Teck Performer Vol.6

森田哲広
サーフェスビッグベイト

Teck Performer


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■サーフェイスビッグベイトのシーズン

 皆さんこんちには。アークロイヤルボートクラブでフィッシングガイドをしている森田哲広です。

 今回は私がガイドで行っているサーフェスビッグベイト(S字や潜らせるルアーではなく完全サーフェイスでバイト時には水面が割れる)のHow toを使い方、エリアなどに分けて紹介させていただきます。

 時期的には二つ。ゴールデンウィークが終了しアングラーもスポーニングも一段落し始め、湾奥やエリアによっては表水温が20度を超え、岸だけではなく沖合いでもギルが浮いているのが確認できる頃から梅雨明けまでの期間(例年なら5月中旬〜7月末)と表水温30度前後だったのが朝夕の冷え込みにより25度位になりターンオーバーが起こり始め秋雨前線の影響を受ける時期(例年なら9月中旬〜10月末)があります。

■サーフェイスビッグベイトの利点

 サーフェスビッグベイトを使う理由は複数あります。第一にサイズが選べること。そして簡単なこと。ビヨ〜ンとロングキャストして一定速度で巻くだけ。キャストさえできればハンドルを巻くだけでルアーを動かすことができます。

 例えばS字ルアーやスピナーベイトのスローロール、バイブレーションプラグでもこの時期のバスは狙えます。しかし年々ウィードが増えている近年の琵琶湖でストレスなくキャストを繰り返すには、ルアーが泳いでいるか目で見えることがとても有効です。S字ルアーでは少しでもウィードがフックなどに付くとまったくアクションしません。スピナベが得意な方でも数投に何回かはきちんとルアーが泳いでいたと思っていたのがフックにウィードが付いていたりフロントブレード、クレビス、ベアリングにトロロ藻が付いていたりすることって結構ありますよね。

 サーフェスビッグベイトでは切れて浮いたウィードを避けてキャストすればこれらのことは避けられますし、もしウィードが付着してもルアーの動きが見えているので対処は早くできます。つまり、しっかり泳いでいるか常時確認できることが最大の利点です。

 ほかにもまだまだあります。ウィードエリアで釣っていると、せっかくフッキングしたのにウィード化けってことありますよね。サーフェスビッグベイトでバスを水面まで誘いフッキングすること自体がストラクチャーからバスを離した状態でファイトを開始できるため、ウィード化けの確立は下がりキャッチ率は格段にアップします。

 この時期、ペンシルなども有効ですが、バスを掛けた場合フックが小さく細いため、フックが伸びたり身切れが生じるため強引なやり取りが難しくなりキャッチ率が下がります。ビッグベイトのフックは大きく太いため、もしウィードに潜られた場合でも強引に寄せられます。太いラインを使用可能なこと、バスの口に付いているルアーが大きいので潜られても浅いなどの点でも有利です。

 例えば下物の浚渫エリアでボートポジション水深4mから浚渫の堀り残しの島2mの向こう側にキャストする場合を考えてみましょう。島はカナダモにほとんど覆われているが、エビモの塊やまったくウィードが生えていないポケットも存在します。浚渫エリアなので水質はステイン。ここで水中を探るS字ルアーやスピナベを使っていてバイトがあったとすると、島の反対側のブレイク(シェードではない)?、ブレイクが上がり切ったカナダモ?、エビモ付近?、ポケット?、手前側のブレイク(シェード)?、こんなにも迷わないかもしれませんが、どの部分で食ってきたのか特定するのが難しくなってしまいます。

 サーフェスビッグベイトならバスのポジションがとても把握しやすくなります。ヒット位置は水面かそのごく近くなので、バスのポジションではないかもしれませんが、バイトの位置は確認でき、その日のバスのポジションの絞込みに役立ちます。手前のシェードになっているブレイクの付近でルアーに出ていれば島の向こう側にキャストする必要はなくなるし、明らかにエビモから出てくるのがわかったら浚渫の上のエビモだけを狙えばよいという具合です。

 いろいろ小難しくなってしまいましたが、シーズナルな釣りでデカイのが釣れて、記憶に残るダイナミックなバスフィッシングを楽しめるということです。

■エリアは?

 サーフェスビッグベイトを使用するエリアについて説明しましょう。水面からウィードトップが出ている水深1mもシャローですが、例えば水深4mでウィードの高さが約2.5m、水面からウィードTOPまでの間隔が1.5mで偏光をかけて水中のウィードトップが確認できるエリアもシャローです。前者の広大なウィードフラットの例を上げると、南湖では赤野井沖などがあり、誰もがトップ系のルアーをキャストするエリアです。しかし、ここで私がトップ系ルアーをキャストすることは非常に少なく、メインに考えているのは後者。水深のあるシャローエリアになります。

 5月から6月前半はウィードアウトサイドに浮いているバス、6、7月はフィーディングや増水により沖のエリアからウィードにコンタクトしてくるバスをターゲットにしています。そのため南湖ではボディーウオーターを除くすべてがエリアとなります。

 07年5〜7月にサーフェスビッグベイトでバスをキャッチしたエリアを紹介すると、堅田、浮御堂、名鉄、山ノ下、アクティバ、若宮、唐崎、自衛隊、柳ヶ崎、競艇場、浜大津、近江大橋北南、北山田、志那、烏丸、赤野井、木浜、料金所前……ネ、すべてでしょ。

 と言っても、これではあまりにも絞り込む込めないので少し詳細を。5月、6月はスポーニングエリアを含むそのまわりのフラットがメインで、比較的岸寄り、水温が上がりやすく下がり難いエリア。6月、7月はその沖やベイトが多いエリア、風下エリア、水の動きのある河口もあり。 

 私が最も重要視しているのは水質と水深(水面からストラクチャーまでの距離)の違い&変化。水質はバスに水面まで出てきてもらうには、ある程度のクリアウオーターは必要ですが、東岸シャローは常に濁っていることが多いので少しの濁りなら◎。通常クリアが濁るのは×。あと、超スーパークリアは大爆釣もあり得ますが、日光や外敵から逃れるためウィードに完全に潜ってしまうことがあるので要注意。

 水深の違い&変化はブレイクやウィードの種類の違い、ウィードの帯のインサイド&アウトサイド、フラットウィードの穴、そしてマンメイド。ベイトやボイルが多いエリアはもちろん◎。湖北ではあたりまえの複数でのチェイスは南湖では非常に少ないので、50UP×3本などのチェイスはスーパーエリアで爆釣の可能性大となります。

■タックルは?

