琵琶湖の湖底から
(2007/05)

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■猫の顔から釣り針とれる 守山 07/05/01 京都新聞電子版
 顔に釣り針が刺さった状態で、滋賀県守山市今浜町で見つかった野良猫から釣り針がとれていることが1日、確認された。猫は元気な様子といい、発見した近くの主婦(53)は「誰かがはずしてくれたのだろう。元気でよかった」と話している。
 猫は、先月27日に見つかり、顔の右側の下ほおに数センチの釣り針が深く刺さり、ほおがはれ上がっていた。

■河口湖:「ワーム」禁止で波紋、釣り客激減の懸念も 漁協、環境問題に配慮 07/05/02 Mainichi Interactive山梨
 河口湖(富士河口湖町)で1日から、ブラックバス釣りに多く使用される軟性プラスチック製の疑似餌「ワーム」の使用が禁止となった。釣り糸が切れて放置されたワームが環境に悪影響を与えるのが原因だが、貸ボート業者らからは「釣り客が激減して生活ができなくなる」と困惑の声も出ている。ワームの使用禁止は00年3月から禁止している芦ノ湖(神奈川県箱根町)に続き2例目。
 河口湖漁協(山中和栄組合長)によると、ワームが湖底の岩や藻に引っかかり、釣り糸が切れて放置されたり、魚が餌と間違えて飲み込み消化されずに死んでしまうなど問題が深刻化していた。
 同漁協は昨年11月の臨時総会でワーム禁止を決め、1月に県が認可した。その後、約50の看板にワーム禁止を知らせる注意書きを新たに加え、1日からは毎日5〜6人で監視活動を始めた。
 一方で、釣り客の減少を心配する声も少なくない。芦ノ湖漁協によると、釣り客は年間22万人ほどいたが、96年ごろから始まった釣りブームの減退にワームの使用禁止が拍車を掛け、現在では約4万〜5万人まで落ち込んだという。河口湖畔で貸ボート業を営む大町悦章さん(32)は、予約が入らない日もあるといい「廃業するかもしれない」と不安を口にしていた。【藤野基文】

■河口湖のワーム禁止スタート 釣り客離れに懸念の声も 07/05/02 山梨日日新聞WEB版Miljan
 ブラックバス釣りのメッカ河口湖で、河口湖漁協は一日から、環境保全を目的に軟プラスチック製の疑似餌「ワーム」の使用を禁止した。初日は、使えないことを理解した上で訪れた釣り客がいた一方、禁止を知らず「ワームが使えない河口湖には今後来ない」と話す人も。観光業者の間では釣り客離れを懸念する声も上がっている。同漁協は湖畔に看板を設置して周知に努めている。
 この日は、小雨がぱらつく天気だったが、ゴールデンウイークを利用して県内外から釣り客が訪れた。
 神奈川県の会社員男性(38)は、たびたび河口湖を訪れていて、ワーム禁止も知っていたが、「環境重視という時代の流れ。決まった以上は仕方がない」と理解を示す。ただ、月四回河口湖を訪れていたのを今後は一回程度に減らし、別の湖へ行く回数を増やすという。

■外来魚釣り生態系保護 初の全国規模大会 13日・三方五湖 07/05/02 福井新聞ONLINE
 外来魚のブラックバスを釣って環境保全を目指す釣り大会「Save the 三方五湖 from バス」が13日、ラムサール条約に登録された三方五湖で開かれる。生態系に影響を及ぼす外来魚の駆除を目的に、行政と漁業者、釣り愛好団体がタイアップした初の全国規模の大会。
 県釣りインストラクター連絡機構が企画し、若狭町が主催する。県、美浜町のほか鳥浜、海山、南西郷の地元漁協、県内水面漁業協組連合会なども賛同している。
 大会は三方湖、水月湖、菅湖で行われ、餌釣りかルアー釣りのいずれか。ブラックバス以外が釣れた場合はリリースする。当日は午前7時半から若狭町鳥浜の縄文ロマンパークで受け付け。釣りは同9時半から午後2時までで、その後検量する(順位はつけない)。年齢性別問わずだれでも参加可。参加費は500円(12歳以下200円)。
 申し込みは、11日までに所定の用紙に必要事項を記入し〒918―8046、福井市運動公園1丁目2708、辻谷清人さんまで。メールでも受け付ける。住所、氏名、年齢、性別、電話番号、メールアドレス、釣り方を明記し、メールアドレスearth_a_jack2002@yahoo.co.jpまで。当日、会場でも受け付ける。問い合わせは若狭町農村水産課=電話0770(45)9102。

■宮城・伊豆沼 バス駆除の人工産卵床壊される 07/05/03 河北新報社Kolnet宮城
 ラムサール条約登録湿地である伊豆沼・内沼(宮城県栗原、登米市)のブラックバス駆除活動で、駆除に使う人工産卵床が何者かに壊される被害が出ていることが分かった。活動を進めている県伊豆沼・内沼環境保全財団は佐沼署と協議し、「心ない行為には厳しく対処する」と対応に乗り出した。
 財団によると、4月30日にあったバス駆除活動で、被害が見つかった。伊豆沼に沈めた人工産卵床150個のうち、踏まれて壊されたり、ひっくり返されたりといった被害が30―40個ほどあった。
 インターネットの匿名掲示板に「邪魔なので壊してきた」などと、嫌がらせであることをうかがわせる書き込みがあったという。設置場所の周囲はロープで囲んで入れないようにしてあるため、何者かが故意にやった可能性が高いという。
 人工産卵床は、樹脂でできた約80センチ四方のかご状の仕掛け。卵を産みやすいような構造で、ブラックバスの親とふ化した稚魚を一網打尽にする。財団は2日までに修理・修復作業を終えた。今後、佐沼署と連携して沼周辺のパトロールを行うとともに、注意を呼び掛ける看板を沼辺に立てることにしている。
 伊豆沼・内沼のバス駆除活動は今年で4年目。人工産卵床を開発し、ボランティア組織「バス・バスターズ」が主導する先駆的な取り組みなどを実践し、環境省のバス駆除モデル地区に指定されている。
 今年のバス駆除活動は4月中旬に始まり、県内外から多くのボランティアが参加している。今後も水曜と日曜に駆除活動を行う予定だ。財団は「ボランティアの人たちもショックを受けている。今後、同じような行為が続くようなら(被害届提出など)法的対応を取る」と話している。

■伊豆沼:ブラックバス駆除の仕掛け、人工産卵床50個壊される 07/05/03 Mainichi Interactive宮城
 水鳥の聖地としてラムサール条約に登録されている伊豆沼(登米、栗原両市)で、食害魚・ブラックバス駆除のため仕掛けた150個の人工産卵床のうち約50個が壊されているのが見つかった。県伊豆沼・内沼環境保全財団が市民ボランティアのバス・バスターズ(退治人)らと駆除に取り組んで以来4年目で初めてのことで、駆除に反対する人間の悪質な嫌がらせとみられる。
 被害の確認は先月30日で、場所は駆除活動の中心域の伊豆沼南岸。水深1メートル前後の水底に同22日設置した産卵床が、敷き詰めた砂利ごとひっくり返されたり、センサー部のピンポン球がつぶされたりしていた。付近の立ち入り禁止を示すため、数百メートルにわたり張ったロープにもルアーの針が引っ掛けられていた。被害を受けた産卵床は2日までに補修して再設置した。内沼にも100個設置したが、被害は出ていない。
 同財団の嶋田哲郎研究員(38)は「強風による被害ではなく、人為的な力が複数加わっている。目撃情報がないのが残念だが、佐沼署に状況を連絡し、パトロールの強化を図った」と語る。
 両沼は00年、バスの増殖でゼニタナゴなどの在来魚が姿を消す生態系崩壊の危機に直面。水鳥の餌不足につながる懸念もあり、04年から同財団や県内外の市民100人近くが結集して「ゼニタナゴ復元プロジェクト」をスタートさせた。繁殖を防ぐため人工産卵床を使い、センサー付き改良型も開発。「伊豆沼方式」と呼ばれるバス駆除法を編み出した。
 ブラックバスは北米原産。引きが強いためルアー釣りでの人気が高く、愛好家が独自に放流して生息が広がったとされる。バス駆除の動きに対しては、インターネットの掲示板サイトに「バスを放す」などの書き込みがされたこともあったが、直接的な破壊行為は初めてだ。【小原博人】

■ファン拡大と外来魚対策兼ね 宇治川一帯で27日「魚釣り大会」 07/05/06 京都新聞電子版
 宇治市観光協会と宇治川漁業協同組合は、27日に宇治川一帯で開催する第26回「宇治川魚釣り大会」の参加者を受け付けている。
 釣りファンの拡大と外来魚対策を兼ね、宇治川上流の京都・滋賀府県境から京都府宇治市五ケ庄の隠元橋までの約1.4キロ区間で催す。ハエ、ブラックバス、ブルーギル、その他(ウナギと禁漁期間のコイ、フナ、アユを除く)の4部門で、釣り上げた活魚1匹の体長を競う。各部門の優勝者、入賞者に釣り関連の賞品が贈られるほか、出品賞やお楽しみ抽選会もある。
 参加は1人1部門に限り、小学生以下は保護者同伴が必要。参加無料。事前申し込みは26日までで、当日参加は午前6―8時に宇治公園中の島の本部席と京阪宇治駅前で受け付ける。審査は正午から午後2時までに本部席に魚を持ち込んで行う。雨天決行だが、宇治橋付近の流量が毎秒350トン以上の増水時には中止する。
 申し込み・問い合わせは市観光協会TEL0774(23)3334、同漁協TEL0774(20)8181。

■利根川でバス釣りの男性、ボートから転落し行方不明 07/05/06 Sanspo.com
 5日午前9時45分ごろ、千葉県香取市三島の利根川で、2人乗りボート(全長3.6メートル)に乗ってブラックバス釣りをしていた建設作業員、桑ケ谷真人さん(26)=茨城県日立市森山町=が水中に転落、行方不明になった。香取署は夕刻に捜索を打ち切り、6日朝から再開する。現場はバス釣りで有名なポイントだという。

■ボート操縦中に川へ転落、会社員の遺体発見…千葉県香取市 07/05/06 Yomiuri On Line
 千葉県香取市三島の常陸利根川で5日午前、レジャーボートを操縦中に川に転落し、行方不明となっていた茨城県日立市森山町、会社員桑ヶ谷真人さん(26)が6日午前11時半ごろ、転落現場付近の川底で遺体で発見された。
 香取署によると、捜索していた同署員のダイバーが、深さ約4メートルの川底に桑ヶ谷さんの遺体が沈んでいるのを見つけた。
 同署は、桑ヶ谷さんが誤って川に落ちて水死したとみている。

■GW:人出、行楽地に73万8000人 黒壁スクエアは14万人 07/05/08 Mainichi Interactive滋賀
 県警は7日、大型連休(4月28日〜5月6日)の主な行楽地の人出状況をまとめた。総数は前年比5000人減の73万8000人となり、ほぼ平年並みとなった。
 人出の多かったのは、黒壁スクエア(長浜市)14万人▽農業公園ブルーメの丘(日野町)5万3000人▽希望が丘文化公園(野洲市)4万6000人▽県立琵琶湖博物館(草津市)3万人など。また、「国宝・彦根城築城400年祭」を開催中の彦根市は、城周辺で前年比2・7倍の9万人の人出でにぎわった。
 期間中、約220カ所で祭りなどの行事があり、草津宿場祭り(草津市)は7万人で、日野祭(日野町)は3万3000人。登山者は比良山系の3300人など計1万人で、前年より2000人減った。一方、連休中の事故は、船舶3件、山岳遭難1件で、水難事故はなかった。【近藤希実】

■琵琶湖「分割」に14自治体合意 初めて帰属決まる 07/05/08 asahi.com
 東京都の約3分の1に匹敵する面積を持ちながら、どの市町にも組み入れられていなかった琵琶湖の帰属が決まった。8日、大津市で開かれた検討会議で沿岸の14自治体が「分割案」に合意した。国からの地方交付税の増額につながるため9年前から検討されてきたが、市町村合併が進められていたこともあり、実現が遅れていた。各自治体は交付税の増加分の一部を、琵琶湖の環境保全に役立てる。
 琵琶湖の面積は約670平方キロで、滋賀県の面積の約6分の1。これまでどの市町にも属しておらず、面積を基準に算定される交付税で計2億8300万円損をしている勘定だった。
 県は当初、「琵琶湖は県共有の財産」との考えから、境界線の設定に消極的だったが、厳しい財政難に直面している各市町が交付税の増額につながる境界の画定を要望。その後、「平成の大合併」が持ち上がり論議が休止されるなどしたが、昨年3月までに合併も一段落。沿岸の自治体が14市町で確定したため、昨年5月から改めて境界設定の論議を続けていた。
 境界線は、対岸を最短距離で結んだ中間点とする「等距離線主義」で設定。増加する面積は約182平方キロ(高島市)〜約3平方キロ(木之本町)で、増加する交付税はそれぞれ7700万〜100万円と試算されている。各市町はまとまった案を議会に提案。可決後、9月末までに総務省に届け出れば、08年度から交付税が増える見通しという。

