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昨年から、琵琶湖を舞台にスイミングラバージグテクニックが注目されるようになり、特にスポーン絡みの時期にはプロガイドの間でもかなり多用されていました。ハネラバについては皆さんもすでにご存知と思いますが、実はこのハネラバのテスト期間中からマキラバも開発案に入っており、ハネラバ、マキラバのネーミングは同時期に決まっていました。
そんな巻きラバですが、特にスポーン絡みの時期は、この巻きラバでしか反応しない魚がいるのでは!?と思うくらいの反応を体験でき、昨年のテスト期間に関わった人間のほとんどが自己記録を更新したほどで、シマノ社内でも少ないサンプルが取り合いになり、暇があれば開発担当者の机をあさりに来ていたらしいです。

さていよいよ、そのマキラバが発売になりますが、時期的にはまさに巻きラバシーズン。その威力を体験していただければと思います。なおこのマキラバですが、スイミングラバージグだけではなく、ボトムバンプに使用する通常のラバージグとして、またハネラバとしても使用できるなど汎用性が高く、ブレードが付いているがゆえに、他にはない結果が期待できるでしょう。
今回は、シマノ開発チーム責任者から、マキラバ開発ストーリーをこの場で語ってもらいたいと思います。テストは世界が舞台となっており、この数年間いろんなことがありました。そんな秘話もまじえて、ここからは琵琶湖の船長から世界のシマノ担当者にバトンタッチします。
■巻きラバとマキラバ
跳ねラバメソッドとともに杉戸氏とデカバスを量産し続けてきたのが、今回ご紹介する「巻きラバ」ことスイミングラバージグパターンです。最近各方面でにわかに注目されるこの釣りですが、2005年4月の大潮のある日の爆釣経験に端を発した構想開始から3年余りを経て、ようやく発売に至りました。その巻きラバのための専用ラバージグ「マキラバ」には、この釣りにいちはやく注目した杉戸氏と弊社開発チームのノウハウを凝縮しています。
特徴
1>着脱式ブレード ラバージグにスピナーベイト的な要素を盛り込んだ、着脱式ブレードを採用しました。スピナーベイトほどリアクションに偏らないが、ラバージグよりアピールが強いという、今までにはなかった中間的なポジションです。フォーリングからリトリーブにかけてはバスを警戒させ過ぎずにちょっと興味を持たせる程度の控えめなフラッシングですが、ウィードコンタクト後の藻抜け時に一瞬放たれる強いキラメキでバスにその存在を明確に伝えるとともにスイッチを入れます。ブレードのサイズを調整したり着脱することで視覚アピールを調整できるため、使い手の技量でかなり幅広い状況対応能力を備えています。ブレードはワイヤーアームでヘッドから少し離してあるため、スカートの干渉が少なく、比較的スムースに回転します。これはブレードの形やサイズ、またスカートの長さでかわるので、いろいろ試してみてください。巻きラバのみならず、通用のラバージグとしても、またフラッシングを伴う跳ねラバとしても、止めることができるスピナーベイトとしても、ブレードのアクセントはアイデア次第でさまざまな場面で効果を発揮することでしょう。
2>トレーラーキーパー 重量級スイムベイト系トレーラーを多用するこの釣りでは、トレーラーの痛みが早いのが問題でした。7フィート以上のヘビーロッドで超遠投する場合は、ほんの数分で引きちぎれてしまうこともあります。マキラバではハネラバで定評のあったトレーラーキーパーをさらに改良した新型を採用しました。従来のキーパーのようにワームのヘッドを無理に広げて破損することがなく、かつ細くて裂けやすいワームのヘッド部分ではなく、太くて強いワームのネックの部分をつかんで固定するため、ワームが長持ちします。弊社比でもハネラバの倍ほど長持ちするという実験結果を得ており、トレーラーの無駄な損失を防ぎます。また、ポーク系のトレーラーがフックシャンクの根元にまで回り込むことがなく、相性ばっちりです。
3>ヘッド リトリーブでのロールを意識し、かつウィードが掛かりにくく、しかもボトムで安定して立たせることもできるワイドなデルタ形状を採用。スイムベイト系の巻きラバにも、オープンウオーターの跳ねラバにも使用できます。ショートシャンクのフックとベーシックなブラシガードを装着しているので、カナダモだけでなくエビモとの混棲ウィード攻略や、野池のアシやブッシュ、ハイランドレイクの立ち木などかなり幅広い状況対応が可能です。
■活用方法
巻きラバはプリスポーンのデカメスが大潮回りで動く時期には著しい効果があります。2007年4月、杉戸氏と筆者はほんの2時間余りで3〜4kgアベレージで20尾ほどのプリメスのラッシュに遭遇したことがありますが、これも巻きラバならではの釣果だったと確信しています。
スポーニング期前後の琵琶湖においては、11.5gか14gを使ってボトムウィードにコンタクトさせるスローリトリーブがお勧めです。超遠投していったん底まで沈め、糸フケを一定に保つ程度のスロースピードでラインの水切りを極力排除しつつ、まだ生え切らないプアなボトムウィードの状態を確認することに集中して藻抜け(ウィードにコンタクトして、そのウィードを抜けるときの独特の感触)を把握してください。バスが食ったりアタリがあったときの藻抜けの感触を覚えておくことが、爆釣パターン発見の第一歩。同じ藻抜けパターンで釣れ続くことも多いので、気を付けてください。
巻きラバは一見アピールが強そうに見えますが、ジャークベイトのようなラインの水切りやクランクベイトのような規則的なアクションといった学習されやすい忌避要素を排除し、トレーラーに由来するナチュラルなスイミングで食欲に訴えます。

