琵琶湖の湖底から
(2007/03)

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■琵琶湖いきもの図鑑:/40 カイツブリ コミカルな「県の鳥」 07/03/01 Mainichi Interactive滋賀
◇カイツブリ(体長約25センチ、カイツブリ科)
 滋賀県の鳥に指定されています。古くは鳰(にお)と呼ばれ、数多く暮らす琵琶湖には「鳰の海」との名もありました。現在でも大津市には「におの浜」の地名が残ります。
 水にもぐり、魚などの水生生物を食べます。その水中を素早く歩き回り、時折呼吸のために水面に顔を出す姿には、あまり他の鳥には見かけないコミカルさがあります。
 ヨシ原の中などの水面に、水草で巣を作ります。最近はそのヨシ原がなくなったり、せっかく作ってもプレジャーボートによって破壊されたり、雛(ひな)が外来魚に食べられたり、生息が脅かされています。
 05年版県レッドデータブックでは希少種に指定。「滋賀県の鳥」も生きていけない環境になってしまったら、それでも「環境先進県滋賀」だといえるでしょうか。【高橋隆輔】

■藺牟田池で外来魚の駆除と調査 07/03/01 南日本放送ホームページ
絶滅の恐れがあるベッコウトンボが棲息している薩摩川内市の藺牟田池でベッコウトンボの幼虫を食べるオオクチバスなどの外来魚の駆除と調査がきょう行われました。藺牟田池は、国際的にも重要な湿地としてラムサール条約に登録され、絶滅の恐れがある希少野生動植物種のベッコウトンボが棲息しています。しかし、オオクチバスやブルーギルなどの外来魚が10年以上前から藺牟田池に棲息するようになり、ベッコウトンボの幼虫などを餌として食べることが確認されています。環境省ではベッコウトンボなど貴重な生態系を守ろうと実態調査に乗り出しており、きょうは外来魚を捕獲するために仕掛けられていた網や籠が引き上げられました。そして、フナなどの魚に混じりオオクチバスなどの外来魚も捕獲されました。今後の捕獲方法としては、人工産卵床の設置も検討されています。この人工産卵床はプラスチックの枠の上にオオクチバスが産卵場所として好む砂利を敷きつめ、その周りには捕獲用の網を張ります。人工産卵床による外来魚の捕獲は、全国的には効果が確認されていますが、九州では初めての取り組みです。今月末には藺牟田池の数十か所に人工産卵床を設置する予定で本格的な捕獲作戦がスタートします。

■ホンモロコ料理おいしい 販路拡大へ草津で試食会 07/03/02 京都新聞電子版
 滋賀県草津市内で養殖した琵琶湖の固有魚「ホンモロコ」の消費を広げようと2日、同市西大路町のホテルでホンモロコを使った料理の試食会が行われた。市内の料理店や鮮魚店主など約50人が参加し、洋風や中華風に料理された魚を味わった。
 養殖モロコを使ったソテーをはじめ、赤ワイントマト煮や揚げギョーザ、ピザなど計9種類の料理を出した。試食した参加者は「魚のくさみが少なく、洋風の味付けも合う」「ほろ苦さがおいしい。うちの店でも出せるかも」と感想を述べ合っていた。
 同市は2005年度から「市の特産品に」とホンモロコの養殖に取り組んでおり、本年度は民間への稚魚提供も始めた。この日の試食会は、販路拡大のため、市内の店で料理や販売に使ってもらおうと、市内漁業者などでつくる市水産振興協議会が開いた。

■琵琶湖の内湖の多様性探る 滋賀大環境センター、大津でシンポ 07/03/04 京都新聞電子版

 琵琶湖の内湖とヨシ地の生物や文化の多様性をテーマにしたシンポジウムが3日、大津市打出浜のコラボしが21で開かれた。市民ら約40人は専門家の話に熱心に耳を傾けていた。
 滋賀大環境総合研究センターが主催した。滋賀県琵琶湖・環境科学研究センターの西野麻知子総括研究員が「内湖の生物多様性保全・修復に向けて」と題して講演した。
 西野総括研究員は内湖には貴重な植物や在来魚の種類が多いことや干拓の影響によって内湖の面積が減っていることを紹介し、「自然再生への答えは一つではない。目標を定め、目指す方向が合っているかを確認したり、科学的に調べた結果を仮説にフィードバックすることが大切」と訴えた。

■熊野市などの観光や事業に影響 国道土砂崩れ、復旧の見通し立たず 07/03/04 Chunichi Web Press三重
【牟婁】奈良県上北山村の国道169号で土砂崩れが発生し、3人が死亡した事故から1カ月余り。現場は復旧の見通しが立っておらず、通行止めが続いたままだ。同国道は関西と東紀州地域をつなぐ幹線道路で、熊野市などの観光や事業に影響を与えている。(桜井祐二)
 奈良県は2日、県道大台ケ原線など25キロ区間の冬季通行止めを解除、国道169号の迂回(うかい)路としたが、片側交互通行など規制が多く、影響の緩和は難しそうだ。
 迂回路は急カーブが連続し、急こう配もある。このため、片側交互通行区間は13・5キロにも上る。通行時間も午前8時−午後5時30分に限られ、積載量2トン以下の普通車しか通行できない。
 同国道につながる国道309号沿いに事業所を構える牟婁合同運送(熊野市飛鳥町)は「今回の迂回路は普通車だけで運送業には関係ない。1日に約10台が国道169号を使っていた。和歌山回りなどへ迂回すると100キロは余分に走り、燃料費だけで月に200万円も余分にかかる」と深刻だ。
 同国道は関西からの釣り客も多く利用する。同市五郷町の釣具店主は「客足はいつもの1割程度。釣り客は夜に移動するので、今回の迂回路も関係ない」とあきらめ顔だ。
 同市磯崎町の尾崎渡船は「例年2月は約250人の釣り客が来るが今年は60人ほど。関西からの客が多いので、何とかしてほしい」と話していた。
 同市観光公社の柴田敏彦社長は「これから行楽シーズンを迎えるが、今のままでは観光客が減ってしまう」と心配していた。

■濠の生態系脅かす外来魚 富山城址公園で5種発見 北米原産カメも 07/03/04 Chunichi Web Press富山
 富山市科学文化センター(同市西中野町)の学芸員の研究発表会が四日、市国際交流センターであり、市民約三十人が参加した。富山城址(し)公園の濠(ほり)の水生生物と水質の調査では、人が放したと思われる外来種のブラックバスやミシシッピアカミミガメが見つかったことが報告された。
 濠の調査は、六人が共同で城址公園の改修工事でヘドロを固めるため水が抜かれた昨年に実施された。コイなどの魚類は十種、中国原産のハクレン、ソウギョ、北米原産のオオクチバスなどの外来魚は、国内のほかの場所からの移入種も含めると五種が確認された。
 幼体がミドリガメとして売られている北米原産のミシシッピアカミミガメの死がいも確認された。成長すると飼い主がもてあまして捨てられることが多いカメで、聞いていた主婦(64)は「日本古来の生物を絶滅させてしまう。飼い主は意識してほしい」と話していた。
 水質では、常願寺川扇状地の地下水の特徴を反映し、カルシウムやマグネシウムなどの濃度が高かったという。(北山真由子)

■暑い!暑い!もう夏? 07/03/05 asahi.com滋賀
【東近江22.7度彦根19.9度大津21.8度】
【「バテました」62人棄権/びわ湖毎日マラソン】
 4日の県内は青空が広がり、半袖でも汗ばむほどの陽気となった。彦根地方気象台によると、最高気温は東近江市で22.7度と5月下旬並みを記録。彦根市では19.9度と4月下旬並み、大津市では21.8度と5月上旬並みの暖かさとなった。
 春の近江路を駆け抜ける第62回びわ湖毎日マラソン大会(日本陸上競技連盟、毎日新聞社など主催)は4日午後0時半に大津市御陵町の皇子山陸上競技場をスタート。しかし、大津市の気温は午後2時に19.1度まで上がり、参加した152人のうち62人が途中棄権した。前回の優勝選手も25キロ地点を前に棄権するなど波乱の展開になった。
 琵琶湖岸を東へ走り、瀬田川洗堰(あらいぜき)を渡って草津市新浜町で折り返すコース。優勝したのはサムソン・ラマダニ選手(タンザニア)で、2時間10分43秒。県内から出場した選手の中でトップでゴールしたのは下村悟選手(パナホーム)。2時間24分51秒(29位)と健闘した。下村選手は「とにかく暑かったが、知人や家族が沿道から応援してくれて勇気づけられた」と汗をぬぐっていた。

