Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

01/01/15

池原からレイクフォークへ
レンタルボート店スタッフ珍道中
VOL.2

 テキサス州のレイクフォークやって来た奈良県池原ダムのレンタルボート店のスタッフを中心とする総勢9人が、1月10日から12日にかけて2日半釣りをした成果は、50cmオーバーが全員で11尾。最大が約6lb、一番小さいのでも約2lb。一番たくさん釣った人で5尾、次は4尾、ノーフィッシュが3人で、釣れたバスは全部で約20尾でした。

 なんと今回、レイクフォークは何年ぶりという寒さに襲われてたんです。だんだんよくなると言っていた天気予報はぜんぜん当たらず、ずっと曇り空で寒い日が続きました。寒さは日本の平均的な釣り場並みですから、池原から来たメンバーが驚くほどではないんですけど、ガイドは「ベリーコールド!」という言葉を何回も繰り返していました。それぐらい寒かったようです。

 それでも釣れたのはシャローのバイブレーションプラグやスピナーベイトですから、さすがレイクフォークと言うほかないんですけど、ガイドの話によると、この3日間はめっちゃ寒くて、ぜんぜんよくなかったんだそうです。普通なら1月の寒い時期でも1隻のボートで1日に10尾ぐらいは釣れるとのことでした。釣れたらだいたい45〜50cmぐらいはあるし、そんなのがバイブレーションプラグやスピナーベイトにバイトしてくるんですから、やっぱりアメリカ屈指のビッグバスレイクだけのことはあります。

 一行が滞在したフィッシングリゾート、アクストンズバスシティのオーナーのジョー・アクストンさんからのプレゼントで、一番成績がよかった人にファルコンロッドが贈られることになりました。釣ったバスすべての長さの合計で競ったんですけど、その結果はスポーツワールドの藤原秀揮君が5尾で95inという成績でウイナーになりました。5尾で95inということは、アベレージ19in(約48cm)ですから、これってすごいですよね。2位の太田徹さんの成績は4尾で80inで、1尾平均だと20in(約50cm)ですから、これもすごい成績です。

 レイクフォークは計画の最初の段階からいかにしてバス釣り場としての良好な環境を作り上げるかを考え抜いて造られたダム湖です。ダムができて水を貯め始めてからの数年間、段階的に水位を上げていくことでバスの数を増やし、約10年後には計画通りアメリカでも屈指のビッグバスレイクができあがりました。このあたりのストーリーは日本でも有名で、92年1月にテキサス州レコードの18.18lbがキャッチされたのをはじめ、数多くの超ビッグバスが仕留められていて、10lbオーバーはそんなにめずらしくありません。

 B.B.C.服部が始めてレイクフォークを訪れた95年はそのまさに絶頂期で、毎日のようにどこかで10lbオーバーのバスを目にした記憶があるんですけど、その後も良好な環境は維持されていて、昨年は16ポンド台が1尾、15lb台が2尾キャッチされています。そのため、アメリカ全土からバスアングラーがやって来て、昨年のハイシーズンには2400隻ものボートが釣りに出た日があったそうです。レイクフォークの広さは関東の釣り場なら茨城県の北浦を二つ合わせたぐらい、関西なら琵琶湖南湖を四つ合わせたぐらいですから、そこに2000隻以上というのは、アングラーが多い日本の釣り場にも負けていませんよね。

 それぐらい大きなバスがよく釣れるから人気があるということなんでしょうけど、その環境がどのように維持されているかというと、テキサスフレッシュウオーターフィッシャリーセンターのことは前回のレポートでご紹介しました。そういう機関を中心とした公共事業として釣り場が管理されてるんですけど、テキサス州の取り組みとして興味深いプログラムが一つあります。

 それは「シェアビッグバスプログラム」と言って、13lb以上のバスを釣ったら生きたままでフィッシャリーセンターに寄付してくださいというものです。そのバスを使って採卵し、稚魚をかえして、その稚魚をテキサス州全域のバス釣り場に放流します。そうすることで、最も大きくなるよい血統のバスがテキサスの釣り場に増えていくわけです。

 こんなのは、ほんの一例に過ぎません。アメリカでは、釣り場の環境を維持するために実に膨大な労力とコストをかけた努力が続けられています。その目的が、ただ遊びとしての釣りのためだけというのは、日本ではちょっと考えられないことで、遊びというもの対するアメリカ人と日本人の考え方の違いがよくわかります。そんなアメリカの釣り場の様子を自分達の目で見るために、はるばる池原からやってきた一行が得たものは決して小さくなかったことをお伝えして、レイクフォークからのレポートを終わりたいと思います。

■アクストンズバスシティー(TEL903-473-7224/axtons@koyote.com)
■ツアー問い合わせ先=JTB SUN&SUN(TEL03-5950-0751)

■B.B.C.ホット情報データベースへ
■B.B.C.ホット情報のテーマ別インデックスへ