Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

97年2月21日

なおも続く高水位とやや高めの水温で
琵琶湖のウインターパターンはピンボケ状態

 2月中旬になって滋賀県琵琶湖のバスフィッシングは、南湖の膳所舟だまりやなぎさ漁港、北湖の北小松漁港、近江舞子舟だまりの水路、今津港周辺など岸釣りで30cmクラスがよく釣れるようになった。昨年同時期は膳所舟だまりとなぎさ漁港の港内に25cm前後の大群が入り込み、約1カ月間に渡って数釣りが続いた。どちらの港も週末はものすごい数のアングラーで大入り満員になる状態が3月中旬まで続いた。ところが今シーズンは、1年前のような爆発的な数釣りのチャンスはなく、1月中旬ごろから小型を中心にパラパラと釣れ続いていたのが、2月に入ってサイズがいくらかよくなり、釣れ方もいくらか安定した状態になったというところだ。

 岸釣りのこのような状況は、平年並みの普通の状態に戻ったと解釈するのが正解ではないだろうか。昨シーズンのように冬場の水温が異常なほど下がったときは、当然のことながら漁港などの少しでも水温が高いエリアが強い。それが今シーズンは普通の状態に戻った。ただし、水温などの状況は普通ではあるが、大勢のアングラーによるフィッシングプレッシャーの高さと、それに加えて常吉リグなどを使うことにより釣りのレベルが高くなったことで、この冬の岸釣りのバスは簡単には釣れない状態になっているようだ。

 簡単には釣れないが、バスが岸釣りのポイントにいるのは間違いない。ただし、昨シーズンの膳所舟だまりやなぎさ漁港のような圧倒的な数ではないから、誰でも簡単に釣れるというわけにはいかない。そのため、アングラーのテクニックによって釣れる、釣れないの差がはっきりと出るというのが現在の状態だ。だから多くのアングラーが釣れないと悩んでいる一方で、毎回たくさんのバスを釣るアングラーがいるということになる。

 釣り方は現在のところ、常吉リグを中心とするソフトベイトのライトリグとサスペンドシャッドなどを的確に使い分ける必要があるようだ。バスは港の中に散在していて、その多くはサスペンドしている。ただし、ストラクチャーに付く傾向が強いか、昨シーズンのように何もない所で群れになってサスペンドしているかは、時と場所で違っていて、しかもパターンの変化も激しいから、毎回同じ釣り方でよく釣れるとは限らない。このあたりが、釣れるアングラーと釣れないアングラーの差が激しくなる理由だ。

 同じようなことはボート釣りでも言える。例年なら真冬になれば確実に釣れるはずの名鉄沖の導水管や浮御堂沖の漁礁、小野沖のテトラ一文字などで、今一つよい話が聞かれないのは、やはりフィッシングプレッシャーのかかり過ぎが原因なのではないだろうか。名鉄沖などは、休日になると10席前後のボートが集中する状態が続いている。

 2月中旬になってボート釣りで大型バスが釣れているのは、沖島周辺の岩場や北湖西岸にあるブレイクラインがらみのウィードアリア、取水塔、漁礁などだ。ただし、釣れているといっても、1日に10数カ所ものポイントをラン&ガンニングのように回って、どこかで当たるか当たらないかというギャンブルに近い釣りである。

 浜に立ち込んでビッグバスを狙う岸釣りでも、厳しい状態はかわりがない。真野川尻、和邇川尻、近江舞子などで50cmオーバーがときおりは出ているが、何日も釣りをしてアタリがあるかないかの厳しさとなっている。さすがにこうなると、ビッグバスを狙って浜に立ち込むアングラーの姿は例年にくらべて少なくなっている。

 ボート釣りと岸釣りの状況から判断して、バスは現在、その多くが比較的岸近くにいるようだ。ただし、大挙して港に入り込むほどではなく、シャロー寄りにあるストラクチャーやウィードエリアに散っている。おそらく3月に入ってからは、早めにプリスポーニングへの対処を考えた方がよいだろう。

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