■釣り糸絡まる幼鳥たすけたい 草津・コハクチョウ愛する会 07/03/06 京都新聞電子版
 滋賀県草津市志那中町の琵琶湖で足に釣り糸が絡まったコハクチョウの幼鳥1羽が見つかり、環境ボランティアグループが6日、幼鳥を保護しようと捜索活動を行った。絡まったのは釣り人が捨てた釣り糸や針とみられ、会員たちは「早く保護しないと、餌が食べられず死んでしまう」と不安を募らせている。
 湖岸で観察を続ける環境ボランティア「琵琶湖草津湖岸コハクチョウを愛する会」の会員が5日午後、様子のおかしい幼鳥を見つけた。幼鳥は右足に赤い釣り糸がきつく絡まり、くちばしからは釣り針が垂れ下がっていた。糸をほぐそうとしてか、しきりに右足をつっついていたという。
 餌を食べられない恐れがあるため、保護しようとしたが、幼鳥は沖に泳ぎ去った。6日は早朝から日没まで、会員13人が双眼鏡などを使って湖岸一帯を探したが、発見できなかった。7日以降も捜索を続ける。
 湖岸の清掃も行っている同会の吉岡美佐子事務局長(59)によると、近くにはマナーの悪い釣り人が捨てた釣り糸が散乱している場所もあり、4年ほど前にも同様のコハクチョウが見つかったという。
 吉岡事務局長は「ヨシ原などに隠れていると思うが、無事でいてほしい」と話している。

■コハクチョウよかったね 釣り糸絡まった幼鳥、守山で保護 07/03/08 京都新聞電子版
 滋賀県草津市の琵琶湖で足に釣り糸が絡まっていたコハクチョウの幼鳥が8日、守山市の湖岸で保護された。餌が食べられない状態で、保護した愛鳥家は「2度と起こらないよう、釣りのマナーを考えて」と訴えた。
 午前8時半ごろ、環境ボランティア「琵琶湖草津湖岸コハクチョウを愛する会」の会員が草津市下物町の湖岸で幼鳥を見つけた。守山市赤野井町のヨシ原まで幼鳥を追って、会員ら3人がボートで近づき、2時間後に網で捕獲した。
 幼鳥は、会員が5日に見つけた時と同様に、右足とくちばしに釣り人が放置したとみられる釣り糸や針が絡まっていた。野洲市の動物病院で、釣り針を抜くなどの応急処置をした。獣医師によると、釣り糸で舌が傷ついて餌を食べられない状態で、抗生物質や栄養剤を投与している。
 回復を待って放す。同会の吉岡美佐子事務局長(59)は「無事でよかった。回復して仲間のところに戻れるようになって」と話した。

■負傷コハクチョウ守山の湖岸無事に保護 07/03/09 asahi.com滋賀
 釣り糸が足にからまるなどしたコハクチョウの幼鳥を8日、守山市赤野井町の琵琶湖岸で、「琵琶湖草津湖岸コハクチョウを愛する会」が保護した=写真、同会提供。くちばしが傷つきエサを食べられない状態で、同会のメンバーらが動物病院へ連れて行った。
 同会は5日に草津市の琵琶湖岸でこのコハクチョウを見つけた後、救助のため捜していた。足にからまった釣り糸を取ろうとしてくちばしを傷つけたとみられ、大きさからみて体重は6キロあったとみられるが、4.5キロに落ちていたという。
 同会の吉岡美佐子事務局長は「無事保護できてよかったが、コハクチョウの群れはすでに琵琶湖から飛び立っており、どうやって自然に返すのかが課題」と話している。

■体に釣り針のコハクチョウ保護 守山で愛鳥団体 07/03/09 Chunichi Web Press滋賀
【湖南】翼の自由を奪われた幼鳥の命が守られた。愛鳥グループの会員たちが8日、守山市赤野井町の琵琶湖岸で、釣り針が刺さって飛べなくなったコハクチョウを保護した。
 グループは、「琵琶湖草津湖岸コハクチョウを愛する会」。午前8時ごろ、会員が湖岸から幼鳥を発見。約10人が交代で追い、同10時半ごろ、ヨシ原に逃げ込んだところをボートから網を投げ、捕まえた。
 くちばしに1本、右足に4本の釣り針が刺さっており、野洲市内の動物病院へ。口の中を切って餌は食べられず、体重は4・75キログラムと標準の8割ほど。すぐには放鳥せず、3日から1週間ほど見守ることになった。
 会員が5日午後に幼鳥を発見。以来、探していた。
 会の吉岡美佐子事務局長(59)は「釣り人はしっかりマナーを守ってほしい」と訴えていた。(内山田正夫)

■暖冬で琵琶湖ピンチ 深層部が低酸素化で「全循環」不完全 07/03/10 京都新聞電子版
 記録的な暖冬の影響で、琵琶湖北湖の水が冬に上下層で混ざり合う「全循環」が、3月に入っても不完全であることが10日、滋賀県琵琶湖・環境科学研究センター(大津市)の調査で分かった。深層の酸素濃度が例年に比べて極端に低く、この時期に上層の酸素濃度と同レベルまで回復していない事態は、1979年の調査開始以来初めてという。夏に向けて湖底の低酸素化が拡大する恐れもあり、同センターは「低酸素化が進めば、底生生物などの生息環境に影響が出る可能性もある」と危機感を募らせている。
 琵琶湖の酸素濃度は、水温が上がる夏から秋に、湖底のバクテリアが有機物の分解に酸素を消費することで下がる。冬になると、外気で冷やされて比重が重くなった酸素を含んだ表層の水や雪解け水が対流し、湖底に酸素を供給する。
 同センターが9日、長浜市沖約5キロの北湖で水1リットル中に溶けた酸素量を調べたところ、表層から水深約50メートルまでは約10・6ミリグラムだったが、深くなると急に下がり、水深約70メートルでは約6・4ミリグラムと極端に低かった。
 高島市沖約5キロでも、水深約50メートルまでは表層と同レベルだったが、水深約90メートルでは約8・1ミリグラムにとどまった。
 同センターによると、例年3月には湖底の酸素濃度が表層と同レベルの1リットル中10ミリグラム前後まで回復するが、今後の気象予測や積雪状況から「完全に循環する可能性は非常に低い」という。
 この事態を受け、滋賀県内の大学や研究機関の研究者有志らが10日午前、大津市内で会合を開き、北湖の水が完全に混ざっていない事実を確認した。その上で今後、協力して琵琶湖の監視を続けることを申し合わせる共同声明を発表した。
 声明に参加した同センターの熊谷道夫・琵琶湖研究部門長は「3月になっても酸素濃度が戻らないのは異常だ。今後、低酸素状態が恒常化する恐れもあり、注視しなければならない」と話している。

■ヨシ焼き:湖西に春の風物詩−−高島 07/03/10 Mainichi Interactive滋賀
 琵琶湖の三大ヨシ原の一つ、高島市新旭町針江のヨシ群落で9日、刈り取り後のヨシ原に火を入れて生育を促すヨシ焼きがあり、多くの人が湖西地域に春の訪れを告げる風物詩を見守った。
 同群落(約2・3ヘクタール)のヨシ焼きは、琵琶湖の水の浄化作用を持つヨシ原を保全するため、5年前から毎年実施している。地元のボランティアグループなど市内12団体が昨年末、ヨシ焼きに備えて高く伸びたヨシを刈り取った。
 この日は刈り取り後に残った乾ききったヨシや雑草などにガスバーナーで火が入れられた。端からゆっくりと炎が上がると、カメラマンらが盛んにシャッターを切っていた。【近藤修史】

■水産懇話会:琵琶湖固有種やアユなど、21件の研究成果発表−−彦根・県水試 07/03/10 Mainichi Interactive滋賀
 県水産試験場(彦根市)で9日、研究員が今年度に取り組んだ試験研究の成果を発表する水産懇話会が開かれた。琵琶湖の固有種のニゴロブナやホンモロコに関するものや、琵琶湖産アユの漁況予測や冷水病対策など計21件の発表があり、水産や漁業、大学関係者ら約50人が興味深く聞いた。
 琵琶湖産のアユに関する研究は4件。生物資源担当の酒井明久さんは「琵琶湖産アユにおける冬季前後の個体数関係」と題して報告。94年以降で冬季の湖水温が最も低かった06年は3月以降急激に不漁になったことや、過去の冬季の湖水温と春以降の漁獲状況の関係などをもとに、「春以降の資源水準の予測は冬季の水温変化を踏まえて行う必要がある」と提案。アユの冷水病に関する報告も2件あった。
 栽培技術担当の根本守仁さんは、西の湖で02〜05年に実施した、琵琶湖固有種「ワタカ」の種苗放流の効果を報告。食性から水草大量繁茂の抑制に効果があるワタカは、その数が激減している。「西の湖に放流したワタカ種苗が琵琶湖にも広がっていることが確認された。より効果的な種苗放流が実施出来るよう種苗生産などの技術を改良したい」とした。
 「天然ホンモロコの産卵時期と性比の関係」や「ホンモロコのふ化仔(し)魚生産方法の改良」などホンモロコに関する3件やニゴロブナに関する発表もあった。【松井圀夫】

