Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

Editorial
Vol.80(08/04/25)

ボートだけでなく自動車事故にもご注意を!!

 4月21日早朝、和歌山県有田川町の湯浅御坊道路下り車線で乗用車とトラックが正面衝突、3人が死亡し3人が意識不明の重体になる事故が起こった。乗用車には近畿大学農学部の釣り同好会所属の学生5人が乗車。釣りの後、串本の水産試験場に立ち寄った帰り道だった。現場には乗用車のブレーキ痕がなく、後続車の目撃情報などから乗用車が対向車線にはみ出してトラックに衝突したらしい。


 この事故については新聞が速報、テレビのニュースも大々的に取り上げ、その画面にルアーが写っていたのでバスアングラーの間でも話題になった。当然、どこへ釣りに行ってたのか、海か、バスかという話になると思うので、ここでもう少し詳しくお伝えしよう。


 5人の学生は20日に奈良県池原ダムでバス釣りをした帰りだった。事故の状況がひどく身元確認に手間取った警察が、池原七色ダム環境整備協力金の年間パスを事故現場で見付け、問い合わせたことから前日に池原ダムのレンタルボートを利用していたことが判明した。池原ダムで釣りをした後、串本へ向かい、大島の水産試験場に立ち寄って先輩に会ってから国道42号、阪和道ルートで帰る道中で事故にあったらしい。


 学生が所属する釣り同好会は毎年ゴールデンウィークに池原ダムで合宿をしていて、レンタルボート店のスタッフと顔なじみのメンバーもいた。いつも通り元気に釣りをして夕方に帰って行った彼らが事故にあったことを知ったスタッフは、いまだにショックを隠し切れない。釣りに来ていたときの様子や会話がリアルに思い出されて悲しくなるそうだ。


 レンタルボートのスタッフでさえこうだから、家族や親しい人たちの悲しみは計り知れない。また、事故にあった学生が所属する釣り同好会の池原ダム合宿は急きょ中止。ボートや宿泊の予約もすべてキャンセルになったそうだ。1件の事故で、どこにどんな影響があるかわからない。


 遠回りせず真すぐ帰っていれば、無理さえしなければと後から何を言ってもどうしようもないこと。釣りの往き帰りはとにかく無理せず、運転中に眠くなったらすぐに運転を交代するか、少しでも仮眠を取ってから運転を再開すること。特にゴールデンウィークや夏休み、年末年始は、盆や正月にしか運転しないドライバーがたくさん出てくる。ノロノロ運転に捕まってもイライラせず、カーブのはみ出しや不意のブレーキにも気を付けよう。無理な追い越しをしないためにも、時間には余裕を持って出かけよう。


 なんて書いてても、簡単にそれができるぐらいだったら事故なんか起こらないんだけどね。まあ、ゴールデンウィークぐらいはイライラ、あくせくせず、のんびり釣りをするのが一番。そうすれば車の運転も自然とゆったりできるからね。

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