下田2006」(7月1日―8月26日)の開幕を控え、大会関係者らが同市の須崎漁港で30日、開会式を行った。
 地元の漁協や漁船関係者、県、市、下田海上保安部の代表ら約30人を前に、伊藤秀利大会会長は「誰でもカジキ釣りが楽しめるのが本大会の魅力。みんなで頑張って大会を盛り上げたい」とあいさつした。
 大会は今年で5回目。事務局によると、「初心者でもカジキ釣りを楽しめる全国でも貴重な大会」として、認知度が上がっているという。神子元島周辺が主なポイントで、昨年は延べ262人が参加し、クロカジキ17本(最大は178キロ)の釣果を上げた。
 参加の申し込み、問い合わせは下田市漁協須崎支所[電0558(22)8330]へ。

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スクラップブック06/06-