■琵琶湖境界線を合意 関係14市町検討会議 交付税増の半額を保全に 07/05/09 京都新聞電子版
 琵琶湖上に市町境界を設ける関係14市町の検討会議が8日、大津市内で開かれ、境界線が素案通り了承された。湖上に市町面積が拡大することで、来年度は地方交付税が計約2億8000万円増える見通しとなり、うち半額を湖の総合保全に活用することも合意された。
 境界線は、琵琶湖の両岸に接する円を描き、その中心の軌跡を結ぶ「等距離線方式」で設定した。14市町のうち増加面積が182平方キロメートルと最大の高島市は、交付税が7700万円増えると見込まれている。
 新たに上積みされる交付税の半額は、各市町が財団法人・県市町村振興協会に拠出し、市町の共有財源として琵琶湖保全に活用する。具体的な使途は今後検討するが、環境教育やごみ除去に使うべき、などの意見が出ているという。
 境界線の設定については、昨年5月に発足した関係市町による検討会議で、線引きの方法などを協議してきた。今後、各市町議会の議決などを経て9月に正式に確定され、来年度から交付税算定の対象となる見通し。
 県によると、面積が上位20番目までの日本の湖のうち、自治体の境界線を設けていないのは琵琶湖のほか霞ケ浦(茨城県)、浜名湖(静岡県)、十和田湖(青森県)など6つだけだという。

■「暑〜い」今年初の真夏日 滋賀県、7月下旬並み 07/05/09 京都新聞電子版
 太平洋高気圧が日本列島を広く覆った9日、滋賀県は朝から気温が上がり、大津市で最高気温30・5度を記録するなど、今年初の真夏日となった。街では日傘をさす女性が見られるなど、夏本番を思わせる暑さだった。
 彦根地方気象台によると、大津市の最高気温は平年より8度以上高く、7月下旬並みとなったほか、東近江市で31・3度、甲賀市土山町で30・6度を記録した。
 大津市におの浜2丁目の繁華街では、半袖姿の若者や上着を脱いで腕まくりをするサラリーマンの姿が目立った。大学生才田俊鷹さん(21)は「バスケットボールの練習をしている大学の体育館では冷房を入れたほど」と話していた。

■河口湖漁協:飲食費を不適切処理、750万円追徴課税 07/05/10 Mainichi Interactive山梨
 不適切な経費処理があったとして、河口湖漁協(富士河口湖町船津、山中和栄組合長)が、大月税務署から追徴課税されていたことが9日、分かった。同漁協は修正申告に応じ、重加算税を含む約750万円を既に全額支払った。
 同漁協によると、01〜05年の5年分の税務処理について指摘されたという。研修報告がないまま研修の経費を計上したり、飲食費を接待交際費や会議費として処理した点が問題とされた。
 同漁協は4月中旬の理事会で、延滞税の加算を避けるために追徴課税に応じることを決め、全額を支払った。しかし、「実際に会議や研修は行っていた」として10日、議事録や研修報告などを同税務署に提出して異議を申し立てる方針。
 山中組合長は「税務署と見解の食い違いがあった。誤解を招いたことは悪かった。06年12月からは公認会計士に会計を任せており、今後は誤解のないようにしたい」と話した。【中西啓介】

■ヨット転覆、男性が不明 琵琶湖大津沖で強風 07/05/10 京都新聞電子版
 10日午後3時20分ごろ、大津市木戸沖の琵琶湖で、ヨットが転覆しているのを住民らが見つけ、110番した。滋賀県警などが捜索した結果、約1時間半後に通報時の発見場所から約4キロ南の和邇南浜沖で、船体にしがみついている男性を見つけた。警備艇で救助を試みたが、強風と高波で近づけず、男性は発見から約25分後の午後5時15分ごろに行方が分からなくなった。
 大津北署によると、ヨットは大津市木の岡町、無職堀江鉄夫さん(67)の所有。堀江さんは8日に市内のマリーナを1人で出航し、11日に帰港する予定だった。同署は男性は堀江さんとみて行方を捜している。
 調べでは、ヨットは客室やエンジンを備えたタイプ。堀江さんは大学時代からヨットに乗っていたというベテランで、普段から1人で琵琶湖に出ることがあったという。
 滋賀県警や大津市消防本部、県が、警備艇や防災ヘリで捜索したが、悪天候と日没のため午後7時30分に打ち切った。捜索は11日午前7時から再開する予定。
 彦根地方気象台によると、この日は早朝から滋賀県全域に強風注意報が出されていた。最大瞬間風速は彦根市で午後4時41分に27・5メートルを観測した。

■第六回「琵琶湖外来魚駆除の日」 07/05/10 EICネット
こんにちは、いつもお世話になっております。琵琶湖を戻す会です。
当会主催の本年四月開催の駆除大会の結果は以下の通りでした。
29日 淀川外来魚駆除大会 182名参加 駆除重量 49.4kg
http://homepage2.nifty.com/mugituku/2007-04-29/2007-04-29b.html
22日 琵琶湖外来魚駆除大会 42名参加 駆除重量 34.7kg
http://homepage2.nifty.com/mugituku/2007-04-22/2007-04-22b.html
参加して下さった方々、ご協力して下さった皆様、本当にありがとうございました。
続きまして第六回琵琶湖外来魚駆除の日の告知をさせて頂きます。
第六回「琵琶湖外来魚駆除の日」
http://homepage2.nifty.com/mugituku/anniversary/2007/anniversary07a.html
http://homepage2.nifty.com/mugituku/anniversary/2007/photo/kujyonohi2007.pdf
いま琵琶湖で起きている外来魚問題を一人でも多くの方々に知っていただきたいとの願いから、毎年5月最終日曜日を「琵琶湖外来魚駆除の日」として外来魚に関する様々なイベントを実施しています。今年(2007年)も多くの方々にご参加していただけるよう色々なイベントを準備しました。ご自身に合ったイベントを見つけて、どうぞお気軽にご参加下さい。
開催日 : 2007年5月27日(日) ・・・ 雨天決行
時間 : 10:00〜16:00   駐車場の開門は8:30
※随時参加・随時解散といたします
会場 : 草津市烏丸半島多目的広場 (琵琶湖博物館駐車場奥にある芝生の広場)
交通 : JR草津駅西口より近江鉄道バス「烏丸半島」行きで「琵琶湖博物館前」下車
駐車場 : 琵琶湖博物館駐車場   料金:550円/1日
※博物館の入場券があれば無料
参加費 : 無料 (※ただし今回のみ)
※小学生以下のお子さんは保護者の方と一緒にご参加下さい。
主催 : 琵琶湖を戻す会
協賛
(順不同)
守山湖岸振興会
守山漁業協同組合
滋賀県漁業協同組合連合青年会
滋賀県水産試験場
滋賀県水産課
滋賀県立大学環境科学部沢田研究室
琵琶湖外来魚研究グループ
琵琶湖博物館「うおの会」
琵琶湖お魚ネットワーク
プログラム :
★魚釣りを楽しもう! : 10:00〜16:00
外来魚駆除釣り大会 琵琶湖岸で実際に釣りをして琵琶湖の現状を知っていただきます。
貸し竿も準備しておりますし、エサや仕掛けは無料で提供いたします。
★魚釣りを始めてみよう! : 10:30〜11:30 (※時間外でも受け付けます)
釣り入門教室 初心者の方々を対象にブルーギルの釣り方を仕掛け作りから指導します。
釣り具がない方には道具一式をお貸しします。
「初めて釣りをする」と言う方は、ぜひ10時半にお集まり下さい!
★琵琶湖の魚を味わおう! : 11:30〜12:30
琵琶湖の幸の試食会 「外来魚が食い荒らしている琵琶湖の幸はこんなに美味しいものだ」ということを実感していただきます。もちろん無料です!
毎年あっという間に無くなってしまいますのでお早めに!
協力:守山湖岸振興会
★みんで地引き網を引こう! : 12:30〜13:30
(初登場) 地引き網体験 皆さんの手で地引き網を引いていただきます。
網を引くために皆さんの協力が必要です!
協力:滋賀県漁業協同組合連合青年会
★魚の解剖に挑戦してみよう! : 13:30〜15:30
 受付は13:30で締め切ります
外来魚生態観察 皆さん自身の手で釣った外来魚を解剖していただき、外来魚が何を食べているかなどを観察していただける毎年大好評のイベントです。
※保護者同伴であればお子様の参加も可能です。
協力:滋賀県水産試験場
★魚の表情を見てみよう! : 10:00〜15:30
魚の水中写真展 滋賀県立大の方々が実際に琵琶湖で潜って撮影された貴重な写真の数々を展示します。琵琶湖の魚の水中での表情が見事に再現されています。
協力:滋賀県立大学環境科学部沢田研究室・琵琶湖外来魚研究グループ
特典 : ★先着200名に参加記念品をお配りします。
このイベントは事前に申し込みの必要ありません。個人での参加や飛び入り参加も大歓迎いたします。
会場は足場もよくトイレもありますのでご家族・ご友人お誘い合わせの上でのご参加をお待ちしております。
このイベントは 全 国 一 斉 「 S T O P ! ブ ラ ッ ク バ ス 」 ウ ィ ー ク に協賛しております。 http://www.no-bass.net/
★ 今回は湖づくりキャンペーン委員会が主催する「びわ湖外来魚駆除釣り大会(滋賀県が開催する第27回全国豊かな海づくり大会のプレイベント)」の一環として開催いたします。
★ 詳しくは滋賀県のHPをご参照下さい。
びわ湖外来魚駆除釣り大会
http://www.pref.shiga.jp/g/umizukuri/canpeen-ivent2.html
第27回全国豊かな海づくり大会
http://www.pref.shiga.jp/g/umizukuri/
湖づくりキャンペーン委員会
http://www.pref.shiga.jp/g/umizukuri/umizukuri.files/canpeen-oubo.pdf
琵琶湖を戻す会は農林水産省及び環境省より特定外来生物防除認定を受けています。
http://homepage2.nifty.com/mugituku/prevention/prevention.html

■淀川の外来魚駆除大会で深刻な状況を確認 07/05/10 Janjan
 「琵琶湖を戻す会」は2000年より活動を開始し、通常は琵琶湖における外来魚(オオクチバス、コクチバス、ブルーギル)の駆除活動、勉強会等を通じて一般に対する外来魚問題の啓蒙活動を行っている団体です。
 琵琶湖の外来魚問題は漁業被害等の問題も関わって広く社会に認知され、滋賀県が釣った外来魚の再放流を禁止する条例を定める等の動きにつながって来ました。
 しかし下流の淀川は、琵琶湖と同一水系にもかかわらず、漁業者がいないことなどもあってまだまだ一般に対する認知度が高くありません。昨年、淀川の城北ワンドに生息する特別天然記念物のイタセンパラ(タナゴの一種)の稚魚が一尾も発見されず、外来魚の影響が大きく懸念される事態に陥りました。それと前後して、我々琵琶湖を戻す会は淀川の外来魚問題を一般に知って貰うべく、第1回の駆除大会を開催するに至りました。そして今年4月29日に第2回の駆除大会を開催しました。
 当日は菅原城北大橋に集合し、10時に大会を開始しました。参加者は約180名(東京、千葉、愛知、滋賀、京都、大阪、奈良、和歌山、兵庫、高知より参加)。そのうち、新規参加者は135名にものぼりました。
 当日は天気もよく、気温、水温等の条件も釣りをするにはもってこいの条件が揃ったのですが、魚の食いは今一つでした。ポイントによっては入れ食い(※仕掛けを投げ入れると次々に釣れる状態)でしたが、普段琵琶湖の駆除大会で多くの駆除量を稼いでいる参加者があまり結果を出せない様なケースも多々見かけられ、それぞれの水域にあった駆除方法が必要なことを痛感させられました。
 大会終了は15時。5時間にわたる駆除の結果、ブラックバスが40cm前後の10尾を加えて22尾、ブルーギルは約40kgでした。これら以外に釣れた魚は、やはり外来種であるカムルチーが2尾と、在来種では外来魚に捕食される恐れの無い大型のフナが2尾のみで、淀川での深刻な状況は相変らずであることを再確認させられました。
 この状況を打開する為には外来魚の生息数の抑制が急務であり、また外来魚の繁殖を許してしまった現状の河川環境の見直しが必要です。
 参加して下さった方々、協力して下さった環境保護団体、行政機関の方々に厚く感謝の意を述べたいと思います。本当に有難うございました。
 次の琵琶湖を戻す会主催のイベントは5月27日に行われる「第6回 琵琶湖外来魚駆除の日」です。こちらもご支援の程よろしくお願い申し上げます。 (篠慎太郎)