■外来魚退治、児童にお願い 阿武隈川釣り大会 06/03/10 福島民報@minpo
 急速に繁殖している外来魚ブラックバスの駆除に向け、福島県と国土交通省、阿武隈川漁協などは子どもの手を借りた駆除作戦に乗り出す。福島大などとともに実行委員会を組織し新年度、初の小学生バス釣り大会を福島市の阿武隈川で開く。関係機関はブラックバスの増殖を食い止めるため、釣り人に釣ったあと川に再び放つ「キャッチ・アンド・リリース」をしないよう呼び掛けており、釣り大会で、次代を担う子どもたちにも再放流ストップを呼び掛ける。
 釣り大会は「バス・バスターズ!正義の味方がやってきた―小学生が阿武隈川を変えていく」(仮称)と題して、ゴールデンウイーク後から6月中旬までの土曜日、福島市の鎌田大橋右岸上流部での開催を予定している。市内の釣具店などの協力を得て小学生100人を募る。
 釣る対象はブラックバスのうち最近、急速に勢力を増しているコクチバスとオオクチバス、日本固有の魚の卵を食べてしまうブルーギルの3種類。釣果に応じて賞品を用意するほか、プロの調理師による釣った魚の試食会も開く。捨てるのではなく、調理して食べることで命の大切さも感じてもらう。
 4日、福島市で開かれた外来魚対応連絡会で阿武隈川漁協が大会開催を提案。実行委員会設立を申し合わせた。福島市や阿武隈川下流の宮城県の市町村との連携も図る。

■40隻の湖上パレード 第52回びわ湖開き 07/03/10 Chunichi Web Press
 湖国に春の訪れを告げる「第52回びわ湖開き」が10日、大津市の大津港一帯であり、観光船やクルーザーなど計約40隻の湖上パレードで観光シーズンの幕開けを祝った。
 NHK連続テレビ小説「芋たこなんきん」に、徳永家長女由利子役で出演する邑野(むらの)みあさん(20)とヒロイン町子の少女時代を演じた山崎奈々さん(12)の2人が、約300人の招待客を乗せた観光船「ミシガン」の1日船長を務めた。
 春本番を思わせる日差しの中、2人は甲板から“春の扉”を開くとされる長さ1・7メートル、重さ6キロの「黄金の鍵」を湖面に投下。水の恵みに感謝し、湖の安全を祈願した。
 大津市出身の邑野さんは「いつも琵琶湖で泳いでいました。親孝行できたようです」と笑顔で話した。

■ヨシ原の保全願い たいまつ赤々 びわ湖開き 07/03/10 京都新聞電子版
 「びわ湖開き」が行われた10日夜、琵琶湖の水質浄化やヨシ原の保全を願い、大津市の琵琶湖岸と瀬田川畔(はん)の6カ所で、市民が刈り取ったヨシで作った約500本の「ヨシたいまつ」が一斉に点火された。燃えさかる炎が湖岸を彩る中、市民らは琵琶湖の恵みに感謝した。
 大津市が、ヨシ原を保全する取り組み「湖辺ルネサンス〜大津のヨシ作戦」の最後を飾るイベントとして毎年この時期に行っている。堅田、雄琴、瀬田南など市内六学区で地元の住民らが冬に刈り取ったヨシを約3メートルのたいまつに仕立て湖岸に並べた。午後7時、一斉に点火され、炎の帯が琵琶湖を照らした。
 同市由美浜のなぎさ公園サンシャインビーチ一帯では、住民らが近くの和田神社で採取した火を、膳所に伝わる石鹿太鼓の合図で100本のたいまつにともした。観客ら集まった約2000人は幻想的な光景にしばし見とれていた。

■日本海側中心に大雪、近畿でも積雪 07/03/12 asahi.com
 発達した低気圧の影響で12日、北海道から中国地方にかけての日本海側を中心に大雪や強風の天気が続いた。新潟県湯沢町で62センチ、岐阜県白川村で47センチの積雪を記録したほか、海上も波の高さが6〜8メートルになるなど大しけの模様だ。大荒れの天気は13日朝まで続く見通しで、気象庁は暴風雪や波浪への警戒を呼びかけている。
 同庁によると、日本海北部と千島近海にある低気圧が急速に発達。日本付近が冬型の気圧配置に覆われ、寒気は太平洋側まで及んだ。
 名古屋市でも12日、最低気温が2月中旬並みの0.9度まで下がり、名古屋地方気象台はみぞれを観測した。
 JR東海道新幹線は同日午前、岐阜、滋賀県内の雪により、岐阜羽島―京都駅間を中心に徐行運転した。このため上下17本が16〜10分遅れ、約1万5000人に影響した。
 近畿地方でも11日夜から12日にかけて北部を中心に降雪があった。
 大阪管区気象台によると、12日午前9時の積雪は滋賀県米原市25センチ、京都府舞鶴市5センチ、兵庫県豊岡市3センチなど。滋賀県彦根市でも3センチ積もり、彦根城がうっすらと雪化粧した。

■琵琶湖の酸素濃度、半分 07/03/12 asahi.com滋賀
【北湖の湖底検討会確認温度化で水混ざらず】
 「琵琶湖の全循環と湖底の酸素濃度に関する検討会」が10日、大津市柳が崎の県琵琶湖・環境科学研究センターで開かれた。琵琶湖の調査をしている大学や研究機関の専門家ら約30人が情報交換し、北湖の湖底付近の酸素濃度が例年の半分にとどまっていることが確認された。
 琵琶湖では12月から2月にかけて、湖面の冷却や雪解け水の流入などで表面と下層部の水が混ざり合う「全循環」が起こる。バクテリアによる有機物の分解などで減少した湖底付近の酸素は全循環によって回復するが、今年はこの全循環が起こらなかった。そのため、例年3月には10〜12ppmになる酸素濃度が今年は6ppm前後にとどまっている。地球温暖化の影響が原因の一つという。
 これまでにない観測結果に危機感をもった同センターの熊谷道夫・琵琶湖研究部門長と、京都大学生態学研究センターの永田俊教授が呼びかけ、初の検討会が実現した。永田教授は「まずは何が起きているのかを正確に把握すること。情報交換できたのは大きな成果だ」と話した。
 検討会後、参加した専門家の有志は「協力して琵琶湖の監視を継続し、今後の対応を協議する」とする声明文を出した。

■暖冬一転「春の雪」 口丹波や滋賀北部 米原23、美山20センチ 07/03/12 京都新聞電子版
 冬型の気圧配置が強まった12日、寒さがぶり返し、京都府や滋賀県の山間部などで雪化粧が見られた。
 南丹市など口丹波は、12日未明から断続的に雪が降り、田畑や山林が銀世界に包まれた。暖冬に慣れ切っていた住民らも思わぬ「春の雪」にびっくりした様子で寒波に震えていた。
 同市では11日日中も園部町などで時折、横なぐりの雪が舞い、12日未明から美山町などで本格的な降雪になった。
 府南丹土木事務所によると、積雪量は12日午前10時現在、美山町の知見で20センチなど。
 京都地方気象台によると、京都市の最低気温は2・1度。平年よりやや高いが、前日より約3度下がった。夜から13日にかけて冷え込み、府北部では雪が降る所もあるという。
 滋賀県北、西部は積雪があり、最低気温も平年を大きく下回った。このため、東海道新幹線は始発から名古屋駅−新大阪駅間で上下線とも徐行運転し、最大16分の遅れが出た。彦根地方気象台によると、彦根市内では11日深夜から降り始め、12日午前9時現在、3センチの積雪を記録した。また、同市の最低気温は0・3度と平年より2度以上低く、1月下旬並みの冷え込みとなった。
 同市金亀町の彦根城も雪化粧。表門橋近くの「開幕9日前」と記された国宝・彦根城築城400年祭の掲示板の前や、城内の石段では職員が懸命に除雪作業を行っていた。
 県内の午前9時現在の各地の積雪は次の通り。
 米原市朝日23センチ▽多賀町河内20センチ▽余呉町柳ケ瀬14センチ。