琵琶湖での使用例
(フックアップ率を上げるためにブラシガードをカットしています)
ウィードの繁茂とともにアフタースポーンから回復した魚が沖を回遊するようになれば、再び巻きラバシーズンの到来。特にローライトコンディションでベイトに絡む場合は、ブレードアピールが他を圧倒するパワーを見せ付けます。また跳ねラバ用としても、ブレードのアクセントが時として威力を発揮します。
この場合は最初のフォールでのフラッシングがキモだったようで、5月の下物沖で着底直後のステイかワンジャンプ後のステイにデカバスが連発しました。これはディープネストのパターンだったのかもしれませんが、単なる巻きラバやテキサスよりもあきらかにサイズがよかった記憶があります。ガード付きなので、カナダモ以外のエリアでも有効です。
■タックル
タックルは遠投力とフッキングを考慮すれば7フィート前後のものが理想。6インチクラスの重量級トレーラーを多用する場合には、ファイナルディメンションのTS-172MHPFがお勧めです。若干ティップが入りますが、このくらいが巻きラバにベスト。テキサスなどにも最適で、琵琶湖においては非常に汎用性が広いモデルです。
5インチ以下のスイムベイト系などトレーラーの引き抵抗がそれほど大きくない場合はファーレンハイトのPV-172やファイナルディメンションのPV-1610MH、ファーレンハイトのTS-168MHなどもお勧めです。水温低下などでアタリがあっても多少食い込ませなければいけない状況では、このあたりのロッドの方が魚に違和感を与えずにすむと思います。跳ねラバに使うと藻が切り難い場合がありますが、逆にライトテキサスやディープクランク、デカバイブなどには対応できます。
ウィードが濃くなって切り難くなる初夏以降、跳ねラバやスピナーベイトと兼用で使う場合はファイナルディメンションのTS-172HやTS-168Hが使いやすくなります。ショートバイトには多少苦戦するかもしれませんが、ティップを送ってあげればある程度は大丈夫でしょう。このモデルはスピーディーな展開には最適です。

巻きラバではリールに関しては跳ねラバと同様にDC系のハイギヤがベストマッチで、安定したロングキャストはこの釣りに不可欠だと言えます。またデカバスを遠くで掛けて寄せるので、ロングハンドルでしっかり握れるノブを装着したものが必要です。これで釣れる魚は概ねサイズがよいですが、チェイスしてきてバイトするのでこっちに向かってくることが多く、テンション抜けに注意が必要です。ハイギヤならラインテンションを掛け続けることが容易で、魚に主導権を与えることなくファイトが可能です。シマノではアンタレスDC7、DC7LV、メタニウムMgDC7が巻きラバ&跳ねラバに最強のリールです。また、DCではありませんが、メタニウムMg7やスピードマスターなどもお勧めできます。
■最後に
強烈な破壊力を秘める巻きラバですが、特に最初に使った人が一番オイシイ思いができるようです。琵琶湖ではメジャーテクニックになりつつありますが、それ以外のフィールドではまだほとんど試されていないと思います。2006年にDVDロケでアラバマとフロリダに行った際に、予備艇のバックシートから試してみたことがありますが、ロケ隊(桐○孝太郎氏、バーニー・シュルツ氏)が叩きまくった後から筆者に10ポンド、8ポンド、7.5ポンドの3尾のロクマルが釣れてしまった経験があります。ロケ隊には申し訳なく思いましたが、それよりも何よりも、巻きラバのえげつないポテンシャルをアメリカでも証明できたことに自信を深めました。これは明らかにルアーのパワーの差。とにかく最初に使ったモン勝ちのこのルアー、いよいよ4月に登場します。

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