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■なぜワーム系スイムベイトなのか
数年前から、本場アメリカで大ブームになり、その影響は今なお健在のスイムベイト。しかし、それ以前は完全な西海岸のローカルベイトで、それ程多くの話題はなかったと記憶している。そして自分のメインスタイルでもある琵琶湖での釣りで、そのスイムベイトを考えたとき、ビックスイムベイトやハード系のスイムベイトではなく、6インチ前後のワーム系スイムベイトが自分のシーズナルなルアーとしてすでに定番の一つに入っていました。
使い方としては、主にアフターの回復狙いでシャローに点在するウィードパッチでのノーシンカーや5〜7gのテキサスリグによるスイミングパターン。そして次にはまるのが9月後半以降、広大なフラットウィードに散らばった魚を同じようにテキサスリグのスイミングで釣っていくパターン。つまり大雑把に言えば年に2回、必ずこのパターンがメインパターンとして自分の中にある感じです。
しかし、数年前から、その2回のシーズン以外に、さらに強烈なパターンとして入ったのが春の巻きラバメソッド。これは以前、このテックパフォーマーで取り上げた内容ですが、その巻きラバメソッドで使用するトレーラーとして、この5〜6インチのスイムベイトが大きな関わりを持っています。
■まさに運命を感じる教授との出会い
 
そしてここから、まさに運命を感じさせる物語が始まりました。2008年4月上旬、私の携帯に見知らぬ番号からコールが入り、何気に出てみると、「ケイテックの林と申します」。なんと電話の相手は林圭一さんではありませんか!! 内容は、私のブログでシャッドインパクト(ケイテック社の商品)を紹介していたので、そのお礼の電話でした。
林さんと話をするのは実に14年ぶり。昔、JBTAの会場や湖上で少し話をしただけで、きちんと話をするのは今回が初めてです。とは言うものの、意外と話は盛り上がり、その内容は意外な方向へ進み始めます。
それが今回、紹介させていただく、スイングインパクトファット4.8(4.8SF)の開発ストーリになるわけですが、ただ、その時点では、現物はまだなく、一発目のプロトが上がる10日前でした。その時期と言えば、まさに巻きラバメソッドがはまる時期だったので、まずはマキラバのトレーラーとしてテストしてみることを申し出てみました。すると面白いことに、その一発目のプロトをわざわざ林さん自身が琵琶湖まで持って来ていただけることになったわけですが、メーカーの代表者として、これはできそうで意外とできないことです。
■最初の10投で50UP〜40cm台後半をゲット
 
4月19〜20日。14年ぶりに林さんとご対面。私はガイドがあったので、4.8SFのプロト一発目が入ったBOXを受け取り、ゲストとともに湖上に出ます。すると、最初の10投で50UPを含め、40cm台後半をゲット。マキラバとの相性は十分OKの手応えを感じます。結果的にその週末の2日間、マキラバ11g & 4.8SF(プロト)オンリーで釣れ続け、20日の日曜日は2人のゲストが仲よく3kgフィッシュをゲット、5本で13kg越えを達成。ゲスト共々このセットのポテンシャルを実感することができました。
この2日間、主にマキラバのトレーラーとして4.8SFを使用したわけですが、まずびっくりしたのがハリ持ちのよさ。マキラバのトレーラーキーパーもさることながら、4.8SFの意外とプリっとした硬さがあるマテリアルが効いているようで、実はこの硬さが、生命感を漂わせる要素の一つになっているようです。
■それでも教授は納得しない。さらなる進化、そして最終テスト
 
普通であればこの状態でもOKが出る性能を持っていましたが、この後、4.8SFはさらなる進化を遂げることになります。6月21〜22日、琵琶湖での最終テスト。朝のミーティングを終えた後、最終プロトを何気に投げてみると、「林さん、これ別物に仕上がってますね〜!!」と思わず言ってしまうほど進化しているではありませんか!! プロト一発目よりも水噛みが非常によく、ワイドなテールアクションを実現していますが、それらの中でも、その左右に振れるピッチが絶秒で、かつ微妙なロールと相まって、まさに生き物の動きを得た仕上がりになっていました。
後は、魚の反応を見るだけということで、いよいよ最終テスト開始。今回はなんと2人での釣り。関西の船長・私と関東の教授・林さんとのコラボレーションがついにスタートしました。この日の釣りで、4.8SFのさらなるポテンシャルを引き出すことに成功したと思いますが、私自身、林さんとの釣りから多くの刺激を受けることができました。
さて、4.8SFのポテンシャルを引き出すにはその性能を100%理解することから始まるわけですが、それはやはり生みの親である林教授が一番よく知っているはず。ということで、ここからはデザイナーでもご本人から、説明してもらいたいと思います。
■5インチくらいのブリッとしたのを作るしかない