■体長45センチのワニガメ釣って110番 07/05/10 nikkansports.com
 10日午前10時50分ごろ、埼玉県川越市的場の入間川で釣りをしていた男性(66)から「カメを釣った」と110番があり、駆け付けた川越署員が捕獲した。
 同署によると、男性はソーセージをえさにコイを釣ろうとしていたが、体長約45センチのワニガメが掛かったという。ペットなどとして飼われていたものが逃げ出したか捨てられたとみて、飼い主を探している。
 県生活衛生課によると、ワニガメは北米原産であごの力が強く、かまれるとけがをすることもあるという。動物愛護管理法で「特定動物」に指定され、飼育には知事の許可が必要。

■不明の男性 遺体で発見 大津の琵琶湖 ヨット転覆 07/05/11 京都新聞電子版
 大津市の琵琶湖でヨットが転覆した事故で、行方不明になっていた同市木の岡町、無職堀江鉄夫さん(67)は11日午前5時15分ごろ、同市和邇今宿の湖岸付近で、遺体で見つかった。
 大津北署によると、堀江さんがあおむけに倒れているのをジョギング中の男性が見つけた。警備艇が救助中、姿が見えなくなった同市和邇南浜から南に約1キロ離れた地点だった。
 堀江さんは、行方不明時と同じ雨がっぱ姿で、ライフジャケットは着用していなかった。ヨットは、遺体近くの浜に打ち上げられていた。
 堀江さんは8日に市内のマリーナを1人で出航し、11日に寄港する予定だった。

■「台風並み」強風、救助阻む 07/05/12 asahi.com
【琵琶湖・ヨット転覆事故】
 大津市木戸沖の琵琶湖で10日、ヨットが転覆し、同市木の岡町、堀江鉄夫さん(67)が死亡した事故で、当時の現場付近には「台風並み」の強風が吹き荒れ、竜巻も確認されていたことがわかった。強風は救助活動に影響を及ぼし、大津北署の警備艇はヨットにしがみついていた堀江さんの目前までたどり着きながら、激しく上下する高波などに阻まれた。
 10日は発達した低気圧の影響で県内全域で強風が吹き、同日午前5時半過ぎから県内に雷・強風注意報が出ていた。
 午後3時15分、110番通報を受け、すぐに大津北署の警備艇が出動。機動隊のダイバーは潜水できる天候ではないとの判断で、同行していなかった。県防災航空隊のヘリコプターも救助に向かったが、湖上で竜巻を確認したため、約10分後に撤収した。
 現場から約4キロの大津市南小松では、午後4時前、5月の観測史上最も強い最大風速12メートルを記録していた。現場周辺の同市のヨットクラブ従業員は「昼から台風並みの風だった」。現場に向かった警備艇も視界不良のため、ヨットを見つけられなかった。
 取材中の朝日新聞社のヘリが堀江さんを見つけ、他の報道機関のヘリと連携し、警備艇を誘導。警備艇は午後5時前に堀江さんを確認した。
 大津北署員3人が乗った警備艇は、ヨットまで約3メートルに近づき、懸命に呼びかけたが、堀江さんの反応はなく、投げた浮輪も届かなかった。装備していた救助用の小型ボートも高波で使えず、二次被害を防ぐため接近と迂回(うかい)を繰り返したが、約20分後に堀江さんを見失った。
 堀江さんは熟練のヨットマン。数多くの大会に出場したといい、自宅近くの女性は「腕前はかなりのものだったと聞く。風や雨が強い日にヨットを出すとは信じられない」と話した。
 大津北署の伊藤豊晴副署長は「出航をためらうほどの天候だった。目の前まで近づいたのに……」と話した。警備艇にいた3人はショックを隠せない様子という。

■ヨット仲間ら無念 琵琶湖転覆事故 07/05/12 京都新聞電子版
 大津市の琵琶湖で10日、ヨットが転覆して乗っていた男性が行方不明になった事故で、11日に男性の遺体が見つかり、ヨット愛好家の仲間らは突然の死を悼んだ。
 大津北署によると、同日午前5時15分ごろ、大津市和邇今宿の湖岸付近で、ヨットの所有者の同市木の岡町、無職堀江鉄夫さん(67)が倒れているのをジョギング中の男性が見つけた。死因は水死という。
 堀江さんはヨット愛好家で琵琶湖によく出航していた。堀江さんとペアでレースに出場した会社員長安洋二郎さん(57)=大阪府高槻市=は「無茶はしない人なので何かアクシデントがあったのだと思う。なんでこんなことに」と無念がった。
 堀江さんは8日に出港し、11日に帰る予定だった。10日午後3時20分ごろに転覆したヨットが見つかった。その後、同署の警備艇が堀江さんの救助に向かったが、強風と荒波で近づけず、見失った。

■琵琶湖の新鮮な魚 朝市 守山の木浜漁港で始まる 07/05/12 京都新聞電子版
 滋賀県守山市沖の琵琶湖でとれた魚を並べる朝市が12日、守山市木浜町の木浜漁港で本格的に始まった。訪れた市民が、朝とれたばかりの新鮮なコアユやコイなどを買い求めていた。
 守山漁業協同組合が主催。沖合のえりで捕れたコアユやコイ、ウナギなど約60キロを並べた。主婦ら約30人が行列をつくり、組合員に「アユちょうだい」「ジャコはないの」と元気よく注文していた。
 初めて訪れたという野洲市吉川の吉川一郎さん(65)は、コアユとウグイを買い求め「新鮮なので、さっそく料理して食べたい」と喜んでいた。朝市は今後、毎週土曜日の午前9時から行う。漁獲量にもよるが、7月ごろまで続けるという。

■フナ・コイの産卵、音で把握 国交省、琵琶湖の水位操作で配慮 07/05/13 京都新聞電子版
 フナやコイが産卵の時に出す独特の水音を収録・分析することで、自動的に産卵数を把握する技術の開発を国土交通省琵琶湖河川事務所が進めている。同事務所は、卵のふ化に配慮した琵琶湖の水位操作を試行しており、産卵数を正確に知ることで、より魚にやさしい瀬田川洗堰の操作を目指す。
 フナ、コイは湖岸の水草に体をこすりつけながら卵を産むため、ひれで水をたたく「パシャパシャ」という音が聞かれる。同事務所の計画では、この音を湖岸各地に設置したマイクで収録し、独自に開発するソフトを使ってコンピューターで解析、自動的に産卵の有無や数を把握するという。
 フナなどは4−6月にかけて活発に産卵する。しかしこの時期は夏場の大雨に備えて急激に水位を低下させる時期と重なるため、卵や稚魚が干上がる問題が指摘されていた。そのため同事務所は、産卵を確認した場合、高い水位を1時的に維持するような操作を試験的に続けている。
 現在は産卵シーズンに毎日、人が湖岸を見回ることで産卵数を確認している。水音を利用するシステムが確立されれば、より効率的に産卵状況を把握でき、洗堰の的確な操作に反映できるという。
 同事務所はすでに昨年、高島市の湖岸で約220のサンプルを収録した。同事務所河川環境課は「水音の周波数を調べた結果、風や雨の音、周囲の雑音とは違う特徴が分かった。本年度はさらにサンプルを集め、自動的に雑音と識別できるソフトの開発を目指したい」と話している。

■大きなセタシジミ採れたよ 大津 子どもら伝統漁法体験 07/05/13 京都新聞電子版
 琵琶湖の固有種セタシジミの伝統漁法などを体験するイベントが13日、大津市であった。長さ約7メートルの竹ざおで湖底を引っかき、参加した子どもたちは「大きな貝が採れた」と大はしゃぎしていた。
 11月に大津市で開かれる「全国豊かな海づくり大会」のキャンペーン事業として、県が主催した。親子連れや夫婦約40人が乗船し、瀬田川河口の琵琶湖沖で、先端にタモがついた竹ざおを漁師と一緒に操ってセタシジミをすくい上げた。また、貝を振った音で、中身が詰まっているかどうかを確かめる方法を学んだ。
 その後、近くの大津市生涯学習センターでは外来魚の生態について学ぼうと、ブラックバスを解剖した。1匹の胃からアユの稚魚が見つかり、参加者は「おー」と声を上げて、興味深そうに眺めていた。

■しんそう−深層・真相・心想:解説編 ワカサギ採卵減、波紋広がる 07/05/13 Mainichi Interactive長野
◇原因なお不明、釣り客は半減
 全国有数のワカサギの卵の供給地である諏訪湖。毎年40億粒の卵を採り、全国の湖沼に出荷しているが、ここ数年で採卵量が激減。県などで原因を調査しているが、明確なものは分かっていない。そうした中で、地元漁協は禁漁期間を設けるなどの対策を取り始めたため、名物のワカサギ釣りの客足にも影響が出始めている。関係者に広がる波紋と現状を探った。【池乗有衣】
 気温10度と肌寒さが残る朝、諏訪市の上川河口付近に60〜70歳代の諏訪湖漁協(中沢章組合長)の組合員が集まった。諏訪湖から産卵に川をさかのぼるワカサギを捕まえ、採卵作業を行うためだ。設置した仕掛けから引き上げた筒状の網の中には、銀色のワカサギがひとかたまりあった。
 同漁協によると、2月から4月に行う採卵作業でこれまで毎年40億〜50億粒を確保し、半数を諏訪湖へ放流し、残りを全国の湖沼へ出荷していた。諏訪湖のワカサギの卵は生きたままで採卵して受精させることから、ふ化率が良く、評価が高い。
 しかし、採卵量はそれまでの40億粒から04年の26億粒、05年の11億粒と減少した。採卵時期の全面禁漁へ踏み切った06年は40億粒と回復した。しかし、今年も採卵量は約12億粒と再び減った。今年は各地から約16億5000万粒の注文があったが、出荷できなかった。同漁協の藤森直章専務は「諏訪湖に資源保護のため放流する分も確保できておらず、一粒でも惜しい」と話す。
 原因究明のため、05年秋には関係団体による連絡会議が発足。県水産試験場諏訪支場(下諏訪町)で、造成された浅瀬の人工なぎさやワカサギを捕食するブラックバスなどの影響を調査したが、いずれも因果関係がはっきりしなかった。
 さらに、県諏訪地方事務所が昨年9月から天敵のカワウやカワアイサなどの調査を進めているが、諏訪湖周辺は禁猟区のため、捕獲調査はできず、目視による調査にとどまっている。
 減少について県水産試験場諏訪支場の川之辺素一技師は「水鳥の食害の調査が必要と思うが、原因と考えられるものを一つ一つ解明していくしかない」と話す。
 一方、諏訪湖の観光名物となっているワカサギ釣りも禁漁期間が設けられ、漁獲だけでなく観光面での影響も出つつある。明確な採卵量減少の原因がはっきりしないことで2年前から同漁協はワカサギ釣りができる期間を7カ月間から約3カ月間短縮した。このあおりを受けて、釣り船業者でつくる諏訪湖釣舟組合(国枝芳樹組合長)によると、昨年度の釣り客は8000人と04年の半分に落ち込んだ。
 釣り愛好家でつくる「県釣り団体協議会」の真嶋茂会長は「ワカサギ釣りは専門誌が発行されるほど、ブームになりつつある。諏訪湖はたくさん釣れることが魅力だった。明確な理由のない禁漁に憤りを感じる」と、反発する。
 諏訪湖釣舟組合の国枝組合長は「このままでは諏訪湖にはワカサギがいないというイメージが定着し、他の湖に客が流れてしまう」と危機感を募らせる。

