Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

01/05/14

南浜漁港のクリーンアップ琵琶湖で
ゴミ拾いをしながら考えました

 5月12日に滋賀県琵琶湖の南浜漁港で開催されたクリーンアップ琵琶湖に参加しました。当日はすごく天気がよくて、思わずクリーンアップが終わってから和歌山県の三輪崎漁港までワイルドキャットに乗りに行っちゃったぐらいです。ところが、天気がいい割に南浜漁港で釣りをしてるアングラーは思ったほど多くないんですね。これって、ゴールデンウィークの反動でしょうか。

 ゴミも予想していたほど多くありません。確かに沖側の防波堤の捨て石まわりにはたくさんのゴミがあって、あっと言う間にゴミ袋がいっぱいになるんですけど、これって沖から流れ着いた漂着ゴミですよね。ごちゃごちゃになったラインの塊なんかは確かにあるんですけど、お弁当殻やドリンクの空きボトル、空き缶などはそれほど多くありません。防波堤だけでなくて、港内全体が同じような感じです。

 地元の人の話によると、今年のゴールデンウィーク、南浜漁港はアングラーがむちゃくちゃ多いということはなかったんですね。彦根あたりの方がアングラーは多かったようです。これって、スポーニングのタイミングの関係でしょうか。それと、地元の人達などによる定期的なクリーンアップが行われているということもあります。そのようないろんな条件が重なった結果、ゴミが少なかったんだと思うんですけど、クリーンアップ琵琶湖の主催者であるCFM(中部釣り場とマナーを守る会)の活動の成果も確かにあると思います。自分達がゴミを拾ったその一瞬だけ釣り場がきれいになるんじゃなくて、クリーンアップ活動がいろんなところへ影響を及ぼして、その結果、いろんな人達がゴミ拾いをしたり、ゴミを捨てるアングラーが少なくなることによって、釣り場が普段でもきれいになっていく。それがクリーンアップ活動の最大の成果なんじゃないでしょうか。クリーンアップ青野ダムが活動を続けている兵庫県青野ダムでも同様の成果が上がっているのは、本当にうれしいことだと思います。

 で、約2時間ゴミ拾いをした結果はと言うと、だいたいいつもと同じで、軽トラックの荷台いっぱいのゴミが回収されました。10数人がこれぐらいの時間ゴミ拾いをすると、いつもこれぐらいのゴミが集まるということですね。つまり、釣り場全体のゴミは少なくなっても、ゴミ拾いをする人は、なけりゃないでたくさんある所を探して、そこのゴミを集中的に拾うというような努力をしますから、集めてみたら結果はかわらないということです。パッと見はきれいになっていても、探せばまだまだゴミはたくさんあるから、同じ人数が同じ時間ゴミ拾いをすれば、同じぐらいの量のゴミが集まるということです。だけど、同じだけのゴミは回収してるんだけど、最初の頃は探す必要なんかなくて、どこにでもゴミがあって、すぐにゴミ袋1杯や2杯は集まったのが、今は特定の所にしかない、あるいは探したらやっと見付かる。そういう変化があるから、ゴミ拾いをしていて釣り場がきれいになりつつあると実感できるわけです。

 南浜漁港はアングラーが少なかったんですけど、バスは大きいのがウロウロしてました。スポーニングベッドを作って、まさにスポーニングまっ最中という感じで、防波堤の上から何尾もそういうバスが見えてます。サイズは40〜45cmぐらいでしょうか。ていねいに探せば、もっと大きいのも見付かるかもしれません。もちろん、それを狙ってるアングラーもいるんですけど、岸からまる見えのバスはそれなりに賢いらしくて、釣れたシーンにはお目にかかれませんでした。

 って、こんなこと書いたら、大勢のアングラーが南浜漁港へ行くかもしれませんね。本当は、釣り場をきれいにしたいのなら、釣れた情報なんか流さない方がいいんでしょうけど、これって何の意味もないと思います。つまり、事故が起きたときに責任を取りたくないから何でもかんでも立入禁止にしてしまうのと同じで、人が来ない釣り場がいくらきれいでも、これって何の知恵も工夫も進歩もないバカのやることの結果でしかありません。

 それよりは、大勢の人達が遊びに来てるけど、マナーがよくて管理もきちんとされてるからゴミが少ないきれいな釣り場が維持できてるというのが理想で、そのためにはどうするかという知恵が必要だし、それがないんだったら文明なんか捨ててしまって、自動車にも乗らない、化学繊維の服も着ない、そういう生活をした方がいいんじゃないでしょうか。そういう議論も何もなく、アングラーのマナーがよくないんだったらとにかく立入禁止にしちゃえばいいっていう人達の発想と、何がなんでも日本の国からバスを撲滅しちゃえって言ってる人達の発想って、実は根っ子のところはあまりかわらなくて、言い出しちゃったもんだから引っ込みがつかなっちゃったという気の毒なことになってるだけなんじゃないか。快晴の南浜漁港でゴミ拾いをしてると、そんないらない心配までしてしまったんですけど、そんなことを考えながらでもゴミ袋3倍分ぐらいのゴミは1人で回収できました。

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