2007年秋、私は3インチのシャッドテールワームを開発していました。開発はとてもうまくいき、例えば山中湖(山梨県)では水深4〜6mのブレイクやウィードで25〜40cmのバスが面白いように釣れました。テールをワイドにスイングするように振り、そのアクションがボディ全体を揺らす。私は、このワームを“スイングインパクト”と名付けました。
このような経験から、私にはどうしたら釣れるシャッドテールワームをデザインできるかその秘訣が見えたような気がしました。
「これは5インチくらいのブリッとしたの作るしかないな」
これまで私のブランド“ケイテック”はどちらかと言うと小さなジグやワームをラインナップしており、明らかに”フィネスなルアーメーカー”というイメージが浸透していました。
「林さんとこのワーム、品質がええのはわかるんやけど、サイズがイマイチなんですワー」
特に関西方面の釣り人からはこのような“お叱り”を受けることも少なくなく、これが私の“関西コンプレックス”にもつながっていました。確かに私は東京生まれだし、「そうじゃん」とか言うし、富士五湖や霞ケ浦水系をホームにしてきました。しかし過去2回JBの琵琶湖トーナメントで勝ってるんですぜ(と、さりげなく自慢)
■思ったら即行動。船長にいきなり電話してみた
 
「5インチくらいのブリッとしたやつ上手に作って、琵琶湖のビッグバスに聞いてみよう」
今の自分にとっては琵琶湖も関西のマーケットも新しい世界。こういった新たな領域にチャレンジすることは、私にとって本当にワクワクすることでした。
人間、強く想いを込めると、物事はそのように流れ出すものです。琵琶湖のことをいろいろ考え、“5インチくらいのブリッとしたやつ”を試作しているところへ飛び込んできたのが、なんとすでに発売していた“シャッドインパクト4”が琵琶湖で釣れているとの報。今年の3〜4月だったと記憶しています。
このワームも琵琶湖を視野に入れ、琵琶湖でのテストも織り混ぜながら開発したものです。私自信も昨年秋の琵琶湖ではシャッドインパクト4インチ、5インチで随分釣らせてもらいました。
この吉報の主は、言わずと知れた杉戸繁伸氏、人呼んで杉戸船長です。私はつい嬉しくなって彼に電話しました。お礼方々、これまで述べてきたことを彼に語ったのです。琵琶湖のこと、関西コンプレックスのこと、そして今手掛けている“5”くらいのブリッとしたやつ“のこと……。
“5”くらいのブリッとしたやつ"に彼はことのほか興味を示してくれました。
「見本あったら送ってください。まず自分が琵琶湖で釣ってみますわ」
この言葉に私も琵琶湖行きを決定。なんとか初期サンプルを間に合わせ、琵琶湖へと走りました。
■3カ月に渡るトライ&エラー。そしてついに完成!!
 
サンプルは当初より琵琶湖で炸裂しました。サンプルをトレーラーにした杉戸船長のマキラバには何本もの50アップが、私のテキサスリグや“乳首リグ”にも(船長ほどではないが)よい反応がありました。
「よし!! スイングインパクト3インチで得たデザイン感覚はダテじゃない。こうなりゃもっと味がしっかり染みたいいものにしてやる!!」
4月下旬のこの釣行より本格的なトライ&エラーを経ること3カ月。ついに関係者一同納得の量産品に仕上がりました。その名を「スイングインパクトファット4.8」
このワームを琵琶湖で使い込むことにより、私は私自身の釣りにさらなる幅を持たせたいと考えています。テーマは
「広大なウィードフラットをどう素早く探り、素早く見切り、ビッグバスと遭遇するか……」
選び抜いたピンスポットからじっくりバスを摘み取っていく、そうした自分自身の釣風に新たな風を吹き込みたいと思います。そしてそれは私にとって常にワクワクする新領域へのチャレンジなのです。さらば、関西・琵琶湖コンプレックス!!

<ケイテックサイトの関連ページ>
スイングインパクトファット4.8"製品紹介
林圭一の週刊コラムVol.14 スイングインパクトファット4.8"発売間近!!
林圭一の週刊コラムVol.15 スイングインパクトファット4.8"(4.8SF) 林的使用法その1
林圭一の週刊コラムVol.16 スイングインパクトファット4.8"(4.8SF) 林的使用法その2
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