 ロッドはビッグベイト専用でルアーウエイト表示が4oz以上のもの。3ozまでの表示のロッドでもキャストはできますが、南湖のウィードエリアでデカバスとファイトするには非力を感じます。リールはローギアードは×。ウィードに潜られないため強引な?寄せが必要です。できればハイギヤードリール。

 ラインはナイロンの20〜25lb。フロロを使用するとルアーの動きがよくありません。しかし例外的にガイドの経験上ですが、荒れた中ではフロロを巻いてきたゲストのみが爆釣することがあります。水面に浮いたナイロンラインは荒れるとライン自体が動いてしまいルアーのアクションが乱れるためか?比重の重いフロロラインは荒れた中でも沈むためルアーの動きが安定するためか?と考えられます。

使用タックル
ロッド モンスタークイーン72XX、68XX
リール スピードマスター200
ライン バスザイルフレックスハード25lb

■ルアーは?

 モンスタージャック、モンスタージャックJr、ITジャック、ITジャックJr、このルアーとの出会いがなければ私がビッグベイトフィッシングをここまで掘り下げることはなかったと思います。

■ルアーアクションは?


サーフェスビッグベイトのアクション
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 基本的にはテールや背中を出しながら一定スピードで巻くだけです。そのとき水面にきれいなV字の引き波を描くのが理想です。着水後のデッドは行わず、すぐに巻き始めボート際まで完全に引きます。重要なのは常にルアーとそのまわりを見ていること。バイトは突然やってくるので、水面の変化やチェイスは絶対に見逃さないように。

 ボート際までチェイスしてきたときは、すぐに止めて食わせるか、止めた後の動き出しで食わせます。食わなかったらすぐに諦めましょう。チェイスばかりの日は少し活性が低く、バイトするタイミングを与えてやらなくてはいけません。そんなときはポッパーがお薦めで、私はPOP-MAXを多用しています。

■合わせのタイミングは?

 バイトを感じた瞬間に力強く即合わせします。例えるなら、スピナーベイトのスローロール。ペンシルやポッパーの合わせのようにひと呼吸置くことはありません。浮力が高いウッドベイトをメインに使用していると、ロクマルでもビッグベイトを完全に丸呑みすることはなく、ルアーの一部分をくわえている状態です。即合わせします。

 あと、私はロッドを立ててリトリーブしません。そのため、合わせも下段か中段で行います。水中から水面のルアーめがけて食いに来ているので、バスの頭は上方向を向いています。そのまま力強く即合わせすると、40UP、ときには50UPまでも水面から飛び出してしまいます。ひどいときには手前に2、3m飛んで来ることも!!

 常にルアーを見ているとビッグベイトの真後ろに出るミスバイトに体が反応してしまいがちですが、ロッドからバイトが伝わってくるまでは絶対に我慢し、何事もなかったかのようにリトリーブを続ければ、やる気のあるバスは再びバイトします。

 フッキングしてからは、とにかくグルグル巻く。実はこの釣りの勝負はここからです。ジャンプされたら100%、ウィードに潜られたら50%バレル!!と思ってバスとファイトしてください。そのためのヘビータックルと言っても過言ではありません。ドラグは締め切り、ロッドティップは水面か水中で、膝を着く低姿勢、一切ロッドはあおらず、とにかく200%のスピードでグリグリ巻いてください。そのときリールがロッドから外れてしまうこともあるので、リールシートをしっかり締め込んでおいてください。

 長々といろんなことを書かせていただきましたが、現時点での私のビッグベイトフィッシングに必要な項目をすべて紹介させていただきました。皆さんの釣りに少しでも役立てていただけたら幸いです。05年からの南湖でのビックベイトの釣果などは黒鱒.comにアップされていますのでそちらもごらんください。

 梅雨明けとともに07年前半のビッグベイトシーズンは終了となりそうですが、9月から秋のビッグベイトシーズンが始まります。少しエリアやルアーが異なるのでシーズンが始まる前にまたご紹介できたらと思っています。また実際にビッグベイトで釣ってみたい方はガイドにもお越しください。

※ご注意 ムービーを観るためには下記プラグインが必要です。必要に応じてダウンロードしてください。

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解説
森田哲広
(もりた・てつひろ)

フルタイムのプロガイドとして年間釣行250日。湖上で一際目立つ182cm、85kgの体躯とは裏腹の繊細な観察眼から生まれるアプローチ&アドバイスは素にして要。ビッグベイトをメインにシーズン中に叩き出すビッグフィッシュの数は圧巻!! 06シーズンにゲストがキャッチした60cmオーバー4本中3本がビッグベイトというビッグベイトスペシャリスト。オリジナルハンドメイドルアーのみで1年間ガイドできることを目標にビッグベイト、クランクベイト、スピナーベイト、バズベイト、ワームなどを現在開発中。山ノ下湾ガイドグループ所属。1972年、愛知県生まれ。滋賀県在住。

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