■雪を踏みしめ登校 米原で27センチ、余呉は15センチ 07/03/13 Chunichi Web Press滋賀
【湖北】湖東・湖北地域は12日、日本海から強い寒気が流れ込み、本格的な雪に見舞われた。
 彦根地方気象台によると、雪は11日深夜から降り始め、米原市朝日では27センチの積雪を観測。余呉町柳ケ瀬では15センチ、彦根市でも3センチ積もった。13日には冬型の気圧配置は緩み、曇りがちの天気になるという。
 北陸自動車道、名神高速道路彦根ICより北の上下線では、50キロの速度規制を実施。大きな事故や渋滞はなかった。JR東海道新幹線は午前中、徐行運転のため最大で約10分遅れたが、ほかに鉄道の乱れはなかった。
 9センチほど積もった木之本町では、長靴姿の児童たちが1歩ずつ雪を踏みしめながら登校していた。(冨田伸生、岩田忠士)

■魚の産卵に配慮の水位調節継続 琵琶湖河川事務所 新年度方針 07/03/13 京都新聞電子版
 魚の産卵やふ化に配慮した琵琶湖の水位操作を行っている国土交通省琵琶湖河川事務所(大津市)は、来年度の操作方針を13日、明らかにした。ヨシ帯に産みつけられた卵が急激な水位低下で干上がるのを防ぐため、産卵期に毎日現地で産卵数を調べ、より効果的な水位操作を目指す、とした。
 フナなどは雨が降って水位が上がるとヨシ帯での産卵が活発になる。本年度の水位操作では、降雨後7日間は水位を下げず、卵がふ化できるよう瀬田川洗堰を操作した。
 しかし過去には、大雨で大量に産卵があった時に水位が上限を超えてしまい、やむなく全開放流した結果多くの卵が干上がるケースがあった。
 来年度は、高島市や草津市などの調査地点で実際に卵の数を毎日調べ、降雨があっても産卵が少なければ水位を下げ、次の大きな産卵に備えることにした。10万個以上の「大産卵」を確認した場合、水位を5日間にわたって維持する。
 琵琶湖河川事務所は同日、この方針を事務所の事業について指導、助言する専門家グループに報告し、了承された。

■草食性の魚で水草発生抑えろ 滋賀県水産試験場、ワタカ稚魚放流 07/03/14 京都新聞電子版
 滋賀県水産試験場(彦根市)は13日、安土町下豊浦の西の湖で、草食性で水草の大量発生を抑える琵琶湖固有の魚、ワタカの稚魚11万8000匹を放流した。
 県水産試験場が、船の航行の妨げや異臭のもとになるオオカナダモなど水草の大量発生を抑えるため、草食性の魚に注目。県の絶滅危惧(きぐ)種に指定されているワタカを人工飼育し、2002年から放流している。
 この日は、同試験場で昨年7月から育ててきた大きさ約4センチの稚魚を、職員2人がバケツに入れ放流した。同試験場によるとワタカは、秋には20センチほどの大きさになるという。14日も西の湖と守山市の琵琶湖で計7万8000匹を放流する。

■淀川外来魚駆除大会 07/03/14 EICネット
こんにちは、いつもお世話になっております。琵琶湖を戻す会です。
昨年四月に実施いたしました。淀川外来魚駆除大会を今年も実施いたします。
ぜひイタセンパラを淀川に復活させる為、皆さんのご参加をお待ちしております。
目的 : 淀川にて釣りを通してブラックバス・ブルーギルによる外来魚問題の啓発を行う。
開 催 日 : 2007年4月29日(日) ・・・ 雨天決行
時  間 : 10:00〜15:00
※随時参加・随時解散といたします
会  場 : 淀川左岸河川敷・城北ワンド一帯
参 加 費 : 無料 (※事前申し込み不要)
受  付 : 大阪市旭区菅原城北大橋下 受付設置場所の菅原城北大橋下
交   通 : 周辺の駐車場の収容台数は多くありませんので、出来れば公共交通機関をご利用下さい。
◆大阪市営バス「城北公園前」停留所下車すぐ
  ・JR大阪駅から34系統で約20分
  ・京阪天満橋駅から110系統で約20分
  ・地下鉄谷町線太子橋今市駅から34・110系統で約5分
駆除方法 : エサ釣り
持 ち 物 : 釣り道具(特に釣り竿・魚を入れる容器)は各自でご準備下さい。
希望者には餌・仕掛けのみ無料でお分けいたします。
また若干数ではありますが、竿を無料レンタルいたします。
仕掛けを準備出来る方はサンプル図を参考にして下さい。
昼食は各自ご持参下さい。
お 願 い : ゴミは各自でお持ち帰り下さい。
主   催 : 琵琶湖を戻す会
後   援 : 国土交通省淀川河川事務所
環境省近畿地方環境事務所
協  賛
(順不同) : 大阪府立食とみどりの総合技術センター 水生生物センター
大阪市立自然史博物館
水道記念館
淀川環境委員会(申請中)
淀川水系イタセンパラ研究会
全国ブラックバス防除市民ネットワーク
有限責任中間法人 水生生物保全研究会
淡水魚の窓
協  力 : 株式会社西尾レントオール(予定)
助   成 : 淀川水系外来魚対策基金
※「淀川水系外来魚対策基金」とは淀川水系の淡水魚保全を目的とした外来魚対策活動資金として設立された基金です。
http://homepage2.nifty.com/mugituku/2007-04-29/2007-04-29a.html
ZXA00545@nifty.ne.jp
また前週の4月22日(日)に恒例の琵琶湖外来魚駆除大会を実施いたします。
こちらもよろしくお願いいたします。
http://homepage2.nifty.com/mugituku/2007-04-22/2007-04-22a.html

■桜開花予想:31日に 07/03/15 Mainichi Interactive滋賀
 彦根地方気象台は14日、彦根地方の桜(ソメイヨシノ)の開花を31日とする2回目の開花予想を発表した。今月7日に出した第1回予想より3日遅くなったが、平年より4日、昨年よりは6日早い予想になる。
 満開は開花の約1週間後という。3回目の開花予想は20日。【松井圀夫】

■冬場の彦根旧港湾、外来魚の温床に 下水処理の温水目当てか 07/03/15 京都新聞電子版
 琵琶湖周辺に設置されている外来魚回収ボックスの中身を滋賀県が調べた結果、冬場は彦根旧港湾(彦根市)だけが突出して多いことが分かった。県は、下水道の温かい処理水が流れ込んでいるため外来魚が集まってくるとみており、効果的な駆除法を探るヒントになりそうだ。
 県自然環境保全課が過去3年間の回収状況を調べた。冬は魚の活性が低くなり、琵琶湖全体で外来魚はほとんど釣れなくなるが、彦根旧港湾だけは冬場に回収量が増える傾向にあった。
 全県で今年1月に回収されたブラックバスは1050キロと過去3年で最多となったが、大半が旧港湾で回収された。
 旧港湾は水温が高く、外来魚も活発にえさを追うため、特に駆除目的でブラックバスを釣る人が回収ボックスを利用しているという。夏や秋に回収される外来魚は全県的にブルーギルの比率が高いが、冬場だけ逆転していた。
 同課は「彦根旧港湾は外来魚の越冬場所になっているのではないかと言われていた。今回の調査が、回収ボックスの増設や集中的な捕獲など、効果的な駆除に結びつけば」としている。
 回収ボックスは、外来魚の再放流を禁止した琵琶湖レジャー利用適正化条例の施行を受け県内40カ所に設置されている。

■ビワマス稚魚、元気に育て 県漁連が放流・高島の知内川などで 07/03/15 京都新聞電子版
 滋賀県漁業協同組合連合会(県漁連)は15日、高島市の知内川で、ビワマスの稚魚10万尾を放流した。
 ビワマスはサケ科の琵琶湖固有種。県漁連が種の保全のため毎年、稚魚の放流を行っている。1883年に高島事業場(高島市マキノ町知内)を設立したころから約120年続くという。
 今年の放流は14日に同市の鴨川と百瀬川で開始。今後は安曇川や野洲川など全15河川で計70万尾を放流する。
 この日は小林眞事業部長ら県漁連の3人が、昨年10月に採卵し、人工授精でふ化させた体長6センチ体重2グラムの稚魚を同事業場の飼育池から運び出し、知内川の3カ所にバケツで放流した。
 稚魚はやがて川を下って琵琶湖で成長し、2−4年後に体重約2キロに育って産卵のため、元の川に上ってくる。