■「ラニーニャ現象」で猛暑・渇水の恐れ 07/05/13 asahi.com
 暖冬による少雪に続き、春以降は少雨が続く。四国では取水制限が始まり、首都圏ではダムからの補給が平年より早まる見通しだ。さらにこの夏、世界的に異常気象をもたらす「ラニーニャ現象」が発生する見込みで、梅雨明けは早く、気温は高くなると予想される。猛暑と渇水が気になる夏になりそうだ。
 国土交通省によると、四国では那賀川水系の2ダムで、取水制限が12日から農業、工業用水ともに55%に強化された。
 吉野川水系銅山川の3ダムでは4月から、水道用水も5%の制限が続く。徳島県では4月19日に知事を本部長とする渇水対策本部を設置した。
 首都圏の水がめとなる利根川上流8ダムの貯水率は11日現在72%で、平年比82%。奈良俣ダム(群馬県)で過去最小の積雪となるなど雪が少なく、平年より1カ月程度早く、積雪は消えてしまった。このため、利根川水系ダム群からの補給開始は、平年より1週間早い5月14日ごろになると予想される。
 積雪が少なかったうえに、4月は全国的に少雨となった。岐阜市や京都市など9地点では同月の降水量が観測史上最も少なかった。
 夏の渇水のかぎをにぎる梅雨の降水量について、気象庁は最新の3カ月予報で平年並みとの予想を出した。ただ、この夏は梅雨明けが早まる可能性を示唆する。「ラニーニャ現象が1、2カ月以内に発生する可能性が高い」とみるからだ。赤道付近の東風が強まるこの現象が起きると、日本の南の太平洋高気圧の勢力が強くなるという。前線の北上を抑えるオホーツク海高気圧はあまり強くなく、「梅雨明けが遅れるようなことは考えにくい」とみる。
 ラニーニャ現象が発生した過去の夏場をみると、東北や四国、九州南部で梅雨明けが早まる傾向がある。盛夏が早く訪れ、しかも高温になるケースが多い。
 農林水産省は、田植えなどへの影響を懸念。国土交通省関東地方整備局は「融雪水がほとんどなく、今後の降雨状況によっては利根川上流ダムの貯水量が不足することも考えられる」と、早くも貯水状況を気にしている。

■三方五湖の生態系守れ! 外来魚釣り上げ駆除 07/05/14 福井新聞 ON LINE
 ラムサール条約に登録された三方五湖で13日、外来魚の増加を防除する釣り大会「SAVE THE 三方五湖 FROM バス」が開かれた。同湖に生息し生態系への影響が懸念されるオオクチバスを駆除するため、地元の漁業者や県外からの釣り団体メンバーら約130人が連携し、捕獲作業にあたった。
 釣り人に対するマナーやルールの普及に取り組む「全日本釣り団体協議会」や、鳥浜、海山、南西郷の地元3漁協など関係10団体が参加した。関西圏を中心に県外からも釣り人が駆けつけた。
 作業は三方湖を中心に水月湖、菅湖、久々子湖で繰り広げられた。釣りの参加者は約5時間にわたって湖畔からの捕獲に臨み、漁協組合員らは事前に仕掛けた漁具の回収にあたった。最大で体長40センチ近いオオクチバスも釣り上げられた。
 バス釣り歴9年という専門学校生、山添憲作さん(19)=大阪市=は「バスが全くいなくなるのは困るが、湖の生態系を守るためには仕方がない。人為的な事象である以上人間がけじめを付けなくてはいけない」と話していた。
 三方五湖では、2000年に三方湖でオオクチバスが初確認されて以降、水月、菅、久々子の各湖へと生息水域が広がっている。一方で県や町、内水面漁協などによる防除活動も広がりをみせ、三方湖では昨年度1640尾のオオクチバスが捕獲された。

■ブラックバス駆除イベント:三方五湖の生態系守ろう−−若狭 07/05/14 Mainichi Interactive福井
 ブラックバスによる影響が懸念されている三方五湖の生態系保全を目的としたイベント「SAVE THE 三方五湖 FROM バス」(若狭町主催)が13日、同町の縄文ロマンパークを主会場に開催された。
 パークでは、五湖の環境保全に取り組む団体「ハスプロジェクト」による展示があった。バスによる在来種の捕食状況や産卵された卵を駆除する道具の人工産卵床などのほか、伝統的な五湖の幸を使った料理のパネルもあり、参加者は問題意識を高めていた。
 また、釣りによるバス駆除に約45人が参加。強風の中、食いつきの悪さに苦戦しながら粘り強く釣り糸を垂らしていた。
 生徒ら約15人が参加した釣り専門学校「ヒューマン・フィッシングカレッジ」(大阪市)の顧問の來田仁成さん(69)は「今駆除すればまだ間に合うかもしれないと思い、参加した」と話していた。【高橋隆輔】

■皇居お濠の外来魚、3万匹を電気ショックで捕獲・駆除 07/05/14 Yomiuri On Line
 皇居のお濠(ほり)で、環境省が電気ショックによる外来魚の捕獲作戦を進めている。
 魚を一時的に気絶させ、浮いてくる外来魚だけをすくう。導入した昨年度は一部投網も含め、1年間でブルーギルが3万2746匹、ブラックバス319匹と、過去5年間に迫る数を駆除した。今年度の捕獲は8日から始まった。
 皇居には13の濠があり、うち七つの濠で外来魚の生息が確認されている。環境省は2001年度から、投網や水抜きなどの方法で駆除を開始。5年間にブルーギル4万8629匹、ブラックバス9801匹を駆除した。しかし、網には在来魚もかかり、選別時に網や手で魚の体を傷つけたりする恐れなどがあった。
 環境省は、北海道で04年度以降、南幌町の沼や函館・五稜郭の堀で成果をあげてきた方法を採用。電気ショッカーと呼ばれる装置がボートに積まれ、アメンボの足のように伸びた2本の棒の先端に付けた電極間を電流が流れる。半径約2〜3メートルに浮いてくる外来種を捕獲。ほかの魚は間もなく水中に戻り、魚体への影響はほとんどないという。同様の方法は近年、各地で取り入れられ始めている。
 駆除作戦は昨年度4回計24日間行われ、今年度も15日まで行ったあと、来年2月まで、3回実施する予定。環境省皇居外苑管理事務所は「電気ショックによる駆除は効率的。できるだけ早く外来魚を根絶させたい」としている。

■湖と人と:琵琶湖博物館の10年/6 田んぼと魚 07/05/15 Mainichi Interactive滋賀
 ◇問われる自然との付き合い−−前畑政善さん(県立琵琶湖博物館総括学芸員)
消えてしまった田んぼの魚、そして人
 今から30〜40年前には、田植時期に雨が降った夕方から夜間に、琵琶湖からフナ類、コイ、ナマズなど多くの魚が田んぼに入って産卵していた。この時期、人々はこぞって魚を追っかけ、捕ってはそれをおかずにしていた。こうした“おかずとり”は湖畔で毎年のように繰り返されてきたごくありふれた光景であった。
 しかし、今では田んぼが大型化、乾田化された結果、水田と水路の落差が大きくなり、水田の中で魚を見ることさえおぼつかず、ましてやそこで魚捕りする人の姿などなおさらのことである。
多いのは、外来魚とナマズ
 琵琶湖博物館では、開館以来、人びとが長きにわたってつくってきた環境である「水田」と生き物や人との関係を探るため、いろいろな研究を行ってきた。今回は、その中から湖畔の水田地帯で湖からやってくる魚類について観察したことの一端を紹介する。
 調査の結果は、一言で言って「悲惨」であった。水田地帯では、ナマズばかりが眼につき、昔多かったとされるフナ類やコイはごく僅(わず)かであった。地元の方の話では、ナマズが増えているのでない。フナ類やコイの絶対量が減ったために、見かけ上ナマズが多く見えただけのことらしい。ナマズ自体も減っているというが、それでも、多く見られたのは、この魚の体が大きくて跳躍力が強いこと、さらには夜行性という習性のため、他の魚類に比べて減り具合が低くなっているのかもしれない。ついでながら、琵琶湖とつながる水路の魚類調査では、獲れた魚の約8割までが北アメリカ原産のブルーギルだったことも付け加えておきたい。
琵琶湖の魚を減少させた原因は?
 近年、琵琶湖の魚は、激減している。
 この湖にすむフナ類、コイ、ナマズなどは、人が湖の周囲に住み着くはるか以前の昔から、湖水位が上昇すると、あたりの水に浸かる岸辺で産卵していたと思われる。それが、人が稲作を始めて以降は、湖の岸辺のかわりに水田を彼らの“ゆりかご”として使っていたと考えられる。
 近年では、湖岸や水路のコンクリート護岸化、平野部の圃(ほ)場整理など、例を挙げれば切りがないが、これらはことごとく彼らの“ゆりかご”を奪ってきたのだ。
 その結果、琵琶湖の魚は減ってきた。昨今では、外来種であるオオクチバス(ブラックバス)、ブルーギルが増え、これが在来の魚類の減少に拍車をかけた。こうして、湖の在来魚が壊滅的状況へと追い込まれているのは疑いようがなかろう。
必要な「自然」と「人」の論理のすり合わせ
 今、このように〓死(ひんし)状態にある湖の生き物と環境を、かつての状態に再生させる動きが、方々で始められている。すなわち、田んぼ、湖岸、内湖等の“魚類のゆりかご機能”の再生であり、外来生物の根絶がそれらである。
 しかし、私たちがまずやるべき事は、私たち自身が、今後、自然(生き物)とどうつき合っていきたいかの視点を定めることだろう。
 今回紹介した田んぼと魚の関係にみられるような、人の行為と自然(生物)間の齟齬(そご)は、国内に限らず、地球上のいたる所で見られる。
 今、人と自然、それぞれの論理のすり合わせこそが大切だ。琵琶湖の魚たちは、私たちにそう語りかけているように感じられるのである。
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人物略歴
◇まえはた・まさよし
 1951年、福井県大野市生まれ。高知大農学部、同大学院時代は、四万十川のアユの生態調査などを行う。74年から滋賀県立琵琶湖文化館に勤務し、ナマズ類3種(ビワコオオナマズ、イワトコナマズ、ナマズ)の繁殖生態などを研究。96年、同文化館の魚類と一緒に琵琶湖博物館に移り、現在は、水田地帯にやってくる魚類の生態調査に力を注いでいる。理学博士。「自然とそこに棲(す)む生き物を観察すればするほどに、『ヒトは、彼が思っているほどに、ほとんど何も知ってはいない』の感を強くする毎日です」(個人ホームページhttp://www.geocities.jp/biwa_iwanamazu/index.htmlより)

■アユのやな漁ピーク 高島・安曇川、網に手応え 07/05/15 京都新聞電子版
 川をさかのぼるアユを、川幅いっぱいに設けた仕掛けで捕らえる「やな漁」が、滋賀県高島市安曇川町の安曇川で最盛期を迎えている。今年は例年より大型が多いといい、降雨の後の増水時には多くの魚が押し寄せている。
 安曇川のやな漁は中世以来の歴史があり、現在は北船木漁協が管理している。竹で編んだ「簀(す)」を川幅いっぱいに弧を描くように張り、行き先を失ったアユが川の両岸に集まったところをポンプや網ですくいとる。
 今年は雨が少なく、そ上も低調だったが、先週末の降雨で活性化した。例年の2倍近い体長15センチ前後の大型もおり、組合員は集まったアユを重そうにたも網ですくっていた。同漁協は「暖冬の影響で湖のえさが豊富だったのか、こんな大型は珍しい」と話していた。漁は7月まで続く。

■追いさで漁:最盛期迎える−−高島 07/05/16 Mainichi Interactive滋賀
 鳥の羽根を付けたさおでアユを網に追い込む琵琶湖の春の風物詩、「追いさで漁」が高島市マキノ町海津の琵琶湖岸で、最盛期を迎えている。海津漁協(辻久一組合長、23人)の漁師が鳥が湖面に近づいたように見せかける昔ながらの漁法で、湖面に近づくアユをすくい上げている。
 県漁連によると、この漁は、水深が浅い湖北や湖西などで盛んだったが、後継者不足などで、あまり見られなくなった。
 漁は4月中旬に始まり、好天の15日は、8人の漁師が先端にカラスの羽根を付けた約5メートルのさおを操る役割や「さで網」と呼ばれる扇形の網を扱う役割に分かれ、湖岸を歩いて漁をした。
 漁師らはアユの群れを見つけると、さおにぶら下げた羽根を水面で揺らし、さで網に誘導して一気にすくい上げていた。辻組合長は「暖冬の影響か、今年のアユは大きい。漁は今月いっぱいは続ける」と話していた。【近藤修史】

