Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

98年9月11日

琵琶湖は早くも夏から秋にかわって
北湖のウィードエリアで数釣りが続く

 8月23日号のこのコーナーでは、滋賀県琵琶湖のバスフィッシングの状況について、秋が早くやってきそうだと予想した。琵琶湖の夏から秋への変化は、例年なら8月後半にはそのきざしが見え始める。このころになると、毎日午後に決まったように北寄りの強い風が吹くようになる。さらに9月に入ると、たびたびまとまった雨が降るようになる。このような気候の変化が、水温が下がり始めるきっかけとなり、季節は夏から秋へと移っていくのだ。

 ところが今年の夏は、はっきり言って本当の夏ではなかった。これは陸上の話ではなくて、琵琶湖の水の中の話だ。そのため、9月に入るか入らないかという時期に、すでに秋本番のような釣りが始まっている。

 北湖では、8月から9月になっても湖西と湖北のウィードエリアで30cm前後が数釣れる状態が続いている。うまくポイントを絞り込み、風や波などのタイミングをつかめば、日中でもトップウオータープラグにヒットしてくる。このエリアのバスは、8月中もシャローの広い範囲で釣れていた。これは例年の夏にはないパターンで、それがさらに活性が上がってきた感じだ。ただし、このバスはこれから先、広い範囲に散る傾向が強くなるので、そのことを頭に入れながら釣るようにしてほしい。

 同じウィードエリアのディープ側で釣れていた45cm前後のグッドサイズは、残念ながら8月中旬ごろには姿を消し、その後は取水塔などで散発的にしか出ていない。その間、真夏のビッグバスの好ポイントであるディープウオーターの魚礁や崩れエリ、岩場などはまったくと言ってよいほど奮わなかった。バスは全般的にシャロー側に多く、特定のスポットに大型が集まるというパターンが成立しなかったようだ。

 南湖では9月5日から6日にかけてJBマスタープロトーナメントが開催された。このトーナメントのウイニングパターンは、北山田沖のウィードエリアでウィードの切れ目にロングビルサスペンドミノーをキャストし、ウィードに引っかけては外すことを繰り返すというもの。エリアは秋の定番とも言える場所であり、釣り方はトーナメント仕様ではあるものの、釣れているのはバイブレーションプラグなどでも狙えるバスだ。また、2位の選手はバイブレーションプラグを使っており、これもすでに秋の釣りである。

 このバイブレーションプラグを使った釣り方が、これから先のヒントになるかもしれない。ルアーはラッキークラフトのLV-MAX500。バイブレーションプラグとしては最大の水深4mラインをカバーするこのルアーは、昨年も秋の後半にも琵琶湖で大活躍している。他のバイブレーションプラグでは届かないウィードエリアのディープ側の水深4m前後のエリアで、40cmオーバーがよく釣れたのだ。

 このときのバスはディープクランクベイトでは釣れなかったし、ジグヘッドリグなどのスローな動きに対する反応もよくなかった。唯一、LV-MAX500のスローリトリーブとポンプリトリーブだけに反応してきたのだ。

 今シーズンは秋の訪れが早く、9月後半にはいったん夏っぽい感じが帰ってくるかもしれないが、それもつかの間で、すぐに涼しくなって秋本番がやってくるはずだ。さらに、寒くなり始めるのは例年より早いかもしれない。こういう年は秋の後半のバスアングラーにとって厳しいシーズンが長く続く確率が高い。そのときに、ふたたびこのルアーが活躍するチャンスがやってくるかもしれないのだ。

 リブレのフィッシングガイドでは、9月に入って連日数釣りが続いている。佐藤順一プロの話によると、北湖のウィードエリアへ行けば、いつでも簡単によく釣れるそうだ。ここしばらく天候が安定しており、バスの釣れ方も安定した状態が続いている。ただし、サイズは40cmまでで、それ以上を狙うとなるとちょっと難しいようだ。

B.B.C.ホット情報データベースへ
B.B.C.ホット情報のテーマ別インデックスへ