■地引き網で琵琶湖を学んで 近江八幡、小中学生対象に環境学習 07/03/15 京都新聞電子版
 琵琶湖に浮かぶ近江八幡市の沖島で、1980年代半ばまで盛んだった地引き網漁が、対岸にある休暇村近江八幡(同市沖島町)の環境学習プログラムとして4月から復活する。児童らに、伝統の漁を体験しながら、外来魚の多さなど琵琶湖の現状を学んでもらう。20日に関係者が試し引きをする。
 沖島周辺は漁業資源が豊富で、25年ほど前まで、沖島や休暇村のある宮ケ浜などで地引き網漁をしていた。コイやニゴロブナ、アユなどが多く捕れたが、次第にブラックバスなど外来魚が増え、在来魚が激減した。採算が合わなくなり、廃れていったという。
 沖島漁協は4年ほど前から、島の振興策として地引き網漁の復活を模索してきた。休暇村も新しい事業を考えていたところで、漁協に環境学習の一環として活用する計画を持ちかけ、復活が決まった。
 休暇村の計画によると、対象は宿泊する小中学生。休暇村前の宮ケ浜に全長約150メートルの網を張り、一網50−80人で引いてもらう。かつて地引き網を引いた漁協のベテラン漁師6人が指導する。期間は4月から7月13日まで。
 漁協の茶谷力組合長は「最初は大きなことを考えず、2年、3年と続けていきたい。そのなかで沖島の振興につなげていければ」と話している。

■「子ども・青少年局」など新設 滋賀県組織改革 嘉田カラー色濃く 07/03/15 京都新聞電子版
 滋賀県は15日、18の課・室を再編する大規模な新年度の組織機構改革を発表した。子育て支援に青少年の健全育成を含めた「子ども・青少年局」や、「琵琶湖再生課」を新設するなど、初めての人事に取り組む嘉田由紀子知事の「カラー」を色濃くにじませた。
 災害発生など幅広い有事に対応する「防災危機管理局」も設ける。
 また、医師確保などに取り組む「医療制度改革推進室」など3課3室を新たに設置し、総合防災課や土地対策室など3課9室を廃止する。
 これにより、知事部局の組織数は8部2局57課27室となる。
 県は機構改革と併せ、人事異動を26日に内示する。嘉田知事は「能力重視とし、特に女性職員の積極的な登用を図りたい」と述べた。

■八郎湖・西部承水路など水抜きへ 窒素やリン軽減で水質浄化 07/03/15 さきがけ on The Web
 県は八郎湖の水質浄化策の一環として、今週にも大潟村内を縦断する中央幹線排水路と西部承水路を池干し(水抜き)するとともに、外来魚のブラックバスなどを捕獲し魚粉肥料に加工、販売する方針を固めた。
 水質汚濁の原因となる庫内の窒素やリンを減らすのが狙い。14日県庁で開かれた八郎湖水質保全対策検討委員会の第3回検討会で明らかにした。
 県によると、中央幹線排水路では、繁茂していた水生植物がソウギョに食べ尽くされ、のり面が崩壊する被害が深刻化。このため排水路内の水をいったんポンプなどで排出した上で、のり面を点検、補修することを検討している。
 また、西部承水路の水もポンプを使って大潟村内の農業用水路などに排出し、湖内にたい積した泥を空気にさらす計画。これにより泥から溶け出していた窒素やリンを酸素と結合させ、再び水に溶け出すのを押さえる効果が期待できるという。早ければ今秋にも池干しによる上架策を実施したい考え。

■子ども・防災新2局/知事が組織改革を発表 07/03/16 京都新聞電子版
 嘉田由紀子知事は、4月からの組織改革方針を15日明らかにした。子どもの施策をまとめて担う「子ども・青少年局」、災害や緊急時の危機管理を担当する「防災危機管理局」の2局を新設。自然環境の保全に取り組む琵琶湖環境部は大幅に再編し、新たに2課を設ける。新幹線新駅の建設計画を進めてきた交通政策課鉄道プロジェクト推進室は廃止。現行の8部57課33室を、8部2局57課27室にする。
 琵琶湖環境部は、琵琶湖環境政策室と環境管理課、エコライフ推進課を統廃合し、「環境政策課」「琵琶湖再生課」を新たにつくり、それぞれ総合的な企画・施策、琵琶湖の再生を担う。資源循環推進課はエコライフ推進課の事務の一部を移して「循環社会推進課」に改組し、ごみの減量化、再資源化に一元的に取り組む。
 子ども・青少年局は、政策調整部青少年室と健康福祉部子ども家庭課を統合して健康福祉部に新設。就学前から一貫した子育て支援をする。
 防災危機管理局は、総合防災課を改組して県民文化生活部に置き、部長級の防災危機管理監を配置して、責任体制を明確化させる。
 予算調整課は「財政課」、職員課は「人事課」とし、02年度まで使っていた名称に戻す。
 人事異動の内示は26日で、昨年並みの1700人規模になる見通し。能力重視で登用し、幹部職員は事務職、技術職の枠にこだわらない。また、女性職員の積極的な登用、専門職の長期的な育成を図るという。

■琵琶湖:大量産卵から5日間、水位維持して魚保護−−07年度の操作方針 07/03/17 Mainichi Interactive滋賀
 国土交通省琵琶湖河川事務所は16日、07年度の琵琶湖の水位操作方針を発表。コイ、フナ類の産卵状況を毎日調査し大量産卵を確認した後、5日間は水位を維持し、魚の卵の干上がりを防ぐ方法をより効率化していく。
 琵琶湖では92年制定の瀬田川洗堰(ぜき)操作規則により、大雨による浸水被害を防ぐ目的で毎年6月16日〜10月15日、基準水位から20〜30センチ下げることになっている。琵琶湖在来種の魚はこの時期の降雨時に産卵するため、急激な水位低下が魚の卵を干上がらせることが指摘されてきた。
 同事務所は03年から、産卵に配慮した試行操作を実施。生態系にやさしい操作の確立に努力してきた。これまでの試行操作で、4月1日〜5月10日の前期と5月11日〜6月16日の後期に分け、前期は基準水位プラス25〜5センチの範囲で、降雨による水位上昇後7日間、水位を維持。後期では基準マイナス15〜20センチまで徐々に水位を低下させる方法で、効果を確認。新年度からはさらに▽草津市▽高島市▽湖北町−−の3地点で産卵量を継続調査し、10万個以上の産卵が確認された後の5日間、水位を維持するという。【服部正法】

■【湖国グルッと】琵琶湖でシジミ漁 07/03/18 Sankei Web滋賀
 観光客らにシジミ漁を体験してもらおうと、大津市の湖南・瀬田町・勢多川の3漁業組合は、瀬田川に注ぐ琵琶湖の南端で「しじみ遊船」を運航している。近年はシジミの漁獲量も落ち込み、船の利用客も減ったというが、伝統の手掻(か)きの漁は一見の価値あり。一度体験してみようと、船に乗せてもらった。(笹井香予子)
 琵琶湖の南にあり、大津市と草津市を結ぶ近江大橋。その大津側のたもとの船着き場から、全長7メートルほどの小舟に乗って南の瀬田川方面に向かった。みるみる岸が小さくなる。少し沖へ進んだあたりで碇(いかり)を下ろした。時折、貨物船が行き交うだけで、湖上は静けさに包まれている。岸の市街地の喧噪(けんそう)がまるで異世界のようだ。
 「これが湖底をすくう道具だよ」。船頭を務める漁師の田中政之さん(76)が、「タマ」と呼ばれる道具を差し出した。長さ約8メートルの竹竿(ざお)の先に網とくま手のような金具がついている。この棹を船の縁にかけ、そこを支点にし、テコの原理で力いっぱい湖底を泥ごとすくい上げるのが、手掻き漁だ。さっそく田中さんの指導を受けながら、試してみた。
 ガリガリ…。湖底に延ばした棹から伝わる振動で、手応えが分かる。網を引き上げ、ひっくり返すと、藻や貝殻の混ざった泥から、1粒2粒と黒褐色のシジミが現れた。「捕れた!」と思ったが、それほどの量でもない。「昔は網いっぱい捕れたんだが」と田中さん。1回の漁でドラム缶いっぱいものシジミが捕れた時代もあり、「父親が京都まで売りに行っていた」という。
 この日は何度も棹を下ろしたが、ひとかきでかかるシジミはわずか数粒。1時間の漁で捕れたのは1キロほどだった。
 琵琶湖・瀬田川流域のシジミの漁獲量は、乱獲や環境汚染の影響で昭和31年の560トンを境に激減。漁師の高齢化も進み、伝統的な手掻きでのシジミ漁を続ける漁師は、現在は5人ほどしかいないという。
 しじみ遊船はかつて課外学習の学生らを乗せ、年数十回も運航していたが、去年の申し込みは約10件だった。
 そんな中でも、田中さんらは地道に漁を続けている。「どこに隠れているのか、春になるとシジミが増えるんだ。今年の春も、たくさん帰ってきてくれるといいんだが…」。この日、捕ったシジミで作ったみそ汁の味は格別だった。