■彦根市漁連・職務強要:元会長に懲役4年6月 「立場利用し悪質」−−地裁 07/05/16 Mainichi Interactive滋賀
◇地裁支部判決
 彦根市漁連を舞台にした職務強要・恐喝事件で、奈良市南紀寺3、元同漁連会長、藤野清被告(69)の判決公判が15日、大津地裁彦根支部であった。天野智子裁判長は「会長の立場を使い、漁連を金と信用を得る道具として悪用した」などとして、懲役4年6月(求刑・同6年)を言い渡した。
 判決によると、藤野被告は、元漁連環境保全委員会事務局長の建設業、村長人之被告(46)らと共謀。水資源開発公団(現・水資源機構)琵琶湖開発総合管理所発注の、しゅんせつ工事を落札するため、予定価格を教えるよう迫った(職務強要罪)。東近江市内の建材業の男性(当時63歳)から「産廃が原因でアユの背中が曲がった」などと現金1500万円を脅し取った(恐喝罪)。
 天野裁判長は「行政機関に圧力を掛けて要求を押し通す手法は社会問題になっている」などと断じた。【近藤希実】

■水田にニゴロブナの仔魚放流  彦根・城陽小の児童 07/05/17 Chunichi Web Press滋賀
 彦根市城陽小学校の五年生六十一人が十六日、同市甘呂町の水田にニゴロブナの仔魚(しぎょ)を放流した。
 琵琶湖岸に魚類の産卵繁殖機能を取り戻そうと、県が取り組む「魚のゆりかご水田推進プロジェクト」の一環。児童たちは学校で、県湖東地域振興局田園振興課の職員らから取り組みについて説明を聞いた後、甘呂町の農業内堀良市さん(62)の水田へ。県水産振興協会から提供されたふ化後一−二週間の体長約三ミリの仔魚九万匹をバケツに分け、二十アールの水田沿いに並んで一斉に放流した。
 六月二十八日には、二−三センチに成長した稚魚を児童たちが網ですくい、水田のすぐ南にある琵琶湖につながる南川(みながわ)への引っ越し作業を体験する予定。
 同市の稲枝西、稲枝北の両小学校の五年生も十七日に仔魚の放流や、魚のそ上を助ける魚道施設の見学をする。

■ニゴロブナ稚魚/9万匹を放流 07/05/17 asahi.com滋賀
 彦根市甘呂町の市立城陽小学校の5年生約60人が16日、田植えが終わったばかりの近くの田んぼにニゴロブナの稚魚約9万匹を放流した。
 県の「魚のゆりかご水田推進プロジェクト」の一環で、稚魚は県水産振興協会が提供。児童らは学校近くの内堀良一さん(62)の水田のあぜ道に並び、孵化(ふか)して1〜2週間で体長約3ミリに育った稚魚を一斉に放流した。6月下旬には2〜3センチに育った稚魚を水田そばの小川へ放流する予定。

■水産資源回復へ、共同研究体制を 滋賀県 政府に働きかけへ 07/05/17 京都新聞電子版
 琵琶湖が本来持っている漁業生産力を取り戻すため、滋賀県は17日、水産資源回復に向けた総合的な研究体制の整備を政府に働きかけることを明らかにした。国の水産関係の研究機関を誘致し、県水産試験場(彦根市)など県内の機関と共同で、近年の著しい不漁の原因を多角的に探る、としている。
 県は、琵琶湖漁業の復活のためには生態系の保全と修復が必要、として、国と県が共同で総合的な研究を進める体制づくりを進めていく。
 具体的には、海洋漁業も含めた水産資源の研究機関を誘致して研究者に駐在してもらい、実態がよく分かっていない湖中の環境変化について共同で解明を進めるという。22日に嘉田由紀子知事が農林水産省などを訪ね、提言する。
 琵琶湖の漁業は、ここ20年ほど不振が続いており、2004年度の漁獲量はフナ類が112トン(1984年度は553トン)、ホンモロコが5トン(同269トン)にとどまった。外来魚の繁殖や産卵場所となるヨシ帯の減少などが指摘されているが、詳しい原因は分かっていない。
 南湖での水草の異常繁殖や、湖水の全循環が滞るなどの現象も続いており、科学的な原因究明と早急に対策を確立することが必要とされている。
 県水産課は「琵琶湖固有の魚をいかに増やすかが緊急の課題だ。日本の沿岸漁業の縮図ともいえる琵琶湖をモデルに研究を進めることで、海洋漁業への応用もできるのでは」と話している。

■ナマズ 田植えで産卵誘発 水の濁りを雨と勘違い 07/05/18 Chunichi Web Press滋賀
 趣味は「のぞき」だ。真っ暗な湖畔で、真夜中に男の影が動く。手には懐中電灯。住民からは、しばしば不審者の通報を受ける。警察官が駆けつけた。「何してるんですか」。男は恥ずかしそうに答える。「ナマズの観察なんですよ」。同じような体験をすでに三度、繰り返している。
 県立琵琶湖博物館の上席統括学芸員、前畑政善さん(56)。毎夜続けてきたナマズ観察の成果が二月、一つの成果となった。琵琶湖に住むナマズの産卵をまとめた論文がオランダの国際的学術誌に掲載されたのだ。
 きっかけは十一年前の一九九六年。自宅から車で十五分ほどの瀬田川畔で、琵琶湖の固有種「ビワコオオナマズ」の産卵をみて、感動した。「産卵生態や行動を調べたい」。以来、夜の観察生活が始まった。観察の対象は、琵琶湖にすむ三種類のナマズだ。
 体長が一メートルもあるビワコオオナマズは通常、雨の後に産卵。だが、琵琶湖の水位を調節する瀬田川洗堰(せき)の開放で、雨の後でも水位が上がらないときには産卵行動が極端に減少した。
 逆に、雨が降らなくても洗堰が閉鎖されて水位が上がると産卵が起こった。雨ではなく、水位の上昇が産卵の合図となっていることが分かった。
 琵琶湖にはもう一種類、固有種のナマズの仲間がいる。ビワコオオナマズより五十センチほど小さいイワトコナマズだ。
 前畑さんは「イワトコナマズは、ビワコオオナマズが産卵している時に、その影でこっそり卵を産むんですよ」と解説する。小魚やエビなど卵の外敵がビワコオオナマズの産卵に気を取られている間なら、比較的安全に自分の卵を生み付けられるからだ。
 そして、オランダの雑誌に載った普通のナマズの研究。九七年と九八年に計二百四十日間観察した。ナマズの産卵は水の濁りに誘発される。
 「人の活動が産卵を促しているんですよ」と前畑さん。田植えをすると水が濁り、雨と勘違いして水田まで上がってきて子孫を残す。
 さらに、産んだ後で卵を拡散させるため、その場で二回転することも明らかに。これは流水に住むナマズでは見られない行動だった。
 これだけ観察しながら、いまだに説明できないことも。例えば、産卵にやってくるナマズの性比だ。雌が雄の二・四倍にも上るが、その理由は判明していない。
 自然は不思議な現象で満ちている。自然研究は進むが、分かっていることより分からないことの方が多いのだという。真夜中の観察を続ける前畑さんが笑う。「自然研究の分野ではまだ、人間は真っ暗闇の中にいるようなものですよ」(中村禎一郎)

■特定外来生物 生息域が拡大 九地整調査 7河川で新たに6種 ソウシチョウ 筑後川で初確認 07/05/18 西日本新聞九州ねっと
 外来生物法で日本の生態系に悪影響を与える恐れがある「特定外来生物」に指定された動植物の生息域が、九州で拡大していることが国土交通省九州地方整備局の調査で分かった。九州の7つの一級河川で、魚や植物など6種類の特定外来生物が広がっていた。整備局は、県や市町村などと連携して駆除や拡大防止に力を入れる。
 同整備局は2005年4月から同11月にかけて、国が管理する九州の一級河川20水系で魚介類や植物、鳥類などの生物を調査。ブルーギルなど11種類の特定外来生物を確認し、このほど報告書「九州の生物調査の概要(河川版)」をまとめた。
 報告書によると、スポーツフィッシングの対象として人気があり、生態系や漁業への被害が懸念されているオオクチバス(ブラックバス)を川内川(宮崎、鹿児島県)と本明川(長崎県)で新たに発見。
 オオクチバスが生息する河川は13水系から15水系に増えた。ブルーギルが生息する河川は、矢部川(福岡県)が加わって15水系となった。
 鳥類では、生息環境が同じ在来種の生息場所を奪う可能性があるソウシチョウが筑後川(福岡、大分、熊本県)で初めて確認された。
 在来植物の生育を阻害する恐れがある植物は、オオフサモが白川(熊本県)で、ボタンウキクサが大淀川(宮崎県)で見つかった。これまで松浦川(佐賀県)でしか確認されていなかったナガエツルノゲイトウは、遠賀川(福岡県)にも広がっている。
 生息域が急速に拡大している特定外来生物の対策について、同整備局河川環境課は「特定外来生物は在来種を絶滅させる可能性を高めるなどの問題がある。地元行政や住民と連携して駆除に取り組みたい」としている。
特定外来生物
 海外が起源の生物で、日本の生態系や人の生命・身体、農林水産業に被害を及ぼしたり、及ぼす可能性があるものの中から環境省が指定する。2005年6月に外来生物法が施行されて以来、ウシガエル、カミツキガメ、アライグマなど83種類が指定された。

■県、国へ10項目を提案/来年度事業 07/05/18 asahi.com滋賀
【琵琶湖の総合保全など】
 国の08年度政策策定に向けて、県は17日、水質汚濁のメカニズム解明の研究など琵琶湖の総合保全や瀬田川洗堰(あらいぜき)の全閉操作見直しなど計10項目の政策提案を発表した。22日に嘉田由紀子知事らが各省庁に提出する。
 琵琶湖の総合保全では、県と連携して水質汚濁や生態系のメカニズムを調査研究するよう要望。南湖の再生プロジェクトの推進や、漁業生産力を取り戻す研究などを求める。淀川水系の河川整備基本方針や整備計画の策定をめぐっては、洗堰の全閉操作の解消を明記することなどを提案。丹生ダム、大戸川ダムについては、利水者が撤退した後の計画や負担の考え方を示すよう訴える。
 このほか、生活者の感性に訴える付加価値をつくり出して需要の開拓を目指す中小企業支援策や、高校に卒業後の就労もサポートする支援員を置く事業を提案している。22日は県選出の国会議員向け説明会も開く。

■魚の産卵期 瀬田川洗堰操作配慮を 国に「緩やか試行」規則化要望 07/05/18 京都新聞電子版
 琵琶湖の放流量を調節する瀬田川洗堰(大津市)の操作規則について、滋賀県は17日、琵琶湖の急激な水位低下に伴う魚の産卵への影響を抑えるため、魚の産卵期にあたる4月から6月15日までの間、降雨後の水位を緩やかに下げる方法を盛り込むよう、国に検討を求める意向を明らかにした。
 操作規則では、下流域の洪水被害を防ぐため、この間は琵琶湖の水位をプラス30センチ以下に抑えることになっている。
 だが、降雨で産卵が活発化するコイやフナの産卵期(4−8月)と重なるため、降雨後に急激に水位を下げることにより、湖岸の浅瀬に取り残された卵や稚魚が干上がるケースが多かった。
 国土交通省琵琶湖河川事務所(大津市)では、降雨後もプラス30センチ以下の範囲内で7日間程度は水位を下げず、降雨後に緩やかに下げる方法を4年前から試行してきた。
 県は「治水面の安全が確認できれば、現在の試行操作を規則に盛り込んでほしい」としている。また、県は嘉田由紀子知事のマニフェスト(公約集)を踏まえ、6月16日から7月末までの梅雨時期についても、同様の試行を始めるよう国に求める。

■在来種保護へ駆除開始 ウチダザリガニ、初日は2匹 西札内防災ダム 07/05/19 北海道新聞ネット版
【中札内】村は十八日、西札内防災ダムで、外来種のウチダザリガニの駆除を始めた。同ダムに注ぐヌプカクシュナイ川に生息する在来種ニホンザリガニの保護が目的。初日は二匹を捕獲し、同ダムで初めてウチダザリガニの生息を確認した。今後駆除を本格化し、二○一○年度末まで行う。
 村職員が昨年十月、同ダムでウチダザリガニとみられる生物を目撃したのが駆除のきっかけ。ウチダザリガニは大型で繁殖力が強く、環境省は「特定外来生物」に指定して許可なく捕獲や放流などすることを禁止している。
 村は環境省と道から捕獲許可を得て、作業は市民グループ「札内川上流地域開発研究センター」(吉田勇治所長)に委託。この日は同センター関係者ら約十人が十七日に同ダム五カ所に仕掛けた編みかごを引き上げ、体長十六センチと十二センチのメスを捕獲、駆除した。
 吉田所長は「雨で水深が増したため捕獲数は少なかったが、ウチダザリガニが確認できただけでも成果があった」と話している。(宍戸透)

