Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

00/09/07

平日でもアングラーが多い七色ダム
池原ダムは水位回復したが……

 上の写真は9月5日に国道169号の橋の上から撮影した奈良県七色ダムです。写真には一部しか写ってませんが、平日にもかかわらず橋から見える範囲に5隻のボートが浮かび、橋の下では2人がフローターで釣りをしていました。

 こういう光景って、今年の前半まではなかなか見られなかったんですよね。池原ダムが大勢のアングラーでにぎわう一方で、お隣の七色ダムはどちらかと言うとマイナーな存在に終始していました。それが、あっと言う間にこのかわりようです。両ダム湖で営業しているレンタルボート店にかかってくる電話の内、七色ダムのボートの予約は以前は10分の1もありませんでした。ところがこの8月以降は、池原よりも多いぐらいになってるんだそうです。

 七色ダムに急に大勢のアングラーが来るようになったのは原因があります。ジャッカルの加藤誠司プロや小野俊郎プロがルアーのテストで池原へ行ったときに、人が多くて釣りにくい池原よりも七色の方が効率よくテストできるんじゃないかということになって、七色で何回か続けて釣りをしました。その結果がよかったので雑誌の取材に行ったり、他のプロが七色へ行くきっかけにもなって、バタバタと数誌で取り上げられました。おそらく原因はそれだけのことです。ということは、どこかの釣り場がブレイクするのって、みんなが思ってるよりもはるかに簡単な仕掛けで十分なのかもしれませんね。

 あらためて、メディアの影響力ってすごいなと思ってしまうんですけど、七色ダムって以前からよく釣れるいい釣り場だし、緑がとても多い環境は池原よりもいいぐらいだし、そのことはこのBassingかわら版でもたびたび紹介してきました。人が多い池原を避けて、七色で釣りをしてたアングラーも少なくなかったと思います。そういう人達にとっては、今回の現象はちょっと残念なことかもしれません。

 一方の池原ダムなんですけど、9月に入って雨が多くなり水位がかなり回復しました。写真は9月6日に撮影したものなんですけど、このときで満水から4〜5m減まで回復しています。水質もずいぶんよくなりました。だけど、バス釣りの難しさはあいかわらずなんですよね。

 一説には、お盆休みまでのフィッシングプレッシャーがあまりにも強過ぎたからだとも言われています。それなら、プレッシャーが解けてからしばらくたてば、いくらかは釣れそうなものなんですけど、いったいいつになったら釣れるようになるのか、あるいはまだまだこの状態が続くのか、明るい見通しの材料が見当たらない状態です。3人でレンタルボートで釣りをして、20尾ぐらい釣ったという情報もあるんですけど、増水時のブッシュ狙いで、そのとき限りのような釣れ方です。ディープの釣りもかんばしくなく、決め手に欠ける状態です。今はこの釣り方というのが、誰に聞いても出てきません。

 七色ダムの方は、そんなに難しい釣りをしなくても1人で数尾は釣れるし、10尾前後釣る人はめずらしくありません。サイズは25〜30cmがアベレージで、。それ以上の40cmクラスは何人かに1人が釣ってるぐらいの割合です。というようなことで、池原よりも七色の方がはるかにましな状態ですから、一度七色に来たアングラーが次もまた七色ってなるんでしょうね。

 たかがホームページといっても、こんなことを書くからよけいにアングラーが偏るんだ、と言われるかもしれません。確かにその通りだと、この原稿を書いてるB.B.C.服部も思います。本当はこんな情報なんかにたよらないで、自分が好きな釣り場へ行くのが一番いいんですよね。みんながいろいろ考えて、いいと思う釣り場を選んで行くようになれば、自然とバランスは取れると思います。

 そういうことを考えながら、Bassingかわら版では池原ダムがブームのときに七色ダムの紹介を続けてきました。ところが、今度は七色ダムにブームの兆しが見えてきました。それなら次はどうすればいいのか、現場の様子を注意深く見守りながら考えていきたいと思っています。

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