■琵琶湖の悪質レジャー活動を監視 滋賀県、「地域協定」を初認定 07/03/19 京都新聞電子版
 琵琶湖の悪質なレジャー利用に対する地元住民の監視活動に「お墨付き」を与えるため、滋賀県は19日までに、大津市南小松の住民団体と自治会が締結した「地域協定」を初めて認定した。
 地域協定は、同市の近江舞子水泳場でレジャー活動に伴う迷惑行為を減らすため、地元住民でつくる南小松水上バイク等対策協議会(平出直厚会長)と南小松自治会(大塚久弘会長)が昨年12月、県琵琶湖レジャー条例に基づいて結んだ。
 協定では、同協議会などが毎年6月15日から9月14日の3カ月間、水上バイクが水泳場に進入するのを防ぐブイやスロープを設置するほか、レジャー利用者への啓発活動や監視活動に取り組むことなどを盛り込んでいる。
 同協議会は2005年に発足し、水上バイクの悪質利用者らに注意を呼び掛けてきたが、県の取り締まり件数の約半数を近江舞子の利用者が占めるなど、思うように効果上がっていないという。
 県琵琶湖レジャー対策室は「住民だけの取り締まりでは限界がある。協定の認定で、地域と行政の連携をより強めたい」としている。

■違法係留の彦根市議に代執行令書 県、撤去要求6度も 07/03/19 京都新聞電子版
 琵琶湖の彦根港にモーターボートを違法係留したまま放置したとして、滋賀県は19日、彦根市本町1丁目、正村嘉規彦根市議(66)に、行政代執行法に基づき今月27日に代執行を行うことを告知した代執行令書を送達した。
 県琵琶湖不法占用対策室によると、正村市議は2003年12月から、係留保管が禁止されている同市馬場1丁目の彦根港内にボートを係留し、船舶の航行や景観を阻害していた、という。
 県は04年9月から今年2月にかけて、警告文書や港湾法に基づく原状回復命令、行政代執行法の戒告など6度にわたって撤去を求めたが、正村市議は応じなかった。
 琵琶湖の不法占用で代執行令書を出したのは昨年8月に続いて2度目。
 また県は同日、彦根湾に違法係留している13人に対し、船舶の撤去を命じる監督処分を行った。

■254の絶滅危惧種を確認 05年度、水辺の国勢調査 07/03/19 京都新聞電子版
 国土交通省が19日発表した2005年度の「河川水辺の国勢調査」によると、環境省が絶滅危惧種に指定している生物254種を全国の河川などで確認した。うち近い将来、絶滅する危険性が高い種は、アユモドキ(魚類)など101に上った。
 調査は、全国129の河川(水系)と96のダム湖が対象。魚類や植物などの7項目の調査が5年で一巡するように実施している。
 今回、見つかった絶滅危惧種は、魚類では旭川(岡山県)でアユモドキ、矢部川(福岡県)でニッポンバラタナゴを確認。植物では、十勝川(北海道)でヒシモドキ、鳥類は筑後川など九州北部の河川でクロツラヘラサギが見つかった。
 一方、今回の調査で見つかった植物は計3166種に上るが、このうち外来種は496種(15・7%)。哺乳類も71種のうちアライグマやミンクなど外来種は10種(14・1%)で前回調査より増加。魚類は4・1%、鳥類5・3%などだった。(共同通信)

■250日間イベント多彩、21日開幕 彦根城築城400年祭 07/03/20 京都新聞電子版
  国宝・彦根城築城400年祭が21日、城内を中心に滋賀県彦根市内一帯で開幕する。特別展「井伊家14代物語」や彦根城博物館の企画展などが11月25日までの250日間、催されるほか、期間中、衣装デザイナーワダエミさんの特別展など多彩なイベントが繰り広げられる。
 開幕を目前にJR彦根駅前はじめ、市内の商店街や城内の石段には築城400年祭を告げる赤いのぼりが掲げられた。また、城内の天秤櫓(てんびんやぐら)や開国記念館では特別展の会場設営の仕上げが行われ、本丸に通じる石段や山道、石垣の補修は完了し、従来は閉鎖している天守閣の旧玄関口を開放する準備も整った
 彦根市や彦根商工会議所、彦根観光協会などによる400年祭実行委は、21日午前8時25分から表門で開場式を行う。このあと、鉄砲隊や屋形船の運航などのセレモニーが催される。観覧料はこれまでの大人500円(小中学生200円)から、期間中は特別展の観覧料も含めて大人1000円(同200円)になる。彦根城博物館とセット券は大人1400円(同350円)。

■国宝・彦根城築城400年祭:あす開幕 イベント多彩 07/03/20 Mainichi Interactive滋賀
 ◇環境に優しい自転車タクシー/屋形船も運航、祭り盛り上げ
 「再発見と新創造」をテーマに彦根市の彦根城一帯で21日、「国宝・彦根城築城400年祭」が開幕する。11月25日までの期間中、さまざまなイベントを企画。同祭を盛り上げようと、屋形船の運航や、環境にやさしい自転車タクシー(ベロタクシー)の運行も計画されている。【松井圀夫】
 屋形船は旧彦根藩が領内視察や狩りに使ったものを復元。21日にデモ運航し、22日から城内の内堀で観光船として乗船できる。旧彦根藩には約120隻の御用船があり、京都への早船や軍用船として利用した。その中でも最も優美な長さ約10メートル、幅2・5メートルで13人乗りの屋形船を復元した。
 運航するNPOは「春は堀沿いの桜、夏は緑陰、秋は紅葉を」とPR。乗船料は大人1200円、子ども600円。
 一方、自転車タクシーは4月1日から、3台が城下町を走る。全長3メートル、幅1・1メートルの屋根付き3輪車でドイツ製。後部に客2人を乗せて運転者がペダルをこぐ。初乗り300円(子ども200円)。
 18世紀に自転車のルーツ「陸舟奔車(りくしゅうほんしゃ)」を開発したのが旧彦根藩士とされ、自転車タクシーを走らせるNPOは「不思議な縁ですね」と話している。

■琵琶湖25万人のスクラム再び 滋賀県内有志、8月イベント 07/03/20 京都新聞電子版
 滋賀県内の有志らでつくるグループが8月、人が手をつないで琵琶湖を取り囲むイベント「抱きしめて琵琶湖」を計画している。約25万人が参加して成功した20年前と同様の催しの復活を目指す。特に今回は人や自然、地域とのつながりを再確認しようと、PRに乗り出している。
 計画しているのは、ボランティア活動などを通じて知り合った県内外の主婦や教員ら約30人でつくる実行委員会。連帯感が感じられる活動を模索する中、1987年に重症心身障害児施設の移転経費を工面するために行われた催し「抱きしめてBIWAKO」を知り、昨年11月から検討を重ねてきた。
 イベントは、8月18日午後7時から、ごみを拾いながら最寄りの湖岸に集まり、一斉に手をつなぐ、という計画。周囲が約235キロある琵琶湖をつなぐためには、25万人から30万人が必要と実行委はみている。
 実現に向けて参加を呼び掛けるため、メンバーの飲食業坂山保之さん(39)=大津市仰木2丁目=ら2人が14日から4日間の日程で、リヤカーをつないだ自転車で琵琶湖一周に取り組んだ。今後、事前のイベントとして琵琶湖一周駅伝も企画している。
 実行委の山本孝子理事長(41)=同市桜野町=は「手をつなぐことで自然や人の大切さを感じてほしい。将来的には毎年実施し、世界中の人たちが集うようなイベントにしたい」と意気込んでいる。