■駒ケ根市で「天竜川の仲間」フォーラム 07/05/21 長野日報ネット版
 天竜川にかかわる活動をしている個人や団体、機関が活動報告を通じて交流する第5回天竜川流域の仲間たちのフォーラム(NPO法人天竜川ゆめ会議主催)は19日、駒ケ根市文化会館で開いた。上下伊那と諏訪地方を中心に18団体が参加、23の発表を行った。
 今回は諏訪、伊那、飯田の各建設事務所が初めて参加した。発表時間は1回につき3分。発表が終わると進行係が発表者に質問し、発表内容の補足をするという形式で進め、会場からの質問も受け付けた。
 トップを切って登壇したのは、諏訪湖浄化推進連絡協議会の溝口英治さん。「諏訪湖は日本で22番目に大きい湖。流入河川が多く浅いので汚れやすい」と特徴を述べた。また、発足して27年になり、湖岸清掃やアレチウリ駆除などを行ってきたが、構成団体が減っていくのが課題―とした。
 中川村でやな漁を行っている天竜リゾートの片桐孝さんは、「ブラックバスもかかり、昨年は300匹近かった」と報告。会場から、いつごろからかかり出したかと質問が出され、片桐さんは「10年ほど前から目立つようになった」と説明していた。
 飯田市南信濃の和田小学校5年生は、1年生の時から遠山川に親しんできたことを発表。低学年のころは川に基地を作って遊んできたが、「今年は川の調査や河川法の勉強もしたい」と成長ぶりをみせていた。
 フォーラムは、諏訪湖や天竜川とその支流で繰り広げられている民間の取り組みと河川行政が丸ごと分かるように構成。浜松から訪れた女性もいて、天竜川漁協の放流事業について熱心に質問する姿も見られた。

■工事影響で最長27キロ渋滞 滋賀の名神高速 07/05/21 京都新聞電子版
 名神高速道路で21日、24時間態勢の集中工事が始まり、大津市の瀬田西インターチェンジ(IC)を先頭に上り線が最長約27キロ渋滞するなど滋賀県内で影響が出た。
 西日本高速道路関西支社によると、下り線は午後7時ごろ、栗東IC(栗東市)を先頭に約19キロ、京都南IC(京都市)を先頭に瀬田東IC(大津市)まで約18キロにわたって渋滞した。
 工事は6月2日までで、吹田IC(大阪府吹田市)−春日井IC間(愛知県春日井市)で舗装や橋の補強などをする。昼夜を問わず上下線がほぼ1車線規制となり、この日は大津ICと栗東IC間で重点的に実施された。

■市有地不法占有に撤去指導 県と大津市、琵琶湖岸の建物 07/05/22 京都新聞電子版
 滋賀県大津市柳が崎の琵琶湖岸の市有地などを約15年間、不法に占有しているとして、滋賀県と市は、プレジャーボートの保管場や建物の所有者に撤去を求めている。市は跡地に公園整備を計画しており、9月末までに建物などを撤去しない場合は、市と県は民事訴訟や行政代執行も検討している。
 撤去指導の対象となっているのは、市が水泳場を開設していた場所にあるプレジャーボートの保管場3軒と住居3軒、浜茶屋の跡地など6軒の計12軒で、市有地と県が管理する河川敷に建てられている。
 市は1934年から、条例で水泳場開設の2カ月間の営業を許可してきたが、93年の水泳場閉鎖後は不法占有状態になっている。市は、土地の所有者の県と市で交渉の調整が進まず、継続的に口頭や文書で撤去を求めていたが応じてもらえなかった、としている。
 湖畔の不法占有をめぐっては、県が昨年、同市荒川の松の浦水泳場で、マリーナ業者の建物などを行政代執行で撤去した。市も4月、観光振興課に「柳が崎湖畔対策室」を設置し、不法占有者の特定や、口頭での指導を進めている。すでに一軒が立ち退き、三軒が受け入れる意思を示している、という。
 指導を受けたある業者の男性(72)は「市は長年ほったらかしにしておきながら納得いかないが、従わざるを得ない」と話している。同対策室は「長年黙認したのは好ましくないが、現状は明らかに不法占用状態。毅然として対応していきたい」としている。

■琵琶湖保全など国に充実策要請 嘉田滋賀県知事 07/05/23 京都新聞電子版
 滋賀県の嘉田由紀子知事は22日、東京の各省庁を訪れ、琵琶湖の水質汚濁の現状などを説明しながら、県と連携した施策充実を国に求めた。
 国土交通省では冬柴鉄三国交相と面会。会談後、知事は「琵琶湖の総合保全、総合的な流域治水対策の推進、瀬田川洗堰の操作見直しを含めた淀川水系河川整備基本方針・同河川整備計画策定の3点に絞り、政策を提案した」と述べた。国交相は瀬田川洗堰の操作規則に生態系の配慮を盛り込む提案に「前向きに検討したい」と述べるなど県の要請に理解を示した、という。
 知事は総務省などの省庁や県選出の国会議員らも訪ね、地方の税財政基盤の充実や医師確保対策などを訴えた。

■鯖街道の復旧始まる 2009年3月開通の予定 07/05/23 京都新聞電子版
 土砂崩れで不通となっている滋賀県高島市朽木村井の国道367号(通称・鯖街道)について、滋賀県高島県事務所はこのほど復旧工事に入った。開通は2009年3月の予定。
 復旧工事は延長127メートル、高さ130メートルにわたり、土砂を撤去して斜面を整形した後、コンクリート枠を張りつける。工事費は5億8900万円で、すべて国の補助を受ける。
 土砂崩れは昨年3月8日から数回発生した。土砂や樹木が幅員約9メートルの国道を埋め通行できなくなった。現在、車両は安曇川対岸に設けられた迂回(うかい)路を通行している。

■外来魚産卵期に駆除釣り大会 諏訪湖漁協が6月3日 07/05/24 長野日報ネット版
 諏訪湖漁協(藤森直章組合長)は6月3日、諏訪湖と流入河川で外来魚の駆除を目的とした釣り大会を開く。個体数の減少につなげようと昨秋に始めたが、産卵期に開くのは今回が初めて。ブラックバスは産卵期に親魚を獲ることが駆除の最も効果的な方法とされており、県水産試験場諏訪支場(下諏訪町)は「この時期に多く釣ってもらえれば、相当な効果が見込めるだろう」と期待を寄せている。
 漁協は「釣りも駆除の有効な手段」として、昨年9、10月に各1回ずつ大会を開催。親子ら約160人が参加し、オオクチバスやブルーギル計100キロを釣り上げ、駆除につなげた。今年度は6月3日を皮切りに計4回開く計画だ。
 同支場によると、外来魚は4月下旬から8月上旬が産卵期。オオクチバスは水温が14度を超えると準備に入り、諏訪湖では波が立たない漁港内に産卵床をつくることが多い。産卵床を親魚(オス)が守る習性があるが、こうした親魚を捕獲すれば卵が他の魚に食べられたり、かびが生えて死んでしまうなどして、繁殖を抑えられるという。
 当日は、諏訪市渋崎の諏訪湖漁業センター駐車場で午前6時30分から参加を受け付ける。正午から午後1時までを計量時間とし、釣った外来魚の総重量を競う。上位に景品を用意し、外来魚は漁協が1キロ500円で買い上げる。参加費や遊漁券は不要。リール釣りはできない。
 諏訪湖では2005年度、オオクチバス14万匹、ブルーギル4万8000匹を駆除している。釣り大会の問い合わせは諏訪湖漁協(電話0266・52・0304)まで。

■コアユ、銀りん輝かせ 大津の琵琶湖 釣り盛期迎える 07/05/24 京都新聞電子版
 春から初夏にかけて琵琶湖岸の風物詩となっているコアユ釣りが、大津市で盛期を迎えている。好ポイントにはさおを手にした市民が集まり、銀りんをきらめかせるコアユを次々と釣り上げている。
 コアユは川を遡(そ)上(じょう)するため、この時期に湖岸の河口近くに集まってくる。大津市内の釣具店によると、今年は例年より1カ月ほど遅く4月中旬から釣れ始めた。針が10本ほどついた仕掛けで狙い、多い人で100匹以上の釣果があるという。
 同市におの浜1丁目の河口で、5−10センチのコアユを50匹ほど釣り上げていた近くの中西正雄さん(60)は「昔ほど釣れなくなったが、毎年楽しみにしている。天ぷらで揚げたてを食べるとおいしい」と笑みをこぼしていた。

■いっぱい子ども産んでね 能登川北小児童、ニゴロブナを放流 07/05/24 京都新聞電子版
 滋賀県東近江市の能登川北小の児童たちが24日、学校近くの水田にニゴロブナ15匹を放流した。フナは田で産卵し、水を抜く来月下旬ごろには、育った稚魚を捕まえて近くの川に放す。
 地元住民らでつくる環境保護団体「能登川地区みずすまし協議会」(長谷川美雄会長)が、魚の産卵場にもなる水田の役割を学んでもらおうと4年前から毎年行っている。この日は、4年生14人が参加した。
 児童たちは、学校でニゴロブナの生態について説明を受けた後、学校近くの水田へ移動。時折飛び跳ねるニゴロブナに歓声を上げながら、田んぼの中に作られた約2メートル四方の産卵場に放流していった。木下ひなのちゃん(9つ)は「かわいい子どもをたくさん産んでほしい」と話していた。

■ダム貯水減で渇水本部=琵琶湖も大幅水位低下−国交省 07/05/24 jijicom
 少雨の影響で四国地方や中部地方などのダムが取水制限を始めたのを受け、国土交通省は24日、渇水対策本部(本部長・門松武河川局長)の設置を発表した。同本部の設置は2005年6月以来約2年ぶり。水需要が高まるシーズンを控え、同省は情報収集を強化し、ダムの貯水状況を監視していく。
 現在、取水制限が行われているのは、宮川水系・宮川ダム(三重県)、日野川水系・菅沢ダム(鳥取県)、吉野川水系・早明浦ダム(高知県)など4水系。
 特に四国は渇水が深刻な状況で、那賀川水系の長安口、小見野々の両ダム(徳島県)では利水用の水が底を突き、25日以降、下流のダムから水を補給してしのぐ。阿南市内の一部企業が操業をストップするなどの影響が出ているという。
 吉野川水系の早明浦ダムや銅山川の3ダム(愛媛県)の貯水率も、それぞれ61.3%、25.2%と、平年を大きく下回っている。
 また、国交省琵琶湖河川事務所によると、琵琶湖の水位は24日午前6時現在で通常よりも約50センチ低い状況。同事務所は「この時期にここまで低いのは前例がない」と話している。

■少雨の琵琶湖、広がる不安 水位低下で渇水懸念 魚の産卵にも影響 07/05/24 京都新聞電子版
 少雪、少雨の影響で、琵琶湖の水位が記録的な低さで推移している。水位上昇が欠かせないコイ・フナ類の産卵に深刻な影響が懸念されるほか、夏場の渇水への不安が広がりつつある。滋賀県は今月、国土交通省に水位低下を防ぐ早急な対応をとるよう要望した。
 4、5月の水位は平年を30センチ前後下回る状況で推移しており、1992年の瀬田川洗堰の操作規則制定以降では過去最低レベルが続く。24日現在もマイナス19センチで、平年より31センチ低い。
 彦根地方気象台によると、平年の1−5月の降水量は計600ミリを超えるが、今年は計371ミリ(23日現在)にとどまっている。
 コイ・フナが卵を産み付ける湖岸のヨシ帯が水につからないことから、産卵への影響が指摘されている。産卵状況を毎日調査している国交省琵琶湖河川事務所によると、草津市新浜町では昨年4−5月に計約500万粒の産卵を確認したが、本年度は10万粒以上を確認したのがまだ1回しかない。
 同事務所は「まとまった雨があれば、一気に産卵するかもしれない」と期待をつなぐが、県琵琶湖・環境科学研究センターの西野麻知子部門長は「コイ・フナの産卵量は70年の1割程度に減っており、それが4、5月に集中している。少雨の影響は避けられない」と懸念する。
 貯水率が6割を切った永源寺ダム(東近江市)の農業用水を使う愛荘町は、水確保に頭を悩ませている。13日以降、同ダムからの送水が2日おきになり、補給用の地下水も枯れ始めた。同町の西沢文博農林商工課長は「水が足りないという住民の苦情も出ている。地下水は雨で回復しにくく、夏が心配だ」と話す。
 県は1日、国交省近畿地方整備局に対し、きめ細かな堰の操作や、他府県のダムの水を優先して使うことを要望した。琵琶湖河川事務所は「この時期にこれだけ水位が低いことは前例がない」としており、引き続き琵琶湖からの放流を必要最低限にとどめ、水位維持に努めるとしている。

