Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

2000年1月26日

フィッシングショーに向けて
加藤誠司、怒濤の1カ月

 いよいよ今週末は東京ビッグサイトで国際つり博2000が開催されます。来週はインテックス大阪のフィッシングショーOSAKA2000です。

 このフィッシングショーの直前というのは、メーカーの開発やプロモーション担当者は準備に追われてたいへんです。セミナーで会場内を走り回らないといけない有名プロもスケジュールの調整がたいへんです。

 ということは、一番たいへんなのはメーカーの開発と広報、それにバスプロも兼務している人物。ここまで言えば、「ははーん」と何人かのプロの顔が浮かぶと思うんですけど、その例としてジャッカルの加藤誠司プロの仕事ぶりを紹介しましょう。

 加藤プロ、昨年末からこっち、怒濤のように試作ルアーを作りまくっています。ルアーの試作は、デスクトップコンピュータの3Dソフトで外形を仕上げ、そのデータを元に3D出力機でプラスチックの塊を削ってテストサンプルを作るんですけど、試作品を削る出力機が昼も夜も止まる暇がありません。お正月の間もずっと動き続けていました。そして、1月15日を過ぎた頃からは毎晩12時近くまで会社に詰めてルアーをデザインして、3D出力機を動かしたままで自宅へ帰るという日が続いています。

 それでできたルアーが、ほぼデザインが仕上がったものだけでも20モデル近く。それ以外にやりかけでほったらかしのものとか、完成品に至る途上の試作品も含めると全部で100モデル以上になるんだそうです。短期間にこれだけがんばってルアーを作ったのは、さすがの加藤プロも初めてのことで、なんだか鬼気迫る仕事ぶりです。

 東京と大阪のフィッシングショーでは、これらのサンプルをすべて展示するそうですから、新製品として発表されたもの以外にも、ブース内をよくチェックすれば面白い発見があると思います。

 ジャッカルでは、小野俊郎プロと濱田禎二プロも昨年末からルアーのデザインを始めました。今回のフィッシングショーでは、その成果も披露されます。小野プロのルアーはポッパーで、K-Iミノーと同じく泉和摩プロのハンドメイドで有名なHMKL POP-Rの流れをくむものです。濱田プロのルアーは従来にないアイデアを取り入れたもので、まるで生きている魚のような動きをします。

 それともう一つ、フィッシングショー直前にやっと形になったマル秘ルアーがあります。これは加藤プロが以前から温めていたアイデアをやっと試作段階までこぎつけたもので、まったく新しい素材とデザインによりとてもリアルな動きを実現しています。これらはショー会場での発表と同時にジャッカルのホームページ(http://www.jackall.co.jp/)でも紹介されますので、詳しくはそちらをごらんください。

 99年末にウォーターモカシンとウォーターモニターの二つのペンシルベイトが発売されたE2(Earnest Emotion)シリーズでは、サスペンドミノー、シャロークランクベイト、加藤モデルと下野モデルのポッパーが登場します。さらに、ルアー以外の新製品でも注目を集めそうなものがいくつかあるそうでから、そちらのチェックもお忘れなく。

 これらの新製品を抱えてショー会場へ乗り込むわけですが、加藤プロ、ルアーの試作が一段落してからは、今度はコンピュータでビデオの編集に取り組んでいます。なんでも、セミナーでビデオを使った新製品紹介をやりたいんだそうで、それもラップトップコンピュータでビデオを再現しながらルアーの特徴を説明するつもりなんだそうです。つまり、コンピュータショーでメーカーのえらい人がやるキーノートスピーチのようなことも考えてるらしいんですけど、はたしてもくろみ通りことは進むでしょうか。

 加藤プロはこのところ、ジャッカルのCEO(chief exective officer/最高経営責任者)を名乗っています。つまり、ショー会場でCEOがキーノートスピーチをするわけなんですけど、アップルコンピュータのCEOのスティーブ・ジョブズみたいにかっこよくできるかどうか……。うまくいかなくて多少はぎくしゃくすることがあるかもしれませんが、こういうことをやってみようと思うところが、いかにも加藤プロらしいですね。

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