■彦根城築城400年祭きょう開幕 ワダエミさんの衣装展など 07/03/21 Chunichi Web Press滋賀
 彦根城の天守完成から四百年を祝う「国宝・彦根城築城400年祭」が二十一日開幕し、世界的な衣装デザイナー・ワダエミさんの衣装展などが繰り広げられる。二十日には、会場の一部が報道関係者に公開された。
 内部が特別公開される重要文化財の天秤櫓(やぐら)と西の丸三重櫓では、五月三十日までワダエミさんの独創的な衣装約百五十点が並ぶ。天秤櫓では、エミー賞を受賞したオペラ「エディプス王」や、昨年放映されたテレビドラマ「里見八犬伝」の衣装を展示。三重櫓には映画「利休」や、日本では未公開の韓国映画「中天」の衣装もお目見えする。
 ワダさんは「私の衣装を通じ、『利休』の時代に近い人々が生活していた彦根城の建物も見ていただきたい」と話す。
 開国記念館の特別展「井伊家十四代物語」では、彦根藩の礎を築いた井伊直政をはじめ歴代藩主の功績を紹介。よろいの着用や、石垣積みなどの体験コーナーもある。太鼓門櫓では、彦根城が暫定リストに登録されている世界遺産について、パネルで解説する。
 彦根駅前の「アル・プラザ彦根」で開かれる「まちなか博物館」では、「明治の三筆」に数えられる彦根出身の書家・日下部鳴鶴の書作や、明治生まれのローカル私鉄・近江鉄道の資料を展示。彦根駅東口の近江鉄道構内でも、懐かしいED系電気機関車などが公開される。
 問い合わせは、実行委員会=電0749(30)6141=へ。(築山栄太郎)

■桜開花予想:彦根地方は29日に−−気象台が3回目予想 07/03/21 Mainichi Interactive滋賀
 彦根地方気象台は20日、彦根地方の桜(ソメイヨシノ)の開花を29日とする3回目の開花予想を発表した。今月14日に出した第2回予想より2日早くなるという。平年より6日、昨年よりは8日早い予想になる。満開は開花の約1週間後とみられる。【松井圀夫】

■低い音聞くと食欲減退? ブルーギル、餌17%に 07/03/21 京都新聞電子版
 各地の湖沼や河川で在来生物を食べ問題になっている北米原産の魚、ブルーギルは、特定の音によって食べる餌の量が少なくなるとの実験結果を、岐阜県河川環境研究所(同県各務原市)の米倉竜次主任研究員らがまとめた。松山市で開催中の日本生態学会で22日発表する。
 現在は捕獲したり池を干上がらせたりして駆除しているが、費用や労力がかかり、駆除活動が環境破壊につながるとの懸念もある。音を使うのは、在来生物を守る有力な方法になる可能性があるとしている。
 米倉さんらは、ブルーギルを入れた水槽に7種類の高さの音(50ヘルツ−2・5キロヘルツ)を4時間流し、食べる餌の量を調査。100ヘルツだと、音がない場合の17%にとどまるなど、低い音の場合に食べる量が少なかった。
 音を流した環境では、卵のふ化率が下がる可能性もあるという。(共同通信)

■彦根城築城400年祭が開幕 特別展「井伊家14代物語」など始まる 07/03/21 京都新聞電子版
 国宝・彦根城築城400年祭(実行委主催)が21日開幕した。1607(慶長12)年と伝わる天守閣の完成を記念し、城一帯の財産を次世代に引き継ぎ、彦根の飛躍を願って始まった。11月25日まで城を中心に特別展など多彩な催しを繰り広げる。
 表門では午前8時25分、北村昌造実行委会長が開会宣言、近藤信司文化庁長官や実行委名誉会長の嘉田由紀子滋賀県知事らがテープカットした。
 続いて彦根城博物館での開会式典には関係者約210人が参加。近藤長官は「名城の彦根城は『美しい国』を体現する宝。400年の歴史と文化を次世代に受け継ぐことは大切な責務」とあいさつした。徳川宗家18代当主で徳川記念財団理事長徳川恒孝さん(67)=東京都=が彦根藩主が大老として幕府を支えた歴史について記念講演した。
 開幕と同時に、開国記念館では井伊家と彦根城の歴史を伝える特別展「井伊家14代物語」、天秤櫓(てんびんやぐら)など重文2カ所では世界的な衣装デザイナーワダエミさんの作品展が始まり、早速、大勢の観光客や市民らが詰めかけた。実行委は期間中、55万人の観光客を見込んでいる。

■400年後の“あるじ”はボク 彦根城築城祭が開幕 07/03/22 Chunichi Web Press滋賀
【湖東】滋賀県彦根市の彦根城一帯で21日、「国宝・彦根城築城400年祭」が開幕。初日は約6600人(主催者調べ)の人出でにぎわった。
 同市のシンボル・彦根城天守の完成400年を記念するイベント。城内では彦根藩歴代藩主の功績などを紹介する特別展「井伊家14代物語」や衣装デザイナー・ワダエミさんの作品展示など多彩な催しが行われている。
 天守前広場に祭の人気キャラクター「ひこにゃん」が登場すると、大勢の人だかりができ「こっち向いてー」の声が飛び交った。実行委員会は11月25日までの期間中に、延べ55万人の来場者を見込んでいる。
◇好天の開幕に人、人、人
 新たな彦根文化の魅力を発信しようと、21日開幕した「国宝・彦根城築城400年祭」。初日は晴天に恵まれて大勢の市民や観光客らでにぎわった。午後には天守への入場が1時間待ちとなるなど幸先の良いスタート。彦根藩の井伊家とともに「徳川四天王」と並び称された本多、榊原、酒井の3家と徳川宗家の当主も、天守完成から400年のお祝いに駆け付けた。
 表門での開場式では、実行委員会長の北村昌造・彦根商工会議所会頭が開会宣言し、近藤信司文化庁長官や嘉田由紀子知事、獅山向洋市長らとテープカット。同商議所青年部の古式銃研究会「彦根鉄砲隊」が祝砲をとどろかせると、表門橋周辺に詰め掛けた約1000人の来場者が城内になだれ込んだ。
 彦根城博物館での式典には、徳川宗家18代当主の恒孝さんをはじめ、徳川四天王家当主の本多隆将さん、榊原政信さん、酒井忠久さん、井伊岳夫さんも出席。四天王家は昨年10月に愛知県岡崎市美術博物館で対面しているが、徳川宗家も交えた5家の当主が一堂に会するのは初めて。「まず(お酒を)飲む会から始めましょうか」などと、今後の交流を誓い合った。
 姉妹城都市の高松、水戸、佐野(栃木県)、彦根とともに国宝4城に数えられる姫路(兵庫県)犬山(愛知県)松本(長野県)の各市の関係者らも顔をそろえた。北村会長は「全国の方々に本物の彦根の魅力に触れていただき、地元の方々にはますます元気な彦根を自慢していただけるよう、頑張っていきたい」とあいさつした。
 重要文化財の西の丸三重櫓(やぐら)では、5月30日まで衣装展を繰り広げる世界的な衣装デザイナーのワダエミさんが、来場客らに自ら展示作品について説明。天守前など城内の各所には、400年祭のキャラクター「ひこにゃん」や、江戸時代の衣装を身に着けたボランティアらも姿を見せ、記念撮影に応じた。
 京都市から家族3人で訪れた木下知明さん(35)は「本物のひこにゃんに会えて娘も大喜び。天守は混雑しているので、外観だけで我慢します」と話していた。(築山栄太郎、内山田正夫)

■シジミ漁復活へ 藻刈り湖底耕す 滋賀県、草津に試験区 07/03/25 京都新聞電子版
 畑の雑草を刈り取って土を耕すように、琵琶湖でも藻を刈った上で湖底を耕す研究を滋賀県が進めている。湖底で育てるのは、琵琶湖固有種のセタシジミ。泥に覆われた湖底をかつてのような砂地に変えることで、シジミ漁の復活を目指す。
 草津市志那町、下笠町の沖に幅300メートル、長さ5キロの試験区を設けた。効率的に藻を刈る機具の改良や、湖底を耕す技術の開発を進めている。
 南湖では近年、藻が大量に繁茂した結果、湖底が酸素不足になったり、泥に覆われた状況がより進むなど、シジミが生息できない環境になっている。草津市沖は砂地が広がり、シジミの好漁場だったが、ここ数年は藻がスクリューに絡むため船も出せなくなっている。
 研究は、一部で国の事業の委託を受けて本年度から始めた。藻を刈る試験では、シジミ漁に使う「マンガン」という機具の改良に取り組んでいる。長方形の枠に貝を集めるためのつめを付けたもので、本来は網袋を付けて船で引いて使うが、刈り取り専用のため網袋は付けず、つめの長さや密度を変えて試験を繰り返している。
 藻を刈った後は、湖底を耕して酸素を供給することで、貝やさまざまな生き物が住めるような環境をつくる。県水産試験場では、船で引くと10個の羽根が土に食い込んで掘り起こす「回転羽根式湖底耕うん機」を開発。昨夏にはセタシジミの稚貝を試験区に放流し、来年度に成長具合を調べることにしている。
 かつては、シジミ漁で底を引っかく→藻が刈り取られる→砂地が維持される→シジミが育つ−という循環があった。県水産試験場の桑村邦彦専門員は「まだ湖底の酸素量の増加といった効果は見られないが、いつか魚や貝でにぎわう南湖を取り戻したい」としている。