■琵琶湖で赤潮の兆候 本年度初、上水道に影響なし 07/05/25 Chunichi Web Press滋賀
 二十四日午後二時ごろ、守山市と野洲市沖の琵琶湖で、植物プランクトン「ウログレナ・アメリカーナ」による淡水赤潮の兆候が本年度初めて確認された。臭気はなく、上水道への影響もないという。
 県琵琶湖再生課によると、琵琶湖大橋に近い守山市沖一キロで長さ三百メートル、幅百メートル、野洲市吉川沖約三キロで長さ約千メートル、幅約二十メートルにわたり湖面が茶褐色に染まっていた。
 県琵琶湖環境科学研究センターで、湖水一ミリリットル中のプランクトン群体数を調べたところ、守山市沖で百三十四、野洲市沖で七十七を確認した。県は三百以上の場合に「赤潮発生」としており、今回は「兆候」にとどまった。
 琵琶湖での赤潮は、昭和五十−六十年代に多くみられたが、近年は減少。水温が十五−二十度程度になる五月から六月にかけて発生することが多いという。昨年度の発生はなく、一昨年度も一日間一水域のみだった。(本安幸則)

■琵琶湖で赤潮の兆候を確認 07/05/25 京都新聞電子版
 滋賀県は24日、守山市今浜沖と野洲市吉川沖の琵琶湖で赤潮の兆候を確認した、と発表した。
 県琵琶湖再生課によると、植物プランクトンの発生数が一定量以下の場合、「発生」ではなく「兆候」と呼ぶ。守山市沖では長さ約300メートル、幅約100メートルにわたって湖水が茶褐色になった。赤潮は一昨年5月を最後に発生しておらず、兆候も2年ぶり。

■警鐘 赤潮大発生から30年 上 07/05/25 asahi.com滋賀
【環境悪化、白日の下に】
【琵琶湖がおかしい・・・色と異臭】
【研究者も予測できず】
 1977年5月27日。その日は風のない、どんよりとした晴れの日だったと、多くの人が記憶している。
 当時、県環境保全課の技師だった卯田太一郎(60)が午前中、通常業務をこなしていると、卓上の電話が鳴った。
 「琵琶湖がおかしい。変なにおいがする」
 相手は湖面の状態を日々チェックするため、県が委嘱した水質汚濁の監視員。興奮した声に「何事が起きたのか」と考えているうちに、異変を訴える市民の電話が相次いだ。
 卯田は同僚と異変があった旧志賀町の北小松へと車を走らせた。湖面は紅茶を大量に流したような色。生臭い異臭もした。ビーカーで水をとると、小さい粒が浮かんでいた。大津市内へと戻ると、湖面の色はさらに濃く、コーヒー色に変わっていた。浜大津で車を降りると、散歩していた人の大半が湖面を眺めていた。
 「何があったんですか」。そう聞かれても何も答えられなかった。草津市で生まれ育った卯田も、こんな琵琶湖は見たことがなかった。足が震えていた。
   ■   ■
 大発生した赤潮は、湖西岸を中心に現在の高島市から大津市に分布していた。発生は同年6月6日まで断続的に続いた。赤潮はすでに瀬戸内海など国内各地で確認されていたが、淡水の琵琶湖での大量発生は想定外の事態だった。
 採取した水から、原因となったプランクトンは「ウログレナ・アメリカーナ」であることが判明。その予兆は以前から出ていた。69年に京都市で水道水が異臭を放ち、72年には旧志賀町沖で小規模な赤潮現象が起きていた。研究者の記録をさかのぼれば、1910年代からウログレナは存在していたと考えられている。赤潮大発生は、少しずつ進行していた琵琶湖の環境悪化を白日の下にさらした。
 県は77年秋に京大水産実験所長だった故・門田元(はじめ)教授をはじめとする研究者10人に学問的な調査を依頼した。この「門田調査団」には発生前にイタリア・メルゴッツォ湖で琵琶湖と同じウログレナによる赤潮現象を研究していた中西正己・京大名誉教授(69)も加わっていた。
   ■   ■
 研究者たちにとっても初めての事態。ウログレナの知識があった中西でさえも琵琶湖での大発生を予想していなかった。門田はメンバーを、発生状況の調査班とウログレナを培養して増殖特性を解析する班に分け、発生機構を明らかにする方針を立てた。調査の結果リン濃度に加え、カリウムイオン濃度などが増殖に適した環境になっていたことが判明。さらに風や水温の影響でウログレナが集積し、赤潮が発生する過程を明らかにした。
 データは琵琶湖の富栄養化を示していた。過去の研究者が定説のように語っていた「琵琶湖は典型的な貧栄養湖」という常識が、実情とずれていたことを中西は実感した。あの大発生は琵琶湖が発したシグナルだったと、今も思っている。(敬称略)
     ◇
 現在も湖底の低酸素化や異常繁茂する水草など琵琶湖には多くの問題点が指摘されており、24日も2カ所で赤潮発生の兆候がみられた。しかし赤潮が大発生したときのように、危機感を共有することが困難になっているのが実情だ。30年前の「警鐘」は今も鳴り続けているか。過去と現在から再度検証する。

■琵琶湖:市民団体「うおの会」が在来魚の産卵調査 データはアクア琵琶で展示 07/05/25 Mainichi Interactive滋賀
 ◇水位を調整する瀬田川洗堰の操作に活用も
 琵琶湖全域での在来魚種の産卵状況を調査・研究し、一般向けにデータを公開するユニークな取り組みが、4月から大津市黒津4の資料館「アクア琵琶」で始まっている。データは将来的には琵琶湖の水位を調節する「瀬田川洗堰」(大津市)の操作にも反映される可能性もあり、注目を集める取り組みとなりそうだ。【高橋隆輔】
 データは、琵琶湖水系の水生生物の生態調査に当たる市民団体「琵琶湖博物館うおの会」が収集している。琵琶湖全域ともなると、リアルタイムの産卵データを収集し続けることは容易ではないが、同会は調査の経験も豊富で、学術論文の基礎データにも用いられるほど、調査の正確さへの信頼も高い。
 アクア琵琶は親子連れや、子どもだけの来客も目立つ。データは設けられた専用スペースに地図と共に示され、日によっては産み付けられたばかりの卵を顕微鏡で観察できるなど、市民に在来魚種への親しみをもってもらえるよう工夫されている。
 またこの市民発のデータの活用法は、啓発だけに留まらず、より大きな意義を持ちそうだ。
 国土交通省近畿地方整備局琵琶湖河川事務所では、03年ごろから水位をうまく調節し、在来魚種の卵のふ化をなるべく妨ぐことがないようにする試みを行っている。
 06年に湖岸3カ所でモニタリングしたところ、乾燥した卵は1・6%に留まるなど、着実な成果をあげている。
 今年度からは3地点での産卵調査結果を堰の調査に反映。1日に10万個以上の産卵が確認されると、ふ化し、泳ぎまわれるようになるまでの時間を確保するために5日間水位を維持することを運用に盛り込んだ。この操作の参考には、今年度は業者の調査した数値が採用されている。しかし、同事務所は「当然、将来的には(市民のデータの)活用を考えている」と意欲的だ。
 同会のデータは、会員が調査し、報告書を記入する方法で集められているため、データの把握に産卵からのタイムラグが生じることや、産卵の有無は把握できても、卵の個数までは調査項目に入っていないなどの課題がある。低コストで広範囲のデータが集まる利点もあるため、同事務所では今年度1年で集まったデータを見定め、活用法について検討を始める方針だ。
 近年、ダムなどの土木構造物の作用をうまく使い、生態系を回復させようという取り組みは世界的に注目を集めている。琵琶湖は流出河川が瀬田川1本のみしかなく、そこに設けた瀬田川洗堰という構造物を利用した環境操作が、広範囲の生態系に影響するという特殊な環境。貴重な実践・研究となりそうなだけに、市民データの今後の状況にも目が離せない。

■保津川の在来種守ろう 亀岡、地元の子ら外来種駆除 07/05/26 京都新聞電子版
 京都府亀岡市の保津川流域に生息する在来種の水生生物を守ろうと、地元の子どもたちが26日、外来種のブラックバスやブルーギルを駆除した。市地球環境子ども村が開講した自然観察教室の初回の取り組みで、捕獲した外来魚の食性なども観察した子どもたちは、すぐ近くには国の天然記念物アユモドキがいるだけに、在来種がずっとすめる環境を守る必要性を痛感したようだった。
 亀岡の豊かな自然を体感する教室「自然の楽園で遊ぼうよ!」を受講する同市内の小中学生12人が、同市保津町で駆除に加わった。保津川漁業協同組合の会員らが網や仕掛けを引き上げるたび、子どもたちはそばに近寄り、魚を水槽へ移して観察した。
 捕獲されたブラックバスの胃袋からは小エビが数匹見つかった。外来種の食性を目の当たりにした子どもたちは、一様に驚いた表情。亀岡中1年の中島健君(12)=同市古世町=は「アユモドキの生息地のすぐそばにも外来魚がいる。その怖さを実感した」と話していた。

■嘉田知事や国交省幹部らと意見交換 自民の琵琶湖保全小委員会 07/05/26 京都新聞電子版
 近畿地方の自民党国会議員でつくる党琵琶湖総合保全小委員会(小委員長・山下英利参院議員)が26日、大津市内で開かれ、嘉田由紀子滋賀県知事や国土交通省の幹部職員らと、琵琶湖の渇水対策などについて意見交換した。
 小委員会には地元県議や国土交通省の幹部職員ら約60人が出席。国交省近畿地方整備局の布村明彦局長が琵琶湖の水位について「少雨と少雪のダブルパンチで、例年になく低い状態が続いている」と説明した。
 委員からは「事前の防止策は」「今の制限水位は琵琶湖の生態系に影響を与えているのか」などの質問が出た。嘉田知事は「制限水位は治水目的だが、ホンモロコの産卵など生態系には大きな影響がある」と答えた。
 意見交換に先立ち、委員らは甲賀市土山町の青土ダムを視察し、渇水の状況などを確認した。 11月に開かれる「全国豊かな海づくり大会」に関連し、琵琶湖の外来魚を駆除する釣り大会が27日、大津や彦根など滋賀県内6市の湖岸や川で催された。市民約1900人が参加し、ブルーギルとブラックバス計約430キロを釣り上げた。
 外来魚の駆除に参加したことがない市民に、琵琶湖の生態系の実情を知ってもらおうと、海づくり大会に向けたイベントを企画する湖づくりキャンペーン委員会が主催した。
 大津市島の関のなぎさ公園では、親子ら約370人が湖岸で釣り竿を出した。餌を付けた針を水中に入れると簡単に数センチの小さなブルーギルが釣れ、参加者は「また釣れた」と言っては、バケツに魚を放り込んでいた。
 大津市長等3丁目の無職遠藤隆文さん(65)は「固有種の卵を食べる外来種を、少しでも減らしたい」と話していた。

■琵琶湖上から竹生島など視察 安倍首相、来月2日に滋賀訪問 07/05/26 京都新聞電子版
 自民党の山下英利参院議員は26日、安倍晋三首相が6月2日に滋賀県を訪れ、琵琶湖上から竹生島(長浜市)などを視察することを明らかにした。嘉田由紀子知事も同行するという。
 山下参院議員は「首相は琵琶湖の環境保全に関心を持っている。嘉田知事には県が抱える環境問題の現状について説明してもらう」と述べた。

■ブラックバス駆除へ作戦開始 07/05/26 新潟日報ネット版
 在来種を脅かす肉食外来種ブラックバス(オオクチバス)を駆除するため、十日町市の中魚沼漁業協同組合(長谷川克一組合長)は今年初めて、池に人工産卵床を設置し、卵からの駆除を試みている。オオクチバスは産卵後、卵に寄り添い外敵を防ぐ習性があるため、人工床に産卵させられれば、将来的に網などを使って成魚の捕獲もできると期待されている。
 同漁協が人工産卵床を設置したのは同市高島の池「神明の巻」。同所での産卵期は6月初めから中旬ごろとみられ、今月中旬から駆除作戦をスタートさせた。市民団体や研究家でつくる「全国ブラックバス防除市民ネットワーク」(東京)の協力を得た。
 産卵床は縦50センチ、幅70センチほどのプラスチックトレーに小石を敷き詰めたもの。岸から2メートル離れた水深1メートルほどの場所に5つ置いた。漁協組合員が3、4日置きにチェックしているが、今のところ産卵はない。
 オオクチバスの産卵は、オスが砂利底にすり鉢状の巣を堀り、メスを呼び込んで行われるという。全国内水面漁連のデータによると、「水温19・6度なら産卵から3日、同15・6度なら4日でふ化する」という。
 「神明の巻」にはコイやヘラブナなどが生息しているが、稚魚やメダカの数が減っている。中魚沼漁協では2004年から駆除をスタート。刺し網方式を採用していたが、ヘラブナなどの個体を損傷させるケースもあったので、産卵床での駆除も試みることにした。
 長谷川組合長は「卵から駆除できれば効率的だ。完全駆除は難しいかもしれないが、一歩一歩でも前進していきたい」と話している。
 人工産卵床による駆除は宮城県などで実績があるが、県内水面試験場によると、県内では2004年6月に新発田市の内ノ倉ダムで実施したが、産卵はなかった。

■松岡農水相が自殺=議員宿舎で首つり−安倍政権に打撃 07/05/27 jijicom
 松岡利勝農水相(62)が28日正午すぎ、東京都港区赤坂の議員宿舎の部屋で、首をつっているのが見つかった。心肺停止状態で意識不明の重体となり、慶応大学病院(東京都新宿区)へ搬送されたが、午後2時に死亡が確認された。警視庁赤坂署は自殺とみて、詳しい状況を調べている。政治資金問題で野党から追及を受けていた松岡農水相が自殺したことは、安倍政権にとって打撃となるのは必至だ。
 調べによると、秘書が同日正午すぎ、警護員とともに、部屋に入ったところ、リビングのドアのちょうつがいに、布でできた犬の散歩用ひものようなものを掛け、立った状態で首をつっていた。
 秘書は午前10時ごろ、農水相と話したが、正午ごろになっても、来ないため、部屋に入った。これまでに遺書は見つかっていないという。
 午後零時29分ごろ、119番があった。
 塩崎恭久官房長官は首相官邸で会見し、午後零時18分ごろ、意識不明の状態で発見され、同1時に病院搬送されたことを明らかにした。
 松岡農水相の事務所は「詳しい状況は確認できない」としている。
 松岡農水相をめぐっては、緑資源機構(本部川崎市)の官製談合事件で、担当者が東京地検特捜部に独禁法違反容疑で逮捕された公益法人「森公弘済会」(千代田区)も加盟する業界団体「特定森林地域協議会」(特森協、解散)の政治団体「特森懇話会」(特森懇、同)などから約1億3100万円の献金を受けていた問題を、野党が国会で追及していた。

■洗堰の全閉操作「原則行わず」 国交省、淀川水系整備で基本方針案 07/05/28 京都新聞電子版
 琵琶湖からの放流量を調節する瀬田川洗堰(大津市)の「全閉操作」について、国土交通省は28日の淀川水系河川整備基本方針小委員会で、人為的に琵琶湖沿岸の治水リスクを高めることになるとして「原則として行わない」とする基本方針案を示した。近年の少雨化傾向や自然環境を重視し、流域が一体となった異常渇水対策の必要性や水域ごとに守る生物なども盛り込んだ。
 素案には、1月に示した基本理念に基づき、「一部の地域の犠牲を前提として、その他の地域の安全が確保されるものではなく、流域全体の安全度の向上を図る必要がある」との方針が盛り込まれ、洪水時の洗堰の放流量をゼロとする現行の淀川水系工事実施基本計画の考え方を否定した。洪水時の洗堰からの放流量については「洗堰設置前と同程度は流下させる」とした。
 流れが狭い保津峡(亀岡市)に関して「流域全体の協力のもと、必要最小限の範囲で流下能力を増大させる」と、開削する方向が示された。
 琵琶湖で最も水位が上昇した1896(明治29)年の洪水について、計画規模を上回る洪水対策として「実績洪水であることにかんがみ、下流への被害を増大させない範囲でハード、ソフト両面にわたる対策を講ずる」と位置づけた。
 この日の委員会で、滋賀県の嘉田由紀子知事は「洗堰の全閉解消が位置づけられたことは歴史的に重要な意味がある。今後、下流を含めたしっかりした条件整備が必要」と述べた。一方、京都府の森田悦三土木建築部長は「洗堰の全閉解消や狭さく部の開削は手法であり、手法を先に見据えた議論の進め方は理解しがたい」と話した。

■琵琶湖に肉食の北米ナマズ 03年以来の捕獲 繁殖を警戒 07/05/28 京都新聞電子版
 ナマズの仲間で特定外来生物に指定されている北米大陸原産のチャネルキャットフィッシュが28日、大津市の琵琶湖で捕獲された。滋賀県立琵琶湖博物館によると、捕獲は2003年以来で3匹目という。
 捕獲されたのは、全長32センチ、体重410グラム。同日朝、大津市の膳所公園沖ではえ縄漁をしていた湖南漁業組合員が捕獲し、同博物館に持ち込んだ。
 琵琶湖博物館では「在来の生態系に悪影響を与える外来魚。まだ琵琶湖で繁殖しているとは言えないが、注意は必要だ。見つけたら、県や博物館に届けてほしい」と警戒している。
 チャネルキャットフィッシュは、魚や甲殻類を食べる肉食魚。霞ケ浦では2000年ごろから大繁殖し、深刻な漁業被害を与えている。琵琶湖では01年に西浅井町沖で、03年に今津町沖で捕獲された。琵琶湖への無許可放流は処罰対象になる。

■チャネルキャットフィッシュ:特定外来生物、琵琶湖で4年ぶり捕獲 07/05/29 Mainichi Interactive滋賀
◇生態系に悪影響の恐れ、注意呼びかけ
 県立琵琶湖博物館は28日、大津市沖の琵琶湖で特定外来生物のナマズの仲間「チャネルキャットフィッシュ」が捕獲されたと発表した。全長32センチ、重さ410グラムで、琵琶湖での捕獲は03年6月以来、3例目。茨城県の霞ケ浦などでは大繁殖するなど、生態系に悪影響を与える恐れが高いことから、同館は注意を呼びかけている。
 この魚は北米原産で、国内に食用として持ち込まれたが、肉食性のため、各地で生態系への影響や漁業被害が報告され、05年にオオクチバスなどと同時に特定外来生物に指定された。
 今回は28日朝に大津市丸の内町の膳所城跡公園沖の琵琶湖で湖南漁協組合員が発見。同館は、観賞用が逃げたか、故意に放流されたと見ており、「琵琶湖でも越冬して繁殖可能で、放流などしないでほしい」としている。【阿部雄介】

■水上バイクが琵琶湖環境に悪影響 市民団体が嘉田知事に調査書提出 07/05/29 京都新聞電子版
 琵琶湖の環境保全に取り組む研究者らでつくる市民団体「琵琶湖市民大学」は29日、嘉田由紀子滋賀県知事に、水上バイクが琵琶湖環境に及ぼす影響をまとめた調査報告書を提出し、走行規制の強化などを求めた。
 同大学の中地重晴事務局長(50)ら9人が大津市の県庁を訪れ▽水上バイクが環境に与える影響について詳細な調査をする▽航行規制水域の距離を再検討する▽水上バイクの利用管理を行う▽水道の取水口における走行を禁止する−の4点を要望した。
 中地事務局長は「あらためて琵琶湖レジャー利用適正化条例を見直し、最終的には走行を禁止してほしい」としている。

■県実施本部を設置 大津の「全国海づくり大会」で 07/05/29 京都新聞電子版
 11月10、11の両日に大津市で開かれる「全国豊かな海づくり大会 びわ湖大会」の県実施本部が29日、設立された。本部長に就任した嘉田由紀子知事は「琵琶湖の大きな価値を、次世代につなげる大会にしたい」と語った。
 県庁であった同本部の初会合で、嘉田知事は「準備にはさまざまな苦労もあるが、一丸となって大会の成功に取り組みたい」と述べた。
 副本部長となる目片信大津市長の代理で出席した佐藤賢同市副市長は、「大津を全国にアピールする良い機会」として、JR大津駅前から琵琶湖に向かう道路をイルミネーションで飾る考えを明らかにした。また、湖上パレードや放流事業などで協力する県水産団体推進協議会の鳥塚五十三会長は「大会を機に、琵琶湖本来の魚族の復活を目指したい」と話した。
 同大会は大津市の大津港やなぎさ公園などを会場に開催され、琵琶湖の漁業や環境について考える多くの行事が予定されている。

■ブラックバス:南幌で完全駆除 報告3湖沼で完了 07/05/29 Mainichi Interactive北海道
 道漁業管理課は28日、空知管内南幌町の南幌親水公園の池で、ブラックバスを完全駆除したと発表した。これで道内で生息の報告があった3湖沼はすべて駆除が完了した。ブラックバスは在来魚を食べて生態系を壊すため、飼育や放流が規制される特定外来生物に指定されているが、全国で駆除には手を焼いている。同課は「まだ知られていない場所に生息している可能性がある。生息が確認されればその都度駆除していく」と話している。
 同公園では03年に駆除を始め、これまでに163匹を捕獲。昨年の3回の作業に続き、28日にも1匹も捕獲できなかったため、駆除完了と判断した。渡島管内七飯町の大沼は01〜05年、後志管内余市町の余市ダムでは02年に完全駆除している。
 同課は今後、釣り人らの密放流を警戒する一方、釣り上げたとの情報の収集に努め、問題があれば早急に対応するという。【去石信一】

■道がブラックバス一掃宣言 南幌の公園、大沼と余市ダムに続き 07/05/29 北海道新聞ネット版
【南幌】道は二十八日、空知管内南幌町の親水公園で外来魚ブラックバスをすべて駆除したと発表した。すでに渡島管内七飯町の大沼国定公園と後志管内余市町の余市ダムでは駆除が終わっており、道が生息を確認した湖沼でのブラックバスは一掃されたことになる。
 ただ江別市の池などでブラックバスの目撃情報が寄せられており、道は調査を継続していく。
 南幌では釣り人が放したとみられるブラックバスを二○○二年に道が確認し、駆除を目的とした捕獲調査を始めた。○三−○五年に計百六十三匹を捕まえたが昨年は三度の調査で見つからず、この日も捕獲されなかったことからすべて駆除したと判断した。
 ブラックバス放流は道が規則で禁止しているほか、○五年に罰則が重い外来種被害防止法が施行され規制が強化された。

■ニゴロブナ:「早くタマゴ産んでね」竜王西小3年生が放流 07/05/31 Mainichi Interactive滋賀
 竜王町鵜川の田んぼで30日、「魚のゆりかご水田学習会in鵜川」が開かれ、竜王西小(北川豊海校長)の3年生34人が雨の中、田んぼにニゴロブナの親魚二十数匹を放流した。
 琵琶湖の固有種を放流し、産卵や稚魚の成育状況を観察し、水田の機能を学ぶため、日野川流域みずすまし推進協議会などの協力で開いた。
 北川校長と県東近江振興局田園振興第一課の職員からフナと田んぼの関係などを聞いた後、産卵間近な3年目のニゴロブナ(体長約20センチ)をバケツに入れ、「早くタマゴを産み、赤ちゃんを育ててね」と田んぼに一匹ずつ放流。
 ニゴロブナの生態を知っている児童もいたが、初めて触る子もおり、「ヌルヌルしているがかわいい」と大喜び。今後、産卵や稚魚の成育を観察し、6月末に稚魚も放流する。【斎藤和夫】

■外来魚800匹を駆除 薩摩川内・藺牟田池 バス釣り大会に小学生ら130人 07/05/31 南日本新聞373news.com
 ラムサール条約に登録されている薩摩川内市祁答院町の藺牟田池で27日、「ブラックバス駆除釣り大会」があった。今年で2回目の大会には同市祁答院町、入来町内の小学生100人や保護者ら計約130人が参加。約800匹の外来魚を「駆除」し、生態系回復の大切さを学んだ。
 大会は入来祁答院ライオンズクラブ(福元忠一会長)主催。池のほとりに散らばった8小学校の5、6年生らは、ミミズのエサを付けた竹ざおやルアーを付けた釣りざおを手に約4時間当たりを待った。釣果は10匹前後が目立ったが、自己申告で70匹以上の小学生も。ブラックバスはほとんど釣れず、体長10センチ前後のブルーギルがほとんどだった。
 同市入来町副田、会社員横江忍さん(33)は長男の副田小6年、拓実君(11)と参加し体長66センチの雷魚を釣った。横江さんは「今年は5、6回釣りに来たが、外来魚駆除の大切さを親子でよく話す」。入来小6年の山本竜平君(11)も「ブルーギルを10匹くらい釣った。ベッコウトンボがいるのは知っていたが、ヤゴが外来魚に食べられているとは知らなかった」と話した。
 同ライオンズクラブの福元会長は「池に生息する外来魚の数を考えるとわずかな駆除にしかならないが、外来魚を撲滅し生態系を守る大切さを子供たちが知る機会になってほしい」と語った。

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