■元気に帰っておいで 大津 ビワマス稚魚3000匹放流 07/03/26 京都新聞電子版
 琵琶湖の固有種ビワマスを南湖にも復活させようと、県内の住民でつくる「びわますを琵琶湖のシンボルに育てる会」(高橋潔会長)が25日、滋賀県大津市坂本本町周辺の大宮川で、ビワマスの稚魚を放流した。2回目となる今年は、前回の倍にあたる3000匹を用意し、故郷の川へ帰る日を夢見て稚魚の群れを見送った。
 ビワマスは、南湖に注ぐ大宮川でも50年ほど前までは遡上する姿が見られたというが、水温上昇などで見られなくなり、昨年から南湖での放流を試験的に始めた。
 今年は、地元の子どもたちを含め計約30人が参加。会のメンバーが、サケと同様に生まれた川に産卵に戻る習性などを紹介し、昨年秋にふ化した10センチほどの稚魚を、大宮川の8カ所で放流していった。放流後、子どもたちは、群れを作って元気に泳ぐビワマスの稚魚をいつまでも眺め、成長を楽しみにしているようだった。

■「マリーナ」協定を締結 滋賀県と20施設 07/03/26 京都新聞電子版
 滋賀県はこのほど、県内で従来型二サイクルエンジンを積んだ水上バイクやモーターボートを保管するマリーナ業者20施設と、琵琶湖の水質に配慮した環境対策型エンジンへの転換時期に猶予期間を認める「マリーナ協定」を結び、県ホームページで締結施設を公表した。
 締結施設にボートを預けている所有者は、県知事の認定を受ければ、2008年4月から使用禁止となる従来型2サイクルエンジンを最大11年3月まで延長できる特別措置が認められる。
 県プレジャーボート利用適正化条例に基づき協定申請があった51施設のうち、現地調査などで違法行為がなかった20施設と協定を結んだ。
 県は07年度までに、未燃焼燃料の流出が少ない4サイクルエンジンや環境対策型2サイクルエンジンへの転換を目指してきたが、マリーナ業界などの要請を受けて転換時期の猶予を認めた。
 県琵琶湖レジャー対策室によると、県内で登録しているプレジャーボート約7300台のうち従来型2サイクルエンジンは約5500台あり、このうち約1000台が今回の協定で猶予期間が認められる見込みという。

■「無事に自然に戻って」 湖北、保護のコハクチョウ放鳥 07/03/26 京都新聞電子版
 滋賀県草津市の琵琶湖で足に釣り糸が絡まり、けがをして保護されていたコハクチョウの幼鳥が26日、けがが回復したとして、湖北町今西の湖岸で放鳥された。愛鳥家らが見守る中、幼鳥は元気に湖面を泳ぎ回っていた。
 県職員と保護した「琵琶湖草津湖岸コハクチョウを愛する会」のメンバー計10人が立ち会った。幼鳥は段ボール箱から出され、湖面に戻されると、沖合に泳ぎだして水浴びをしたり、羽づくろいをするなど元気な様子だった。
 幼鳥は今月5日、足やくちばしに釣り糸が絡まっているのを見つかり、同会のメンバーが8日に保護、野洲市の動物病院で治療していた。
 同会の吉岡美佐子事務局長(59)は「餌をとれるようになって無事に自然に戻ってほしい」と願っていた。

■広島県ブラックバス再放流禁止 07/03/26 nikkannsports.com
 広島県内水面漁場管理委員会は26日、県内の江の川水系の一部を対象に、外来魚であるブラックバスとブルーギルの再放流禁止を指示した。
 アユの漁獲高が減少するなど生態系に被害を与えているためで、再放流の禁止で個体数減少を目指す。漁業法に基づく措置で、違反者には同委員会の申請を受け、知事が命令。従わない場合は1年以下の懲役または50万円以下の罰金を科すことができる。
 広島県によると、同様の指示は山梨県など全国9県が出しているほか、滋賀、佐賀両県と薩摩川内市(鹿児島県)は条例で禁止している。

■外来3種の再放流を禁止 07/03/27 中國新聞ネット版
 広島県内水面漁場管理委員会は26日、外来魚のブラックバスなどのリリースを禁じる西日本初の指示を、三次市内を中心とする江の川水系の河川に発動した。アユの食害を防ぐ狙いで期間は1年間。効果を検証し、延長するかどうかを決める。再放流を禁じるのは「ブラックバス」の呼び名のオオクチバス、コクチバスとブルーギルの3種。対象河川は、三次市域を中心とする江の川や馬洗川など14河川の一部となる。

■大きく育てビワマス 大津住民ら大宮川に稚魚放流 07/03/27 Chunichi Web Press滋賀
【湖南】「びわますを琵琶湖のシンボルに育てる会」(高橋潔会長)が25日、大津市坂本の大宮川でビワマスの稚魚3000匹を放流した。
 育てる会は、琵琶湖の固有種ビワマスの南湖での資源量を増やそうと、昨年から稚魚の放流を実施。ビワマスの稚魚は、川で昆虫などを食べて体長10センチほどまで成長する。初夏になって琵琶湖へ下り、2−5年で産卵のため遡上(そじょう)するという。
 育てる会のメンバーや地元住民ら約40人が参加。日吉大社内を流れる大宮川など計8カ所で体長6センチほどの稚魚を放流した。参加した同市坂本小1年の白石大陽君(7つ)は「大きくなって川に帰ってきて。ブラックバスに負けないで」と話していた。(本安幸則)

■カエル不正輸入:容疑で警視庁が町田のペットショップなど家宅捜索 07/03/28 Mainichi Interactive東京
◇国内の生態系に被害及ぶおそれ
 国内の生態系に影響を及ぼすおそれのある外来種のカエルを不正に輸入した疑いがあるとして警視庁生活環境課は27日、町田市のペットショップと港区の水産会社を特定外来生物法違反容疑で家宅捜索した。
 輸入されていたのは東南アジア原産のヘリグロヒキガエル=写真。生態系等に被害を及ぼすおそれがある「未判定外来生物」とされる。環境省に無届けで、59匹を昨年11月、インドネシアから空輸した疑いが持たれている。
 ヌマガエルを装って輸入しており、水産会社が荷受け人となり、ペットショップがインターネットオークションに出品した。昨年12月、財団法人「自然環境研究センター」職員が気づき通報した。ペットショップは「1匹800〜3700円で販売予定だった」と話しているという。【曽田拓】

■外来魚のオオクチバス 水月、久々子湖で確認 07/03/29 福井新聞ONLINE
 在来種の生態系を乱すとして問題視されている外来魚のブラックバス(オオクチバス)が、ラムサール条約に登録されている三方五湖のうち汽水の水月、久々子の両湖でも生息を確認されていたことが28日、分かった。
 オオクチバスは塩分に弱いとされ、これまでは両湖と隣り合う淡水の三方湖で増殖が懸念されていた。県や漁協関係者でつくる外来魚対策協議会は同日、福井市の県電気ビルで本年度第2回会合を開き、新年度に駆除活動を強化することを確認した。
 県水産課などによると本年度に水月湖で177匹、久々子湖で14匹のオオクチバスが釣り上げられたり、網で捕獲されたりした。
 また、内水面総合センターがオオクチバスについて塩分濃度別のふ化実験をした結果、通常3%の塩分を含む海水を三分の一に薄めると40%以上の卵がふ化した。
 県水産課は「塩分に弱いとされるオオクチバスが汽水でもふ化でき、実際に汽水湖で生息していることが分かったのは驚き」と話している。
 また、同センターのまとめでは三方湖の捕獲数は本年度、昨年度の4・6倍に当たる1640匹に上った。小さいサイズの魚が目立つことから、産卵が可能な親魚の個体数が増えている可能性が高いという。
 こうしたことを受け、県内水面漁業協同組合連合会は新年度、かごによる駆除を水月湖から久々子湖にも拡大。5月13日には全日本釣り団体協議会などの主催で三方、水月、菅湖で、釣りによる防除を行う。
 協議会ではこのほか、北潟湖のブルーギルについて報告があった。54カ所に180個のかごを仕掛けて調査した結果、本年度は3匹と、一昨年度の98匹、昨年度の40匹から大きく減った。

■滋賀も桜開花 昨年より7日早く 07/03/30 京都新聞電子版
 滋賀県の彦根地方気象台は30日、桜が開花したと発表した。暖冬だった影響で昨年より7日、平年より5日早い開花となった。
 この日午後、気象台の敷地内にある標本木のソメイヨシノが五輪の花を咲かせているのを職員が確認した。満開は一週間後になるという。

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